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石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
写真を撮ったり、調べてみたり、日々、石を相手に奮闘しながら、
知れば知るほど、見れば見るほど深みにハマる石の世界へとご案内します。
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グリーン・ゴールド!

webショップなどで時折「放射線処理したシトリン」という説明を見かけます。

水晶を透明黄色にするならアメジストかスモーキーを「加熱する」というのが一般的。
透明水晶に放射線照射すればスモーキーや黒水晶ですし(例:アーカンソー産 加工モリオン)、スモーキーに放射線照射すれば、もとから天然の放射線(とアルミニウムイオン)で黒く発色しているのですから、もっと色が濃くなりそうです。
アメジストも(鉄イオンと)天然放射線で発色していて、放射線照射+加熱で緑に変色させるグリーン・アメジスト(厳密にはグリーン・アメジストとは言えなくてグリーン・クォーツ)で、放射線照射段階の写真を見せてもらったことがあるのですが、あまりきれいではない「どす黒いアメジスト」でした。

なのに、放射線照射でシトリン……変ですねえ~。

で、もしかしてこれのことか? と思っているものがあります。

オーロ・ベルディ

ご存じ、オーロ・ベルディです。
以前にも一度登場していますが、さらに色鮮やかなものを手に入れたので、再び登場!

一応、何ものか申し上げますと、アルミナをコロイド状に含んで半透明白になっている石英に放射線照射したのち、加熱してグリーン・ゴールドに変えたもの。

最初出回りはじめたころは、たしか、「放射線でグリーンゴールドに」と説明されていたように記憶しています。いまでもときどき「放射線で……」と加熱段階が抜けている説明をみかけます。
初期の説明のままで、とにかく黄色っぽくはなるわけですから、ごくおおざっぱに言えば、「放射線処理したシトリン……?」

だとしたら、ちょっとおおざっぱすぎませんか。
3つの理由で違うと思います。

一つは色味。
半透明石英(メタモ)に放射線+加熱で変色させた黄色い色味は、グリーン・ゴールドと形容される、わずかに緑がかったさわやかな黄色で、アメジスト加熱で作られるような華やかな山吹色ではありません。緑っぽさが少ないものでも色味が違います。

そのため「レモン・クォーツ」「グリーンゴールド・クォーツ」とも呼ばれます。
スモーキー・クォーツを加熱して変色させた淡い黄色もわずかに緑っぽい感じがするため、同じくレモン・クォーツと呼ばれます。(メタモ変色の方が鮮やかな色合いです)
原石では硫黄が内包されたものをレモン・クォーツと呼ぶため、スモーキー加熱のものまで「硫黄が含まれていて……」と説明されているため混乱が起こっています。
(たぶん、レモン・クォーツで調べて出てきた説明をくっつけてしまったのでしょう。硫黄入りレモン・クォーツは完全透明レモンイエローにはなりません)

2つめは売り方。
シトリンというと、天然のシトリンは実はずいぶん渋い色が多いのに、アメジスト加熱で作られた華やかな黄色=シトリンのイメージがあります。
さらに、アメジスト・シトリン・スモーキーといえば、パワーストーンやビーズで出回る天然石が、今よりもずっと少なかったころからのおなじみ石。

せっかくニュアンスの違うイエローなのに、おなじみ石のシトリンの名前で売るでしょうか。
シトリンよりはレモン・クォーツ、グリーンゴールド・クォーツ、パワーストーンならオーロ・ベルディの名前で売った方が、もの珍しくて売れると思いませんか?
従来のシトリンの色味に含まれるものでさえ、淡くて透明感があるなら「シャンパン・シトリン」、赤っぽいなら「マディラ・シトリン」と名前を変えて(ビーズでも)差別化しているくらいです。

3つめは、ずばり、放射線では黄色にならないから。
確かにこの石の処理には放射線を使いますが、放射線が黄色い色味への直接の変化をもたらしているわけではありません。

「メタモルフォーゼス」はこのように変化します。



半透明白から放射線(ガンマ線)照射で黒に。
以前不透明真っ黒と書きましたが、スモーキーと区別の付かない色合いもあるようです。もしかしたら不透明黒とスモーキー・カラーでは加熱後の色の濃さ(鮮やかさ)が違うのでしょうか。
(※メタモルフォーゼスにはピンクがありますが、ピンクは不純物なので、変化させてもきれいな色にならないといいます)
黒/スモーキー・カラーを加熱すると晴れてグリーン・ゴールドに。

ここでも色を黄色っぽくする直接の原因は加熱。

だから、放射線でシトリンは、やっぱり違うと思います。
少なくとも、こういうものがシトリンとして広く売られていると言うことにはならないはず。
いかがでしょう。


ちょっとメモ。

「アストロフィライト」として売られていたビーズ。
後に「ヌーマイト」の名前で出回ったビーズにも似たのがあって、店によっては「ブルー角閃石」なんて名前だったりもした、実はちょっと謎の石。

写真を再録します。
アストロフィライト?

もうちょっと青い輝きのもあります。

アストロフィライト2?

ビーズはきれいに映らないのですが、ヌーマイトとして売られているビーズの中には、これと似た青いメタリックな筋模様があるビーズがあります。

でも、ヌーマイトはちょっと別の感じの石なので、「ヌーマイトではないだろう……」と思っていました。
そしてこのたびかなり有力な説を発見!

Arfvedsonite……アルベゾン閃石です。
別の石を調べていたら、こちら(海外サイト)で、そっくりな石を発見!
見れば見るほどうり二つ。
説明を拾い読むに、ロシアのコラ半島産、青と金色のメタリックカラーとあります。

コラ半島というと正統派アストロフィライトの産地でもあります。アストロフィライトも、メタリックな輝きの針状の結晶が放射状に広がる石ですが、輝きは金色~ブラウンの暖色系メタリック。
そのため、違うよなあ……これはアストロフィライトっぽくないなあ……と思っていたのです。

産地が同じだし、もしかしたら似通ったところで産出するために、混同されたのかもしれません。
ただし、アストロフィライトは母岩が白い場合が多いようなので、混じっていたから間違えられたとは思えないんですけれど。

とりあえずアストロフィライト改めヌーマイト/ブルー角閃石/オリエンタルブラック改めアルベゾン閃石……ということに。
以上、忘れないためのメモでした。


クラック・ヒマラヤン

ヒマラヤ・しぶき


ちょっとお久しぶりです、ヒマラヤ水晶です、ガネーシュ・ヒマール産です。

ここしばらく「おお!」というヒマラヤ水晶に出会えていないのが、ちょっと寂しいです。
時折、入荷不調期があるので、しばらく待てばまた新たなタイプがお目見えするんじゃないかと期待しつつ、様子見中。
ヒマラヤ水晶について、贅沢になりすぎた……とは思いたくないんですけど、なんだか、最近目にするネパール産ヒマラヤ水晶のグレードが落ちたような……、私が探していないだけ?
それに、一時期より高くなったような気もするし。

ワイルド! ……と唸るごついのとか、氷のごとき透明ピカピカとか、手に取ったら手放せなくなる緑泥入りとか、そういうのをお待ち申し上げております。
できればお安く(本音)。

さて、写真の石は、ご覧の通り、透明でもないし、緑泥は入っているけど色が淡い、ガネーシュ・・ヒマール産にしては中間色。
大きさは高さ6センチほどの「太短い」ポイントです。
ご覧の通り、向こうが透けて見えない不透明さですが、これは水晶が白濁しているからではなくて、中に細かいひびがいっぱいはいって光を反射しているため。

ひびがいっぱいといえば、人工的にひびを入れたクラック水晶がありますが、こちらのひびは、なんだか水のしぶきがそのまま動きを止めたような、そんな感じに見えます。
向こうが透けて見えないというのは、美点より欠点に分類されてしまうポイントなのに、この石では不思議とそれが魅力になっています。

「いい石とはどんな石か」
……という初心者さんの質問がありますが……グレードが高い=いいとは限らない。
透明で、照りが良くて、形がきれい……という、いわゆるグレードが高い石もいいけれど、自分の好みがはっきりわかってきたら、一般的きれいでなくても「自分が魅力的だと思う石」を選んでみてもいいと思うのです。
「自分は」これが好き、ここがすき、「この」石に惹かれる……。そうやって選んだ「ひとつ」は、その人にとっての「いい石」になる。

ビーズと違って原石は一つ一つが違うので、「自分にとってのひとつ」を見つけるのは楽しいし、見つけたときの喜びはひとしお。
また、他の人でも「これ!」と選んで手に取った石を隣で見ていると、今、その目の前の棚に会ったときとは比べものにならないほどきれいに見えることがあります。

だからこそ、私は「自分が選んだ石」「自分が見つけた魅力」にこだわりたい。
そしてそれを写真に写してみたい。
そんな思い出写したこの写真、「私が見つけた魅力」、映っているでしょうか。



人名薔薇石

好きな石はと聞かれたら「水晶!」と即答します。
時にはアメジストと水晶というように、透明な物を水晶を区別することもあるようですが、私の場合の「水晶!」とは、塊状のも、色が付いているのも含みます。

……「Quartz!」と答えた方がいいかも?

でも、水晶以外でもきれいなら、おもしろいなら、それも好き~。
まさしく「きれいなら」「きれいだから」で探していた石があります。

それは、ローズ石
2007年の新宿ショーで、局地的に大盛り上がりだったあの、薔薇色石。



このとき買ったものは、ローズ石(ローゼライト)を水晶が覆った「薔薇氷」な石でしたが、これでローズ石を知って以来、単体のも欲しいな~と物色してました。
でも、この薔薇石、大きさの割に強気値段なものが多いのです。

結晶そのものは小さいので、ネットの写真では大きく写され、欲しい気分のひいき目も手伝って、実物以上にきれいに大きく見えてしまう。
そういう石は、ネットで買うと「ちょっとがっくり」になることも多いので、なおのこと二の足を踏みます。

できれば実物を見て買いたい。
幸い、滅多に見ないほど少ない石でもないようですし、ネットショップで扱っているお店がミネラルショーに出店していたりするので、そのうち実物を見るでしょう。

のんびり構えていたら、池袋で伏兵!
国産鉱物などを扱っている、一見地味な(ごめんなさい……)お店で、ローゼライト!
しかも、安!

普通、母岩で数センチで数千円します。
が……母岩で10センチ超えてて、透明感のある結晶がくっついているのが1000円、1500円?
うひゃ~(喜)!
と物色していましたらば、すぐ側に上手がいました。

ローゼライト

ローゼライトのクラスター♪
しかも母岩が掌サイズ。
その上に、やや暗色ではありますが、石好き友達が「血豆」と呼んだ丸っこい結晶がぽこぽこぽこぽこ。
こんなに気前よく付いているの、見たことありません。
でも、こっちのローゼライト、分量は少なくても、透明感のある薔薇色結晶のも捨てがたい。
うーんうーん。
両方とも買っちゃえ~!

これぞ、ミネラルショーのハイテンション。
魔物の魔力の発動の瞬間。
太っ腹に買えちゃう、これ度ミネラルショーの醍醐味。
だって、他で買ったら、合計金額で小さい方すら買えないです。ほんと。
例によって居合わせた石好きさんにもおすすめ。この悪魔のささやきによってお買いあげとなったので、そのお店のローゼライトは売り切れたのでした。
いや、まさかこんな店(失礼)にこんなローゼライトが、こんなお値段で。
まさに「店構えで通り過ぎるのはもったいない」
絨毯爆撃のごとく隅から隅までのぞき込みつつき回し、在庫確認までやってこそのミネラルショー。

さて、ローゼライト。
きれいな石ではあるのですが、産地であるモロッコでは、コバルトを含んできれいなローズピンクを呈する鉱物がいくつも出ます。
一つはコバルト・カルサイト、時々コバルトカルサイトと間違えて売られているコバルト・ドロマイト。
菱コバルト鉱もそっくりです。見分けろと言われたら「たぶん~おそらく~ええっと~」と、もごもごいいつつ逃げ出すことになりそうです。

そのローズピンク軍団の一角にはいるのがローゼライト。
しかもローゼライトには成分は同じで結晶の形がちょっと違う兄弟石(同質異像)、のβロゼライトという石があるうえ、含まれるコバルトがマグネシウムに変わるとウェンドウィルソン石になり、さらにその同質異像の兄弟石タルメシ石があるという複雑さ。

写真の石にも、ラベルによるとタルメシ石(タルメサイト)がくっついているようなんですが、どれがどれやら。(たぶん、もこもこも周りのやや色の薄い部分?)
ローゼライトかβロゼライトかなど、全くわかりませんが、このお店ではラベルにβロゼライトを記した物があり、この石のラベルにはなかったので「ローゼライト」であろうと思います。

そんなこんなでやってきた、意外に大物ローゼライト。
もうちょっときれいに写真を撮りたいなあ……。

最後に、薔薇色だからローゼライトではありません。人名のローズ氏にちなみます。
よってタイトルは人名薔薇石。

2009年初石

2009年になって初めて買った石。
これ一つではなかったところが新たな一年を象徴しているようで怖いです。

ブラジル色双晶アメ

たぶん……色が浅いからブラジル産?
もしかしたら、ウルグアイにはいっていたりするかもしれませんが、ブラジル南部~ウルグアイにかけてのあたりの産でしょう。

先日登場したアメジストに比べると色は断然淡いですが、照りもあるし、箱にがさがさ入れられていた割にはダメージも少ないし。
写真でもわかるように、紫色に濃淡があってまだらに色づいているところが雰囲気があります。

さて、濃淡で斑に色が付いているとなると、ファントムかと考えます。
アメジストでファントムになっているあるいは、根本の方は濃い色で、その上に透明な層が結晶しているものも多いです。
しかし、この水晶の色の濃淡は、ファントムではありません。

中に「山」が入っている濃淡ではなくて、縦方向に濃淡があります。
上から見てみて「たぶん……」と判明。

これはブラジル式双晶のクラスターだったのです。

水晶は、たとえて言えば二酸化珪素(SiO2)のブロックが規則正しく組みあがって出来ているようなもの。このブロックは螺旋を描くように積み重なっていくのですが(結晶)、この螺旋に右回り左回りがあり、螺旋が左回りの結晶を右水晶右回りの結晶を左水晶といいます。
すべての水晶は右か左かのどちらかなのですが、中には一つの結晶に見えて実は双子という結晶もあります。一つの軸を共有して互いに絡み合い重なるように結晶しています。

このとき発生する右と左の組み合わせは3つ。
右と右、左と左、右と左。
このうち同じ向き同士の組み合わせは「ドフィーネ式双晶」
右水晶と左水晶の双子は「ブラジル式双晶」と呼びます。




それぞれ特徴的に現れる面の位置で見分けられるものがありますが、きれいに特徴が現れている石はなかなかありません。
このアメジストのクラスターのように、柱面がなく、ぎっちりくっつき合っていると面の亜kたちで見分けるのはまず無理でしょう。

しかし、アメジストの場合はもう一つ見分けるポイントがあります。
色づきのムラです。
先ほど、クラスターを上から見てたぶん……といいましたが、このようになっています。

ブリュースター

ちょっと補足説明しますと、水晶の先端には6つの斜めの面があります。
これは錐面とかファセットと呼ばれています。
6つの面が全部同じような大きさであることは滅多になくて、よく見るとばらつきはあれど大・小・大・小……と大きい面と小さい面が交互になっています。
そして写真の石の場合、上から見ると大きな面が濃いめ、小さな面が薄い紫になっていて、横から見ると不規則な色むらになって見えているのです。

図はアメトリンものなのですが、こちらの方が色がわかりやすいと思います。
図では、紫の部分がしましまになっています。
これは専門的には「ブリュースター・フリンジ」と呼ばれるもので、このしましまの部分が左水晶と右水晶が交互に重なっている部分、黄色い(アメトリンの場合はシトリン、写真の石の場合は薄い色の部分)が単結晶(右か左のどちらか)なのだそうです。
肉眼ではこのようなしましまは見えませんが、特別な方法で見るとこれが見えるのだそうです。

ブラジル式双晶であるアメトリンで同様の色むらがあり、アメジストにはもともとブラジル式双晶が多い
(スモーキーにはブラジル式双晶が少なくドフィーネ式双晶が多い)lことから、写真の石はブラジル式双晶であると考えました。

うーむ、双子がいっぱい♪
たぶん、珍しくないものだと思いますが、色が淡くて色むらがくっきり見えたために自分で判断できたことがちょっとうれしい。

大きさは9センチ×5センチほど。
200円の石でもいろいろ楽しく遊べます。




密かにバイカラー

そういえば私、トパーズ好きでもありました。
そういえばって、何を自分で忘れてるんだと言われそうですが。
好きなんですよ、特に透明なトパーズ♪ 水晶と間違えそうな、それでいてよく見るといくぶんシャープな(ような)輝き。
手に持つと、透明なのに予想外の重さ。

透明とはいえ、宝石鉱物。
以前はなかなか手に入らなくて、だからこそ、手にはいるとわくわくしました。
……が、アクアマリンを皮切りにやってて、ここ数年継続中のアフガニスタン・パキスタン鉱物の局地的ブームは、トパーズも一緒に連れてきたのです。

「たまに見かける石」が「比較的よく見かける石」になると、どうしても「より変な石」に目を奪われるのが悪い癖。
比較的「変」が少ないトパーズは、いつの間にかちょっと影が薄くなってました。
いかんいかん。気に入って手に取り、連れ帰った石なのだから平等に視線を注がねば。

と言うことでトパーズ。
産地はパキスタン北部のギルギット。
かの地は、ペグマタイト鉱物の宝庫。そしてトパーズはペグマタイト鉱物のレギュラーです。

これまで見たことがなかった(トパーズのクラスター)などにほくほくしている中でも目をひいたのが、これ。

透明トパーズ

アルバイト(長石)と水晶を母岩に従え、あくまでも透明に、シャープに輝く端正な結晶。
四角柱の角をちょんちょんと落としたような形は、紛れもなくトパーズ。
アフガニスタン・パキスタン・ブームでいろいろトパーズを見ましたが、これだけ透明感があって、これだけシャープな結晶を見たのは、このときだけかも。

うわーっ、きれい!

これは、タイミングがよかったとしか言いようがありません。
(局地的)ブームの悪影響か、最近は妙に値段が高くって、いまこの石がやってきたのだとしたら、「きれいだけど~、私の財布とは仲が悪いみたい」と涙をのんだ可能性あり。2年以上前だから、まだまだ安かったのです、きっと。

さて、このように美しいトパーズですが、泣き所が一つ。
それは、劈開。
一定方向に割れやすい結晶の癖のことです。
水晶には劈開がなく、だから当たり所が悪くて結晶がぱっくりまっぷたつ、という悲劇は比較的少ないです。
しかしながらトパーズには劈開あり。
そして、この石にはその劈開を物語るように、根本付近にかなり大きいひびが……。
これ、下手すると結晶が根本からぽきっといきかねません。
なので、写真を撮るにもなるべくトパーズには触れないように。

石の話をしていると、ちょくちょく硬度と割れやすさがごちゃごちゃにされています。モース硬度が低いから割れやすい……そんなことはありません。
モース硬度はひっかき傷に対する強さのこと。
トパーズのモース硬度は8。水晶は7。一方で一方をひっかいたら、トパーズで水晶に傷は付きますが、水腫お出はトパーズに傷をつけられません。
しかし、とパースには劈開があるので、当たり所が悪いとぱっくり割れてしまうのです。

そのほか、石の割れやすさには、もともとひびが入っていたりしないか、細い形に横から力が加わっていないかなど、いろいろな要因が考えられます。
柔らかいから割れやすいという説明で、勘違いをなさらぬように。

このトパーズも、割れそう……な直接原因はひびなんですが、そのひびがかなり平面的に入っているので、劈開面にひびが出来ているんだろうなあ……と考えるわけです。
どうかこのままくっついていて~。

最後に。写真ではとても透明に見えるこのトパーズ、上から見ると……

トパーズ・バイカラー

実はうっすらバイカラー!




思い切っていっとけば

先日のIJTでツボに入って以来、「マダガスカルの石」というと「南米マダガスカル」が頭をよぎり、笑い出しそうになる後遺症が残っています。
もちろん、マダガスカルはアフリカ・アフリカ大陸の東側に浮かぶ大きな島です。

私の中ではお茶目な地名になってしまった、マダガスカルでは数年前に内包物水晶好きにはたまらない「フローライト入り水晶」が出ました。
そして……「フローライト入り」を追いかけるようにして産出したのがこれ、南アフリカはオレンジリバー産の「フローライト付き」。


オレンジリバー・フローライト付き


フローライトがくっついた水晶は、メジャーではありませんが、中国やロシア(ダルネゴルスク)など、よく見ればあちこちで見かけます。
しかし、オレンジリバー産のフローライト付き水晶がおもしろいのは、そのフローライトの形。

丸っこい球状のフローライトが、くっついているのです。
ぽちぽちくっついている様は、葡萄みたい。

残念ながら、水晶の表面を黒い被膜が覆い、その上にフローライトがくっついているので、透明水晶と
紫のフローライトのコンビネーションは楽しめません。
しかし、世に四角いフローライトがくっついている水晶はあれど、丸いつぶつぶは私が知る限り、インド産……ルーマニアかブルガリア、もこもこした形ならペルーにもあったでしょうか。

ネットショップで見つけたときは「おもしろい!」と思ったものの、見つかったばかりとかでややお高め。

マダガスカル産の「ラズベリル(ペツッォタイト)」のときは、産出当初は少なく高価、その後数が出て価格崩壊(それでも高いと言えば高いんですが)、コレクターに行き渡ったと思われる後は静かにフェードアウトした感があります。
マダガスカル産のフローライト入りの時は、最初「新産!」と小数出てきたときには、当然のことながらお高め、「ある晶洞だけ」といいながら、その後一気に出回り、値崩れ。そしてフェイドアウト……と思ったら、最後にビーズで出回ってます。

では、オレンジリバー産は。
最初ちょろっと、後で値崩れ……なのか。本当に少ないのか。
迷って第一弾は見送りました。
もし、まとまった量なら他でも売られるでしょうし、産出量の情報も入るはず。
ミネラルショーまで待てば、外国業者からもうちょっと安くゲットできるかも。
……しかし、他の店で出ません。
「ね、念のために小さいのをひとつ買っておこうかな」
弱気になって、写真の石を買いました。

大きさ2センチちょっと。その割にはちょっと高めかもしれないけど。
もうちょっと大きいクラスターのは、ミネラルショーで買うさ。

……が、出ませんでした。
私には、見つけられませんでした。
ショーの片隅で売られていたのでしょうか。どこか別のネットショップで出てたでしょうか。
気が付けば、買ったショップでも見かけない……。

こんなことなら、もうちょっとがんばってクラスタータイプを買っておけば!
(でも、なんだかんだと買わない可能性もあり)
後悔先に立たず。そんなこともあります。

初心気分

またしても参加型実権企画を立ち上げようか……と、写真を用意しておりましたらば、ハタと気が付きました。
……かつて、「世界一美しい水晶」と呼ばれたと聞く、透明・シンプル・アーカンソー産水晶を持ってない。
透明水晶ポイントは持ってます。
今は昔、石好き初心者で、周りに石屋がない環境だったころ、ぽつぽつ買い集めたものです。
でも、それは透明だけれども産地不明。
たぶんブラジル産でしょう……タンブルなどと一緒に売られてましたし、特に高いわけでもなかったし。たぶん。
アーカンソー州産の水晶は持ってます。でも、それは透明で細い結晶がごちゃごちゃくっついたものだったり、チタンガスあるいはアラゴナイトの内包であるという白く濁ったもの。
つまり、変な石の系譜に乗っかる石たちです。

よく似た趣味の石好き友達にも聞いてみました。
「アーカンソーの、透明でシンプルなポイント持ってる?」
「持ってない」
やっぱり。
灯台もと暗し、意外に「当たり前」を持ってない。
どうせ買うなら、あまり見かけない石を、珍しい石を、個性的な石を……とレア石街道まっしぐら。
でも、よく見かけるおなじみ石でも、美しいものは美しい。
珍しいから、レアな石だからいいのではなくて、美しい、おもしろい……と、自分が惹かれた石こそが、自分にとってのいい石である。
そういう気持ちは忘れないようにしたいです。

前置きが長くなりましたが。
おなじみ石でも「おお、きれい!」で選んだ石。
アメジスト・ザ・スタンダード。王道の美しさ。

アメジスト・ザ・スタンダード

たぶんウルグアイ産のアメジストです。(もしかしたらブラジル南部の可能性あり)
大きさは約12センチ×8センチ。掌をややはみ出す大きさで、ほぼ平面なクラスター(写真では斜めにして撮ってます)
柱面の発達していない短柱状結晶がぎっしり、つくつく。
その色たるや、濃く、あくまでも濃く、そして深い紫。
「これはこれで美しいのです!」と力説しなくても、だいたいの人が「きれい」と思うであろう、揺らぎのない美しさ(……アメジストが苦手という、好みもありますが)

去年の12月に買いました。
これまでウルグアイ系の濃い紫のクラスターは、数センチクラスの小さいのを2つほど持っていたんですが、これだけ大きいのは今回が初。
いつもだと、内包物やファントム、あるいは形状など、どこか変わった点を探して選んでしまうんですが、これは、素直に美しい……で一目惚れ。

自分が惚れ込んだようには美しく写真に撮れないのが悔しいです。
もう一度、撮るぞー!

ちなみにこのサイズで1500円。雑貨屋さんも侮れません。

ツボにはいった。

東京ビッグサイトで行われているIJT国際宝飾展に行って来ました。
宝飾展ですから、中心は原石ではなくて宝石。
きらびやかな石、アクセサリー、石、アクセサリー……(以下エンドレス)。
友人の石好きさんと、
「この会場の規模で、全部原石の店だったら……私、会期中ここに住むかも」
と言うくらいの店また店。
目の保養にはなりますが、私には遠い石の世界。

そんな中でもわずかに原石や「パワーストーン」(タンブルやブレス、ビーズ)を扱っている店、あるいは数珠(ブレスではなく)を扱っている店があって、そういう店を見つけるとほっとすると同時に、つい見てしまうわけですが。

そんな店の一つで、思わずツボに入ってしまい、半分本気で「買おうか」と思いかけた石があります。

数珠や、縁起物として丸玉やスカル(ドクロ)を置いているような店の片隅で見つけました。
ものは水晶。
ふつうの……ちょっと傷あり、扱いで言えば籠にがさっと入れて量り売りしているような透明水晶です。
そこに……あろうことかマジックで直接石に産地が書き込んであるではありませんか。

マダガスカル産

これはちょっとあんまりでしょう。何をやっているんだと思いながらその隣を見たら。
さらに上手がいました。
単結晶の破断面に、これまたマジックで直接書き。

南米マダガスカル産

……南米!?

何度見直しても南米。そんなマダガスカルがどこにある!
まじまじ見ていると、お店のご主人らしき年配の男の人がよってきて、水晶は……と何か説明をはじめます。私、ここでこのご主人の顔を見たら笑ってしまいそうで、そそくさ逃げました。

宝飾店は、高いものは桁数を数えるのが大変なものもありますが、店によっては本当にお手軽値段でルースを売っていたりします。
合成アレキサンドライトが数百円とか。
原石を一部置いている店もあり、すごく安いものもありますが……なぜでしょう、その中にアゼツライトやらスギライトやらを置いている店があったんですが、そこがなぜか超強気。
そんなに質が高いとも思えないスギライトのラフ石が6万円!?
ごく普通の水晶クラスターが5000円以上!?
2~3センチのアイスクリスタル(ほとんどかけら状)が3000円以上!!
何でしょう、この強気。私の感覚的には相場の倍(以上)。
宝石相手に値段で張り合っても仕方ないと思いますが。

そんなところを冷やかし、ミネラルショーですらお目にかかれないであろう美しく大きなダンザナイトの結晶をまじまじと鑑賞し、財布にやさしい数百円の石をちょこっとだけ買ってきました。

それにしても……南米、マダガスカル……早く気づいてください。




産地は違えど

今日の石は、ちょっと残念なことに「たぶん」とつけた上で、産地を述べなければならない石です。
日頃、必ずしもラベル付きの石ばかりを買っているわけではないので、まずは買ったお店で「産地は?」と確認し、ネットで検索してなるほどこの石の様子であればこの産地で間違いなかろうと、一応の確認をとって「○○産」とつけているんですが。

「変な石♪」と喜んでいると、変であるだけに必ずしもその産地のスタンダードな特徴を持っていなくて、「(この産地で)大丈夫だよね?」と、ちょっと不安になったりもします。

赤ルチル付き

「たぶん」パキスタン産です。
まあ「カテドラル風」と言っても良さそうな透明水晶のあちこちに、赤い鉱物。
ヘマタイト?
……じゃなくて、ルチルです。
ルチル入り水晶ではなくて、表面にルチルがくっついた「ルチル付き水晶」。

赤い部分は、近づいてみるとこんな風になってます。

赤ルチル付き2

針状結晶が、まるで編み込んだような模様となってぎっしり。
これはルチルの特徴の一つでもあるようです。

パキスタンでもルチル入り水晶は出ます。
なのになぜ、産地に「たぶん」をつけるかというと……。
ひとつは、この石の他に、パキスタン産で赤いルチルがくっついた水晶を見ないから。
仲間石をまだ見つけられていないのです。仲間石がないということは、それだけレアとも言えますが、産地特定には心許ない。

もうひとつは……まず、なぜ「?」付きながらもパキスタンといえるかというと、パキスタン・アフガニスタンの石を扱う石屋さんで買ったからです。
だから、通常であれば「他に見たことないけど……パキスタンでしょう」と判断するのですが、この石を買った時に問題があります。
なじみの石屋さんなので、新しい入荷があると聞くたびに「わ~い」と駆けつけて、新しい石をほくほく見せていただくのですが、この石を買ったときに入荷した石が……。

「……中国産?」

エピドート付き、アメジストファントムのクラスター(四川省周辺に多い)やら、天然水晶の上に緑の部分を人工的に結晶させた加工水晶(悪名高き中国産)がころころ混じっているじゃありませんか。

「パキスタンで仕入れてきたんだけど」
とお店の人。
いや、でもこれ、どう見ても中国産ですって。
同じ時に買ったのがこの石。柱面の発達していないつくつくくタイプのシトリンにも見える石なのですが、こちらに至っては中国産でも似た石を見かけない。

バリエーションがあってもアフガニスタンかパキスタンだろうと思っていたところに、明らかに中国産が紛れ込み、そのときに限って仲間石をみかけない変な石がやってくる。
これは……どうしましょう。

実は、この赤いルチル付き、アメリカ産とブラジル産で見たことがあります。
アメリカ・ブラジルのは産地が間違いない石(アメリカ産は掘ったご本人からいただいたもの)なので、つまり、赤ルチル付き水晶は全く別の産地でもそっくりさんが産出することになります。
写真の石は、見た目はブラジル産と言っても通じそうなんですが、だったらパキスタンでも不思議ではないかも。

不思議と言えば、こうやって水晶の表面にくっつくと、ルチルって真っ赤に見えるんですねえ……。
これくらいの太さで中に入っていて、しかも真っ赤なルチルは見たことがありません。(細いのはあります)。

この石は、きれいでおもしろいけれど、いろいろ謎がつきまとう石でもあります。

天然スモーキーの「風味」

アフガニスタンかパキスタン産のスモーキーです。
色よし、透明感よしの美しいスモーキー・クォーツで有名な産地と言えばアルプス。
もちろん水晶の一大産地ブラジルからも美しいスモーキーが出ますが、アルプスのは美しい~と思ってしまいます。
そして、意外に知られていないかも知れませんが、アフガニスタン・パキスタンからも、美しいスモーキーが出ます。
2年ほど前、友人が手に入れたパキスタン・スモーキーは長石やアクアマリンを従え、堂々たる形と明るすぎず濃すぎずの色合いに抜群の透明感、、つやつやの照りを持つ、「おお!」と唸る石でした。
「私はその2号が欲しいぞ!」と再びの登場を心待ちにしているんですが、未だに出会えておりません。

今回登場しますのは、産地は同じながら、心待ちにしているスモーキーとは逆の、表面はマット、透明感はほとんどない、かなり渋いスモーキー。
4センチほどの大きさで、池袋ショーで100円でした。

スモーク・スモーキー

きれいなスモーキー~♪といいながら、その逆のようなスモーキーを登場させるのはなぜかと言いますと、もちろん、この石はこの石で、小さいくせに妙にふてぶてしく……じゃなくて貫禄がある雰囲気を持っていて、よく見るとファントムっぽくみえるという魅力を持ってるという点があるのですが、そのほかにもうひとつ。

実は以前作ったブレスレットと、よく似たデザインでもう一つ作る機会がありました。
このブレスです。

ブログを通じて仲良くなった石好きさんに頼まれて、同じようなデザインでもう一つ……ということだったんですが、このブレス、デザインだけでなく石の産地にもこだわったので、使われているスモーキーのビーズが、ネパールのガウリシャンカール産なのです。
同じように作ろうにも、ネパール産を使うと高く付くし、濃いスモーキーがちょっと手に入りません。
許可をいただいて普通のスモーキービーズで作りました。

同じようなデザインなので、ビーズの色味もサイズも同じようなのを選びました。
自分用ブレスを脇に置いて作っているとき……ふと気が付いたことが。
このビーズ……仮に自分用のをばらしてスモーキービーズを混ぜてしまっても、分けられるかも知れない。
色やサイズはほとんど同じなのに、見分けられるかもと思ったポイントは、ネパール産のわずかな濁り。
写真では透明スモーキーに見えているのに、たぶん放射線照射だろうと思われるスモーキービーズと比べると、わずかに濁っているし、一粒の中に色むらがわずかにある。
逆に言うと普通のスモーキービーズの方がきれいすぎる……ような気がする。
(きれいでいけないわけではないんですが)

やはり、自然な色味はどうしても色むらや濁りと言った「揺らぎ」が出るんだなあ……と思った出来事でした。

すると、今回の石はまさしく「自然っぽさ」の塊。
私はこういう石も好きです。



ゆず色

寒い季節には、あたたかい飲み物が欲しい。
あたかいとくればホットコーヒーなんですが、まだ喉がいまいちなのでコーヒーの刺激がちょっと。
甘いココアは苦手だし……。
と、思っていたら、スーパーで粉末の「ゆず茶」を見つけました。お湯で溶くとちょっととろりとするそうです。
ゆずの香り、甘酸っぱくてとろり。
いいじゃないか! と買ってみたら大ハズレ。
どこがゆずだ! と言いたくなるほど香りもなくて甘いだけ。
規定の量より減らしてみても、やっぱりビミョーに甘いだけ。
うう~、甘酸っぱさを期待して買ったのに。酸っぱさなんか片鱗もありません。
ポッカレモンを買ってたらそうか。

とても納得できないハズレだったので、気分だけでもゆず色で。

コンゴ・シトリン

コンゴ産のシトリンです。
これまでに、渋い「大地色」や、スモーキーかシトリンか迷う色のコンゴ・シトリンが登場しましたが、今回のものが一番色が淡くて、一番シトリンらしい色。
柱面に小さな結晶がたくさんくっついて、キャンドル状になっているところも、コンゴ産らしい特徴が出ています。
実は、写真では裏側にあたる部分が斜めに欠けているんですが、欠けていない半面がこれだけ見えるなら問題ありません。

天然のシトリンは少ないと言われます。
確かにアメジストやスモーキーに比べると少ないですし、アメジストやスモーキーを加熱して得られる色であるため、見た目ではっきり天然の色だと判断しにくい色でもありますが、加工の噂を聞かないこのコンゴ産や、ブラジル産でもお店の人の話をじっくり聞き、扱っている石(シトリン以外)も見てみて、これは加工ではないだろうと思う石も、実はちゃんとあります。

原石(結晶形)では、「ほとんどアメジストの加熱」という説明は、あまりあたらないのではないでしょうか。
逆にビーズでは「ほとんどアメジストやスモーキーの加熱」あるいは合成、人工ガラスの割合が高いと考えます。
原石で天然のシトリンが少ないといっても、結晶の形をしているのが少ないだけで、塊状のものを足せばもうちょっと多いような気がするんですが、天然で黄色いシトリンのビーズが少ない理由は他にもあると思います。

まず、天然のシトリンの色は意外に渋い。
金色と形容できるような、華やかな黄色はまずありません。それこそとても貴重です。大量生産のビーズにするにはもったいないでしょう。
結晶形のシトリンで見る限り、茶色っぽいというか……やはり渋いとしか言いようのない、「落ち着いた色」。
また、スモーキーとシトリンの色目の境もあやふやで、はっきり黄色でなければシトリンではないとすると、範囲はいっそう狭まります。

次に色のばらつき。
量としては多いスモーキーなのに、ビーズでは放射線で透明水晶の色を変えたものが多い理由に、色のばらつきが考えられます。ひとかたまりの原石でも、部分によって色が違う。
色のグラデーションでそろえる場合もありますが、同じ色がたくさん欲しい場合はかえって不便。
そこで照射によって同じ色合いをたくさん得ているのだ……と考えるのですが、シトリンでもそれは同じ。
全体的な量もスモーキーよりは少ないようですし、結晶形のシトリンを見ていても、かなり色にばらつきがあります。
今回紹介したコンゴ産のシトリンの色の違いを見ても明らかです。

量もちょっと少なめで、色をそろえるのも大変、おまけに色が実は渋い。
これでは大量生産のビーズには不向き。アメジストを加熱して華やかな黄色になるなら、そっちの法が見栄えがします。
パワーストーンで天然未加工であることに価値を置くと、そこで問題が出るのですが、ビーズはパワーストーンのためにだけ作られているわけではありません。残念ながら見栄え重視もやむなしです。
ビーズを見ていると、数ある連すべてが同じ華やかな黄色でクラックもなし……というシトリンがあるので、これは合成か人工ガラスではないかと思っていますが……。(スプーン一杯いくらの安いルースのシトリンで、合成のシトリンに特徴的に見られるという白いまだらを見かけたことがあります)

このように「天然のシトリンは少なくアメジストを加熱したものがほとんど」のような情報は、それが原石なのかビーズなのかをしっかり押さえておかないと、ある部分ではちょっと違うと言うことになりかねません。


実は少数派?

ガラス・タンブル

なぜか買っちゃう変なもの……ガラスのタンブルです。
ちゃんと人工ガラスだと明記して売られていました。
ただし、産地は籠にアメリカと中国の二つのラベルが貼ってあり、いったいどちらなんだか不明です。

要は「何だ、ガラスか」なんですが、ちょっときれいでしょ?

ベースは淡い黄色。その中に水色に見えるもやもやが入っています。
これは、チェリー・クォーツのように色の付いたものが天然の内包物風に入っているのではなく、オパレッセンス、つまり乳白色の濁りで光が拡散し青く見えている(空が青く見えるのと似た仕組み)に類するようです。
透明に見えるけど、微妙に濁りが入っていて、濁りの部分に濃淡があり特に濃い部分が青く見えているような感じです。
デジカメではこの青みが強調されて写ってしまうので、肉眼ではここまで青くはありません。

つまり、これはオパール・オブシディアンとか、人工オパールとか、時にはブルー・ムーンストーンの名前で売られているオパルセント・ガラスの一種なのです。
変に天然石と誤解させるような売り方をしなくても、こういう物はそれ自身美しい。
堂々とその美しさを表に出せばいいのに……と思います。


もこもこの造形

もこもこカルセドニー

モロッコ産のカルセドニーです。

昨年末の池袋ショーで、その日の終了間際に「あそこの化石屋さんに、小さくておもしろい石をおいてたよ」と教えてもらい、知り合いの石好きさんと二人して、それ~っと会場を横断、終了の放送が流れる中で、積み重なった箱を「掘って」探したものです。

そういえば、(2008年)10月のIMAGE2008でも、最終日にモロッコのジオードものにはまったっけ。
アフリカの北の端、アトラス山脈のあたりで産出する、アゲートやジオードは、かなりの個性派揃いなのです。

時間のない中、焦りながら掘り当てたこの石は、半透明のカルセドニー。
「魚の卵」「いや、カエル」という感想をいただいたように、半透明の球が重なりくっつき合ったような感じです。
母岩のあたりにちょっと内包物があるようで、そのために所々色が付いて見えています。

カルセドニーは、たいていビーズやタンブルなど磨かれた状態で見かけることが多いのですが、石英で言うところの水晶、つまり結晶した母岩の隙間を埋め尽くした状態ではなく、周りに十分空間を残した状態で結晶した場合は、このようなもこもこ形状になるようです。


メキシコ産のファイアー・アゲートも、よく似たもこもこ模様を示していますが、これは、ファイアー・アゲートの成長のある時点で、カルセドニーのもこもこをリモナイト(褐鉄鉱)が薄くコーティングし、その後再びカルセドニーが成長したことによるものです。

水晶(石英)は高温・高圧下で二酸化珪素が結晶することで、あの形になりますが、カルセドニーの場合は温度がずっと低く、大きな結晶にはならなくて、顕微鏡サイズの微細な結晶が沈殿してできるのだと言われています。
沈殿した……というメカニズムは、瑪瑙の縞模様を見ているとわかる気がするのですが、いったいこのもこもこ造形は「沈殿」でできたものなのかどうか。
泥の中にぼこぼこ泡がわき出すように、濃いゼリー状の(?)二酸化珪素がどこからかもこもこもことわき出して、短時間で固まった……とか、そういう変なことではないのでしょうか。

石好きさんには、おなじみの石なのに、実はやっぱりわかっていないのかも。
そんな気がしてなりません。



フンザだそうだ

フンザ

どどんと登場。片手にずっしり、ちょっと大きめの石です。
小さな石を画面いっぱいに写すとかなり迫力満点に写るのですが、もともと大きな石を画面いっぱいに写してもいまいち迫力に欠けて写るのはなぜでしょう?
小さな物を大きく写すと、レンズのゆがみで強調されて写るから?

ともあれ、我が家の中では大きめに分類される、重い石。

昨年秋の石探横丁で、初めて参加されたという石屋さんから買いました。
新規のお店は実はねらい目。
周りの「相場」がまだよくわからないので、意外にお値打ちだったりするのです。
この石も、ちょっとびっくり値段でした。

ご覧の通り、太い針状……針状と言うには太すぎるほどの黒い結晶がざくざくぎっしり内包されていて、ベースは透明水晶なのに、遠目には黒い水晶にも見えます。

水晶そのものの形状はごつごつと、たくさんの結晶が固まって全体的には一つになっているような、これまた私好みの形。
エレスチャル……とも言えそうですが、全体的なまとまり具合を加味して、カテドラルと呼びたい感じです。
上の写真の状態から上下ひっくり返して見ても様になります。

フンザ2


さて、この黒い内包物は何ものか。
画像に入れてしまったので、問題にはなりませんが……。ルチルでもなく、ショール(黒いトルマリン)でもなく、エジリン(錐輝石)です。

最初に見たときからルチルでないのは明白でした。
ルチルにしては、金属光沢が足りない。
ルチルにしては一つ一つの結晶が短すぎる。
もちろん、ルチルでも短い結晶が内包されるものがありますが、これだけざくざく内包されていながら、ルチルらしい内包状態が見られないのも理由の一つでした。

次に候補に挙げたのはショール(黒トルマリン)。
パキスタンからはかなりショール入りの水晶が出るからです。
黒さも、太さも、結晶の長さも、ショールとして不思議ではない感じ。

でも、私はここに「?」をつけました。
なんだか平べったい……。
トルマリンは、丸と三角の中間のような断面の結晶です。しかし、この黒い内包物は、ずいぶん平べったい。
ぺらぺらフィルム状とは言いませんが、トルマリンの結晶には見えない。

「ショールじゃない。たぶんアレだろう……」と、その場では判断保留にしたままお買いあげ。
早速知り合いの石好きさんや石屋さんに見ていただくと、
「これ、エジリンでしょう」
やっぱり!

その場で、「ルチルとかショールとか言われているものでも、実はエジリンや輝安鉱だったりすることが意外に多いんだよね」と言われて、これまで「これはルチルじゃなくてショール~」と思っていたものが、実はショールでもなかったりするのかもしれないと心配になってしまいました。

ともあれ、これはエジリンざくざく水晶(エピドートの可能性もわずかにあり)。
パキスタンで、エジリン入りで……となると、頭に浮かぶのが「ザギ・マウンテン産」です。
この産地の水晶は、エジリン&アストロフィライト入りと言われているかと思えば、ペシャワール(ザギマウンテンの比較的近く)としてショール&ルチル入りとも紹介されていて、「いったいどっち!」と悩ませてくれました。
その後、いろいろ資料を探した結果、「エジリン&アストロフィライト」に軍配を上げたのですが。

ところが、この石の産地は意外でした。
「産地は?」と聞くと、帰ってきた答えは「フンザ」。
「フンザ? ペシャワールとかじゃなくて?」
「フンザ。ここ(店)の石は全部フンザ」
……ならば、フンザで間違いないでしょう。

フンザと言えば、パキスタン鉱物の産地としてよく知られているギルギットのやや北。
パキスタンの北部の地名です。
一方ザギ・マウンテンは南北に長いパキスタンのほぼ真ん中、アフガニスタン国境近く。
エジリン入りという点は共通していても、場所はかなり離れていたのです。
ですから、いくらザギ・マウンテン産がエジリン入りで有名でも、パキスタンでエジリン入りだからザギ・マウンテン産だと思いこむのは大変危険ですし、ザギ・マウンテン産の水晶の内包物が特別珍しいわけでもないと言うことで。

フンザでも、エジリン入りが出るんだ~。

でも、エジリン入りはあっても「エジリン付き」はまだ見たことがありません。
これも「ショール付き」と間違わないよう、いっそう注意深く見なければ。

ワイルド・ガーデン

ワイルド・ガーデン

ブラジル産のガーデン・クォーツです。ガーデン・クォーツというと緑泥(緑だけでなく茶色や灰色っぽい紫などの色合いもあり)がもこもこと内包されているものを連想しますが、これは、黒っぽい銀色のルチルが主体。
下部に白っぽい層状の内包物があり、そこに「刺さる」ように針状結晶が生えています。
そのようすは、まるで冬のタイガ(シベリア地方の針葉樹林)。

肉眼で見るともっと森っぽいのですが、なかなか写真に写ってくれない手強い石です。

……さて。「針状結晶」と書きましたが、最初、これをルチルだと思ってました。
今でも半分くらいはルチルだろう……と思っているんですが、しみじみ見るとちょっと疑問。
ルチルにしては平べったいような。
これは、もしかして「プラチナルチル」と呼ばれるブロッカイトが絡んだルチルか、それともエジリン(……にしては色がちょっと違う)、あるいはもっと違う石。
トルマリン……ではなさそうですが。

ブラックルチルと呼ばれているものの多くが、実際には内包されているのがルチル(金紅石)ではなくてショール(黒トルマリン)であることは有名ですが、そのほかにもルチルと呼ばれていたものが実は違う鉱物である例は多いようで、知れば知るほど見分け方が不安になります。

コレまでコレはトルマリンじゃなくてルチル!と言っていた石が、実はルチルでもなかったりして(汗)。

即答!

大きい石がいい石か。
高価な石がいい石か。
質が高い石がいい石か。
あるいは大きいほうがパワーがあるか。
質が高い石がパワーが強いのか。
安いとパワーがなかったりするだろうか。
時々見かける疑問ですが、個人的にはこのすべてについて、声を大にして「No!」と言っちゃいましょう。

ええ、自信を持って「No! そんなことはない!」ときっぱり。

なぜなら、我が家には小さくて、きれいじゃなくて、装飾品としてみた場合のグレードが低い石がころころしておりますが、どれもこの私の心をわしづかみにし、「この石、いいぞ!」と言わしめたパワーを持っております。
よって、小さくても、きれいじゃなくても、グレードが低くても、心に働きかける石のパワーはある。

石のパワーという言い方をすると、一気にうさんくさくなって「パワーストーンなんて」と否定する方がいらっしゃるのですが、私の場合、石のパワーとパワーストーンとはイコールではありません
パワーストーンという場合、個人的には、どこかの誰かが言った「恋愛にはローズクォーツ」「金運には金ルチル」のような「石の意味」を重視するというニュアンスが強くなります。
私にしてみれば、ローズクォーツにも塊状や結晶形のがあるし、ブラジル産のとアフガニスタン産のとは全く違う雰囲気だし、それを全部ひっくるめて「ローズクォーツは恋愛!」と言ってしまうのは、原石好きからするとちょっと強引に思えます。
それに「石と意味のどちらを優先するか」と聞かれたら、質問を最後まで聞かずに「石!」と即答するでしょうし、いくら「試練の石」と名高い(らしい)ラピスラズリでも、いいと思えば気にせず買います。
なので、、自分としては、石に興味を持ったきっかけはパワーストーンだけれども、今はパワーストーンとしての見方はしていないと思っているのです。
楽しみ方は人それぞれで、意味重視ももちろんありで、今の流行はそうかもしれないけれど、それは、私の楽しみ方とは違う。そういうことです。

だからといって、石と言えば鉱物で、結晶系でモース硬度で……というだけでもないので、きっぱり鉱物趣味ともちょっと違う。

強いて言えば自己流石の楽しみ方
ある時は鉱物よりに、ある時はちょっとパワーストーンの説明にも興味津々で、その時々でふらふらするけれど、基本は石を自分のイメージで楽しむ。
だから、石のパワーという場合は、自分と石との一対一の関係の中で発生する、自分が感じる石の存在感や魅力だと思っているのです。

小さいけれど、きれいじゃないけど、安いけど。
いいよね~と買ってしまった石。

網目

おそらく、ブラジル産と思われる、ルチル入り水晶です。
店の外の籠の中から「掘り」出したもので、500円♪
水晶の中に平面上に籠目のように結晶したルチルが内包されていて、以前に登場した「Imaginal Diskと同じ種類、もしかしたら同じような産地の石だと思います。
最小に登場した石は、ルチルが表面に出ていて、石英部分の透明度が低かったのですが、今回は石英部分が透明で、内包されているルチルの様子がよく見えます。

この石の成長順序としては、籠目状に結晶したルチルのプレートが幾重にも重なっているところに水晶が結晶し、水晶に覆われなかった部分のルチルがなくなってしまった(もしくは採取する際に壊れてしまった)のだと思います。

ルチルと言えば水晶中の針状結晶ですが、このような籠目状に絡み合うのもルチルの特徴の一つです。なのに、それが水晶の中に入っているとなると以外に少ない。
それを自分の目で見つけることができたというのがうれしいじゃありませんか。



更新記録

別館サイトの「My Stone」に21点追加しました。
ブログ掲載時期を見てみたら、ちょうど2年前……(汗)。
そのほかあちこちこっそり修正&追加しています。
写真の不具合、リンク切れ等ありましたら、教えてください。

ロシアの京にんじん色

ダルネ・レッド

しばらく前からブログのトップを飾っている、ロシアはダルネゴルスク産のレッド・クォーツです。
へんてこ水晶の一大産地であるダルネゴルスクからは、
赤~オレンジ色で細くとがった結晶が林立した、魅力的な水晶が産出します。
以前はそこそこ見かけたらしいのですが、私がロシア水晶に興味を持つようになった頃には、すっかり「レア水晶」の仲間入り。
それでも時々見かけるので、見かけるたびに買うか、買うまいかと悩むのです。

「レア水晶」なので、言うまでもなく強気のお値段。
「……ちょっと色が」
(先端が色が抜けたように白くなっているのもあります)
「いくら何でもこの大きさにこの値段は」
「カルサイトがかぶりすぎなのが惜しいな~」
(天ぷらの衣のようにカルサイトが被さっているものが多いのです)
……と、「買わない(買えない)理由」を探していたのですが、昨年末の池袋ショーで、ついつい買ってしまいました。

だって~、「赤水晶」という割に実際はオレンジ色で、「にんじん水晶」だの「かに水晶」と呼ばれているのに、今回の水晶はかっちりと赤。
これまで見てきた赤水晶が、別名の通り普通のにんじんだとすれば、これは京にんじんの赤。
先端がやや黒くなった色合いも初めて見ます。
差し渡しで4.5センチほどと小ぶりだけど、普通の水晶と比べると、やっぱり強気値段だけど。
この赤に負けました!
これでも、通常見かけるダルネゴルスクの赤水晶よりはずいぶんオトク!

実は、写真の手前真ん中に移っているようにメインとなるべき太めの結晶が折れてしまっています。
強気値段だけど、ダルネの赤にしてはお値打ちなのは、このダメージによるものと思われます。
ちょっぴり残念ですが、割れた断面を見れば、この水晶が中までしっかり真っ赤だとわかるので、それでよしとしましょう!

期限ぎりぎり!?

アポフィライト・クラスター

インド産のアポフィライト・クラスターです。
実はこの石、池袋ショーでの頂き物。
知り合いの石好きさんに、「いくつか買ったから」といただいてしまいました。
そのときの条件が一ヶ月以内にブログにアップすること。

……ハッ もう一ヶ月じゃないか!

いただいたのが最終日だったから、ぎりぎりセーフ!?
失礼しました……(汗)。

さて、このアポフィライト、全体で長さ3.5センチほど。5ミリ前後のミニサイズ・透明アポフィライトがごちゃっと平面状にくっつき合った、薄っぺらなクラスターなのです。
裏側も母岩に接触していた様子はなく、裏表同じように見えます。

インド産では水晶などでも薄っぺらで正面のクラスターがありますが、水晶の場合は中心となる面から両側に向かって結晶が成長している様子なのに対し、こちらのアポフィライトは、表面と裏面の境目がありません。
いったいどういう状態で産出したのでしょう!

このタイプのクラスターは、池袋直前にはじめてみました。
私が知らなかったのか、最近産出したのか、どちらかだと思います。

透明できらきらなので、このままワイヤーで囲んでアクセサリーにしてみたいところですが、アポフィライトのモース硬度は4.5~5と低く、劈開(一定の方向に割れやすい結晶の癖)があるので、アクセサリーには不向き。
モース硬度と劈開ならフローライトとあまり変わりませんが(フローライトはモース硬度5、劈開あり)、とげとげの原石のまま、しかも薄っぺらなシート状のクラスターでは無理でしょう。

石のことを考えれば、このまま鑑賞するのが一番だと思います。

帰ってきました!

お正月帰省から、帰ってきました。
もうちょっと早く帰る予定でしたが、新年早々風邪ひきで、ずるずる実家に居残りしてました。
実は、今も咳ゴホゴホ中です。
今年の風邪の咳は、しつこいわー。

皆様も、風邪には十分ご注意を。

穴埋め日記3

実家の犬。
冬は寒いので散歩にいくのが嫌。
たまに機嫌良く外に出てもすぐに帰りたがる。
冬は暗くなるのが早いので山の方に散歩に行くのが嫌。
行こうとすると踏ん張って抵抗。
「犬は喜び庭駆け回り♪」に反して、ちゃっかりストーブの前に陣取る。

……そんなラブラドールです。
ストーブ犬

豹柄水晶

ホットスポットという名前で呼ばれている(らしい)水晶があります。
小さな放射性物質がくっついたり内包されたりして、部分的にスモーキー化した「そばかす水晶」のことです。

ホットスポットという名前を知った当時は、「そんな水晶があるんだ!」とびっくりしたものでしたが、偶然か、知ったことで気をつけて見るようになったためなのか、今では意外に見かけるようになったように思います。
その割に「ホットスポット」として特別視されていることは少ないので、探したもの勝ち。

今日の石は、ホットスポットの一種だと思うんですが……。

ヒョウ柄

そばかすというより「豹柄」。

ブラジルの水晶です。
普通ならエレスチャルと呼ばれる、ちょっとスモーキーでごつごつした形の水晶です。

このタイプの水晶は、スモーキー部分がまだらになっていることが多いです。
エレスチャルは、「水晶の長老」とか、「他の水晶に比べてゆっくり成長した、水晶の最終形態」とか言われることがありますが、個人的にはエレスチャルは「骸晶」と呼ばれるタイプの結晶で、「骸晶」とは、かっちり整った結晶に比べ、結晶の元になる成分の濃度が濃い環境で、エネルギッシュに速い速度で結晶した水晶だと考えています。

エネルギッシュに結晶するから、かっちりした形にならずごつごつした形になってしまう。
その様な環境では水晶を育む熱水の成分も変わりやすいでしょう。
だからあちこちまだらに色づくのではないかと思うです。

しかし、この水晶ではそれだけではない、奇妙な斑点模様が。

斑点というより、「豹柄」。

豹柄と考えると、一気にユニークに思えてくるから不思議です。

穴埋め日記2

実家で見つけたでかいもの。

緑色の座布団?

ターサイ

……じゃなくてターサイ。

ターサイ2

でも、座布団かと思いたくなるほど大きい。
(手と比べてみてください)

このターサイ、根がちょっと残ってまして、容器に水栽培状態です。
これで数日ぴんぴんしてます。私も別のを一株もらってきて1週間。元気です。

スモーキー&ローズ

アフガンローズ

池袋戦利品。
アフガニスタン産のローズ・クォーツです。
以前は、見かけるのも希なローズクォーツでしたが、ここ数年は毎年少しながらミネラルショーで見かけるようになり、ネットショップでもたまに見かけます。

ローズクォーツはほとんどが塊上で産出し、結晶形のものは少ないです。
塊状のものを「結晶していない」、結晶形のものを「結晶している」と表現することがありますが、もちろん塊状のローズクォーツもきちんと結晶しています。

この場合の「塊状のローズクォーツも結晶している」というのは、水晶の成分であるSiO2が、規則正しく組み合わさっていると言うこと。ガラスは、成分が同じSiO2でも規則正しく組み合わさっていないので「結晶していない」ことになります。
(水晶を溶かして固めた練り水晶はガラスと同じなので「結晶していない」。合成水晶は人工的な環境ですが結晶しています)

鉱物の分野では「鉱物は結晶している」ということは大前提なので、言わなくてもわかるでしょ、ということで結晶の形をしているものを「結晶している」、塊状で、その鉱物に特有の結晶の形が確認できないものを「結晶していない」と表現する場合があります。

同じ「結晶」という言葉でも、意味するところが違う場合があるので、変なところで勘違いしないよう、注意してくださいね~。(石好き初心者のころ、「え?」と頭がこんがらかったことがあります……私たけ?)

さて、結晶している(結晶の形がわかる)ローズクォーツの一大産地はブラジル。マダガスカルも塊状ローズクォーツの大産地ですが、不思議なことに結晶形のローズクォーツは見かけません。
ブラジルの他にはアメリカでも少し結晶形のローズクォーツが出るようです。
そして個人的に一押しはアフガニスタン!

だって~、ローズクォーツはローズという割に「バラ色」ではなくてピンクなのに、アフガニスタン産のは他の産地の追随を許さぬ色の濃さで、まさしく「ローズ!」
(※ブラジルの公用語であるポルトガル語には「ピンク」という言葉が無く「ローザ(ローズ)」と表現するそうなので、そのためにローズ・クォーツになったのかもしれません)

写真生石は長さ約3センチほど、矢や色が濃いめのスモーキー・クォーツの上に、やや不明瞭ではありますが結晶の形をしたローズクォーツがもこもこのっています。
もこもこしていない部分も、うっすらローズクォーツの層が覆っていて、破断面(画像の文字のあたり)はスモーキークォーツ越しにローズクォーツが見えるため、赤みがかったスモーキー・クォーツに見えています。

不思議なことに、ローズクォーツと仲が良いのはスモーキークォーツ。
スモーキークォーツの上にローズクォーツが結晶していたり、ローズクォーツの結晶の先端がスモーキーがかっていたりします。
ブラジル産の場合は、ローズ・スモーキーのどちらも淡めの色合いですが、アフガニスタン産の場合は、逆にどちらも濃い目。
濃いスモーキーの上に濃い色合いのローズが結晶します。
母岩になったスモーキーに近い部分が色が濃く、結晶の先端に行くほど色が薄くなるのはどちらも同じ。

アメジストとローズクォーツの組み合わせは、あるという噂は聞いたことがありますが、写真でも実物でも見たことがありません。(もしくは見ていたのに気づかなかったのかも!)
アメジストとローズの組み合わせは、スモーキーとローズの組み合わせのように「なるほど!」と思えるような誰もが納得出来るような(淡くても)はっきりした色合いのものはないのかもしれません。

写真の石は、池袋初日からあることは知っていたのに、欲しくなったのは最終日。色々選ばれて最後に残った2個を見たとたん、急に欲しくなってしまったのですから、不思議なものです。

最初に買ったアフガン・ローズは小さな結晶でした。
次に買ったのは、まるでカルセドニー。
その次はまるでブラジル産ローズ。
次に買ったのは濃いスモーキー&ローズ。
石友達の買った、巨大なローズも見ました。

数少ない結晶系ローズですが、時間と供に新たな産出があったらしく、新しいタイプがお目見えしますし、アフガニスタンとブラジルでは似ているところも違うところもある。
なぜ似ているのか、どうして違うのか。
間違っていてもかまわないから仮説を立ててみる。
説を立てればそれを意見として発信できます。意見として口にすることで、石友達や石屋さんからツッコミや新たな情報をいただくことができます。

石を知る方法の一つは、間違いなく「数を見ること」だと思います。
私の場合は、幸いにも周囲に石友達がいて、ミネラルショーにも足を運べる環境がありますが、それでなくてもネットの写真でも数を見ることは大いに助けになります。

そしてもうひとつ。「疑問を持つこと」
たとえばローズ・クォーツは「細かなチタンの結晶が内包されている」と言う説明が知られていますが、「ほんとにそう?」と思うことでローズクォーツの発色原因に別の説があることを知ることが出来ました。

さらに、数を見ることで内包物だけでなく結晶の温度にも関係があるのではないか、あるいはスモーキークォーツとセットになるということは、アルミニウムや自然の放射線も関連があるのではないか……と想像は広がります。

疑問を出発点として調べ、仮説を立て、それを確認していく課程で、いつの間にか鉱物のことや結晶のことがなんとなく解るようになっていました。
興味のない段階で「鉱物は」「結晶は」と言われても、多分頭に入らなかったでしょうが、「これを理解するには鉱物を知らねばならぬ」と思えば、アラ不思議、頭に入るものなんですねえ。

そしてこれが、私が鉱物方面に頭をつっこんだ理由でもあります。
パワーストーンは「○○石については△△と言われています」でおしまい。つっこんで調べてみても「△△説」と「◇◇説」など別の人が別のことを言っていた……というものしかなくて、つっこみがいがないので、おもしろくなかったのです。

この石は、この石として面白い。
別の石と比較して考えると、さらに広がって面白い。
パワーストーンだ、鉱物だとラインを引く必要もなく、石世界は面白いのです。

穴埋め日記

実家帰省中のあれこれ。

今回見つけたでかいもの。

チンゲンサイ

白菜ではありません。

チンゲンサイ2

チンゲンサイです。
手と比べてみると、大きさがわかるはず。







シルバー・コード

あらためて、あけましておめでとうございまーす!(1日の記事が予約公開だったので)
例によって居残り正月、実家からの書き込みです。

ことし初めての石は、昨年モンゴル産アゲート(カルセドニー)と冬至の石を競った石。

シルバーコード

ブラジル産のプラチナルチル入り水晶です。
プラチナルチルとはもちろん俗称で、ルチルとは成分が同じで結晶系が少し違うブロッカイトという鉱物が関わった、ちょっと毛色のちがうルチルのこと。(くわしくはこちら)

ブロッカイト+ルチルではなくてブロッカイト入りとなると、さらにレアな部類に入ります。
この石では、石の一番下の方にブロッカイト+ルチルが内包されていて、ちょっとブロッカイトの量が多い(ブロッカイトは板状に結晶し、その板状の結晶が残っている感じ)ので、ちょっとレアめ?

しかし、この石が冬至の石候補に挙がったのは、「レア」であるせいではありません。
写真をよく見ていただきましょう。
この石、透明ではあるのですが、表面がやや荒れぎみであるために、写真に撮るとその透明感が充分に反映されないのが残念です。実物を見ると、石の中心を縦に流れるような内包物がよく見えます。写真でも白くキラキラした流れが見えるかと思います。これを、石の根本の方へたどっていってください。
すると、文字のすぐ上のあたり、もしゃもしゃといびつな放射状に内包された、やや灰色っぽいルチルに行き着きませんか?

実は、石の中心を縦に流れるこの内包物、根本のルチルが細く、長く、上へとのび、そこに細かな気泡のような付着物がくっついているのです。

プラチナルチルで、こんなにルチル部分が長いものははじめて。(石の高さは12~13㎝ほど)
水晶に内包されているということは、水晶が結晶するより前にルチルが結晶していたということ。
では、この石の場合、水晶が12~13㎝に成長するまでの決して短くはない時間、この繊細なルチルがしなやかにたなびいていたのかと思うと……。
矛盾した言い方ですが、悠久の時間を瞬間凍結したとでも言いたい感じです。

しかもお値段1000円♪
池袋ショーで、本日のお買い得品コーナーでゲット。
「ここ、こんなふうになっているのに、1000円でいいんですか~?」
と聞いてみたところ、
「……石の傷だと思ってた。よく見てなかったよ」とのこと。
石に詳しい石屋さんですが、沢山の石を扱うお店では、こういうこともあるようです。

石の中、天を目指すように上へと立ち上るように内包された銀色の糸。
とても神秘的に思えたので、体と魂を結ぶという「シルバー・コード」をタイトルにしてみました。

あけましておめでとうございます!



あけましておめでとございます!
本年が、石好きさんにとって良い年でありますように。

今年も、好き勝手行き当たりばったりの石雑記におつきあいくださいませ。

今度のブログでは、記事の予約投稿というのができるそうで、ちょっと試してみました。
プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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