INFORMATION
top-red

石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
写真を撮ったり、調べてみたり、日々、石を相手に奮闘しながら、
知れば知るほど、見れば見るほど深みにハマる石の世界へとご案内します。
石好きさんも、これから石好きさんになる方も、どうぞ覗いてみて下さい。

楽天ブログは更新を停止しています。 掲示板や記事へのコメント欄は開いておりますが、見落とす可能性が高いので、こちらにコメントいただくか、画像掲示板web拍手の一言メッセージ等をご利用ください。

石好きサイトを結ぶ近道リンク(別館サイト内) 


石の素材サイト         ブログの保存版別館サイト。 
  

画像掲示板です          どんどん増えてます!
  

ブレスなどハンドメイドのためのセカンド・ブログ



石好きが高じてブレスレットやワイヤーラップ・ペンダントを作ってお店に置いていただいてます。
パーフェクトストーンさん
 ※KUROのページはこちら
※当サイトの文章・画像等の無断使用・転載・直リンクは固くお断りいたします。
 使用される場合は、画像を改変せず、出典を明記、当ブログへリンクして下さい。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

白薔薇

ホワイト・ローズ

「ブラジル産の……水晶です」と、いつものように始めようとして、手が止まりました。
産地はブラジル、ミナスジェライス州。
結晶形をしているから、石英じゃなくて水晶と言ってもいい(はず)。
では、「何」水晶と言おうか。

ミルキー・クォーツ?
個人的にミルキー・クォーツは固まり状のイメージがあって、確かに白濁半透明だけれど、結晶形で表面がやや磨りガラス状のこの石をミルキー・クォーツ……と呼ぶのは、ちょっとためらいます。

スノー・クォーツ?
個人的にミルキーよりも不透明度が高く、もっと真っ白で塊状のものがスノー・クォーツ……と思っているので……以下略。

白水晶……は、紫水晶や煙水晶に対して色味がない普通の透明水晶を指して言う名前でもあるので、見た目色が白いから白水晶と言ってしまうと混乱します。

ついでに言ってしまうと、水晶と石英をどう区別するかと聞かれたら、「結晶形があるものが水晶、塊状のものが石英、ただし削って形をつくったもの、塊状でも透明度が高いものは水晶と呼ばれる」と答えます。
ときどき「透明度の高いものが水晶、透明度の低いものが石英」とされていることがあるんですが、今回の写真の石のように、透明度は低くても結晶の形があるものを石英とは呼ばないでしょう。

さて、話を元に戻します。

この水晶、とりあえず半透明水晶とでも言っておきましょうか。

やや形がルーズな小ぶりな結晶が、わさわさっと固まって花のように結晶している、美しい水晶です。
買ったのはかなり前になるんですが、とても美しいのになかなかきれいに写せなくて、登場が遅れていました。

お店で売られていたときの名前は「ホワイト・ローズ」。
まるで白い薔薇のような水晶……というネーミングかと思いきや、この名前にはもう一つ理由がありました。

もう一度産地をご覧ください。
ブラジル、ミナスジェライス州、コロネルムルタ。
コロネルムルタは、結晶形のローズ・クォーツが出る産地として知られています。

そしてこの石、ローズクォーツが出る鉱山で出たらしいのです。

言われてみれば、ややルーズな結晶の形も、ごちゃっと固まったようすも、結晶形ローズで見かける表情です。
これがこのままの形でピンク色をしていても、不思議ではありません。
たぶん、私は何も疑問に思わず納得します。(結晶系ローズだったら、大降りで見事な標本になるでしょうが)

ローズ・クォーツの鉱山で出た白い(白濁した)水晶。
そのために「ホワイト・ローズ」とネーミングされていたのでした。

そういえば、アメジストの鉱山で、アメジストに混じって出る透明な水晶が「ホワイト・アメジスト」と呼ばれていた例がありましたっけ。
「グリーン・アメジスト」や「ブルー・ローズクォーツ」など、相反する色相の名前を重ねる呼び方は、どうにも混乱するので、ちょっと困りものだと思ってるんですけど、「白薔薇」という言葉はあるし、何よりこの石の雰囲気にぴったりだし、これはこれで「ホワイト・ローズ」でもいいかな~……と思ったり。
……ひいきでしょうか。
スポンサーサイト

雷の卵

雷卵1

白くブツブツとした表面。うねるような凹凸。
これは、恐竜の卵。
そう言われたら素直に頷いてしまいそうなこの石……これは。

実は恐竜ではなくて雷の卵。
サンダー・エッグと呼ばれるアゲートの一種です。
ただし、これ全体がアゲートなのではなくて、アゲート部分は石の中。割ってみるとこんな感じ。

雷卵2

サンダーエッグとは、ノジュール(丸い固まり)状の母岩の中に放射状の割れ目があり、そこにアゲートが結晶しているもののこと。

写真ではちょっと放射状に見えませんが、アゲート部分が角張っているのが特徴です。
1枚目の写真で畝のように見えていた凸凹は、アゲート部分のとがった部分です。

サンダーエッグで画像検索してみていくと
アゲートジオード
のような普通のアゲートジオードをサンダー・エッグとして売っていましたが、これはサンダーエッグではありません。
どちらも「内部に空洞がありそこにアゲートが結晶している」という説明になりますが、アゲートジオードにはたいてい母岩部分がなく、アゲート部分は丸くなっています。対してサンダーエッグには母岩部分があり、その内部の裂け目にアゲートが結晶しているので、アゲート部分が丸い空洞ではなく角張っています。
放射状、星状と形容されるこのようすが、この石を「雷の卵」と思わせたのですから、やはり普通のアゲートのジオードと一緒にしてはいけないでしょう。

サンダーエッグはアメリカなどいくつか産地があり、今回の石の産地はオーストラリアのマウント・ヘイ(ヘイ山)。
……そう、以前に登場したアミュレット・ストーン、ウルルズ・チルドレンの産地です。

このヘイ山のアゲートとの出会いは2007年新宿ショー。
アミュレットストーンという名前で売られていたエッグでした。
雷卵3
この石をし調べていくうちに、同じ産地、同じアゲートがウルルズ・チルドレンと呼ばれているのを知りました。
うるるず

そして今回の石。
この石がすべて結びつけてくれました。
アミュレット・ストーン、ウルルズ・チルドレン、サンダー・エッグ……これらはすべて同じ石だったのです。

まず、アミュレット・ストーン(エッグ)。
今回の石を買ったとき、もっと大振りなサンダー・エッグがありその母岩の色、アゲートの色、縞模様が、そっくりでした。
つまり、アミュレット・ストーンという名前で買ったエッグは、サンダー・エッグの中心部分をエッグに磨いたものでした。

つぎに、ウルルズ・チルドレン。
先に、サンダーエッグのアゲート部分のとがった部分が、表面の畝のような部分に対応していると書きました。
今回の石は、割って断面の美しさを見せていますが、これを割らずにそのまま磨いたら……?
出っ張っている畝の部分がまず削れ、アゲート部分が見えることになります。
それが、ウルルズ・チルドレン。

な~るほど。
同じ石の見方を変えることで違う名前が付き、楽しみ方まで変わってしまう。
それがおもしろさでもあり、ややこしさでもあり。

個人的には、割って内部構造を楽しむのならばサンダーエッグ、そのまま磨いてイメージ的に楽しむならウルルズ・チルドレンと呼ぶことにしようと思っていますが、同じ石だということは知っておきたいと思います。

こきっ

大当たり

ネパール産です。ガネーシュ・ヒマールのヒマラヤ水晶です。
……と言うより、ひとこと「変な水晶!」と言うのが似合っているように思います。
さしわたし3センチほど、とても小さな……一応クラスター。

根本の方はちょっぴり緑泥混じり、透明な部分は鉄分であろうと思われる黄色いものでコーティングされていますが、ゴールデンヒーラーと言うには地味で、お世辞にもきれいとは言えません。

この石の最大の特徴は「曲がり」。
硬いはずの水晶がぐにゃりと柔らかく曲がったようなものもありますが、これはどちらかというと「折れ曲がり」。
途中から「こきっ」と擬音を入れたいような角度で、まるで指の関節のように曲がっています。

曲がり水晶は、まっすぐ成長したあとで力が加わり針金のように曲がったのではなくて、成長途中で成長の方向が徐々に変わり、成長し終わってみると形が曲がっていた……ということになります。
または、一度折れかけたものが折れてひびが入った部分で再結晶し、ぼっきり折れて離れてしまわずにずれてくっつき曲がって見えるものもあるらしいのです。

形から見ると、曲がっている「関節」の部分から判断すると、この「曲がり」は後者、一度折れかけて根性で回復したのではないかと思われます。

だとしたら、折れた原因は?

何かが落ちてきてこつんと当たって折れかけたのでしょうか?
でも、この結晶そのものは2センチ足らずのミニサイズ。そこにねらい澄ましたように何かが落ちてきてこつんと当たり、結晶が折れ、でも完全に折れてしまわずに再結晶で回復した……のだとすれば、
これはさまざまな偶然を一身に受けた「大当たり水晶」なんですが。

冬色石

桜の開花宣言もなされたというのに、日数的にはそろそろ我が家のあたりでも咲き始めておかしくない時期だというのに、花の気配はまだの肌寒い日です。

う~、寒っ! ……と言いながら、あえて冬を思わせる色合いの石で。

モリブデナイト

ペルー産のモリブデナイト入り水晶です。
モリブデナイトは、和名を輝水鉛鉱といい、モース高度が1~1.5と非常に柔らかい、黒っぽい金属光沢の石です。
柔らかくて傷つきやすい鉱物は扱いがどきどきですが、水晶の中に内包されていれば心配なし。

さて、この水晶は、6センチほど、表面が磨りガラスっぽい中に金属光沢のモリブデナイトがファントム状に内包されています。
さらに、黒い背景ではモリブデナイトが背景色にとけ込んで写りが悪いので、あえて白背景。
すると、石だけでなく画面全体がモノトーンで、なんだか冬色。

空気が冷たく張りつめ、今にも白いものが舞い降りてきそうな雰囲気です。

モリブデナイト入り水晶は、メタフィジカル的にはなにやらすごそうな説明がなされていて、レアな石なので高い……ということになっているようなのですが、私は運良く1000円以下で手に入れることができました。
全く見かけない幻の石……というわけではなく、見かけないときは見かけないのですが、見かけるときはまとまって見かけたりします。
実はふたつ持っていて一つはチリ産。
もう一つが今回のペルー産。

ところが、これとそっくりな感じでアメリカ産を見かけました。
モリブデナイト入りが各地で出てもおかしくありませんが、すっきり細い水晶のかたち、磨りガラスっぽく、やや成長線が目立つテクスチャ……見た目うり二つで、ちょっと不安。
……本当にペルー産だよね? これ。
 

ミネラル・ザ・ワールド in横浜

行ってきました。
比べる対象が違っているかもしれませんが、新宿ショーや池袋ショーに比べるともちろん規模は小さめ。
国内ショップ、外国でも国内に事務所を持つショップが参加しています。

全体的には意外に原石が多め。ビーズやアクセサリーもありますが、新宿や池袋で感じるほど多くはないように思われます。
その原石では……気軽に買えるタンブルや磨きが多いのが特徴かも。「そういえば持っていなかった」石を捜すにはいい感じです。
あと、アホーアイトなどのレア石、レムリアンシードなどの「ブランド石」は相変わらずの強気値段ですが、それ以外ではお値打ちものも探せば見つかる感じがします。
たとえば「桜石」が母岩付き4つセットで2000円とか。 パキスタン産の白い長石母岩に深紅のキラキラガーネット付きが1000円~2000円のがあるとか。
開場を隅から隅までなめ尽くしていけば、きっと何かが見つかるはず。規模としてもじっくり見て回るには適しているとも言えます。

そういえば……ツーソン後初の石イベントですが、おお、ツーソンショーもの!といえる目立つ石はなかったような。
なので、石好き仲間では「今回はハズレかな」といっている人もいましたが、なぜでしょう、私はけっこう陥落、いつもの「悪魔のささやき」の報いでしょうか、逆にささやきされっぱなしでした。

一番の大物はガネーシュ・ヒマール水晶。
またかと言われそうですが、緑泥てんこ盛りの大物。店舗にあったとき亜から目をつけていたんですよねえ……。

そのほか、見かけたものをつらつらと。
池袋ショーではまった「モンゴルの砂漠磨きアゲート(カルセドニー・ジャスパー含む)」「パキスタン産のガーネット、アクアマリンにきれいなものあり」「お店の隅っこに5,6個ころころしていた”ウルルズ・チルドレン(オーストラリア産のサンダー・エッグを丸ごと軽く磨いたもの)”」「1000円のオーシャンジャスパー」「ガネーシュ・ヒマールの溶け水晶」「100円でナミビアの濃いめピンクのトルマリン(かけら1~3個セット)」たぶんもっといろいろあるけれど、記憶を素通りしたものもあるみたい。

気合いの色

結晶だったらロードクロサイトが好きですが、磨きだったらロードナイトが……普通のロードナイトではなく、こういう色のが好き。
気合い

繰り返します。
ロードナイトです。ロードクロサイト(菱マンガン鉱)ではなくて、薔薇輝石。
普通は少しグレー・ニュアンスのピンクですが、こういう、文字通りの薔薇色のがあります。
産地はブラジルやロシア。
ブラジルのは比較的透明度があって、ロシア産のはややミルキーな感じ……というイメージがあります。

ブラジル産はペンダントヘッドで、ロシア産はルースで登場してますが、ロシア産タンブルでもういっちょ。
ルースに比べると色むらがありますが、今回はそれが意外にきれいに写ったので、ほくほく登場です。(※実物はもうちょっと深い、落ち着いた色合いです)

ピンクの石はとかく恋愛に結びつけられますが、やっぱりこの「薔薇色」については、「情熱」あるいは「気合い」といいたい。

「気合い」と言うと、某アニマル氏の「気合いだ、気合いだ、気合いだ~!」が連想されて、ちょっと違うかも……と思われるかもしれませんが、気合いとは心の力を奮い立たせること、気力を呼び起こすこと。
体の芯から「やるぞ!」という元気を呼び起こす、パワフルな色だと思うのです。

原石好きの身としては、昨今の天然石ビーズには、「削るな、もったいない!」と言いたい気もちがあるんですが、ものづくり好きとしては、この色合いのロードナイトビーズ、欲しいなあ……。
ロードクロサイトに間違われそうだけど。

ところで私は、コロラド産などの縞がなくて色が濃い、「質が高い」とされるロードクロサイトを「インカローズ」と呼ぶのは抵抗があります。
インカローズ、インカの薔薇。
美しい名前ですが、そもそもこれはアルゼンチン産の、鍾乳石状に成長したロードクロサイトに着けられた別名です。このタイプは輪切りにすると同心円上に縞模様があり、濃い色のものは色と縞模様で薔薇を思わせるからインカローズと呼ばれたのです。
産地と、薔薇に見えてこそのインカローズ。
鍾乳石状ロードクロサイトはアルゼンチンでしか採れないそうです。
縞なしでただ薔薇色ピンクならば、それはやはりロードクロサイト(ローズカラー=薔薇色石の意味)と言うべきでは?


色というあたたかさ

桜の開花宣言!……と思ったら、曇りがちで冬に逆戻りしたかのような天気。
薄ら寒い一日だったので、気分はこんな石を欲します。
ナチュラル・タンブル

ブラジル産のグラウンド・タンブル(ナチュラル・タンブル)です。
水晶(石英)が地面の中で削られ、丸くなり、その表面を酸化鉄がコーティングされて黄色くなっています。内部は透明です。
個人的には川流れで丸くなった石英が地面に埋もれたものかも? と思ったりするのですが、詳細は不明です。

一般に「タンブル」「握り石」として売られている石は、タンブリング・ドラムという機械にかけて人工的につるつるしたなめらかな形にしているもの。
対して写真の石は天然でこんな形になったので、まさしくナチュラル・タンブルなのです。
(タンブルは転がると言う意味)

楽天ブログ時代にも一度登場していますが、それよりも色が濃くて、何ともまろやかな形。
この形、つるつるではなくさらさらしたこの手触り、好きだわ~。

さらさら石なら河原の石でもそうなんですが、そこはそれ、味わい深い自然の形、心地よい手触りに加えて、きれいに光に透ける透明感。そしてこの色。
光に透かすと山吹色に輝いて、こんな薄寒い日には冷たい石なのに「あたたかい」と感じてしまいそうです。

この石を選んでいるとき、天珠の話が出ました。
瑪瑙に特殊な方法で不思議な模様を焼き付けたチベットのお守りビーズである天珠のルーツは、2000年前とも2500年前とも言われる昔にさかのぼります。……となると、なるべく古くに作られた、アンティークの天珠が欲しい……と考える人がいて、ならば新しい天珠をアンティークっぽく見せかけてしまえと考える人もいるわけです。

売る側が人工的に古色を付けた天珠だよと明らかにして、買う側もアンティークは手に入らないから雰囲気を楽しもうかなと納得した上で妥当な値段で売り買いされるなら、何の問題もないのですが、残念ながらそうはいかないのが世の常です。

そのうえ、どこまでをアンティークというのかもあやふや。
本当のアンティークはまずお目見えしないので、実際に年月を経た天珠がどんな表情ををしているかも、実はあやふや。

それではある意味だまし放題というわけで……天珠については先輩天珠好きさんの後ろにくっついてただいま勉強中の私が見ても、「それ、違うでしょう」と断言できるものが、ぬけぬけと「老天珠(古い、アンティークの天珠の意味)」として売られていたりします。

以前、くすんですすぼけてひび割れした天珠がアンティークだと称してネットショップで売られていました。
私は一目見て「違うでしょう」とぼやきました。
瑪瑙は、風化してもあんなひび割れ模様にはならない。
(今なら護摩供養とか言われているかもしれませんが、私が見たときはただアンティークとされ、風化してひび割れたのだというような説明がなされていました)

話は戻ってこのグラウンドタンブルを前に出た天珠の話題がそれです。
水晶と瑪瑙とではちょっと違うけれど、風化紋というなら……石英質の石が風雪に晒され長い年月を経たのだというなら、まさしくグラウンドタンブルの、このさらさらつるりの表面がそうではないのか。
違うよねえ……という話でした。
ついでに、石英族は風化に強いです。
このグラウンドタンブルも、とても古い地層で発見されるそうで、やはりとても古いものだと言われています。

石の「古い」は掛け値なしにむちゃくちゃ古いです。
普通のアンティークは100年以上前のもの。だけど天珠は100年程度では全く古くなく、むしろ新しい部類にはいると言われてますが、その天珠の「古い」でさえ石の「古い」にはかなわない。
天珠の材質は瑪瑙。自然に風化紋が生じるには、天珠の歴史の中でも古い時代に作られてなくてはムリっぽいですし、実際お守りとして伝えられたものは、常に人の手に触れられてしっとりつるつるなのだそうです。

更新記録

久しぶりに更新記録

別館サイトのKuro's Handmadeにフィーリング・ブレスシード・ブレスをアップしました。














見えない模様を見る

パワーストーンで隕石と言えば、ギベオンが有名です。
最近は、ギベオンを丸くビーズに削って作ったブレスレットなどもあるようす。
何度か手にとって見ましたが……重い!
一粒二粒ならまだしも、ぐるっと一周ギベオンだけブレスなんて、ちょっと筋力トレーニングの域に入りそうです。

高いし~重いし~、隕石ブレスはカンポ・デル・シエロのを持ってるし~。
そしてもう一つ。
丸くビーズにしたギベオンは、ロジウムメッキされているらしく、そこがちょっと好みではないのです。

ギベオンと言えば、独特の格子模様が思い浮かびます。
ギベオン丸ビーズにもその格子模様は見えていますが、それは、この格子模様がエッチングによって現れているものだから。
ロジウムメッキしていないものはこんな感じ。

ギベオン

もうちょっと「生」な金属の感じがします。
このままだと錆の危険があるんですが、やっぱり、こっちの方が好み。
なので、ミネラルショーでギターのピック型に削られたペンダントヘッドを買いました。

さて、隕石は大きく石隕石と鉄隕石、石鉄隕石に分けられます。
石隕石はサハラ隕石などで知られる成分が「石」の隕石。
鉄隕石はギベオンやカンポ・デル・シエロなど。
石鉄隕石は鉄の中にペリトッドが入ったパラサイト隕石などが知られています。

で、鉄隕石は主成分が鉄ですが、詳しくは鉄とニッケルが混じっています。
大気圏に突入し真っ赤に熱せられた隕石は、ゆっくりゆっくりと冷え固まり、その途中で鉄とニッケルが結晶し分離します。
追記:地球に落ちる際、熱せられて溶け、固まって分離したのではなく、もとの星の中心部分でゆっくり冷えていく中で鉄とニッケルが分離し結晶したそうです。
(甘ちゅあ詩人さん、情報ありがとうございます!)

それを切断し、表面を磨き、酸でエッチングすると、あのギベオンらしい格子模様が……ウィドマンシュッテッテン構造が現れます。
(ニッケルの割合は多すぎても少なすぎても模様がきれいに現れず、ギベオンはちょうどいい割合でニッケルが含まれています)
エッチングで浮き出たものなのでわずかに凸凹しており、メッキを施してもわずかに見えるわけです。
(なので、身につけているとこすれて消えてしまうこともあるようです)
でも、角度によってわずかに反射が異なる、そのようすは見えないので、さびの危険があってもメッキなしの方が好き。

メッキありとメッキなし。メッキなしの方が自然だから……と思われるかもしれませんが、上には上があるもので。
つい先日、鉄隕石のビーズでエッチングなしのものを見かけました。
隕石の名前はなかったのでギベオンではなくカンポ・デル・シエロの可能性もありますが、それでもエッチングすれば格子模様がわずかでも見えるはずです。

エッチングすれば格子模様。
では、エッチングしなければ。
……まるっきりただの金属、銀色のメタルな(重い)ビーズなんですね~。
これを見て、エッチングだって一種の加工だな(削った時点で加工ですが)と思ってしまいました。

石の加工の有無は、時に問題になりますが、形に削ることも、あるいは手頃な大きさに分割することも加工と言えば加工。
一番ナチュラルだと思われる水晶のクラスターでさえ、産地によっては鉄などに覆われていて、酸で洗ってピカピカにしてから出荷されるものがあると聞きます。
だから、加工が悪いのではなくて、その加工によって希少価値などが変わってしまい、それが値段と釣り合わない、加工が少ないと思っていたのに実は加工されていた……という印象が加工についての判断を左右します。
そんな中でできることは、石と加工について知るだけは知って自分で(自分の都合で)判断すること……ではないでしょうか。

タスマニアン・テクタイト

石好き……この範囲には、化石(見た目きれいなの)や、隕石やテクタイトの類も含まれます。
隕石・テクタイトは見ておもしろい、きれいと言うのもさることながら、宇宙からやってきた、隕石によってできた、そんな「不思議」も魅力の一つ。

テクタイトで有名なのはモルダバイト
あまりに有名で人気過ぎて、どうも人工的に作ったらしい偽物までお目見えしているのでがっくり来ます。(実際目撃しました)
テクタイトは要するに天然のガラスのようなものなので、ビーズに削ってしまうと肉眼では判断がつけにくいのですが、凸凹した「原石」の状態の偽物まであるので、要注意。

モルダバイトに次いで有名なのがリビアングラスや東南アジア産の真っ黒テクタイト。
チベット産テクタイトというのも見かけます。(チベットにクレーターってあったっけ……?)

そしてこのたび、あれば欲しいなーと思っていたものを手に入れることができました。

ダーウィン・1

ダーウィン・グラス
タスマニアのテクタイト……インパクト・ガラスです。

タスマニア島の西海岸にある、ダーウィン・クレーターを作った隕石が墜落した際できたものとされています。
年代は、約75万年前(65万年前、82万年前説もあります。一番多いので75万年説を採ります)。
順番に言うと、最初にダーウィン・グラスが見つかっていて、古くはタスマニア人が装飾品や道具を作るのにつかっていたこともあるのだそうで、その後1972年にダーウィン・クレーターが発見され、ダーウィン・グラスとの関係が明らかになったのだそうです。

さて、テクタイトは、最近は、隕石が衝突した衝撃で地球上の岩石が溶けて固まったもの、つまり宇宙由来の物質ではなくて、できた原因は隕石でも、成分そのものはほとんど地上のもの……という意見が多いようです。

で、インパクト・ガラスとは何かというと、でき方、成分はテクタイトと同じ。
ただし、テクタイトが隕石衝突の衝撃で天高く飛びちり、飛びも飛んだり、一度は成層圏まで舞い上がった後に落下したもの、インパクトガラスはそこまで高く舞い上がらなかったもの……らしいです。
要は舞い上がった高さの差?
※これについてははっきりよくわかる説明が見つけられなかったので調査中
 今後修正の可能性があります。詳しくご存じの方、教えてください!

……というか……。
隕石については、調べればそれなりに出てくるんですが、テクタイト~インパクトガラスについては、意外に資料が少ないです。
ときどき、テクタイトをガラス質隕石と呼び、テクタイトそのものが宇宙からやってきたものだ……という説明を見かけますが、これは、もともとテクタイトができた原因が隕石だった……という話が、どこぞで伝言ゲーム化し、原因じゃなくて隕石そのもののような説明になってしまったらしいです。
そのほか、隕石が墜落しても地表の一部を溶かすだけで、テクタイトの発見状況のように溶けた岩石を飛びちらせることはない。地殻変動でできたものではないかとか、隕石ではなくて彗星が地上に墜落する際爆発して飛びちった(隕石は要するに岩の塊だが、彗星は砂や砂利を含む<汚れた雪だるま>のようなもの。メタンハイドレートなどを含むので、墜落の際に爆発する可能性が高いとか)ものだとか、けっこういろいろ説があるようなのです。
……テクタイトって意外に謎の石ではありませんか。

そしてテクタイトとインパクトガラス(衝撃ガラス)の違いが、よくわからない……のは私だけ?
テクタイトと衝撃ガラスを区別して掲載しているサイトがいくつもあるんですが、区別するからには何か違いがあるはず。
ではその違いはないか……それが載ってないと話にならない!
先ほど飛びちったときの高度の差、と言う話をしましたが、これもちょっと疑問があります。

というのも、数少ないインパクト・ガラスについての記載の中に、
●テクタイトは鉄アレイ形やボタン形など対称的な形状が多い
●インパクトガラスの形状は変則的
●インパクトガラスには砂礫や気泡がよく含まれる
……というのがありました。

写真を見れば、確かに気泡が多いです。
ダーウィン2

テクタイトの代表選手であるモルダバイトは、ビーズなど(偽物疑惑がありますが)を見るに内部はこんなに泡ぼこぼこではないかも。
でも、一見不透明に見える黒いテクタイト、あれは泡がはじけたようなあばた面の表面のものが多いですけど、アレは中に気泡が入っていたりしないだろうか?

また、インパクトガラスに振り分けられることがあるリビアン・グラスは泡ぼこぼこではありません。

りびあん

形についても、モルダバイトにもけっこう不定形があるんですよね~。
これ↓などは、今回のダーウィン・グラスに似ています。

モルダ

つまり、モルダバイトにも飛びちっては見たものの成層圏まで達しなかったものがあるのではないか、だったらそれはテクタイトとは呼ばれないのか……?
そもそも成層圏に達したものと達しなかったものでは形のほかに、何か差が出るのだろうかといろいろ疑問。

改めて調べてみると、知っていたつもりでもやっぱり知らないことが多いのでした。

「魔女の指」

ウィッチズ・フィンガー・クォーツ……「魔女の指」という名前が付いた水晶があります。
産地はザンビア、淡いスモーキーに雲母や角閃石、そのほかいろいろなものが内包され、「まるで魔女の指のようにごつごつした」シブい水晶らしいです。

2、3年前にネットで見かけて別館サイトに用語収録しました。
内包物入り水晶は好きなんですけど、わざわざ「魔女の指」というプレミアな名前を付けられたものを買わずとも、普通にアフリカ産水晶として出回るんじゃないか、それを待とう……と思っていたら、ミネラルショーでは出回らず、あるいは見つけ損ね、「捕獲」しそこねています。

今日の石は、「魔女の指」という名前を知ったちょうどそのころに買ったネパール水晶。
ガネーシュ・ヒマール産のヒマラヤ水晶です。
同じ石を方向違いで写しています。

魔女指

ワイルドで個性的な姿の石が多いガネーシュ・ヒマール産の中でも、個性度上級クラス。
遠くから見ると、よく見かける先細りとんがり系緑泥付きなんですが、よくよく見ると表面がでこぼこ。
欠けているわけでもなく、普通の結晶面でもない。最初は溶けたのかと思っていました。
……が、その後溶け水晶にハマり、いろいろ見るだけは見てきた経験から言うと、これは溶けてできた形ではないようす。

表面に緑泥がまぶされているようす、根本の方にアクチノライトが針状にぎっしり内包されているようすからして、何かに成長を阻まれたのではないかと想像します。
カルサイトに成長を阻まれると、ダルネゴルスク産でおなじみのインターフェレンス・クォーツ、刃物で刻み目をつけたような水晶になりますが、こちらは角閃石系の仕業ではないか。

アクチノライトがもっと細く繊維状になるとビソライトと呼ばれますが、これら石綿系のものが水晶に食い込み(※正確にはビソライトが結晶しているところに後から水晶が成長した)、何らかの原因でそれがきえてしまったらしいところでは、特徴的な凸凹模様が残る場合があります。

今回の水晶の表面は、それともちょっと違うのですが、食い込んでいたのではなくて、石綿系の柔らかいものに成長を阻まれたとか……。
そんな想像がふくらむ、凸凹さ、エッジの丸さ。

「魔女の指」という名前を聞いた同時期にこの石を見つけたので、「ヒマラヤ水晶で魔女の指ならこの石だよな」と思ってしまいました。

これも不思議とよく似た兄弟石を見かけない、一匹狼な石なのです。

大きさという力

トルマリン付き・大

ブラジル産の、トルマリン付きスモーキー・クォーツです。
もしかしたら、ちょっぴりシトリンの色味も入っているかもしれません。
これで、水晶部分が結晶形をしていないと、石英母岩のトルマリンですが、ちゃんと先端があり、結晶面のある形なので、トルマリン付き水晶と言いたいです。

2008年の新宿ショーで買ったもので、大きさは握り拳ほどあります。
つまり我が家の石では中堅クラス。
ここが変、ここがレア……という石ではありませんが、大きさがしっかりあり、トルマリンも太くてがっちりしているものが、がっつりくっついている(一部は中に刺さっている)……。どこをとってもどっしり丈夫そうな石なのです。

残念ながら、根本と、写真では裏面に当たるあたりは破断面ですが、結晶の頭(先端)が、ちゃんと上を向くように立てると、ご覧の通り堂々とした姿を見せてくれます。
さらには、「折れるかも」「欠けるかも」という心配をさほどしなくてもよい安心感もあり。

「石は大きいほどパワーがあるのでしょうか」
「石のパワーと大きさは関係あるのでしょうか」
そんな質問があります。
たいていは大きさに関係なく、小さな石でもパワーが強いものがある……ということになっているんですが、このパワーというものを、石から感じる存在感や、人の心を動かす力(感動させる力)と考えると、大きいと言うことはそれだけでかなり有利。
ある意味大きさはパワーかも。(好みに大きく左右されますが)

形か、中身か。

スモーキー・エレスチャル

ブラジル産でスモーキー、ごつごつした形の……エレスチャル。
もちろん、エレスチャルというのはクリスタルヒーリングの分野の名前です。
意味もパワーもいろいろ言われていますが、私にとっては、他の水晶よりもゆっくり成長した、水晶の最終形態、水晶界の長老ではなく、
「整った形の水晶よりも速いスピードで、エネルギッシュに結晶した水晶」

このごつごつした水晶にパワーがあるのなら、エネルギッシュに元気よく結晶した故ではないか、そちらの方が納得できると考えています。

一見素直にきれいとは言えない外見ですが、光に透かせばごつごつした複雑な結晶面に光が反射し、思いがけなく美しく写る、実は写真写りが良かったりする石でもあります。

ところで、この石は淡いめのスモーキーではありますが、アメジストは混じっていないし、内包物もありません。
でも、エレスチャル。
ごつごつした形だから、エレスチャル。
(ごつごつした形、というのは、欠けたり溶けたりしたものは含みません)
この写真でエレスチャルと言っても「それは違う」という声は、多くないと思います。

ところが、どうしてなんでしょうね、一転ビーズになると色混じり内包物入りの水晶=エレスチャルと呼ばれてしまう。
個人的には、磨きのエレスチャルにも抵抗があるんですが。

エレスチャルは、このごつごつした形の水晶に付けられた名前。
耳にタコができても繰り返しますが、内包物も色も関係なし
傾向として、スモーキーやアメジストの色合いが混じっていることが多く、内包物が入っている場合も多く、その形故に泥なども入り込んだりしますが、それは全部「ついで」。
エレスチャルの条件には入ってません。

エレスチャルの最大条件は、形。
それを磨いてしまったら、魅力半減じゃありませんか。

形に注目してエレスチャルと名前を付けたのだから、形よりも中身や色を重視して、磨いたりビーズにしたのならば、それはその石をエレスチャルとしては扱わないことになるのではないか……と思うのです。

ときどき、名前がわからない石について「これはパワーストーンでしょうか」という質問が出る場合があります。
私はこの質問に一瞬つまります。
おそらくこれは何という名前の石か……という意味の質問なんでしょうが……あえて質問を文字通りに受け取って答えるならば、パワーストーンという特別な石があるわけではない。
同一の石をパワーストーンとして扱えばパワーストーンだし、鉱物標本として扱えばそれは鉱物標本であると思っています。

パワーストーンとして扱うというのは、浄化して願掛けして……というのではなくて、「石には不思議な力があるんだって……」という前提で、身も蓋もなく言ってしまえばそういうお約束で石を楽しむこと。
身につけていると何かいいことがおこる(かもしれない)、ラッキー・グッズを身につけてわくわくした気分になり、結果ラッキーなことに出会えば、それは石の力。
直接的には本人の気分や努力の結果でも、それを石の御利益と「解釈する」ということです。

「……と解釈する」なので、エレスチャルをエレスチャルとして扱わないならば、パワーストーン的にはそれはエレスチャルではないのではないか。
同じエレスチャルの名前で呼んでも、別物じゃないかという気分になるんですが、ちょっと気にしすぎでしょうか。


白亜紀模様

マダガスカル・アンモナイト

アンモナイトです。
産地はたぶん、マダガスカル。
アンモナイト(化石)には、表面に貝っぽい真珠色が残っていたり、虹色に輝くものがありますが、その層をはがすと、その下には、こんな模様が隠れています。

これは、縫合線といいます。
古い時代のものほど、この模様が単純で、時代が新しくなるほど複雑になるのだそうです。
この化石ではご覧の通りむちゃくちゃ複雑……ということは、時代としては新しい。
……といっても、白亜紀。
アンモナイトは今から6500万年前くらいには(恐竜と同時期に)絶滅してしまった生き物で、写真の種類はその最後の方に生きていたということになるようです。

ひとくちに6500万年前と言ってもピンとこないかもしれませんが、石好きさんにとってはヒマラヤ山脈ができるより古い時代だと言えば、ちょっとイメージできるでしょうか。
(6500万年前頃、インドがユーラシア大陸にぶつかり、その後ヒマラヤ山脈ができたので)

私、石(鉱物)に興味を持った入り口はパワーストーンなんですが、その前には化石好き時代がありました(小学生の頃)。
その名残でしょうか、アンモナイトなどの化石は今でも好きです。
この縫合線の模様、美しい螺旋。
すてきだと思いませんか?

うっとり。

実は探してるらしい

昨日のネタの、ジェネレーター・クリスタル。
実は、石の紹介の前ふりのつもりでした。……が書いてみたらば、けっこう長い。
よって言いたい放題として独立、日を改めて石の登場と参ります。

ジェネレーター・クリスタル、「ファセット(錐面)の各面の大きさがほぼ等しく、かつ1点でまじわっているもの。」……ならば、これくらいは。

ジェネレーター・1

昨日、「ジェネレーター・クリスタルは、(ある産地を除いて)ありそうでいて、実は意外に少ない形です。」
と書きましたが、「ある産地を除いて」のある産地、とは、中国

某石屋さんに聞いたところによると、最初ジェネレーターの名前が付けられたのは、ブラジル産の水晶でした。

その石屋さんが、「ジェネレーター」という名前が付けられた水晶があるというので、探してみると、

ジェネレーター5

……のような水晶はなかなか見つからない。
鉱物関係の人に聞いてみると、水晶ではまずそんな形にはならない。なるわけがないと言うような話。
それでもなんとかみつけて、再度鉱物関係の人に話を聞いてみると、これは確かに珍しい……。

水晶中心に扱う石屋さんが、探すのに苦労したほどなのですから、なるほど珍しいのだと思います……が、そこはそれ、何でもありの水晶のこと。あるところにはあったのです。

ブラジル産ではかなり珍しいらしいこの形ですが、中国産の小粒なDT(両錐)には、かなりの確率で6つの錐面がほぼ等しい大きさで一点で交わっている水晶があるのです。
もちろん、すべての面がかっちり同じ二等辺三角形……とまではいきませんが、上の写真くらいのものは、あります。
産地は四川省、チベット、貴州省など。

六つの面が一点で交わっているというだけでも密かに珍しいのに、DT。

ジェネレーター3

しかも、もう一方もかなりジェネレーター。
ジェネレーター2

そういう水晶が探せばけっこう見つかります。
その証拠に私もいくつか持ってます。(これとかこれとか)

まだ、すべての面がびしっと三角、文句なくジェネレーター!は見つからないのですが、そこは中国、そのうち出てくるんじゃないかと、ゆるやかに探し中。
他では少ないのに、どうしてこんなに出現率が高いのか、そんな不思議もツボです。

惜しむらくは、あまり大きいものがないこと。
今回の石が5センチくらいで、これでもちょっと大きい部類です。

昨日述べたように、グリッドなどで中心にでんと鎮座ましまし、(イメージ的な)エネルギーを発して周りの石まで元気にしちゃう……、そういう基点としては、もうちょっと大きさが欲しいところ。

大きさと、形と。両方備えている「ジェネレーター」はやはりレア。(注:削っていない天然の結晶で)。


ジェネレーター・クリスタル考

名前が付いている=おもしろくて、レア。あるいはありそうでいて実は意外に少ない。
そういうネタでもういっちょ。

名前が付いているということは、これこれこういう意味や力があるよと説明されている石でもあるわけですが、私にとって「それは自分に必要だ、そういうことなら是非欲しい」ではなくて、「なんだかおまけでおトク」な気分。

意味より力より、「意外に少ない」ことの方が比重が高いのです。
ただ、意味や力はまったく無視……ではなくて、名前が付けられた石の、どんなところがそう言わしめたかを考えるのは、けっこう好きかもしれません。

その石のどんなところがそう言わしめたか。

考えたネタは「ジェネレーター・クリスタル」

名前だけで、どういう格好の石(水晶)か、おわかりでしょうか。
私は、別館サイト石の雑学辞典を作るにあたり、総まくりで調べたので、一応頭に入っていたはずなのですが……先日、ちょっとしたきっかけがあり、改めて調べてみて、思わず頭の上に「?」(疑問符)。

というのも、ネットで売られている「ジェネレーター・クリスタル」が、
これ、ちょっと違うんじゃないの?
と思うものが多かったからです。

さて、私の調べたところによると、ジェネレーター・クリスタルの外見的特徴とは
「透明な単結晶で、ファセット(錐面)の各面の大きさがほぼ等しく、かつ1点でまじわっているもの。」
図にすれば、上から見るとこんな感じだということです。


なのに、ネットで見かけた「ジェネレータ・クリスタル」の多くは、こんな感じ。

↑この図は、ダウというタイプで、これも比較的少ないものではありますが、要するに6つある面のいくつかは他よりも小さくて、錐面の頂点が1点で交わっていない。
ダウの図で言えば、3つの面は1点で交わっているけれど、小さい3つの面は頂点に達していません。これでは、ジェネレーターの説明に合致しないのでは、と思ったのです。

さては、(自分が)どこかで勘違いしたか。
あわてて調べ直したところ……意外。国内サイトではジェネレーターの説明が意外に少ないんですねえ……。

ついでに足をのばして海外サイトも調べると「これがジェネレーター」と売っているサイトでは今回私が「変じゃない?」と思った、「6つの錐面が1点で交わっていない」タイプが多く、水晶の形の名前を説明しているサイトでは、最初に挙げた「6つの錐面がほぼ等しく1点で交わっている」と説明しているサイトが多いようでした。

なんだかな~。

名前だけを使ってその意味を「おまけ」としか思ってない私が言うのも何ですが、私は名前が付けられるということはそれだけ特別……ほかと際立って異なる点がある、滅多に出会えないほど珍しいものであると考えています。
ヒマラヤ水晶やレムリアンシードの場合は、特定の「地域」で採れた水晶なのでちょっと違うかもしれませんが、それでも産地で限られるので、なんでもいいというわけにはいきません。

他とは違うから、珍しいから。
これは、コレクター魂をくすぐる要素ですが、売る方にとっては難物です。
ヒマラヤ水晶のようにその地域で採れたものはすべてヒマラヤ水晶!ならばいいのですが、イシスやカテドラルやジェネレーターのようにそうであるものもないものもごちゃ混ぜに産出するとなると、誰かがいちいち区分けしなくてはなりません。

「これは五角形だからイシス!」


「八角形だからグラウンディング」


「7-3-7-3-7-3だから、ダウ」


……そこらへんまではいいんですが、カテドラルやエレスチャルになると、見分けはかなり怪しくなります。エレスチャルに至っては、そもそも外見に対して付けられた名前なのに、ビーズではなぜか「内包物いろいろ水晶」の名前になってしまっている混乱ぶり。

五角形の面があるからイシス……についても、イシスは女神の名前。イシスの象徴であるシリウスを示す★(五芒星)のシルエットとして、本来は「左右対称で整った五角形」であるはずが、五角形なら何でもイシスとばかりに、かなりいびつな五角形も含まれます。

つまり売ろうとすれば、付加価値の付くものは少しでも多い方がうれしいわけで、だんだん名前の適用範囲がルーズになっていくわけです。
これは、名前のもともとの規定がはっきりしていないことも要因です。そのうえ、たいていどこかで説明されていたものを孫引きひ孫引きで引用してすませているので、伝言ゲームのように、説明までもが変化してしまう。

売る側としては、少しでも多く(結果として名前がルーズに)……ですが、買う方としては「ジェネレーターと名前が付いているからジェネレーター」……でいいのでしょうか。

私個人としては、
名前の適用は厳格に。自分の納得できるものに対して、使いましょう
……と言いたい。
他とは違う、滅多にないくらい珍しい……ために名前がついているのだから、その名前をホイホイと気軽く使うわけにはいかない。
そう、思っています。

前置きが長くなりました。
ジェネレーター・クリスタルは、(ある産地を除いて)ありそうでいて、実は意外に少ない形です。
真剣に探しているわけではないので、ちょっと不確かではありますが、少なくともブラジル産などで「うん、これはジェネレーター!」と言える実物を見た回数は片手の指に満たないです。
「うーん、惜しい(錐面の頂点があと一歩先端に達していない)」というものはたまにあるんですが。

実はかなりレアなことは確かなんですが、シンプルと言えばシンプル、気が付かなければ見過ごしそうなこの形に、なぜジェネレーターの名前が付けられたか。

その言われについての説明は、見つけることができませんでしたが、クリスタル・ヒーリングなどでジェネレータ・クリスタルがどう用いられているかを見ていると、何となく想像できる気がしました。

たとえば、ジェネレーター・クリスタルはグリッド(複数の石を床や体の上に幾何学的に並べ、石の相互作用で効力を発揮させようとするもの)ではたいてい中央部に置かれることが多いようです。

しかも、ジェネレーターとは「発電機」の意味。

私はこれを文字通りの「発電機」ととらえました。ただし発するのは電気ではなくて(イメージ的な)エネルギーです。
中央部に揺るぎなく鎮座し、(イメージ的な)エネルギーを発し、周りの石に送り、循環させる、その基点。

そのような役割を持つ(期待する)石としてみた場合、ジェネレーター・クリスタルはどういう石であるべきか。
まず、基点なのですから、それがぐらついていては話になりません。
条件としては、まず、どっしり構えていて欲しい。

そういう視点で見ると、「ファセット(錐面)の各面の大きさがほぼ等しく、かつ1点でまじわっているもの。」と言う説明は、なるほどという意味を持ちます。
この説明の他に、「断面が整った六角形」という説明も見かけましたが、ファセット(錐面)の大きさがほぼ等しくなると、自動的に断面も整った六角形になります。そして頂点はほぼ真ん中。
そしてたいてい、長さも極端に長かったり短かったりすることも少ないようす。
つまりジェネレーター・クリスタルは、非常に均整のとれた、安定感のある形をしているのです。

ジェネレーター5

たいていの水晶は、六つある錐面のうちどれか一つが特に大きいことが多く、となると必然的に頂点は中央からずれ、均整が崩れます。
なるほど、ジェネレータ・クリスタルの説明に従うと、形は均整がとれてどっしりしている。
だからパワーがあるというのではなくて、(イメージ的)エネルギーの基点にどっしりして整った形の石があれば、イメージをかき立てやすい……心の力を動かしやすいのではないでしょうか。

ジェネレーター・クリスタルの条件(外見的特徴)は、すでに何度か述べていますが、そういう外見的特徴ではないジェネレーター・クリスタルの説明も見かけました。

曰く、欠損が少なく、透明度が高く、「生きのいい」水晶。

この「生きのいい」水晶というのは、これもなるほどと思えます。
(イメージ的)基点で、(イメージ的)エネルギーを発するのだから、生きがいい、元気な石でなくては。

たぶん、この場合は元気がいい、周りの石まで元気にしてくれそうだと感じられれば、「透明な単結晶で、ファセット(錐面)の各面の大きさがほぼ等しく、かつ1点でまじわっている」水晶でなくてもいいのかもしれません。
ただ、このような外見の水晶は、数も少なく見た目も良く、なんだかパワーがありそうだと感じやすいというだけで。
しかし、「元気な石」というのは主観的条件なので、元気かどうかは持ち主が判断しなければ……感じなければ意味がありません。
石のパワーを感じる感じない……たとえば私は「感じない人」ですが、これは元気だ、と思える石はあります。つまり、ここで言う「感じる」とは「そう思える」ということです。

だから、「ジェネレーター・クリスタルです」と言って売るなら、外見的特徴をなるべく厳密に守って欲しい。ジェネレーターたり得るか否か(元気な石かどうか)は、その石を手に取った人が判断するもの。ただジェネレーターという付加価値をうたうなら、その可能性が高そうな……数が少ない特別な形という客観的条件を満たした石を出して欲しいと思いませんか?

ちなみに、形関係なしに「パワフル」と思える石は……と言われれば、個人的には全く別の石を挙げます。

一目見たときに、低いうなり声のような響きをあげて、大地に食い込んでいるようなイメージを覚えた
こちらの石かなあ……。

” Y Crystal ” 

先だって、アホーアイトを買いそびれた即売会にて買ったもの。
中国産の水晶です。
うっすらスモーキーで照り&透明感ともに抜群の、言われなければハーキマーと間違えそうなキラキラ小粒水晶の中から、わざわざ透明でもなければキラキラでもない水晶を選んでしまいました。

「Y」

だって……見事に「Y」の字。
大文字のYではなくて小文字の「y」の方が似ているかも。

水晶には色、形、面の形、表面のようす、内包物、産地、加えてヒーラーの直感によって実にさまざまな名前が付けられています。
それは裏を返せばそれだけ水晶が個性豊かだということです。
イシスとか、カテドラルとか、タントリック・ツインとか、いろいろな名前を耳にしたこともあるのではないでしょうか。

ところが、あれだけいろいろ名前があっても、まだ日本ではあまり用いられていない……あるいは、紹介されていない名前がたくさんあります。
今回の写真のような水晶にも、名前があります。

そのまんまですが、「Y・クリスタル」。

そのまんますぎて人気がないから使われていないだけだったりして。
意味は、女性的能力、直感的な力を伸ばすとか、そういうような意味合いがあるらしいのですが、礼によって紹介するサイトそれぞれで少しずつ意味が違うので、どれが本当とは言えません。
参考サイト1/海外
参考サイト2/海外

私が注目するのは、意味ではなくて「名前が付いている」ということ。
名前を付けて区別するということは、それだけ目をひく何か(この場合は自然のままで文字の形というおもしろさ)があり、これは特別だと言わしめる数の少なさがあると思うのです。

身も蓋もなく言ってしまえば、名前が付いている=おもしろくて、レア。
……実に私好み。
今回のように、名前が付いているのに、まだあまり知られていない、あるいはあまり注目されないものは、さらに好み。

もちろん、名前が付いていることに敬意を表し、その適用は厳密に。
つまり、Yクリスタルというなら、本当にY(y)の字に見えなくては、その名前で呼べません。
その点、この石は堂々の合格! 見事に「y」!
ありそうでいて、見事に「y」は、意外に少ないと思ってます。

今度は「X」を探すぞ!

風変わりなガネーシュ

ガネーシュ・トライゴン

ヒマラヤ水晶です。
ちょっと変わった風合いだったので、お店の方に確認しました。
「産地は、ネパールのどこですか?」
「ガネーシュ・ヒマールですよ」
そのお店はほとんどネパール産の水晶を扱っている(たまにインド産のアメジストなどもあり)ので、、ネパールのヒマラヤ水晶であることはほぼ確定で、中でもガネーシュ・ヒマール産が一番多いので、ガネーシュ・ヒマール産の可能性が高いとは思っていましたが……それにしても風変わり。

緑泥入りではなく、ずんぐり砲弾型でもなく。
最初の印象としては「四角い」感じ。
表面はざらざらとしていて、中が透明なのか半透明なのかさえわかりません。
でも、棚に並んでいるのをちょっと見たときにピンときました。

これは、溶けている。

エレスチャル……骸晶のように結晶する過程で細かい結晶面ができてざらざらしたのではなくて、溶けてざらざらになっている。

先端のエッジが面取りのようになっているところが、溶けていることを裏付けます。

ガネーシュ・トライゴン5

四角くて、ざらざらしていて……裏側を見ると、そこには
ガネーシュ・トライゴン3

ヘマタイト。
薄い雲母状のヘマタイトがごちゃごちゃと……強いて言えば鉄の薔薇状。
こんなヘマタイトの付き方をするガネーシュ・ヒマールは初めて見ました。
ヘマタイトが結晶内部に食い込んでいる (これをブロッカイト/板チタン石だと間違えている場合があるので注意) タイプはありますが、こんな風にヘマタイトが固まっているのは、見たことないかも。
中国産にヘマタイト付きのがありますが、これとも様子が違う。

何となく心惹かれて買って帰り、カメラを向けてみると、たった3.5センチの高さ、幅の石なのに、雰囲気たっぷり。
まるで風雪に晒された城壁のような風格。

そのうえ、錐面には無数に逆三角形。つまりトライゴーニック。

ガネーシュ・トライゴン2

これも魅力的なんですが、私は柱面(側面)の触像も好き。

ガネーシュ・トライゴン4

私は、レコードキーパー(成長丘)やトライゴーニック(触像)に、レムリアンやアトランティスの記録や情報が……とは考えません。
そういうものではなくて、石がはぐくまれた環境や経てきた時間の痕跡……言い換えれば石の物語なのだろうなと思うわけです。



実は人気?

スレイマンと呼ばれるアゲートがあります。
一言で言えば、南インド産の白黒アゲート。

スレイマンとはどんなアゲートなのか海外サイトも含めていろいろ見て、こんな感じかと理解してあたりを見回してみたら、スレイマンの名前では売られていないけれど、同じと思われるアゲートは、ちょくちょくみかけたので、インド産白黒アゲートにつけられたパワーストーン系の名前だと思って、そのままにしていたら……。

これがどうも、最近人気なんだとか。
そういう話を聞きました。
そうなの?
知り合いの石好きさんがスレイマンを探していたので、「あそこの石屋さんならあるかも」と言ってみたらば、あいにく品切れ。
やっぱり最近人気なの?

アゲートというのはありふれてじみなイメージがあるため、ついつい産地の特徴をみのがしがち。そのくせいざ探しているときには意外になかったりします。

そういうものだと思うので、スレイマンと呼ばれる白黒アゲートが、特にレアで珍しいものだとは思えないんですけど……ミネラルショーでルースやビーズ(連ではない)を見かけたし。
海外のサイトの説明でも、さほど珍しくないと書かれていたし……。

人気だというなら、今の段階ではスレイマンの名前じゃなくて売られていることも多いので、スレイマンの名前なしのスレイマンを探して見ることをおすすめします。

ここで問題になるのが、スレイマンの見分け方。
思いっきり個人的意見だということをご承知の上、お聞きください。

まず、産地は南インド。
チベットとかメキシコとかオーストラリアとなっていたら、ちょっと違います。
なぜこれらの地名を挙げたかというと、間違われやすい石の産地だから。

まず、スレイマンをご覧ください。(これもスレイマンとして買ったものではありませんが、海外サイトを含めてチェックしてみてスレイマンだと思っている石です)

そろもん

間違われやすいのがチベットアゲート。
天眼石とかチべタン・バンデッドアゲートと呼ばれています。



まあ、色合いは白黒なんですけど。
スレイマンの方は、チベットアゲートほど細かい、直線的な縞模様にはなりません。
これが一番の違い。

チベットアゲートはたいてい不透明ですが、スレイマンは白い部分が多くなると、白い部分が半透明になり、写真にも写っているように、半透明の部分にさらにうっすら縞模様が入ります。
これはチベットアゲートにはありません。

どちらもバンデッド・アゲートに分類されるアゲートですが、バンデッドとは縞模様のという意味。
縞模様があれば、産地に関係なくどこのアゲートだろうとバンデッドアゲートとよばれても別に間違いではありません。
で、この場合の縞模様は比較的直線的で幅のあるものを指す場合が多いようす。(バンデッド→直訳すればバンド(帯)状の)

縞模様の幅がものすごく細かくて(虫眼鏡が欲しくなるくらい)繊細なものがレース・アゲート(色合いも比較的淡め)。
この「レース状の」縞模様が直線的ではなくてジグザグ曲がっているものが「クレイジー・レースアゲート」
その心は「こんな複雑なレースを編んだら気が狂う!」……だと思えば何となくイメージできるのでは。

話を元に戻して……チベットアゲートもバンデッドアゲート(縞瑪瑙)、スレイマンもバンデッドアゲート(縞瑪瑙)、だったら同じじゃないの? と早合点しないでくださいね。
縞模様の具合が微妙に違うのです。

この場合、「欲しい」と思ったその一つの石だけで見分けるのは難しいです。
スレイマンにも白黒の割合はいろいろ差があって、白い部分に透明感がないものもあります。
ですから、店に複数のスレイマンがあるなら、それらすべての特徴を総合して判断した方が確実です。複数の石の中に、違う種類の石が混じることは、店頭売りの際、手に取ったお客が戻し間違えでもしないかぎり、まずないと思うので……。

メキシコやオーストラリアの名前も挙げましたが……。
スレイマン、この名前はまだマイナーらしく、違う名前で卸されている場合が多いようす。聞いた名前では「ブロークン・アゲート」あるいは白黒なので「ゼブラ・ストーン」

見た目シマウマだからゼブラ。わかりやすいんですが、誰もが連想すると言うことは、白黒やしまもようだと他にもゼブラの名前で呼ばれている石があるということです。

スレイマンやゼブラ・ストーンは商品名のようなものなので、これ以外の石をゼブラ・ストーンと呼んではならないという決まりはないのです。

で、ゼブラストーンで間違えるのがメキシコとオーストラリアの石。

メキシコのゼブラ。
ゼブラ・マーブル

これは、ジャスパーと言われていることがありますが、より正確にはゼブラ・マーブル。大理石の一種です。
どちらかというと白い部分がやや多め、黒い部分は真っ黒と言うより黒に近いグレーの色味。
白い部分は今回の写真のような半透明にはなりません。
それに、白い部分に縞模様も出ないし、だいいち瑪瑙でもない。
(同じような石がアメリカでも出るようです)
とにかく、ゼブラ・マーブルと出ていたら、スレイマンではないということ。
参考・ユタ州のゼブラ・マーブル

お次、オーストラリアのゼブラ。
ゼブラ・ストーン

これはまあ……間違えないでしょう。名前がゼブラなだけで。
磯はべーシュに赤ぽい茶色のシマウマ柄。かなり古い時代の堆積岩だそうです。

いずれも見た目シマウマだから、ゼブラ・ストーン。
白黒なのでスレイマンも別名ゼブラ・ストーン。
どっちもゼブラ・ストーンだからオーストラリアのもスレイマンでしょ、などとは言わないでしょう、誰も。

私は、新しい石の名前を見つけると、それがどういう産地のどのような石を指すのか、一応調べてみます。仮に同じ石が別の名前で売られていても見分けられるように。
全部が全部見分けられるとは限りませんが、一応調べてみたことでトクをしたケースは多々あります。
それに、見分けてみようとすることは、ある意味、石を、石そのものをじっくり見るということでもあります。






Red & Black & dZi

天珠でブレスは難しい……。
しみじみぼやいているのは、私だけでしょうか?

レギュラー・サイズ(長さ約4センチ)はブレスにはデカい。
チベットでは、首飾りとして身につけているようですから、それをブレスのパーツにするから大きいのは仕方がないかもしれませんが、(一応)石なのに、石の丸ビーズといまいち合わない。
他の皆さんが作っているものや、ショップで見かけるものでは、これはいいんじゃないか? と思えるものもあるのに、実際自分で作るとことごとくボツ!
なんでかな~。

これでどうだと、何とか形にしたのが、天珠とちょっと古めのガラスビーズのホワイトハートを合わせたブレス。
大きな天珠ビーズに思い切って小さなビーズを合わせてみたら、なんとかまとまったのでした。

white-heart

ところで……このブレス、強烈に目立ちます。
天珠は大きいし(……といっても天珠としては普通のサイズ)、模様ははっきりだし、合わせたビーズは元気に赤い。
目立つのは当たり前。

これまでは冬の黒っぽい服装の差し色に、袖口からちらりだったらいいかな~と思ってましたが、これから春になり、服装が軽やかに、そして袖口も短くなると、これはちょっとつけにくい……かも。
いやまあ、案外平気でつけているかもしれませんが、もうちょっと服装を選ばず、軽やかにつけられる天珠ブレス、ないかなあ。

大きいから目立つんだから、小さければどうだ、ということで小型天珠。
レギュラーサイズは長さ4センチですが、その半分サイズの2センチのもあるんですね。
以前買ってみたのものの、長さ2センチ幅8ミリというサイズは、微妙に中途半端で使いにくく、今までほったらかしでした。
長さはともかく幅がちょっとたよりない、もうちょっとふっくら丸ければ~と思うんですよね。

しかしその分小さくてスリムではあるわけで。
ほそいために、天然石の丸ビーズのボリュームに負けてしまい、これまた合わせるビーズに困っていたんですが、今度はこれにもガラスビーズを合わせてみよう。

レギュラー・サイズは、そのボリュームに負けないように小粒ビーズを三連で束にしましたが、こちらは思い切って一連で。
ホワイトハードだと、色もが明るい分、一連では軽くなるので、もうちょっと深い色のビーズをチョイス。

これでどうだ!

six-eyes

アンティークとは言えないまでもちょっと古めの深い赤のビーズに真鍮色のビーズとカーネリアン、ヒマラヤ水晶のさざれをアクセントに挟み、一部分をつや消し黒に。
(写真では、赤いビーズが明るく写っています)
やはり、点たまにはとこかアジアンな雰囲気が合うような気がします。

天珠ブレスのポイントはやはり雰囲気……質感です。
今回、一番たくさん使った赤いビーズに、またもや古めのビーズを用いたのは、現代ガラスビーズにはない色の深みのため。
今回のビーズは不透明赤のビーズですが、どこか漆を思わせる、どっしりとした色合いが魅力なのです。そこに金や透明感のあるカーネリアンを合わせると、和というかシノワズリというか、独特の雰囲気。そこに小さくても黒くて模様が異彩を放つ天珠が押さえとなってとけ込みます。
できればもうちょっと白黒はっきりしている天珠ならもっといいんですけど。

小さい天珠と小さいガラスビーズの細いブレスですが、色合いが色合いなのでおとなしすぎず、かといって目立ちすぎず(たぶん)。
何しろ軽い!
同じようなブレスをもう一つ作って二本はめてもいい感じ。
こんな天珠ブレス、意外にないと思いませんか?

ところで……最近、ヘンな天珠を見ました。
なんと星座のマーク! 水瓶座とか天秤座とか。

天珠の歴史は、2000年以上と説明されていますが、山のようにある模様のすべてが2000年の昔からあったわけではありません。
私が天珠(と言う名前で売られているビーズ)の実物を見たのは2003年くらいからですが、わずか6年弱の時間の中でも、新たに見かけるようになった種類が何種類もあります。
新しいから天珠じゃないとは言いませんが、天珠そのものは長い歴史を持っていても、その中で変化してきているのだと言うことも、ちょっと覚えておいた方がいいかも……。


マクロ

私は、石の写真をマクロ写真から始めてしまったので、今でもマクロ写真を撮ります。
マクロ写真というのは、ご存じ、「超アップ写真」。
カメラにマクロコンバージョンレンズ(接写用別売りレンズ)をつけて、手ぶれやピンぼけと戦いながら、ばしばし撮ります。
倍率が上がれば上がるほどピンぼけするんですが、とりあえずたくさん撮れば、ピントが合っているのもあるでしょう……ということで。

今回挑戦したのは、透明な水晶の錐面。
肉眼で見ると、うっすらちょっと大きめのレコードキーパーが見える石です。

れこーど2


レコードキーパーは大きいものも小さいものもあって、大きいものは何重にも重なっていて、拡大してみるととてもおもしろく見える場合が多いのです。

マクロコンバージョンレンズ装着。
石の角度を慎重に調整し、光を反射させ(かといって反射させすぎず)、ちょうどいい角度を探して固定。
カメラのモニターを覗きながら、カメラの方も微調整。
カメラを通して石をにらみながら慎重に視線を移動させ……それが見える一瞬。

れこーど3

なめらかに見えた錐面は、実はこんなに表情豊かだったのか!

鏡のような錐面にあらわれた波紋のような。
砂漠に風が描いた風紋のような。

レコードキーパーとは、要するに水晶の成長点。
この様子を見ていると、地下深くの熱水の中で、水晶がその表面を揺らめかせながら成長していったようすが思い浮かぶような気がします。

向きを変えるとさらに表情が変わります。

れこーど1

自然が作った形に酔う一瞬……。





氷長石?

本日は某即売会3日目に参加。
開場に30分ほど遅れたら、目玉のアホーアイト入り水晶をゲットしそこね。
出遅れました。とほほ……。

それでもオレンジ色のカイアナイトとか、一つも持ってなかったスミソナイト(酢みそナイトと変換された……)とか、中国貴州産の水晶とか……お安いのをいくつか。
うーん、普通の即売会になってしまった。

アホーアイト入り水晶が出るのはわかっていたんだから、がんばって早く出かけるべきだったか。
私が言ったときにはまだいくつかは残ってましたが、巨大なの、クラスターの(←もちろん値段が……)一番小さいので12000円。
これは、かつての値段を思えば安いんでしょうが、かなりのダメージがあって、一度は手に取ったものの決心しかねてしまいました。

それでも会場をぐるぐる回り、変えない石も買わない石も一応じっくり見てみます。
そんな中で、この石にこんな形(色)があるのか!とか、この産地でこの石が出るのか(あとで違うお店で探してみよう)とか、情報収集になるからです。

そんな中で、やっぱりコイツはこの石か!……と確認したものがこれ。

アデュラリア

パキスタン産のアデュラリア……氷長石です。
アデュラリアと言えばムーンストーンのあの青白いぼおっとした光をアデュラレッセンスと言ったり、透明な地に青い光が浮かぶきれいなムーンストーンがアデュラリアン・ムーンストーンと呼ばれていたことがあったりで、どうもムーンストーンつながりのイメージがある長石です。

しかし、緑泥が内包されて緑になっているこれは、どうにもムーンストーンと結びつかなくて、この結晶の形は、アデュラリアっぽいけど……本当に?
と、ちょっと疑ってました。
この結晶の形というのは、上から見るとかなり縦長の菱形、上部は、長い方の対角線を稜線にとがった、独特の形。
調べてみると、この結晶の形はアデュラリアなんですが。見たのが結晶の図だったので、いまいち確信が持てませんでした。

しかし、今回の即売会では緑泥の内包はないものの、アデュラリアの結晶発見!
ちょっとさわらせていただいて……うん、長石にしてはちょっと柔らかいような気がすると思った手触りも同じ。
大きさは違うのでちょっと比べられませんが、重さの感じも同じ感じ?

石を見分けるには、やはり立体的に形を見て、手触りや重さの感じも知っておくと便利です。
なかなか言葉では説明しにくいので、石の説明にはあまり登場しませんが、見分けにくい石でも「○○石にしては軽すぎない?」とか、手触りが違う感じ……とか、実際役に立つケースが多いです。

実際見てみて、これはアデュラリア間違いなし!
……と思ったんですが、やっぱり緑泥は意外。
長石に緑泥が意外なのではなくて、アデュラリアのイメージに緑泥が意外。
しかし……アデュラリアン・ムーンストーンという割に、アデュラリアという長石はムーンストーンにはならないと言う説もあるようで、アデュラリア≠ムーンストーンと思うと、緑泥もありと思ってしまう……。
自分で勝手にイメージして、自分勝手に混乱してます。


ツーソン初石

石好きの春は、桜よりも一足早くツーソンショーの仕入れとしてやってきます。
あっちこっちのショップがツーソンショー仕入れのために一時お休みになり、再び店を開くと、商品整理や値段付けが終わっている店頭に並ぶのかと、そわそわ。
このタイミングならばとなじみのお店に行ってみると、同じもくろみの石好きさんとばったり行き会い、「いや~まだちょっとかかるかも」とおっしゃるお店の人に、「見たい~見たい~見たい~」と合唱してしまうこともあります。

今期のツーソンは、アホーアイトが出るとにらんでいたんですが、未だに財布と折り合いが付かず。
さて、パワーストーン的付加価値抜き出も高額なこの石、新たな産出があって、ドルやユーロが安くなる中で、今後値崩れするか、強気のままか。
……強気のままのような気もするなあ……。

というわけで、そわそわ出歩いている割に、私のツーソンものゲットはふるわず。
(現段階で)たった一つ買った石はこれ。

ウルフェナイト・ミメタイト

メキシコ産ウルフェナイト&ミメタイト。
石好きに足を突っ込むきっかけがパワーストーンだったせいか、石の意味や効果云々を離れても、選ぶ石は、手で握ったり持ち運んだりできる石がやや多め。
母岩付きでも丈夫なものが好み。
今回のような、持ち運び不可の「鉱物標本!」は意外に少数派です。

でも~、このあたたかそうなもこもこ緑(ミメタイト)と、タンポポイエロー(ウルフェナイト)の色合いが何ともきれいで愛らしくて、しかもお安かったのでついクラリ。

実を言うと、ミメタイトもウルフェナイトもお初です。
なんだか雪解けで現れた地面から緑が芽吹き、春一番に花を咲かせた感じにも見えます。
買ったのが、雪が降るかもという予想だった寒~い日だったので、こういう色合いがいっそう美しく見えたのかも。

石の産地はお店のラベルをそのまま写しましたが、どうも現地風。
普通に表記すると、Ojuela mine, Mapimí, Mun. de Mapimí, Durango, Mexicoかもしれません。

どうせ名前を付けるなら

ワジリスタン・スケルタル

パキスタン産の水晶です。
パキスタンの産地としてはよく聞くギルギットではなくて、もうちょっと南、アフガニスタンとの国境側のワジリスタン産。

見事に層状に結晶したスケルタル(骸晶)で、層状の部分に泥が内包されているため、透明度はないけれど、全体が(見ようによっては)金色にも見えます。
しかも表面つやつや。
ちょっと斜め加減に結晶していて、最初はどこが先端でどの向きに結晶したのかわかりませんでした。
いろいろひねくり回し、やっと写真のような向きで結晶したのだろうとわかった次第。

ところで……先日の、カンチェンジュンガ産水晶にエベレストだって!?……という話を、知り合いの石好きさんにしましたところ、それはちょっとねーという同じような感想だったのですが、その後どうせ名前を付けるならと言う話題で盛り上がりました。

「ヒマラヤはブランド扱いされてるから」
「ヒマラヤでエベレストの名前だったらグレードアップ?」
「それでもカンチェンにエベレストはひどい」
「どうせ名前を付けるなら、ムリにヒマラヤにしなくても、山の名前や山脈の名前で十分」
「ヒンズー・クシ産なら、ヒンズークシ・クォーツ?」
「崑崙・クォーツとか、天山(テンシャン)・クォーツとか? かっこいい!」

確かにかっこいい!

崑崙山脈や天山山脈の水晶が日本にやってくるかと言う問題はありますが、名前としてはかっこいいなあ~。

今回の写真の産地は、強いて言えばヒンズー・クシュ山脈にあたるようす。
石の形状に目をつければスケルタル、産地(国)に目をつければパキスタン水晶、山脈に重点を置けばヒンズー・クシュ。
インドプレートがユーラシアプレートにぶつかり、たわみ、大地をきしませて作った山脈の名前を冠した水晶!
そう考えるだけでわくわく……。

どうせイメージで楽しむなら、私は自分がわくわくする名前を採用したいです。

「できるか? 安いか? 売れるか?」

もやもや~ルチル


ブラジル産のルチル入り水晶です。
格別金色できれいとか、色がかわっているとかいうわけではありませんが、細いルチルがもやもやというかふわふわ内包されているようすが、ちょっと気に入って買ったもの。

ルチル入り=針入りと解釈されることが多いことでもわかるように、ルチルは針状に内包されることが多いですが、細い細いものはしなやかに波打っていたりします。
それでもこんなにふわふわしているのは、多いとは言えない……と思ってます。

この石を見ていて……そしてあるビーズを見かけて、思い出しました。
それは……偽ルチルの噂
曰く、
ルチルは人気である。
そのため中国で偽物が作られているそうな。
オークションで売られていたらしい……。

中国で作られているんだってという話は、残念なことに「あり得るかも」という早合点を招きます。
でも……本当に?

なぜ今回の石でこの話を持ち出したかというと、偽物ルチルの特徴なるものに「くにゃくにゃ曲がっている(らしい)」というものがあったからです。
では、この石は本当に天然か?

はい、天然です。ポリッシュしているので全くの手つかずの結晶ではありませんが、ルチルを人工的に入れた水晶だとか、ガラスだとか、そういうものではありません。
これがブラジル産でなくて、ラベルが中国産だったとしても、「中国でルチルって出たか?」と産地を疑いはしても、実はガラス、実は人工水晶ではないかとは疑いません。

私は偽物の噂を聞くと、まず、「偽物」の内容をはっきりさせます。
ひとくちに偽物と言っても色々ありまして、
(1)産地の間違い、ごまかし→ヒマラヤ水晶など
(2)石の種類の間違い、ごまかし→シトリン・トパーズとインペリアル・トパーズ
(3)天然石の染め、放射線照射、加熱処理→瑪瑙やスモーキー・クォーツなど
(4)実はガラス、人工結晶

などが考えられます。
(1)~(3)は、ともかくベースは天然石。売り方や加工の有無が問題です。
放射線で黒くした水晶は「偽物」と言われるけれど、だったらビーズのスモーキーはほとんど放射線で色を調整されているけれど、黒いオニキスのビーズは染めだけれど、どうなるか。
アクアオーラやオーロ・ベルディなどは加工されていても人気だけど……と、結構買う側の意識や価値観でも評価が分かれます。
ですから、偽物!と言われてそれは大変と慌てる前に、どういう意味での偽物かをはっきりさせて、自分はどう判断するかを考えるわけです。

それに対して(4)は天然物ではなくて人工ものですから、「天然石」のふれこみ段階で問題はちょっと深刻です。
それでもチェリー・クォーツ(注:ストロベリー・クォーツではない)やゴールド・サンドストーンのように、人工のガラスでありながら、「パワーストーン」扱いされているものもありますが。

中国発「偽ルチル」の場合は、まず……言わずもがなですが、単体ルチルではなくて「ルチル入り水晶」であることをはっきりさせましょう。
実はルチルという鉱物は合成可能なので。

この場合は、話の流れからしてもルチル入り水晶であることは明らか。
しかも上記の(4)人工的につくったものらしい……というニュアンスの話です。
人工的に作って天然だと称して売ったなら、なるほどこれは「偽物」です。

ここで次なる段階。
ヒマラヤ水晶と言っていたのにブラジル産だそうだ。あるいは天然の石を加工したものだそうだ……など、産地や種類のごまかしではなくて、人の手が加わった偽物である場合。

私は「できるか? 安いか? 売れるか?」のキーワードで考えます。

できるか?……それは技術的に可能かどうか。
偽ルチルの場合、単体ルチルは合成可能でも、それは偽ルチル入り水晶を作るためではないので、針よりも細い繊維状のものが合成できるか?
ルチル以外の素材でそれが調達可能だったとして、どうやってそれをガラスや合成水晶の中に入れるか?

窯の中にガラスとルチルの素(?)を入れて、ぐつぐつ煮溶かして型に流し込んで固めたら、本物と見分けの付かない針状ルチル入り水晶のできあがり~なんて簡単なものではありません。
合成水晶の場合、もともと不純物のない水晶を作るのが目的で開発されたので、逆に内包物……不純物入りの天然っぽい水晶を作るのは難しいのだそうです。
そもそも合成水晶は、天然の水晶と同じ形にはなりません。↓


また溶けたどろどろガラスを思い浮かべれば、その中にまっすぐ針状のものを入れるのが困難だと言うことは明らか。

お次、安いか? これは、単価が安いか? ということ。
偽物を作る意味というのは、オリジナルが高く売れるから。
つまりはオリジナルの原価よりも安く作って本物と偽って利ざやを稼ぐ。それが偽物。
中にはキュービックジルコニアのように、ダイヤモンドの輝きを気軽に楽しむ……の目的で作られ、ダイヤではないことを明らかにしているものもありますが、その場合もちろん、ダイヤよりは安い。
これが、技術的に可能でも、作るには本物以上のコストがかかるような代物なら、作る意味はありません。
パワーストーンやビーズとして売られる石は、高いと言っても宝石やジュエリーに比べれば安いので、なおさら偽物にはコストがかけられません。

「偽ルチル入り水晶」の場合、金の細い針金を……という話を小耳に挟みましたが、金を細くするにも、それを本物そっくりに水晶やガラスの中に入れるにも、技術的な問題はもちろん、かなりコストがかかりそうです。

3番目「売れるか?」
偽物が偽物として成り立つには、素人目には本物に見える程度の完成度が必要です。
素人でもわかるバレバレの偽物だったら、売れません。
ここで「できるか?」にも関わりますがもう一度。本物そっくりにできるものかどうか。

もし、できたとして売れる市場があるかどうか。
たとえば、ライトニング・クォーツ……落雷の痕を刻んだ水晶は、再現可能です。(コストの問題はありますが)
で、これが売れるかどうか……私としては好きな水晶ですし、ネットショップを見ると、扱っているところはやや少ない程度にレアで、値段もそこそこ高い。
……けれど、これは私が自分の好きな範囲の中を見て回っているからであって、天然石市場の中で原石が占める割合、その中でライトニング・クォーツが好まれ、売れる割合を考えると、かなり市場は小さいと思われます。
その小さい市場に対して、大がかりな設備を作ってまで人工的に作るかどうか。
そんなことをするくらいなら、天然で出る分を「レアだ」と言って売った方が良さそうです。

もう一つ。「あまりきれいじゃないんですが偽物でしょうか?」という質問がありますが、どうせコストをかけて作るなら、きれいなものを作って高く売った方がいいです。
たとえばローズクォーツ。
結晶形でないローズクォーツは、結構大量に出るそうです。
それでもクラックがなく透明度が高く色の濃いローズは少ない。だから高い。
だったら偽物作るなら高く売れるものでしょう。
高く売れない白濁したものを作っても、仕方がありません。
染め……というはなしもありますが、水晶は染料で染められないし、染めても高く売れないものは手間をかけないと思います。
売れなかったら作る意味がない。だから「(高く)売れるか?」と考えます。

つまり偽ルチルも、きれいじゃなければ売れない。

ここで、「偽ルチル」の噂を思い出したもう一つのきっかけを。
ビーズショップであるビーズを見ました。透明なプラスチックの中に金色やブロンズ色の細かい粒子を練り込んだもの。金色やブロンズ色が透明な中にマーブル模様になっています。

遠目には、ルチル入り水晶にちょっとくらいは似ているような……?

もしかして、こういうのを「偽ルチル」と言ってたりしないだろうな?
見たのはプラスチック(アクリル)ですから、手で触れば違いは明らか。
遠目には似ているように見えても、近くでいればルチルは針状あるいは繊維状ですが、こちらのビーズは細かい粒子のマーブル状。
似てません。
少なくとも私はこれをルチルの模造品とは見ません。

何を心配するかというと、……たとえば、最近ガラスビーズで銅色の細かい粒子が入っているものがあります。
キラキラしてガラスビーズとはいえ、けっこうきれい。ちょっと前までは大きなビーズしかみませんでしたが、最近は10ミリなども見かけるようになりました。
もちろん、ガラスビーズとして売られてます。
しかし、売っていたのは天然石ビーズ屋。商品名はガラスでも、ろくにそれを見ずに「サンストーン、安い~」と買った人が、あとで「それ、ガラスだよ」と言われたら。
「間違えた~」ならいいですけど、人によっては「偽物」と思うかも。
実際、キラキラしてオレゴンサンストーン風なんですが、それにしては粒子が粗くて、間違えようがありません。でも、「ショック!」な気分で「偽物!」と言ってしまい、皆さん偽物情報には敏感ですから「サンストーンの偽物があるんだって……」になってしまったら気分は複雑。

繰り返しになりますが、ちょっとは石を見分けられた方がやはり有利です。

ひとこと言わせて。

ごめんなさい、ひとこと言わせてください。

石の名前については、「どこそこの産地のこれこれの外見(または内包物)の石を○○という(らしい)」ということがはっきりすれば、名前そのものについては、「どうしてこれにこんな名前」とぼやきはしても、「これはないでしょう、やめましょう、おかしいです」と抗議の声を挙げることは、なるべく控えたいと思っています。とりあえず。

たとえば、ブラジル産の灰青色の角閃石を内包した水晶が「ターラ・クォーツ」と呼ばれているようですが、私にとっては「ブラジル産」「角閃石入りで灰青色に見える水晶」が「ターラ・クォーツ」または「ブルー・ターラ」であるとはっきりするのが第一で、ブラジルの石になぜチベットの女神の名前が? ターラと言えば白と緑なのになぜブルー? と思っても、ブラジル石だからチベットの女神の名前で呼んではいけない……とまでは言いません。変だとは思いますが。

だけど……今回はあえてひとこと。
思いっきり私情でひとこと。
だって大好きなヒマラヤ水晶ですから。

今日も今日とていろいろネットを巡回しておりましたらば、とあるネットショップで「エベレスト・クォーツ」なるものを見つけました。

おお、エベレスト。
私もひょんなことで一つ持ってます。



今回見たのとは別のショップさんでも見ました。
もちろん、あの世界最高峰の標高の高いところで採られたのではなくて、もっと低いところ、正しく言えば、エベレストがある山域で採れた……というか、ここでは採掘が許可されないそうなので、たまたま見つけて拾われてきた(らしい)石と言うことになります。
まあ、これはガネーシュ・ヒマールでも同じことで、「……のあたりの山域で採れた水晶」というのが実情です。

……が。

説明を読んで目を剥きました。
「世界第三位の山、カンチェンジュンガで採れた水晶です……」というようなことが書いてあったのです。

言われてみれば、最近見かけるようになった幅広とんがり型のカンチェンジュンガ産水晶です。

kang

ちょっと待てちょっと待てちょっと待てーっ!!
カンチェンジュンガ産をエベレストと言ったらまずいでしょう。
違うでしょう。

いくら山の名前が付いていても、山のてっぺんじゃなくてそのあたりのエリア産だといっても、カンチェンジュンガとエベレストでは、山域が違います。
広域の地図で見たらjほんのお隣に見えるかもしれませんが、それなりに離れています。



地図をご覧ください。
山の名前がいっぱいでちょっと見にくいですが、カンチェンジュンガは地図の一番右にあります。
そこから左へ、山のマークを二つほどはさんでエベレスト。
距離で言うならさらにもうちょっと左にあるガウリシャンカールの方がずっと近いです。
エベレストを中心に見れば、カンチェンジュンガもガネーシュ・ヒマールも似たり寄ったりです。
だからといってガネーシュヒマール産をエベレストとは言わないでしょう。

いくらガネーシュ・ヒマール産に比べてネームバリューが低いからといって、また新しくお目見えしたタイプだからと言って、こともあろうにエベレストはやめましょう!
誤解を招きまくります。

是非、ご一考いただきたい。

桜の季節の前に

私にとってはきれいにディスプレイされて売られている石よりも、玉石混淆でがさっと箱に入れて売られている石の方がわくわくします。
きれいな石はもちろんうっとりなのですが、まとめて箱に入れられた「大部屋」石は、見つける気合いと熱意があれば、コストパフォーマンスの高いすぐれもの。
「やった!」という達成感のおまけ付き。

一つ一つは安くても、ちり積もってしまうと財布に打撃を与えてしまうんですが……やめられません。
今日の石もそんな石、ミネラルショーでがざごそ箱をあさって見つけました。

リチウム・ガーデン

リチウム・ガーデンです。
あ、この呼び方は私が勝手につけました。
リチウム・クォーツというと、表面をうっすらコーティングしているか、ファントム状、まれにほぼぎっしり内包されているのが多いんですが、これはファントムの構造がはっきりしていなくて、どちらかというとガーデン。
砂のような黒っぽい内包物がやや惜しいものの、あまり見かけない(と思う)ピンクのガーデン♪

ローズクォーツもうすピンクで桜っぽいけれど、あれは名前が「薔薇」。
それよりやや色は鈍くても、もこもこ内包されたリチウムも桜っぽい感じがします。
出番を待つ桜霞を内包した石……なんて。

さて、本日は桜の開花予想が発表されました。こちらでも、3月中には開花するようです。
桜という言葉が聞かれるようになったけれど、花の気配はもう少し先……そんな季節に、私はことさらに注意して桜の木を見ます。
蕾はまだか……ではなくて、木の色を見るために。

これは、桜の木で染色をしている人に聞いた話なのですが、桜の木は、花を咲かせる直前に、木そのものがうっすら赤くなるのだそうです。
桜で染色をすると言っても花を使うのではなくて、枝や皮を使うんだそうですが、蕾ふくらむ直前、うっすら赤みを帯びた時期の桜で染めると、きれいな桜色なんだよ……と言うのです。
花びらをうっすらピンクに染めるその色が、一足先に木を染める。
桜の、はかなくも淡いあの色は、紛れもなく桜の木が作り出したものなんだ……と感心しました。

今、妙に寒い日が続いていますが、花の季節、光のきれいな季節も間近。
桜が咲いたら、ピンクの石を持って花見に行きたいです。

同郷

昨年末の池袋ショーで、見つけて思わず飛びついた石。
どうひいき目に見てもきれいじゃないけれど……この種類の石としては色もとても地味だけど。
これはやっぱり押さえておきたかったのです。

加太

国産のローズ・クォーツ。
ローズ(薔薇)の名前には遠く及ばない色ではあるものの、ここは漢字で薔薇石英と書きたい感じ。
(結晶の形ではないので、水晶ではなくて石英)
国産でローズクォーツが出るのは知っていましたが、実物を見るのは初めて。
この地名は、鈴鹿峠に近いあたり。今は市町村合併で亀山市になっているはず。

色は、本当にささやかに「そういえばピンク色?」という程度。
知らずに見たら灰色の石英と思ってしまうかも……。写真では実物以上にピンクが強く出たので、少しだけ彩度を落としました。(それでも若干鮮やかめ)

もちろん、塊状で結晶面はないけれど、それでも国産。
現在日本では商業的に水晶を掘っているところはないそうなので、遠く離れたブラジル産水晶よりも見かける頻度は下。
やはり日本に生まれた身としては、国産水晶(石英)欲しいです~。

紫色を撮る

ame/kura/2009


ブラジル産アメジストです。
2009年初石で登場したアメジストと一緒に買ったもの。
7センチ×3センチくらいの母岩の上に、小さくてキラキラな結晶がびっしり付いています。
一部、やや盛り上がったところがあって、その部分を光に透かして撮りました。

逆光気味の光のせいで、実物よりは色が明るく写っていますが、これはこれで
「おお、きれいじゃないか!」
と感じた印象そのまま。
つまり、客観的な実像よりも、私個人の印象に近い写りなのです。

これがショップの商品写真だったらちょっとまずいでしょうが、コレクション写真なんだから、いいのではないかと……。
だいたい人の眼は、周りの明るさや光の色の影響を受けるし、そのときの気分によってきれいに見えたりいまいちだったりします。
「く~っ、撮れない!」と歯がみすることもたびたびあるので、きれいに写ってくれただけでもうれしい。

思い起こせば、石写真初心者の頃は、このアメジストの紫に手こずっていましたっけ。
「スタンダード・紫!」の色合いなのに、青っぽかったり、赤すぎたりするのは序の口。
時には「なぜ、緑がかるんだ!?」と首をひねったことも。
今思えばカメラを使いこなせていない(今もところどころ怪しい)ためだったようですが、とにかくアメジストが写せませんでした。
今でも形や透明度によってはムリですねえ……。

短柱状で平面的なクラスターは写しにくいし、透明でうっすら紫の石などは、「紫がかっているんです、信じてください、本当です」と注意書きが必要です。
肉眼で見ると美しいブランドバーグ・アメジストも時々苦手。
……なんだ、今でも、写真で苦手が多いぞアメジスト。

アメジストは、水晶の成分である二酸化珪素の珪素の一部が鉄と置き換わり、そのことによって電子のバランスに変化が起き、黄色~黄緑色の光を吸収する仕組み(カラーセンター)ができたことで、その反対の色である紫色に見えています。
つまり、何か紫色のものが含まれているから紫なのではなくて、光の加減で紫色に見えているだけ。
ですから、アメジストを粉々にすればほとんど色がなくなり、紫色の絵の具の原料にはなりません。
溶かせば紫色は消えるでしょう。

電子のバランスの変化で特定の光を吸収する仕組みができて……という、なんだかほんのちょっぴりな変化によって、こんな鮮やかな色になってしまうのですから驚きです。
スモーキーの場合は鉄ではなくてアルミニウムが関係し、すべての波長の光を吸収する仕組みができたためにあのように黒っぽく見えています。
光を吸収するから黒い、というのはなるほどわからないでもないですが、(黄色~黄緑色の)光を吸収して紫というのは、仕組みを説明されてもにわかには信じられません。
たぶん「わかったつもり」であって、本当にはわかっていないかも。

この紫は、そこにない色。
実体のない色。
それを捕まえるおもしろさ。

プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
02 | 2009/03 | 04
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31 - - - -
検索フォーム
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。