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石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
写真を撮ったり、調べてみたり、日々、石を相手に奮闘しながら、
知れば知るほど、見れば見るほど深みにハマる石の世界へとご案内します。
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ゲーサイト・ファントム

クリスマスが終わると、一気に年の瀬、お正月。
今年は、曜日の関係で仕事納めも早く、クリスマス→正月が一足飛びに感じます。
たぶん、ブログ更新も今日が最終日。早くも帰省する予定です。
この一年、おつきあいいただき、ありがとうございました。

皆さんにも、私にも、来年が石三昧できる年でありますように。
石は趣味の分野なので、趣味を楽しむことができるのは、すこしはゆとりがある証拠。
せっぱ詰まるとそれどころではありませんから、石を楽しむ程度には、平穏であって欲しいものです。

さて、今年最後の石はカット石。
写真にとって、「自分の趣味がわかるなあ……」と思った石。

ゲーサイト・ファントム

水晶です。
名前を入れ忘れてますが、インド産。

甘栗くらいの大きさ、形のルースで、普通に見ると淡めの栗色に見えます。
ところが、光に透かせばこの通り♪

中心部分はスモーキーのファントムもあるようですが、どうもゲーサイトの濃淡によってもファントムになっているようす。
この内包物に惹かれて買ったので、写真もそれがポイント。
カットされた形はそっちのけで内包物にピントをあわせてしまいました。

この石を写すにあたっては、光を通さなくてはゲーサイトの赤が出ません。
かといっていつものようにミネラルタックにくっつけて光に透かしたのではちょっとみっともないような感じです。
ミネラルタックに頼らず、かつ光を通し、背景を白くしてゲーサイトの色をきれいに見せるには。
この石単独では立たせられないし、寝かせた状態では、石の影が写って暗くなるし光が中を通らない。

そこで取り出したのは、100円ショップで買った透明アクリル板。
撮影場所は、いつもの窓辺、光は窓からの太陽光。石の向こう側から光が入る感じです。
まず、下に白い布か紙を敷き、5~10センチ程度の箱を二つ、アクリル板の幅に置きます。
箱でも何でも、アクリル板が安定しておける5~10センチ前後の高さのものが二つあればいいのです。(できれば透明かモノクロカラーのもの。強い色は写り込む危険あり)
この上にアクリル板を置き、その上に石を置きます。

白い紙とアクリル板の間を5~10センチ離し、石を浮かせる。
これが最大ポイントです。

あとはアクリル板の反射や写り込みを避けて真上からぱちり。
下に白い紙を敷いているので、光が反射して石の中が明るくなり、しかも背景はきれいに白。
石はアクリル板に直接載っていますが、アクリル板は透明でしかも紙からは十分離れているので、石の影は発生しません。
原石は形によって向き不向きがありますが、平べったいルースには最適。
光が通らない不透明ルースでも、直接布や紙の上に置くと布目などが意外に目立ってしまいますが、この方法ではうまい具合に背景がピンぼけしてくれます。

室内で撮るには、どうにかして下の紙に光を当てて反射させられるよう、電気スタンドなどを使えばうまくいくのではないでしょうか。

会社勤め時代、カメラマンが商品撮影に使っていた方法を思い出してやってみました。
当時はふーん……と思いながら見ていただけですが、こんなところで役に立とうとは。

ルースの写真写りが今ひとつ~とお悩みの方は、一度おためしあれ。なんと言っても材料費210円(税込)。
(※100円ショップで買いましたがアクリル板は200円でした……)
透明な板があればいいですが、ルースの場合マクロ撮影になるので傷があると目立ちます。
この際新しいものを買うことをおすすめします。



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白と深紅

クリスマスです。今日が本番のはず……なのに、テレビではなぜかCMが一気にお正月。
歩いていたら、クリスマスの飾りをぺりぺりはがしている店を見ました(4時頃)。
まあ、日本でクリスマスと言ったらイブの夜ではありますが、一応今日がクリスマス。
せめてはがすのは明日にしたらいいのに。

……ということで、クリスマスっぽい石(のつもり)。

マンガン重石

Huebneriteです。白い部分は見たとおり水晶なので、赤黒い部分がHuebnerite。
読めます?
私はもちろん読めなくて、検索しましたとも。
カタカナ表記するならヒューブネライト。和名のマンガン重石の方が知られているかもしれません。

光沢のある深紅の結晶に、白い水晶が「咲いた」よう。深紅と白の組み合わせが、ちょっとクリスマス(っぽいつもり)。
一見黒っぽいのに透かすと深い赤という石に、実は弱いのです。

さて、Huebnerite、化学組成はMnWO4、マンガンとタングステンを含む鉱物ですが、たいていは少し鉄も含んでいます。
成分か~、ややこしい……とおっしゃらず。

この石、以前は鉄マンガン重石と呼ばれていたんですが、鉄とマンガンの割合がいろいろ変化に富んでいたため、一番マンガンが多いものをマンガン重石、鉄が一番多いタイプを鉄重石(Ferberite /フェルベライトとし、その境目を50%としました。

これを「50%ルール」といいます。

マンガン55%鉄45%なら、「鉄の多いマンガン重石」。
逆にマンガン45%、鉄55%なら「マンガンの多い鉄重石」。
50%を境に、どちらの名前を表に立てるかが変わるわけです。

これは、この石だけに限りません。
皆さんご存じのカルサイトとロードクロサイトにもあるんです。
カルサイトはCaCO3。ロードクロサイトはMnCO3。化学組成を比べれば、CaとMnが違うだけ。
事実、マンガンを含むカルサイト、カルシウムを含むロードクロサイトもあるようで、その境目は50%。

パーセントは、分析しないとわからないので、外見に何か特徴がない限り、「鉄の多いマンガン重石」……と書かれたりすることはなく、単に「マンガン重石」とラベルが付いていますが、実は混じってます。

話は戻って写真の石です。
実はこの石、去年秋の石探横丁で買ったはずなので、ほぼ一年前に登場しているはずでした。
画像も準備してありました。
……が、そこでストップ。
なぜかというと、いきなり石の名前がわからなくなったからです。

最初この石の画像には、「Rutile / Quartz Gilgit Northern Areas, Pakistan」と入れてありました。
イベント終盤、アフガニスタン・パキスタン鉱物を扱う店の棚の上でこの石を見つけ、この一見黒くて透けると深い赤の石にクラリ。
表面に金属っぽい光沢ありで透けると深紅と言えばルチル。
パキスタンでルチル(ルチル入り水晶)は出る。

お店の人に聞いてもルチル。ついでに別のお店の人もルチルだと言うので、ならばルチルだろう、深紅の色合いがきれい~といいながら買ったのですが。

その直後の別の即売会で、見てびっくり。
結晶の形や色、くっついた水晶のようすまでそっくりな石があるではありませんか。
しかもルチルじゃなくてマンガン重石。
産地はパキスタンじゃなくてペルー。

もちろん、産地が違ってもそっくり双子な石が出ることはありますが、石のなまえはどっちがどっち。
買った店にもしかしてペルー産の可能性はあるかと確認しました。
すると、パキスタンのコレクターから買った石だというのです。
いつものようにパキスタン産鉱物を扱う業者から仕入れたのならパキスタン産濃厚ですが、業者ではなくてコレクター。
ならば、ペルー産のものかもしれない。私だっていろいろあちこち持っているのですから。
しかし、店の人は、そのコレクター氏は、パキスタンの鉱物のコレクターだというのです。
……この線からは、産地を特定できず。

というのも、マンガン重石は意外に産地が限られるようで、ペルー産とわかればマンガン重石ほぼ確定かと思ったのですが。

仕方がないので、もう一度石を眺めてみました。
赤く透ける様子はルチルっぽいけれど、表面の金属光沢はやや弱いような。
なにより、結晶が薄っぺらなところが気になる。

マンガン重石2

ルチルは、鉛筆のような幅と同じくらいの厚みを持つ結晶です。「タイチン・ルチル」のように水晶の中に薄板状に内包されているように見えても、細い針状結晶が一列に並んでいるだけで、一つの結晶が平べったいということはないと思うのです。

やっぱり、マンガン重石でペルーかも。


このように、鉱物の店でも名前や産地の「?」は起こりえます。
ビーズの分野では危険度はさらに高いです。
今日など、ブラッド・ストーンを検索していたら、「ブランドストーン」というのが引っかかってくるではありませんか。
「誤字だろう……」と、それでも一応そのページを見てみると、出てきたのはなんとルビー・イン・ゾイサイト。
ご丁寧にBlood stoneとあるではありませんか。

つまりこの店はブラッドストーンの名前でルビー・イン・ゾイサイトを売っていたんです。
似ているのは緑と赤の取り合わせだけ。しかも見た目が全く違う石なのに。
気をつけましょう……。

真夏に買った冬の石

クリスマスイブです。
とはいえ、別にツリーやリースを飾るわけでなし、夕食後のケーキが我が家の「クリスマス・イベント」。

でもせっかくのクリスマスなので、「冬に載せよう」と思った石を登場させます。

ブルガリア

ブルガリア産の水晶です。
ちょっと底面が細長いクラスターで、大きさは、長辺が12センチほど。
掌にのせて眺めるのに、ちょうど良い大きさです。

実は、この石買ったのは7月のミネラル・ザ・ワールド。
夏真っ盛り、日焼けとのどの渇きを気にしながら出かけたイベントで買いました。
しかしながら、結晶の奥にアメジストの色合いを秘め、表面はちょっと霜が降りたようなこの石は、暑い季節だというのに「冬っぽい……」と思わせました。

兄弟石も2つほどあって、もう少し透明度の高いもの、形が立体的なのがあったのですが、私は、ヘマタイトか緑泥と思われるインクルージョンが一番たくさん入った「黒い」のをチョイス。
理由は、この石が一番アメジストの色合いがはっきりしていたからです。

この色合い、写真にもちゃんと写るのに、よーく見てもファントムなのか、単に中心部分がほんのり紫なのか、よくわからない微妙なもの。
この色合いと、「黒い」インクルージョンのおかげで、水晶の白さが際立ち、結晶の中に奥行きが生まれているような、そんな感じがするのです。

東欧の冬の森……そんな感じ、しませんか?
(写真を撮ったのは夏なんですが)

インクルージョン(内包物)は、ルチルのようにそのものが見所になるものもあります。
写真の石のように、黒っぽくつぶつぶと内包される場合は、
ちょっとした様子の違い、あるいは見る人の好みによって、きれいかそうでないかの判断が分かれるところ。
だから、見る人によっては、「きれいじゃない」と思うかもしれませんが、逆に私はそこが好きなのです。

追記:産地はDrujba Mine, Lake District, Southern Rhodope Mts, Bulgaria.……らしい。

ソノラ・サンライズ

例によってネットをうろうろしておりましたらば、アゼツライトのヘブン&アース社から、新しい石がリリース紹介されている様子。
どれ、石の雑学辞典に収録しておくか……と、海外サイトまでさかのぼって情報を仕入れていると、2008~2009・秋冬カタログにフューチャーされた……」という記述が。
なんだか秋冬の新色!……という化粧品のコマーシャルを連想するのは、私がへそ曲がりだからでしょうか。
今回はなにやら数も多め。その中に、「クリムゾン・キュープライト」というのがありました。

意味はさておき、どういう石か簡単にまとめてしまうと、「クリムゾン・キュープライト」とは、メキシコ産の鮮やかに赤いキュープライトです(クリソコラが混ざる場合もあり)。

キュープライト=赤銅鉱。
銅を含む代表的な酸化鉱物で、まれに見つかる結晶は、光に透かすと燃え上がるような深い赤に輝く美しい石です。
ただ、鉱物標本として見かけるのは、赤黒いようなちょっと地味な石がほとんど。結晶で透明感があっても、小さいものが多いです。


それに対して「クリムゾン・キュープライト」と名付けられた石は、透明感はなく、塊状の産出ですが、なるほど鮮やかに赤い。
WEBの色辞典で調べてみたら、こんな色

さらに調べていくと、この石、おそらくはメキシコはソノラ産で、別の呼び名を持っているらしいことがわかりました。

その名もソノラ・サンライズ
(ソノラン・サンセットと言う名前もあり)

……あら? この石、見覚えがある。
たしか、これもメキシコでソノラじゃなかったか。

クリムゾン

妙に細長いルースなんですが、この赤に惹かれて、2年ほど前に買ったもの。
ソノラのキュープライトは新しく見つかったと書かれていますが、そのような紹介の前に少量出回ることは良くあります。
全く同じ産地ではないかも知れないけれど、とても似ているのは確か。

赤と水色という強烈なコントラストの組み合わせなのに、毒々しくならずにしっくりおさまっているのは、さすが自然のなせる技。
キュープライトもクリソコラも、どちらも銅を含む鉱物なのに、一方は赤く一方は青い。それが一つになっているとは、なんて不思議でおもしろい。

私は、どちらかというとクリムゾン(ど派手赤!)というよりは、ソノラの夜明け……と呼びたい。
キュープライトの鮮やかな赤を夜明けになぞらえるなんて、こちらの方がロマンチックな名前ではありませんか。

何とも派手やかな石ですが……ほどよい大きさのペンダントヘッド、ないかなあ……。





砂漠つながり

ハマった証拠にもう一つ。

色違い?

昨日の「石笛」と同じモンゴル産アゲート(むしろカルセドニー)です。
同じくクリーム色の半透明、こちらはぐにょぐにょ不定形。
色は、ちょっぴり黄色い光で撮った(……というより今の季節、午後になると光は黄色い)ので、鮮やか目に映っています。
実物はもう少し地味ですが、光でこれだけきれいに写るのですから、これもこの石の表情の一つなのです。

もとから一番数か多かったせいもあるかもしれませんが、最終日、ぐっと数を減らした中で、一番人気がなかったらしいこの色を選んだのには、訳があります。

この形……この手触り、アレに似ているんですよねえ……。

リビアン

アレと申しますのは、リビアン・グラス
その名の通りリビア砂漠で見つかる、淡い黄色のテクタイトです。

このカルセドニー、しれっと「新しい色のリビアングラスです」と言ったら、騙される人がいるんじゃないでしょうか。
表面のなめらかな凸凹が、そっくりな質感なのです。

方やモンゴル砂漠、方やリビア砂漠。
どっちも砂漠。
でこぼこあばた面のテクタイト族の中にあって、リビアン・グラスのなめらかさは異質です。
(淡い色も異質ですが)
もしかして、リビアン・グラスは長い年月、砂漠の砂で磨かれてなめらかな形になったんじゃないでしょうか。




砂漠の風音

今日は冬至

ここ数年「冬至の日の石」にはちょっぴり気合いを入れています。
……というのも、一年のシメのミネラルショー後、つまり新しい石が手元にやってきてほくほくしている時期の、意味ありげな日だから。
意味ありげならばクリスマスもそうですが、同時はご存じ(北半球では)、昼間が一番短い、夜が長い日。
この日を境に、再び昼が長くなる日。

古代から人々は、だんだん弱まってきた太陽の力が再び回復する「一陽来復」の日として尊び、一年の始まりとされたこともあると言います。
ちょっと見方を変えれば、毎日朝に上り夕に沈む太陽の動きを見極め、そのリズムを見いだし、太陽を中心に半径約約1億5000万kmの公転軌道を描く地球の動きの中の一点を見いだした日とも言えます。

こういう日だから、「これぞ」という石を選んでみたいと思うわけです。

さて、今年の「これぞ」は何にしようか。
ちょくちょく「しまった昨日が冬至だ!」とあわてることがあるので、今年は池袋直後から石選びをしていました。

二つ候補があり、結構悩んだんですが。

石笛

モンゴル産のアゲートです。
池袋戦利品第1弾で登場した石と同じ店、同じ箱から買った兄弟石です。
アゲートとして売られていましたが、模様なしの半透明なので、カルセドニーという方がふさわしいでしょう。

池袋戦利品として早くも2つ目登場……はい、ハマりました~。
初日に買い、2日目に買い、そして最終日にも……買いも買ったり合計6つ。
その中で最終日に買ったのがこの石です。
ものはカルセドニーだけど(ジャスパーもアゲートもあるけど)、決して珍しい種類の石ではないけれど。
砂漠の砂で磨かれたのだとおぼしきその形、手触りは、機械で磨いたタンブルとは全く違う。
「なんかいいぞ~」
とホレ込み、一個数百円というお手軽プライスに助けられてころころと家に連れ帰った次第です。

その中で、このひとつは別格です。
色は、写真ではちょっと鮮やかに写っていて、実物はもうちょっと地味な……もとい、おとなしい色。
大きさは4センチ、×3.5センチ×2.5センチくらいで、掌にベストサイズ。
同じ箱で売られていた石には、黄色っぽいアゲートや白くて丸いカルセドニー、不透明緑や黄土色のジャスパーなど種類もいろいろで、最終日、この石を買ったときにはこの手の色ばかりが残っていました。
いかにもカルセドニーな、おとなしい色が不人気だったのでしょうか?

砂で磨かれた天然のタンブルは、しみじみと美しく、半透明の色合いはその形を際立たせているように思うのですが……。
私が買ったものは、この色合いが一番多いです。

さて、前置きが長くなりました。
この石が他の兄弟石、あるいは他の種類の大物石を差し置いて別格たるゆえん。
それは。

この石が「鳴る」からです。

中に何か入っていて、振るとカラコロ音がするのではなくて、吹くと鳴る、笛になるのです。

「石笛」と呼ばれるものがあります。
石笛はいわぶえとも呼び、縄文中~後期の遺跡から見つかることがあり、自然に穴が空いた石、貝などが穴を開けた石、あるいは人工的に穴を開けた石のものがあります。
なにぶん、文字が伝わるよりも古い時代のことなので、はっきりしませんが、古代の祭司の場である磐座(いわくら)などで、神降ろしの神事のために吹き鳴らされたのではないかと考えられているようです。

実は、秋ごろ、叩くと高い音で鳴るサヌカイトを買ったのと同時期に、同じく鳴る石ということで石笛にも興味が出て、一つ手に入れていました。
一つ目の石笛は、貝が穴を開けた泥岩でした。

石笛2

ぼこぼこと穴が空いた奇妙な石を目の前に目を白黒、買ったお店の人に鳴らすコツを教えていただき、なんとか慣らすことができるようになったころ、池袋ショーを迎え、この石を見つけたのです。
石笛鳴らし方(吹き方)で教えていただいたことによると、穴の直径が5mm以上で15mm以内、奥行きは10mm~50mmあたりが音の出やすい形状なのだといいます。

なかなか鳴らない泥岩を前に、お店からのメールをにらみつけながら、しつこく「ふー」「ひふー」(←鳴らないのでこんな音)とやっていた私は、たまたまこの穴の条件を覚えていました。
そして池袋最終日。
間の前のカルセドニーに穴。

手に取ってみると、穴の入り口の直径は目算一センチ前後。覗き込んでみると、結構深く、中に空洞すらある様子。

これは、石笛になるんじゃないか?

まさか、お店の店頭で試すわけにもいかないし……でも、砂で磨かれた手触りの良さ、手頃な大きさ、半透明の美しさ。
これで無事鳴ったら、すごくきれいな石笛だぞ!
しかも100%天然造形の!

石笛は、人工的に穴を開けたものもあり、今回のショーでもそういう石笛が売られていました。
人工的な穴のは、ずっと鳴らしやすく、音も安定してノイズが少ないです。
だけど、原石好きの私としては、自然が作った形がいい。
自然が作った変な形に惹かれるように、ノイズが入っていたとしても、その揺らぎのある音がいい。

これは鳴る。
鳴るはずだ。
鳴って欲しい。
お願い鳴って!

……ということで6つ目決定。
家に帰って他の石を取り出すより先にこの石を水洗い。(中から砂が出てきました)
さっそく試してみます。
軽く唇にふれさせるように構えるのですが、さすが砂漠磨き、なめらかで大変良い感じです。

石笛を鳴らすコツは、角度と息の量。
穴に対してまっすぐに、多すぎず少なすぎずの息を吹き込まなくてはなりません。
楽器の笛ならば、力任せに吹いてもなりますが、石笛は別。穴は貫通していないので、力一杯吹いても鳴りません。

おまけに、この石は天然の形なので、穴はまっすぐではなく、中で微妙によじれています。
その穴に対しての「まっすぐ」を探して、角度を変え、唇の当て方を変え……「ふぅー」「ひー」「ひふー」……そして。

鳴りましたー(喜)!

笛というと、音階があるリコーダーやオカリナを思い浮かべますが、石笛は「ホイッスル」と考えた方が近いです。
「ブォォォォ……」という低くうなるようなホラ貝の音とは対極の、「ピィィィィ……」という、高く鋭い音です。
石笛の音は石の形状のほか、石の種類(固さ)によっても違うのだそうで、硬いほど鋭い音が出るとされています。
しかし、今回のカルセドニーは、中に空洞がある形状のせいか、カルセドニーよりも柔らかいと思われる泥岩の石笛よりもやや低めの音。

吹き口が不定形であるため、吹く角度がとても微妙で、吹いても鳴らないことが多いんですが、思いがけず鳴ったときはうれしさ倍増。
まさに石と「息があった」時だけに得られる音なのです。

石を掌に包み込み、そっと息を吹き込んで、石と「息が合う」瞬間を探る。
こういう楽しみ方もあります。












池袋戦利品 番外編

昨日のモノはこれ。

thai-glass.jpg

ガラスです。

mixiでも同じものを載せたところ、ガラス質? 琥珀? アンダラ?……といろいろ予想を寄せていただきましたが、ガラスです。

ヒントは、大きさと泡(気泡)、そして割れた断面のようす。
ぼこぼこと目立つ泡(気泡)が入っていることで、水晶でもなく琥珀でもないことがわかります。
断面の鋭いようすも琥珀とは異なります。
ガラスと言えばアンダラも範疇に入りますが、アンダラだったとしたら、こんな大きいのはとてもとても買えません(笑)。

この塊ガラス、実は昨年見つけていたんですが、ガラスにしては高くて見送っていたところ、今年は円高の影響か、安くなって再登場。
これなら良かろうと買ってしまったのでした。

実物を見ればガラスであることは一目瞭然。
そのほかに確かめておきたいことと言えば。

「ろーかりてぃ?」(←英語らしきもの)と私。
「タイ。10年くらい前にタイの田舎で仕入れた」(←片言日本語)とお店のおじさん。

ミネラルショーなんですが、このお店はなぜか骨董みたいなのを並べているので、品揃えではどのあたりのモノを扱っているのかがわかりません。
タイとはちょっと予想外でおもしろい。

「なちゅらる・がらす?」(←英語の気分)
「たぶん、ラボ。 ●●●●円、おトクね」(←片言日本語。けっこうお上手)
「ラボ? OK! これください」(←すでに日本語)

写真の色合いの他にも、透明サーモン・ピンク、透明グリーン(かなり明るい派手な色)、一見黒くて透かすと青のものもありました。
グリーンには、一部母岩のようなものが付着しているのがありましたが、おじさんはそれを指して、「こうなっているけれど、ラボ(工場)だろう」とおっしゃいます。
つまり、これは人工ガラス。

ガラスだろう→タイのもの→人工ガラス。
これらの情報が頭の中で結びつきます。

タイの田舎で、人工ガラス?
ちょっと意外なように思われますが、実はあり得ます。
以前、ジャワガラスという名前で同じような(※ちょっと記憶が定かではないのですが)ぶっかき状のかけらが出回ったことがあり、あるお店で鑑別にかけたところ、人工ガラスという結果が出たことがありました。(天然のガラスと人工ガラスでは成分に差があり、そのために人工と判別できるのだそうです。人工でも古いものだと成分が微妙でわかりにくいこともあるとか)
そのとき、さらに別のところで聞いた話では、ジャワ(インドネシア)のあたりでは、古くからガラスビーズを作っている。その残りが埋まっていて出てくることがあるというのです。
要するにブラジルのVidro na Terraと良く似たものなのでしょう。

最近、ホワイトハーツなどのアンティーク系ビーズにもちょっと手を出していたので、その記憶によれば、たしかタイでもアンティークビーズがあったはず。
つまり、ガラスを扱う歴史はあるわけです。
ならば、タイで人工ガラスも不思議ではない。
このような、人工だけれど地中から出てくるガラスは、スリランカなどにもあるそうで、きれいなので宝石と一緒にカットされてしまうこともあるそうです。
そんなにきれいなガラスなら、かけらを一個欲しいなあ~。

写真のガラスは、割れ口がきれいなので、古いというほど年数を経ていないかもしれませんが、この琥珀色は素直にきれい。(もっと大きな塊を最近割ったのかも知れませんが)
それに、何だ人工のガラスかといっても、板ガラスや瓶のかけらではない「ガラスの割れた塊」を手に入れようとすると、あるようでないものです。
ガラス製品は世にあふれていますが、コップを割ったとしてもそれは薄い破片。ガラスの置物を割ろうにも、わざわざ買ってきて割るのも変だし、割れたものはそもそも売られるわけがありません。
置物程度では、「何かの形になっていたガラスの一部」であって、今回のような石と間違えそうな塊にはならないでしょう。

一時期、アンダラとダルガラスというものがそっくりだという話が出たことがあります。ダルガラスとはなんぞやと調べてみたら、ステンドガラスに使われる分厚いガラスなんだそうです。
参考サイト……この中の「ピンク」の色が、今回見かけたサーモンピンクのに似ている……)
これにしたところで、厚みはそこそこ数センチ、ブロック状で売られています。そして、じゃあ一つ買ってみようかと思っても、意外にない(ユザワヤにもありませんでした)。
人工ということは、人の手で作ろうと思えば大量に作ることができるわけですが、それでもほどほどの大きさとぶっかき状かけらとなると、「なんだ人工か……」と侮れないのかもしれません。

これが、天然ガラスで希少なものだとか、アンダラなどの名前で売られると、実は人工ガラスだ、偽物だという話になりますが、最初から人工ガラスだとわかっていれば、それは純粋にきれいなものとして鑑賞できるものになります(石じゃないけど)。

……というわけで、「きれい~」と買ってしまった私。
ただし、石友さんには「ビール瓶色?」と言われてしまいました(笑)。

ところで、去年も、今年もこの塊ガラスは最終日には完売してたんですが……。(ピンクも緑も)
どこぞで化けていないことを祈ります。










こんなのも買いました。

……こんなのも買いました。

買った1

ちゃんと、お店の人に確認しました。
大きさはこれくらい。

タイガラスの大きさ


スリランカでも出るそうなので、手にはいるようなら欲しいなあ……。
わかる人が見れば、一発でわかりますよね(笑)。


池袋戦利品! おまけ編

池袋戦利品……その4と言うにはかなり小さいので、おまけ編。

ミニ・触像

パキスタン産(もしくはアフガニスタン産)のミニ・水晶です。
ミニもミニ、大きさぴったり3センチ。

ミネラルショーは、ふだんなかなか目にしない産地の石や、高くて手が出ない大物石を、(運が良ければ)入手できる(かもしれない)機会ですが、ちまちました小物石もちゃんとチェックしています。
とはいえ、3センチは今回の戦利品の中ではかなりミニサイズ。
ひとつ100円の籠の中でもひときわ小さかったので、もう一つのミニ石と二つ合わせて100円にしてもらいました。

なぜ、この石を選んだかというと、ずばり、溶けているから。

刻み目のような、柱面のへこみ。
写真ではややマットに写っている、斜めの面。
これらは、インドのアイスクリスタルとそっくりです。
アイスクリスタルよりは溶けがあまくて、結晶の元の形が残っていますが、錐面をルーペで見ると、凹状逆三角(▽)が少し現れています。

間違いありません。
溶けてます。

以前から、パキスタンの触像水晶を探しているんですが、なかなか手にすることができません。
目にする機会はそれなりにあるのに、なぜか、パキスタンのは(も?)、強気お値段のが多いのです。
今回は、しっかりした大きさでほどほど値段のを見つけましたが、別の大物に陥落後&形がいまいちだったので、入手に至りませんでした。

でも、このミニ石のおかげで、根気よく探せば、パキスタン産でも逆三角(▽)付きが見つかるかも知れないとわかりました。
探すぞー!

そうそう、アイスクリスタルと言えば、インドのマニカラン産なのに、同じ溶け水晶であるというので、パキスタン産のまでアイスクリスタルと言って売っていました。
アイスクリスタルは触像水晶という意味ではなく、氷河が溶けた下から見つかったことにちなむのだそうですから、やはりマニカラン産のものだけをアイスクリスタルと呼びたいです。

見た目はパキスタンの方が透明きらきらで、「アイス(氷)」の名にふさわしいですけども。

池袋戦利品! その3

お笑いアクアマリンの真打ち登場!

アクアマリンと言いますと、その色もあって「端正」「きれい」というイメージが強いです。
何を隠そう、パキスタンもののアクアマリンにはまる前は、
「アクアマリンって、鉛筆みたいな結晶ばっかりでおもしろくない、高いし」
と思って、ほとんど手を出さなかったのです。
それほど、六角柱の端正な結晶の石……というイメージがあります。

ところが、パキスタン・アクアを見てみると、放射状の結晶はあるわ、束になったような、アクアマリンの「カテドラル」バージョン、溶けてるの、水晶にくっついているの、色々あることがわかってきました。
しかし、それでも「え~アクアマリンって、こんな形になるんだ」という驚きの方が強くて、水晶のように一言「変!」といえるようなものは少なく、「これ、変だ~」と笑うよりも、「こんな風になるんだねえ……(感心)」という感じで、やはりちょっと優等生っぽいイメージの石なのです。

しかし、今回手にしたアクアマリンは、「そこ」を見ると、皆さん「ぷ」と吹き出します。
……そう、思わず笑っちゃうアクアマリン。

それはこんな石。

ガーネット入り3

昨日に続いて、ガーネット入りアクアマリン。
同じくミルキー&クリアのバイカラー(こういうのもバイカラーというのでしょうか……?)。
色の境目にガーネット(スペサルティン)が入っています。

真ん中やや左寄りにぷちぷちっと入っている小さい粒が、前回のガーネットとほぼ同じ大きさなので、こちらにはやや大粒のガーネットが入っているのがおわかりいただけるかと思います。
前回のも、なるほど確かにガーネット入りなんですが、できれば、ひとめで「入ってる!」とわかる、しっかりした大きさのガーネット入りが欲しいじゃありませんか。

そんな感じで手に取ったこの石……これが笑いをとる石であろうとは。

実はこの石、「ガーネット入り」か「ガーネット付き」か、判断がややビミョーです。

なぜならば。

ガーネット入り4

上から見るとこんな感じだから。

写真だと、この変な感じがわかりにくいでしょうか……。
この石、結晶のてっぺんに穴が空いていて、その「」にガーネットが「沈んで」いるんです。

「ほらー!」とこの部分を見せると、皆さん、目を丸くしてにやり。
「レンコン!?」
「金太郎飴!」

アクアマリンに対するものとは思えない感想も多々。

大きな氷の上にビー玉を載せると、その部分だけが早く溶けて、ビー玉が氷の中に「沈んで」いきますね。ちょうどそんな感じなのです。
ただし、氷とビー玉のように、成長したあとのアクアマリンの上にガーネットがくっついて、ガーネットがアクアマリンの中に「沈んでいった」のではありません。
ミルキーとクリアの色の境目があることからもわかるように、このアクアマリンは、成長期に変化があったと思われます。つまり、最初はミルキーなアクアマリンに成長する環境であったものが、一度成長がとまり、再び成長をはじめたときにはクリアな結晶ができる環境になっていたということです。

その一時停止時期にアクアマリンの結晶の先端にガーネットがくっつき、小さな結晶はそのままアクアマリンに取り込まれましたが、大粒の結晶では取り込むことができなかったのでしょう。
そのため、ガーネットに頭を押さえられた形になり、その部分がぽっかり穴が空いた状態になったと考えられます。
見ていただいた石屋さんの意見も同じ感じでした。

そして……もうひとつ。このアクアマリンは、少なくともクリアな段階になってからは、ひたすら上に伸びる結晶の仕方をしたようです。
というのも、もし、縦も横も同じように結晶していったら、側面にも透明な層ができているはずですし、ガーネットに頭を押さえられた部分も、ガーネットの大きさのまま穴になるのではなくて、結晶の先端の方では徐々に狭まってふさがってしまっただろうと思うからです。

しかし、この結晶では、ミルキーな部分の側面に透明な層はなく、ガーネットの「穴」もガーネットの大きさのまままっすぐです。
そのため、太さはそのまままっすぐ上へと伸びたのだろうと考えました。

ガーネット入りならば、透明なアクアマリンの中に、赤いガーネットが浮かぶように内包されているものを夢見ますが、もしかしてそれは、アクアマリンにとってはむずかしかったりするのでしょうか……。

池袋戦利品! その2

池袋戦利品第2弾!

今回のショーは。久しぶりにロシア産水晶が豊作でしたが、それ以外にもアクアマリンにおもしろいのが出ました。
白眉は「笑いがとれるアクアマリン」。あんまりうれしかったので、会期中にもさんざん話題にしてしまい、これだけ楽しめたら元が取れたかも、と思ってしまいました。

笑いをとるためには、まず前ふりから。

ガーネット入り

パキスタンはギルギットのアクアマリンです。直径は1センチ、長さは4センチほど。
四分の三ほどが白濁したミルキー・アクアマリンになっており、残りが透明になっています。
色の境目はかなりくっきりしています。

では、その境目あたりをよく見てください。

小さな赤いつぶつぶ……ガーネットです。

直径は0.5ミリほどでしょうか。
以前、1センチちょっとのアクアマリンに2ミリほどのガーネットが付いているものを買ったことがあり、アクアマリンにガーネット!と興奮したのですが、今回は小さいとはいえ、完全に内包されています。

ガーネット入り2

小さいけれど、数はたっぷり。
お店の人は「ガーネット」とだけ言っていましたが、別の方に見ていただいたところ「スペサルティン(ガーネット)」だとのことでした。

確かにアクアマリンの産地からはガーネットも出ます。
アクアマリンの中にガーネットと言うだけでもうれしいのに、アクアマリンがミルキー&クリアのツートンカラーで、その境目に赤いガーネットが入っているとは!
(よく見ると、境目だけでなく側面にも少し入っています)
色合い的にも抜群に美しい!

「良く見つけたねえ~」と感心されたのですが、実を言うと自分でもどうやって見つけたかよくわかりません。
いつも覗きに行くアフガニスタン・パキスタンのお店の隣、ちょっとささやかめに石を並べていたお店でした。
そこにはよく似た大きさのミルキー&クリアなアクアマリンが、ガーネットが入っているものも、入っていないものも区別せずにころころ15~20本ほど並んでいました。
ガーネットはとても小さいので、遠目には見えません。

何の気なしに手にとって……「ガーネット!」
もう、これは、手にとって見てみたという偶然のたまもの意外の何ものでもありません。
最初の日だったので、ほぼ手つかずの中からよりどりみどりで選ぶことができました。
うれしさのあまりいろいろな人に教えて、そのお店に引っ張っていったので、すっかり顔を覚えられてしまい、「サンキュー♪」と、ハーキマー・タイプの水晶を一ついただいてしまいました(笑)。
すっかりお店の回し者状態です。

笑いの真打ちは次回♪

池袋、閉幕。

行って来ました最終日。

予想通り「悪魔のささやき」絶好調!

でも、逆襲も食らいました。
「ささやき」の犠牲者さんが選んでいる隣で、自分も撃沈したり。
「悩んでる~」という石友さんの背中を押そうとして、兄弟石に陥落したり。

最終日は、人もやや少なかったせいか、じっくり見て回ることができ、何人かの方に「KUROさんですか?」と声を掛けていただきました。
ありがとうございます~。

サイトやブログを見てもらっている方に、実際お会いすると、緊張すると同時に、とてもうれしくなります。
中にはお店の方からも、「見てますよ~」と言っていただいたり。
(こちらは、か~な~り緊張します。素人なので)

さて、今回のショーで見かけた変なもの。

リビアングラスと隕石のブレス。
リビアングラスのビーズとブレスは見たんですが、なんと鉄隕石(原石のかけら状ビーズ)とリビアングラスのビーズをつなげたブレスがありました。さすが海外デザイン。豪快です。

カルシリカ、メキシコ産。
遠目に見ると「レインボーカルシリカ」。
検索していただくと解るかと思いますが、レインボー・カルシリカは水色や青、オレンジ、茶色などが縞になったなかなかカラフルな石で、産出風景の写真付きで天然説もあるかと思えば、「染料や接着剤が検出された」として偽物説もあります。
実物は、やや派手ではあるけれど、色の混ざり方も不規則で、つぶつぶのテクスチャも見られ、「こういう石、もしかしたらあるかも」と思えないこともない石です。

……が。

今回見かけた「calsilica from Mexico」と書いてあったカボションは……これ、どう見たって「総プラスチック」でしょう!
これまで見かけたレインボーカルシリカの「自然っぽい」感じをすべて取り去り、安っぽい水色、青、緑茶色のプラスチックを、やや不規則な縞状にした感じなのです。
手触りも、重さも、石じゃない~!

思わず、話のネタに買おうかと思いましたが、やめました。

それから……買ってしまった石以外のもの。

本。
それも「地中の宝物」。
クリスタルヒーラー、A・メロディ氏の著書で唯一邦訳されている本です。
1998年に発行されたきり、増刷はされなかったようで、あるとは知っていても実物を見たのは初めて。
いまさらヒーリング系でもないと思うんですが、クリスタル用語には、A・メロディ氏のネーミングが、多く見られます。
雑学辞典で石の用語を集めているのだから、この際原典を持っておくべきかも……と思いまして。

紹介されている用語は少ないですが、ちょうど10年前の水晶事情がわかるようでおもしろい。
おそらくこの本が出た頃は、いまよりもずっと出回る水晶の数や種類、産地が少なかったはず。そのころの(水晶をめぐる)価値観、説明が未だに現役ということは、いろいろ食い違いもでできていると思われます。
ブログやHPと違って、本は一度作ってしまったら変更・修正が難しいのですから、それは仕方がありません。

現在の視点で見て「違ってる」「いい加減だ」と批判するより、情報の出た時期と著者の意図をふまえた上で、現段階ではどのように判断すべきかを考えた方が発展的です。

せっかくなのだから楽しまねば。
明日は写真撮るぞ~!









池袋戦利品!

昨日、「皆勤賞?」と聞かれるたびに「明日は欠席です!」と申告したとおり、今日は家でおとなしく。
朝から雨で、こりゃダメだと思っていたら、昼過ぎからちょっと日差しが出て、写真を撮ることができました。

さて、池袋戦利品のトップを切るのはどれにしようか。
今年豊作のロシアか。
あるまじきことに「笑いがとれる」アクアマリンか。
それとも……。

悩んだ末にコイツに決定。

2日間にわたって「掘って」しまったはまり石。

モンゴリアン

「モンゴル産アゲート」です。
そのような名前で売られていましたが、アゲートと言うよりはカルセドニーでしょうか。

モンゴルの砂漠の砂で磨かれたとおぼしき、微妙にざらざら、でもさらりとした手触り。
大きさはウズラの卵大、全体的にまさしく卵。

そこから……ちょこんちょこんと生えた「手」。

かわいい!
箱の中にはさまざまな色、形の「砂漠磨き」のカルセドニーやアゲート、ジャスパーがぎっしり入っていたんですが、その中から見つけたこれは、色はクリーム色で目立たなかったものの、きれいなエッグ型にちょっと惹かれて拾い出してみると……「手」。

その瞬間購入決定。
この石が砂漠の砂で磨かれたのだとしたら、こんなささやかな「手」など、真っ先に削れてなくなりそうなものなのに、ちゃんと残っているいじらしさ。
思わず足を書き加えて、キャラクター化したくなります。

ミネラルショーでなければ出会えないような大物石もいいけれど、自らの「目」を頼りに見つけるこういう石も、戦利品としては同じくらいうれしいものです。


続・池袋レポート

池袋、懲りずに二日目。
一日目は一日目、二日目は二日目。はまるツボがビミョーに違うのです。

一日目は、いわゆる目玉石。「変」という自らのキーワードに沿って探していますが、「ここで決心せねば、後がない(買われてしまうかも)」という石との勝負になります。

二日目は、「掘り出し物石」
「(個人的に)今回のショーはこれだ!」という石をゲットし、それでも会場をぐるぐるまわって「お?」と目をとめた石にはまる日。
「お店の隅バンザイ」な私が、探して見つける(見つけてもらう)石なので、ひねりが入っていますし、結構コストパフォーマンス高め。
どうしたって高額石には手が出ない状況なので、「安いけどいいぞ」な石になるわけです。

そして、今回の池袋二日目を一言でまとめると、「素通り厳禁」
初日もかなりぐるぐる、二日目も朝からぐるぐるしたはずなんですが、夕方近くなって連続ではまりました。
はまったお店は国産鉱物ショップと化石メインのショップです。
国産鉱物ショップさんは、何回か買い物をしたことがあって、おもしろい石がある可能性が高いのは知っているのに、今回はうっかり素通りしていました。
もっとも、今回はまった石は、たとえ覗いていたとしても見落としていた可能性大。
知り合いの石好きさんから教えていただいて、「それは見なければ!」と会場を端から端まで駆け抜けて直行しました。

化石ショップも、石好きさん情報網が功を奏した石です。
見た目化石ばかりなので、これも素通りしてしまっていたんですが、そのお店の隅に200円(!)で、小さくておもしろい石があると言うではありませんか。
「そ、それは掘ってみなければ」
閉会間際、蛍の光も流れはじめる時間帯に、大急ぎで掘りましたとも!

いや~教えていただき、大感謝!
ありがとうございました~!

「縁がなさそうな店だ」と素通りするのはもったいないと痛感しました。

そのほか、ありがたくも当ブログ・サイトを見ていただいているという方にお会いしました。
顔見知りのショップさんからも「KUROさんのサイトの話がでてたよ」という声を、なんどかお聞きしたので、どきどき。
みなさま、ありがとうございます。でも、しょちゅう間違い&修正で冷や汗をかいていますので、くれぐれもお気をつけくださいね。

たぶん月曜最終日も出撃予定。
今度は情報収集にいそしみます。
だぶん、「悪魔のささやき絶好調!」なので、ご注意ください。

池袋レポート

行ってきました池袋。
今年の締めとなるミネラルショー。
今年からは第2会場もできて、規模が6月の新宿を超えたそうです。

で……理性をぶっちぎってきました。
ブラジルのローズに陥落、次に覗いたロシア産水晶がいつになく豊作!
ついでに久しぶりアゼルバイジャン産水晶も手に入れ、ヒートアップ。
やめられない、止まらない~。
勢い余って、初日だというのに「悪魔のささやき全開」で、私がおすすめしまくった石の中で3種類ほどは完売しました。複数個あったのに。
そうですねー、個人的傾向としては、あたらしい産地、新しいものの発見よりも、
今まで手にした石・種類・産地のグレードアップという感じでしょうか。

全体的な傾向としては、例年通り「これ!」という大目玉はないものの、じっくり探せば探しただけの収穫がある、充実したショーと言えそうです。
わかりやすい人気商品は相変わらず強気値段なんですが、一番人気!からちょっとはずれたあたりに掘り出し物あり。

品揃えとしては、原石はもちろん、ビーズ、ルース、化石あり。
原石好きさんからは、「もうちょっと原石が多くても」……という声がありましたが、まあ、こんなものでしょう。
ちょっと残念だったのは、ちょっと見回ったところ、中国もの・インドものの元気がいまいち。いつも「お、おもしろいじゃないか」と思えるものを見つけるのに、今回は目立った出物がありません。
(自分では持っているものばかりだったから?)
最初に書いたように、ロシアものは意外に穴場。こればかりは国内ショップで買うよりも産地直送の強みがあります。

それから……ちょっと感じたのは、やはり皆さんじっくり選んで買っているようすがあることです。
いつものように目星をつけて、迷いがあるのでぐるっと回って検討しよう、売れたらそれはそれで仕方ない……と思って「保留」にすると、いつの間にか売れていることが多いのです。
同じようなものがころころたくさんあるものは、いつもならその中によいものがあっても、焦らなくてもあとで選べるものなのに、あ、いいな、と思ったものが売れています。(注:原石、磨きなど)
つまり、「迷うけど、買えなかったら惜しい!」と思ったものは思い切って決断しないと、後悔するケースが多そうです。
私もどうしようか……と悩んでいた大物(大きさではなくて)が、売れてしまって残念なようなほっとしたような気分でいたら、その石を買われたのが、知り合いの石好きさんでした。

あとは……おおっと思ったものを思い出すままにつらつらと。
色が濃くてすばらしいシトリンの原石あり。お値段もすばらしいですが、この色の濃さ、照りの良さは久しぶりに見ました。
同じお店のブラジリアナイトのクラスターも、「え、クラスターってあり!?」と目の保養をさせていただきました。

鉱物在庫一掃で50%オフ! というところも。かなり大きくボリュームのある石が多いので、私はちょっと手が伸びません。
アイスクリスタルは、久しぶりに大きめ結晶が並んでいます。
昨年私がはまった「虫歯アメジスト」、今年も並んでいます。

インド産はあまり目をひきませんでしたが、キューブ状のグリーンアポフィライトのクラスターがまとまって出ているとこがあったので、ねらっている人は探してみてもいいかも。

水晶では、レムリアンシードなどはあまり目立たない感じで、クラスターが多めの印象です。
フローライトは、目立たないけれど、中国産などできれいなものあり。ナミビア産の黄色い雲母と一緒になったフローライトははじめてみました。
あとは……初めて見たリビアングラスのブレスレット&ビーズ。お店の人は、中に入っているつぶつぶを「気泡」と言っていましたが、違います。白い不透明なつぶつぶはクリストバライトです。

あ、アフガニスタン・パキスタンもので、500円、1000円、1500円の均一販売をしているところあり。けっこういいのがありました。
レインボーガーネットが「一瓶」1000円とか。
まりも入り水晶3つ入り、1つ入り各500円とか。(これはまりもが見えるものを慎重に選ばなくてはなりません。

私は明日も出撃予定! 懲りません。

もうすぐ~

もういくつ寝ると池袋~♪
……というわけで、別館サイトのFree Talk「ミネラルショーを攻略せよ」のシリーズを収録しました。

もうひとつ、「クラック水晶のひびは消えるか!?」の実験で、実際にブレスを作って身につけた実験結果をアップ。身につけた後、しばらくそのまま放置したら……?

ご覧ください。


なぜか好きな石

「なぜか好きな石」というのはあるのもので。
私の場合、ネパール・ヒマラヤ水晶が好き、ロシア水晶が好き、溶け水晶が好き……と、「好きな石」は数多いんですが、他人から見たら「同じようなもの」と思えても、本人からすれば「ここが個性的」「今までにないタイプ」というポイントがあって選んでいることがおおいのです。

しかし……、自分で見ても「同じタイプの石」としか「思えないのに「それが好き」と、似たような石をいくつも買ってしまう場合があります。
今回の石は、そんな石。

コンセーロ

ブラジル産のスモーキー・クォーツです。
そっくりな石がすでに登場してますが、別の石です。
スモーキーといっても色は淡め。表面に付着物があるのか、灰色っぽくがさがさして見える面もあります。
でも、ちょっと夕日目の光に好かすと、何とも言えない金色に輝くあたりも一つの魅力。
そして、最大の魅力は「面」。

写真をよく見てください。
斜めに筋が入っているように見える面が、かなり根本の方まで伸びていませんか?
面というより、ギザギザと水晶の角を面取りしたように見える部分です。

これが、よく「タイムリンク」とか「ウィンドウ」とか呼ばれている面と同じようなものだと言われて素直に頷けるでしょうか?
タイムリンクやウィンドウは、専門的にはs面とかx面とよばれ、水晶の基本スタイルである、先端の斜めの面(錐面)と側面(柱面)の間に現れるものです。
結晶の具合で見えたり、見えなかったり、まれにいくつか続いて見えたりしますが、普通はこんなに根本まで面取りのようになったりしません。

しかも、この石だけがたまたまそうなのではなくて、この産地の水晶は「面取り」になっているものが多く、他の産地ではついぞ見かけません。

いったいどんな環境が、こんな変な水晶を作り出したのか、私はそれが知りたい!

一見きれいでないように見えて、実は(光に透かせば)美しい。
じっくり見ると実に変(な面がある)。
まだ、ほとんど注目されてない。

私の石好き心にヒットするポイントがいっぱい♪

Winter Color

基本原石好きなのに、ブレスレット作りにもはまっている私ですが、自分で作ったブレスを眺めると、ネット上で見かけるブレスに比べて、明らかに「黒い」
黒いというか……色が濃い

実際黒い石の割合が多いし、不透明石の割合も高い。
とにかくパステルカラーできらきらではないのです。
それは、好みの問題なので、個性といえばそうなんですが、そんな私が今気になっているのは「白い石」
正確には白っぽい石。

冬になり、着る服が黒っぽくなってきたせいでしょうか。反対に淡い色のブレスが作りたくなりました。
白い石というと、ハウライトとか、ラビッドジェイドと呼ばれる真っ白な石(翡翠ではない)とか、ホワイトジェイド(これも翡翠ではない)とかがありますが、白は白でも真っ白ではなくて、ほんのわずか別の色のニュアンスがある白がいい感じ。

どうも、個人的には不透明石ははっきり単色だと、カジュアルになりすぎて軽い感じになりがちなので、色が混ざっている方が表情豊かに思えるのです。

で、こんな感じ。

Winter Color

使っているのは一粒だけちょっと大きいのがムーンストーン、ワイン色のがレピドライト、小さめのラウンドカットがフローライト。
一番たくさん使っている、このブレスの主役とも言うべき白っぽい不透明石が「ピース・ストーン」です。

部分的にうぐいす色とほんのりピンク(紫?)が混じっています。
色のようすがよくわかるタンブルではこんな感じ。

ソーシェライト

タンブルよりはずっと白っぽい感じですが、緑や紫がうっすら混じっているので、それに合わせてワイン色のレピドライや緑と紫がうっすら混じったフローライトを合わせました。
色つながりで合わせたビーズは、ピースストーンにはない色の濃さやきらきら、透明感を持つ石で、ブレスレットのアクセントになっています。

ピースストーンは、あたりを覆い尽くした雪の下から、うっすらと植物の緑や赤(紫)が透けているイメージだったので、つけたタイトルが「Winter Color」。
冬の色だけど冷たいたけではない。白いけれど深みもある、微妙な色合いなのです。
このビーズがあったから浮かんだデザインであるとも言えるでしょう。

ただし……実はこの主役のビーズ、買ったお店では「ピース・ストーン」という名前で売られていませんでした。
お店で付けてあった名前に納得できなかったので、同じ石に他のところで付けられている名前を使っています。

付けられていた名前は「ラピスネバダ」

ラピスネバダというのは、チューライト、スキャポライト、セリサイト(絹雲母)、ダイオプサイト、エピドート、長石、水晶、ゾイサイト、クリノゾイサイト、アクチノライト、アパタイトなど11もの鉱物からなる石(岩石)だそうで、ラピスと付いていても青くはなく、白、緑、ピンクが混じった、柔らかな「桜餅」のような色合いの石です。
ラピスは「石」という意味で、直訳すればネバダ石。その通りのネバダ産。

ラピスネバダ

緑とピンク混じりで、似ているといえば似ているんですが……。

再びショップ情報では、ラピスネバダ(ソーシュライト)となっていました。
鑑別名は「ソーシュライト」、白い部分はカルサイト、白い透明部分は石英、紫色部分はフローライトで、中国産であるというのです。

……と、こう読むと、ラピスネバダ(流通名)=ソーシュライト(鉱物名)だと思いませんか?
私も最初はラピスネバダとは、ソーシュライトにつけられた商品名で、ソーシュライトとは名前が挙がった石が混ざったものであると思いました。

しかし、ここで疑問が。
白:カルサイト、白(透明):石英、紫:フローライト……では緑の部分は?
タンブルを見てもらえばわかるように、この石には緑(うぐいす色)が混ざっています。
いったいこの緑の部分はなんだろう? ラピスネバダであがっていたあれやこれやの鉱物かな?
……で、聞いてみました。

すると……お店の人が教えてくれたことには、「この緑の部分がソーシュライトです」

ちょっと待ってください。……ということは、この石全体がソーシュライトではなくて、ラピスネバダはソーシュライトを含む岩石だということになります。
それで、「鑑別名ソーシュライト」でいいんだろうか?

それに、「ソーシュライト」ってどんな石?
調べてみたら、意外に複雑で「斜長石などが変成作用を受けて分解され、細かい曹長石、緑簾石、緑泥石などの集合体に変化したもの」なのだそうです。
「ソーシュライト化した」という表記も見られたので、分析すればたくさんの鉱物が含まれていることになるけれど、「斜長石などが変成作用を受けて生まれた、いろいろ含まれた石」と理解した方が良さそうです。

では、白やピンクの部分も含めてソーシュライトなのか?
でも、質問の回答は「緑の部分がソーシュライト」でしたし、ソーシュライトの成分に緑泥があがっていることや、「中国翡翠」の名前で売られている柔らかな緑の石も「ソーシュライト」で、独山玉とよばれていることもあるそうですから、ソーシュライト=緑であると考えられます。

鑑別については詳しくないので、この鑑別を疑うわけではありませんが、岩石(複数の鉱物が混ざっている石)の場合、その中の一つ、あるいは中心的な鉱物名が「鑑別名」として石全体を表す名前とされる場合もあるのだとすれば、そのことを知っておかないと、あちこちで勘違いしそうです。

鑑別でなくてもルチル入り水晶が「ルチル」、レピドクロサイト入り水晶が「レピドライト(レピド)」などと省略され、時折ネット上で、名前の通りの鉱物のことを言っているのか、「~入り水晶」を言っているのかわからない……おそらく勘違いしているのではないか……と思うやりとりを見かけることがあります。

納得できない点はまだあります。
ラピスネバダは「ネバダ石」の意味。ネバダ州産だからラピスネバダなのです。
だけどもこの石は中国産らしい。ビーズですから石の原産地が中国なのか、加工が中国なのかちょっと不安ではありますが、色の混じり方がちょっと違うような気がします。

もし、ラピスネバダが鉱物名だというならまだしも、流通名で、ビーズの産地が表示の通り中国産なら、中国石にネバダ石とは言いにくい。

なので、ラピスネバダとは呼びたくない……。違うところで「ピース・ストーン」の名前で売られていたこと、海外サイトでもこの名前が用いられていたことから、一応「ピース・ストーン」ということにしました。

石って難しい……。





成層圏

成層圏

ブラジル水晶の丸玉です。
横から見ると、すじ雲のように白いインクルージョンが見えます。
まさしく、高い空にふわりと見えるすじ雲のような……。
おかげで、角度を変えると大変化。

成層圏2

いろんな角度から見ると、見た角度の数だけ、新たな表情がある、とてもおもしろい丸玉なのです。
まるで、丸玉の中に空が広がっているような……。

成層圏3

以前、細かい端状結晶が縦横無尽に内包されているために、どの方向から見てもスターが出る丸玉を紹介しましたが、それと同じお店。
「どこでもスター」と同じ鉱脈の石かどうかはわかりませんが、3枚目の写真では、内包物が繊維状にも見えることから、その可能性はあると思っています。

石好きさんにはおなじみ石の水晶……、実は、まだまだ知らない点や新たな発見が隠れているのではないでしょうか。
まずは、今週末の池袋ショーで、水晶探すぞー!


傷と魅力

傷と魅力

ヒマラヤ水晶です。ガネーシュ・ヒマール産です。
高さ5センチほど、色はニュアンス程度の淡いスモーキー、表面に目立った傷はなく、光沢・形もなかなか良し。
なのに、お値段450円♪
……というのも、表面にはきずはないものの、内部にざっくり大きなクラックがはいっていて、水晶そのものの透明度は高いのに、クラックのために結晶の向こうが透けて見える透明感がない……というのが理由のようです。

もったいない。

ところが、捨てる神あれば拾う神ありといいますか、好みは十人十色といいますか。
私がこの石を選んだ理由は、傷であるはずのクラックが生み出す表情だったのですから、奇遇です。
すでに述べたようにクラックによって結晶の向こう側が見える、いわゆる「氷のような」透明感はない。しかし、このクラックに光が反射し、淡いスモーキーの色合いと相まって、結晶内部に絹糸の束があるような、とても繊細で美しい表情が生まれているのです。
部分的にとてもきれいな虹も見えます。

実はこの石、お店の、棚の下の籠にがさがさがさっとまとめて入れられていた石でした。
私にとっては棚にきれいに並べられている石も、籠の中の「その他大勢」の石も、同じ探索対象の石。
じっくりと見ていく中で、何かが注意をひいて籠の中から拾い上げてみると、なかなか良いではないか。
一緒にいた石友さんも、「いいね」といってくれたので、たしかにいい石なのです(笑)。

問答無用の、言うに言われぬ迫力のある石……というわけではないけれど、ふとしたときに手にとって、手の中でころがしてみたい石。
ワイルドさではなく、鋭さではなく……角度によってクラックに反射する光が違うようすが、まるで見るものの無言の問いかけに、答えてくれているようで、なんだか明るい癒し系なかんじです。

パワーストーンでは、とかくパワーが強い石がよい石だ、パワーが強いことはいいことだと言いたげな風潮がありますが、時々それだけじゃないんじゃないかなあ……と思うことがあります。
パワーなどわからない私ですが、自分の石が「この石、パワーが強いね」と言われれば、何となくうれしいものです。
しかし、いろいろ話を聞いていると、「強すぎて手が痛い」「そばにあると心が安まらない」という場合もあるのだそうで、強い=荒いという場合もあるようす。
そのため、ほんのりじんわり来る優しい石が好き、とおっしゃる石好きさんもいます。

ほんのり、じんわり、そばにいてもじゃまにならない、馴染む石。
やさしいパワーの石とは、今回の石のような雰囲気のものを言うのかもしれないと想像します。





ソロモン

別館サイトの石の雑学辞典、次々にページを増やしていたら60ページを超えていました。
今でもこそこそ新しい用語を増やし、過去の記述を改めています。
「本にすればいいのに~」と言われることもあるんですが、本は……。
もし仮に本にすることになったとしても、ある時点で原稿をまとめ、本を出す頃には情報が古くなってるんじゃないでしょうか。

それくらい次から次へと新顔石が登場する「天然石」分野。
新しい種類の石の登場のほかに、同じ石が違う名前で呼ばれていたり、突然新しい名前で呼ばれるようになったりするので、油断は禁物。いったいその名前がどんな石を指し示しているかを知っておかないと、頭が混乱します。

だって……アイスクリスタルも、2006年6月の新宿ショーで最初に見かけたときは単に「ヒマラヤ水晶」でした。そのうち「穴あき水晶」などの名称も現れ、なんとかアイスクリスタルに収束した……と思ったら、ニルヴァーナ・クォーツという名前が出てくるし。
前から「キャンドルクォーツ」と呼ばれていた水晶に、途中から「セレスティアル・クォーツ」という新しい名前が付けられていたり。
ところが、いったん調べようとすると、石の意味は書いてあってもどういう石を指しているかが説明されていない石もあってかなりの難物です。
手間は手間なんですが、時々おもしろいことがわかってきたりするのでやめられません。

今回の石はちょっとおもしろいことになりそうな石です。

Suleimani

インド産のしましまアゲートです。
お店の表示では「ブロークン・アゲート」
最初にお断りすると、この石は同じ種類のアゲートの中でも、特に模様が個性的な石を選んだので、すべての石がこのようにしましましているわけではありません。

黒と白が大まかに入り交じっていて、全体の傾向としては、白黒牛模様とシマウマ模様の中間っぽい感じ。黒い部分が大部分を占めている場合もあります。

さて、このアゲート、海外サイトも含めていろいろ見てみた結果、どうもネットで「Suleiman」の名前で見かける石と同じではないかと思います。
「Suleiman」は、読み方もよくわかっていないのか、国内サイトではスリマン、スレイマン、スーリマンなど表記はさまざま。
白と黒が入り交じる石で、チベット・アゲートと間違われることもあるという以外、名前の由来もはっきりしない石です。

「Suleiman」って人の名前……?
小首をかしげているうちに、ひとつの言葉が浮かびました。
「スレマニ」です。
スレマニというのは、簡単に言えば天珠の前身というか、天珠が模様を焼き付けたものであるのに対し、スレマニは同じように黒地に白い模様でも、焼き付けではなくて瑪瑙の天然の模様を生かしたもの……らしいです。
ただ、このスレマニについても、その語源が説明されているところはみかけません。
どこかで検索したらイスラエル方面の地名がヒットした……という話を見かけた程度です。

Suleimanスレマニ。……似ている。

ここからは、ネットで見かける白黒アゲート「Suleiman」をちょっとはなれて、天珠の前身スレマニを追いかけてみます。

一説によれば、スレマニが前身としてあって、天珠は天然の瑪瑙を模して模様を焼き付けたのが始まりだ……というのですから、スレマニは黒地に白い線模様の石であると想像できます。

スレマニを単純に表記すればSulemaniでしょうが、途中に「i」が入っていても発音によってはそれがカタカナ表記に反映されないかもしれない。
そこで「Suleimani」で検索。人名がヒットしてくるので「Agate」もくわえてみます。

すると……おもしろい情報がヒットしてきました。
「Bhaisajyaguru or Suleimani」として、白黒しましまの、どちらかというとチベット瑪瑙に近いアゲートの丸玉を連ねた数珠のようなものがひっかかってきたのです。
ちょうどこんな感じのビーズです。

これが「Bhaisajyaguru」あるいは「Suleimani」と呼ばれている。

かなりつながってきました。
実は、Bhaisajyaguruは心当たりがあります。カタカナ表記すればバイシャジャグル
「薬師如来」の意味で、ビーズとしては「薬師珠」です。
薬師珠は、天珠の小型で丸いものを指していることがあり、小さいものは模様が単純で、真ん中に一本白い線が描かれているだけのものがあります。

アンティークショップで見せてもらったものでは、天然の瑪瑙で、地は黒。一番ふくらんだ、地球儀で言えば赤道にあたるところに細い白い線(天然の層模様)が入っているビーズでした。
これを「バイシャジャグル」と呼んでいて、天珠の薬師珠はこれを模したものか、なるほど天珠の模様が瑪瑙の天然の模様に由来する説も頷ける、と思った覚えがあるのです。

なるほど、これでスレマニが白黒系縞瑪瑙の石である可能性が高くなりました。

さらに調べていくと、「These beautiful ancient beads are known as Bhaisajyaguru and Suleimani (Solomon) beads. 」という一説が。
Solomonってソロモンだよねえ……?
今度はソロモンで調べていくと、なんと、ソロモンはトルコ語表記ではSuleiman(Suleimani)になるらしいのです。

では、ソロモンとしましまアゲートの関係は?
これは一発判明とはいかず、
ソロモン王の鉱山で産出した
ソロモン王を訪ねてきたシバの女王が大量のアゲートを持ってきた
ソロモンのお守りとして瑪瑙が使われていた
ペルシャ方面のゾロアスター教のお守りに葉巻型で半分白半分黒のアゲートがあった
(↑これは天珠で白黒天珠というのとそっくり)
これか!とは言えないものの、なんだか関係はありそうです。

天珠のルーツには天然瑪瑙説と、メソポタミア方面のエッチドカーネリアン説があります。
エッチドカーネリアンは、カーネリアンにアルカリ性の白い塗料で模様を描き、低温で焼き付けたビーズで、模様の焼き付け方法が天珠に通じるのだと言われています。
しかし、エッチドカーネリアンでは赤(カーネリアンの色)に白模様だったのが、天珠では黒地に白の模様になってしまっているわけですが、これは、天珠が二つのルーツを持っていて、天然瑪瑙の模様を模倣するためにエッチドカーネリアンの技法を用い、後に独自の模様として発展したのだ……と考えてはどうでしょう?

ここで、やっと最初の写真の白黒縞瑪瑙は、読みはスレイマン、そしてその語源はソロモンらしいということができるようになりました。

ただ、この瑪瑙の産地は、どうやら南インド。
模様のようすもアンティークのビーズでバイシャジャグルと呼ばれたビーズのものとは違います。
なのにどうしてスレイマン(ソロモン)?

ヒントはバイシャジャグルにありました。

さらにスレイマンで検索と続けていくと、「Suleimani family.」という言葉がヒットしてきました。
ネット翻訳を利用しつつ見ていくと、AlaimaniとかJajemani いう、色が茶色(あるいはグレイ)の石があって、それが「Suleimani family.」だとさらりと説明されています。

これでは、Suleimaniがとてもメジャーなものだと言わんばかりのニュアンスなんですが……。
別のところでやっとSuleimaniがオニキス(黒地に白い縞)であることがわかりました。
で、スレイマン(Suleimani)だけでなく、その色違いの石まで紹介しているこのページは何? 
と、見てみたら、「Gem Therapy India」。
インドの宝石療法のページでした。

ここで思い出していただきたいのが、バイシャジャグルとは「薬師如来」の意味であるということ。
薬師如来と宝石療法……医術がらみで何となくつながりますし、パワーストーンのスレイマンの説明で見かける「ダライ・ラマの医者がこの石求めていた」という話にもつながります。
(そのほか、陰陽のバランスを保つ……というのは、ゾロアスター教の二元論、光と闇、善と悪、陰陽のバランス……に通じます)

たぶん、今回の写真のアゲートは、歴史的に古くからスレイマンやバイシャジャグルと呼ばれてきたアゲートと同じものではないと思われますが、そのはっきりとした色合いと模様の美しさから、それらのイメージを取り入れ、名付けられたのではないでしょうか。

ただひたすらの芋蔓式検索と、推理(&こじつけ)でまとめてみました。

タビュラー!

タビュラー

ブラジル産の透明水晶です。
6月の新宿ショーの一番最後に買った石。
内包物があるわけでもなくて、形もとびきり変わっているわけでもないけれど、この平べったい形がなんとも良い感じで、手を離れなくて……。

写真は、幅広の面から撮っていてますが、厚みは幅の三分の一もありません。
見事に板状、なるほどタビュラー。
水晶といえば六角柱なのに、何がどうしてこんなに薄っぺらになったのか(それでも断面は六角形なんですが)、不思議といえば不思議で、それがクリスタルヒーラーの注意をひいたのでしょう。
こういう石は、普通の結晶に混じって売られているところを見ると、ファーデン・クォーツと違って平べったい結晶ばかりが固まって産出するわけではないようです。(タビュラーばかりのクラスターがあったらおもしろいかも!)
つまり、これは、「突然変異的変な石」というわけ。

以前は、先端が「マイナスドライバー状(線状)」であれば、厚みがあってもタビュラーと呼んでいるショップがあちこちにありましたが、今回試しに検索してみたら「板状」「平べったい」と説明しているところがほとんどだったので、ちょっと安心しました。

形に特徴があってつけられた名前なのだから、やはり正しく説明してもらわなければ。

こうしてみると、石の説明も知らない間に徐々に変化しているみたいです。
レムリアンシードなども、「カブラル山脈」を明記するところが、以前に比べてかなり増えました。
一方で、内包物入りビーズが「エレスチャル」であるのは未だにそのまま。
はやくエレスチャルは「形の名前だ」と覚えていただきたいものです。

木珠リニューアル

先日、作ったばかりのパムテック・ブレスをマイナーチェンジ。

ぷんてっく

いったいどこを変えたのか、「間違い探し」の域ですが……。
ほんのちょっとサイズが小さかったのと、天珠つながりをイメージしたくて入れたヒマラヤ水晶の緑泥の緑が、やっぱりどこかそぐわなくて、それをはずしてちょっとアンティーク風味のアゲートのみに。
微妙なサイズの調整のために、琥珀のさざれをいれました。

この琥珀のさざれは、連で売られていた中で、一番ワイルドできれいじゃない連をわざわざ選んで買ったもの(笑)。
白濁したものあり、黄色っぽいもの、茶色っぽいもの、木の皮のような質感のものあり。
今回は赤みが強くて透明感があるものを入れましたが、ひとつぶひとつぶが個性的な、使いでのあるさざれです。
色がきれいでつやつやで、透明度が高いビーズは、もちろん品質が高い、いいビーズですが、一般的にいいビーズと、自分にとっていいビーズは必ずしも一致しないようで、個人的にはB級品といわれそうなビーズに、魅力を感じることが多いです。
やっぱりこれは、「変な石好き」の影響でしょうか。

緑泥の色味を抜いて琥珀の赤をくわえたブレスは、最初よりもパムテックの木の質感でまとまったように思います。しかも、琥珀のおかげでちょっぴりはなやかに。
パムテックや天珠には、琥珀が合うのかもしれません。



金色のアメジスト

インクルージョン・アメジスト

見るからにパワーストーンショップ!……という店で買ったので、産地がいまいちはっきりしないのですが、たぶん、ブラジル。

底面の長いところで14~5センチはある、立派なクラスターです。
見ての通り色は淡め。
でも、照り良し、ほぼダメージなし、この大きさで1000円♪なら、言うことナシです。
パワーストーンショップも侮れません。(買ったのは1~2年前です)

パワーストーンショップ、とちょっと否定的に言ってしまいましたが、それは、ブレスレットや磨きものが多くて、原石好きには見るところが少ないからです。
ご想像通り、名前間違い、加工、フェイクも多いのですが、そこは自分で見分けるか、危ないものには近寄らない(買わない)ようにすることでなんとかなるので、個人的にはあまり大きな問題ではありません。

さて、今回のタイトルは「金色のアメジスト」。
アメジストといえば紫色、それに金色とはこれいかに。
理由は、写真の通り、内包物で金色(……茶色っぽいですが、ひいき目で金色)がかっているからです。
大きさや照りの良さの割にものすごくお値打ちだったのは、色が淡い以上に、この内包物の多さが「きれいではない」と思われたせいかもしれません。

たしかに、これを「アメジスト」としてだけ見れば、この金色~茶色の内包物はマイナスポイントになります。
でも、「アメジストは美しい紫色であるべし」という「常識」を脇に置いておいて、内包物入り水晶として見れば、この石はとても美しい。

水晶そのものの透明度は高く、内部にファントムがあって、そこから金色~茶色の針状内包物が補謝状に「生えて」いるのが、くっきり見えます。



これは、ところによってはカコクセナイトとされていることもあり、別のところではゲーサイトと言われています。
内包のようすも、今回の写真のように内部のファントムから「生えて」いるようだったり、結晶の表面から内部に「ぶら下がって」いるようだったり、結晶内にうかんでいるようだったりとさまざまです。
色も、金色の針が密集しているように見えるものから、茶色でぽそぽそしている感じのものまで幅がありますが、個人的には、この針状内包物にはカコクセナイト・ゲーサイト両方あって、金色に輝く短い針状のものが、密集した束状になって内包されているものがカコクセナイトではないか……と、漠然と区別しています。
理由は、単体のカコクセナイトがちょうど、そんなようすだという、ただそれだけなんですが。


カコクセナイトの成分や結晶する環境を考えると、水晶の中に内包される可能性はないのではないかという説明も見かけたことがあるのですが、それがどうして不可能なのか、いまいち理解できてないし、水晶はなんでも取り込むのでひょっとしたらあり得るんじゃないかと思ったり……見た目同じような内包物に、2つの説があるので何とも判断しかねます。

追記:金色の毛束のようなタイプもゲーサイトと表記されることが増えてきました。ゲーサイトと見た方がよさそうです。
プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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