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石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
写真を撮ったり、調べてみたり、日々、石を相手に奮闘しながら、
知れば知るほど、見れば見るほど深みにハマる石の世界へとご案内します。
石好きさんも、これから石好きさんになる方も、どうぞ覗いてみて下さい。

楽天ブログは更新を停止しています。 掲示板や記事へのコメント欄は開いておりますが、見落とす可能性が高いので、こちらにコメントいただくか、画像掲示板web拍手の一言メッセージ等をご利用ください。

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マクロ魂

渋クラスター

パキスタン(もしかしたらアフガニスタン)産の水晶クラスターです。

いや~、少々のダメージは気にしない、渋くてワイルド石好きの私でも、これはさすがに「難あり(すぎ)」と言いますねえ……この石。
大きさはそこそこ(掌オーバーサイズ)あるけれど、結晶は小粒、あっちこっち折れてるし、土付いてるし。

理由があって買った石ではあるけれど、油断すると
「何でこんな石を買っちゃったんだろう……」
と思いたくなります。

ちょっと待て、自分。
そんなことを言ってはいけない。
たくさんある中から、理由があって選んだ石なのだから。

このしぶ~い石を選んだ理由。
それは石全体の大きさに対してむちゃくちゃミクロ、いや、写真に撮ればマクロ写真。

ここです。

謎内包物

謎内包物2

このごちゃごちゃ小さい結晶が群れた中に、いくつか緑色の内包物を持つものがあるんです。

この緑は銅かな?
それとも別の鉱物?
このクラスターではちょっぴりだけど、これがたくさん内包されたものが出てきたら、けっこうきれいだぞ。
そんな石、待ってまーす。……という期待を込めて、まずはこの石。

カザフ・ベリー

現在ストロベリー・クォーツの産地として一番有名なのはカザフスタン。
 

ブラジル産やマダガスカル産のレピドクロサイト入りや、最近お目見えのアフリカ産も「ストロベリーと言われているけれど、誰もが認める産地と言えばカザフスタン。
私も茶色がかってごついレピドクロサイト入りは、ストロベリーとは言えないと思ってます。
(お店でストロベリー・クォーツとして売られていたとしても!)

 

ストロベリー・クォーツと言えばカザフスタン、それ以外の産地のは違うと言い切る人もいらっしゃいます。
原石の状態でも、磨いても、かわいい苺ちゃんなのはカザフスタンなので、個人的にはストロベリーと言えばカザフスタンでしょう!……なんですが「ストロベリー・クォーツの産地として一番有名なのはカザフスタン」などと煮え切らない書き方をするのは、一番最初にストロベリー・クォーツと呼ばれたかわいい赤い水晶が見つかったのはメキシコだし、ストロベリー・クォーツの産地や内包物の公式規定が無い以上、ストロベリー・クォーツか否かを最終判断するのは見かけだと思うからです。

それに従って見かけで判断すると、ブラジル産にもマダガスカル産にもアフリカ産やインド産にも、「ストロベリー」と言えそうな石が混じっています。
だからといってこれらの産地のレピドクロサイト入りを全てストロベリーと呼ぶことは論外ですが、産地で線引きしてしまえば、たとえばこの(↓)ようなインド産はどうなるか。



それに、ビーズではありますが、アフリカン・ストロベリーで、これはかわいいと思うのを見ちゃいましたからねえ……。(←買い損ねました)
「見て、自分で判断する」をモットーとする私としては「カザフスタンだけ!」と単純に線引きできないのです。

なので、「一番有名なのは」と濁してしまいますが、他の産地が「ストロベリーといえるのもある」であるのに対し、産地の特徴がストロベリーなのがカザフスタン。

ダントツでストロベリー度が高いです。

その産地は、Djezkazgan, Bektau Hills, Chimkent, Kazakhstan

ロシア産……というのを見かけますが、こちらはロシア以上の詳しい産地が出てこないです。
そのため、昨日書いたように、これも実はカザフスタン産で、漠然とロシアの方とか、ロシアの業者が扱っているからという、おおざっぱな言い方でロシアになっているのではないかと疑ってます。

疑いついでに地図を作ってみました。

カザフマップ

じゃーん。
ご覧の通り、Chimkent(シムケント Shymkentとも)は、ウズベキスタンとの国境沿いです。
ロシア国境からは正反対の位置関係。

念のためいろいろ見てみましたが、他に出てきた地名はAlmati
やはりカザフスタン南端の国境沿いです。
シムケント(Chimkent)もアルマティ(Almati)も街の名前で、たとえば鉱物科学研究所のラベルではストロベリー・クォーツの産地はシムケントから南へ120kmとなっています。
Djezkazgan, Bektau Hillsは4000メートルの高地(そのため採掘が困難で時期も限られ、産出量が少ないと言われている)だそうなので、国境沿いも国境沿い、天山山脈に属する場所なのです。

ストロベリー・クォーツの産地が他にないか探しがてら見つけた他の水晶の産地もマークしてみました。

こちらのようなころころアメジストの産地はKaraganda。


DzhezkazganやOrtauやAkchatauからは、モリオンやスモーキーが出るようす。
 
※注:これら二つの水晶の産地はカザフスタン以外不明です。

Dzhezkazganからは、きれいなロードクロサイト付きの濃いスモーキーが見つかっているようでした。
まあ……どうでも言いと言えばどうでもいいことなんですが、カザフスタン以外はストロベリーじゃない! というなら産地情報は必要ですし、産地なんかどうでもいいという場合でも、見た目判断に確信が持てずに、これはストロベリー? というなら、次の手がかりとして産地情報が必要になる場合もあります。
知っておいて損はない(はず)。

ちなみに私は天山山脈か~……と、そこにわくわくしました。

ダシュケサン・アメジスト

ダシュケサン

アゼルバイジャンはダシュケサンの水晶です。
……とさらっと言えるようになるまでは、実は色々ありました。

「ダシュケサン水晶」
「ロシア、ダシュケサン」という表示が多くて、一時は「ロシア産か~」と勘違いしていたら、実はアゼルバイジャン共和国だったというわけです。
確かに旧ソビエトの国ですが、今はアゼルバイジャン共和国。
カスピ海の西岸にある小さな国で、北はロシア、南はイランに挟まれています。

この国の水晶は、今回のアメジストのようなタイプをよく見かけます。
一本目立って大きな結晶の根本のあたりを細い小結晶が取り巻いています。

普通に見ればキャンドル……なのですが、中心の結晶が目立って大きく長いこと、根本がきゅっと絞れているこの形は、スプレー・クォーツと呼ばれることもあるようです。

そのうえ、この水晶、同じような形が根本同士でくっついた実に不思議なDT(両錐)もあったりします。
実はダシュケサン、ダルネゴルスクに負けないへんてこ水晶の産地なのか。
今のところ池袋ショーでわずかに見かける程度なのが残念です。


さて……直接のこの石に関わることではありませんが、ダシュケサンを巡る地名のあれこれで、疑っている石があります。

ストロベリー・クォーツです。

ストロベリー・クォーツで一番有名なものはカザフスタン産。
ところが、ときどき「ロシア産ストロベリー・クォーツなるものを見かけます。見た目はカザフ産とそっくりうり二つ。

もちろんロシアはロシア、カザフスタンはカザフスタン。

ロシアとカザフスタンは国境を接していますが……カザフスタンのストロベリー・クォーツの産地を調べると、たいてい「Bektau hills,Chemkent,Kazakhstan」と出てきます。
このChemkentはどうもChimkentみたいなんですが、これがカザフスタンのどのあたりの地名かというと、ロシア国境よりはずっと離れてカザフスタン南部。ウズベキスタンに近い方です。

ストロベリー・クォーツの産地はかぎられているようなので、これでは国境を挟んであちらとこちら、カザフスタンでの採掘が中心だけどロシア二も鉱脈が伸びていて少しは出るよ……と言う可能性はないでしょう。

なのになぜロシア産。
なんだかダシュケサン(アゼルバイジャン)がおおざっぱにロシア扱いされていたように、カザフスタン(大きい国ですけど)までロシアにされてしまっているんじゃないか……と心配になります。

もっと穿った見方をすれば、もっと以前、ストロベリー・クォーツが出始めた頃は、産地情報があまり無くて漠然と「ロシアの方」と言われていたのが、詳しい産地がわかる今になってもそのまま……とか。

あるいは採れるのはカザフスタンでだけれど、ロシアの業者が扱っているから、あまり調べもせずにロシア産……とか。

ロシア産ストロベリー……産地が多いのならうれしいけれど……疑ってます。

糸というよりロープ

faden-standard

いつも、スタンダードからずれた変な水晶が登場しますが、たまにはまともなものを。
……と思ってこんなファーデン。

平べったい形。
真ん中にくっきりファーデン・ライン。
ファーデンと言えばこのラインがまず目に付く特徴で、いくら成長の芯となるラインがあって、そこから絵kっしょうが成長するので、ラインの左右に錐面が……といったところで、まずはこのファーデン・ラインが見えないとファーデン度が下がるのも確か。

しかーし。
ファーデンはドイツ語で「糸」の意味。
しかるにこの石、見間違いようもなく目立つファーデン・ラインが入っておりますが、その太さたるや「糸」というより「ロープ」。

ある意味これも名前が示すスタンダードからずれているのかもしれません。

さて、この「ごんぶと・ライン」、位置するのはご覧の通り平べったい結晶の真ん中。
よーく見ると、白いラインの上に透明な層があり、「厚み」の方向から見ても真ん中。
このことだけで、「板状の水晶が割れて修復された痕がファーデン・ライン」という説明に疑問です。
このラインが割れた痕ならば、いくら再結晶で修復されたとはいえ、何らかの痕跡が表面に現れていそうなものです。

それに、あれやこれやのいろんなタイプのファーデンのラインを見ていると、あまりにもまっすぐ、あまりにも細い、割れたと言うには方向が不自然すぎるなど、「割れて修復説」に当てはまりそうにないものが続々。

よって、個人的にはこれは成長の「芯」(注:この白い部分が先にできたとは思いません。何らかの理由で成長の起点となったと考えています)。

そしてもう一つ……特徴と言えるかどうか微妙なんですが、意外にファーデンっぽいかもと思ってしまうのが、ダインのてっぺんにちょこんとくっついた小さな結晶です。

気を付けてみていると、ファーデン・ラインの終点に小さな結晶がくっついているのがちょくちょくあります。
一見ファーデンらしくないものも、この結晶を目印に注意してみると、実はファーデン?……ということがあるかもしれません。
今後も気を付けてみてみます。





ショートケーキ♪

ショートケーキ

ミャンマーはモゴックのピンク・トルマリンです。

ピンクでもルベライトと言ってしまったことがありますが、やっぱりピンクはピンク。ルベライトはルビーもかくやという鮮やかな色でなければ。

……ということでピンク・トルマリン。
何と去年、IMAGE2008の戦利品です。
こちらこちらにつづく、第3弾。

すでに登場した二つに比べると、色がやや鈍めですが、四角い長石母岩に乗っかった、そのバランスが秀逸!
まるでトルマリンのショートケーキ~

ひとつめはふたつめは(一部)内包、みっつめの今回の石は全体のバランスがポイントなのです。

そんなにいくつも買わなくてもと言われそうですが、甲乙つつけがたく……。

ブレスだったら組み合わせは自分でなんとかできますが、原石の形はままならぬもの。
それが魅力!

全部の要素を兼ねそなえるとなると大きくなっていまい、値段も跳ね上がります。
値段と言えば、このときはまだ私にも手が出る値段で、しかも複数個買えたんですが、どうもその後値上がりしたようで、今回IMAGE2009でちらりと見たら、一つで私が3使った値段の植を軽く飛び越える勢いでした。

これを買ったときでさえ、(当時の)相場より安いとわかっていても
「くそ~、さすが宝石鉱物」
とぼやいていたというのに。今年だったら買いません。

漆黒山

紆余曲折の「やっぱりショール」
実は調子に乗ってもうひとつ~。(安かったので)

とんがりショール2

今度は数本の結晶がぎっちり一山。(大きさは3.5センチほど)
いや、案外好きなんですよ、このつやつや漆黒
単晶よりも何本か固まってトルマリンのカテドラルっぽく見えていると、かっこいいです。
これとかこれとか、これも)

ぎっちりかたまっているので昨日のものほどよく見えませんが、やはり結晶の先端はよく見かける「ささやかとんがり状」や「真っ平ら」ではなくて、とんがってます。(右端の結晶がよくわかります)

トルマリンはクラスター……というか、束になっても先端の形状はたいてい「おそろい」。

先端2

平らなものは平らなものだけで、先端の形状がそろう傾向があるようです。
ですから、今回の「とんがり状」も、集まるのはとんがり同士。
平らなものととんがりとが混じっているようすはありませんでした。
(大きめの「平ら」結晶(折れたようにも見える)からとんがり結晶が生えているようなのはありましたが)

昨日、この結晶の産地がLaila(パキスタン北部にある6886mの山)であるとしていた海外サイトの説明をよく見てみると、このタイプの結晶を「ピラミッド型」「pencil habit(鉛筆型……という感じ?)」と呼んでいて、2009年(今年)に見つかったもので、ショールにしてはとてもユニークで珍しい……とのこと。

また、産地がLailaとなっているが、Dassuかもしれないとも書かれていました。
なるほど……そういわれれば、Dassuからはがっちり太いトルマリンを伴った水晶が出てますね。

石には、いろんな「珍しい」があって、おなじみの種類でも形が珍しい(しかもまとまって産出)ということもあります。そしてそういうものは知らないうちに現れて、知らないうちに消えていく。
今回は気が付くことができてラッキーでした。



とんがり黒

IMAGE2009の会場で、黒い石を見せてもらいました。
「これ、何だと思う?」

真っ黒で。
不透明で。
柱面には縦に条線がある。

「ショール?(黒トルマリン/鉄電気石)」
……と答えてみました。
ただし、私の石知識というのは石全体に対しては、ほぼ入り口一直線。
水晶だけ微妙に突出……という非常に偏りまくった状態なので、「適当に答えてみた」というのが妥当であると思われます。

「だとしたら、この先端、変じゃない?」
確かに。
トルマリンの結晶は、断面は丸と三角の中間のような形。そして先端は真っ平らか、ささやかにとんがっている感じです。

先端

↑は色の違うトルマリンですが、ショールでも同じ。
それに対して見せていただいた黒い石は、先端がとがってます。

「このとがり方がエジリンっぽいと思ったんだよね」
「エジリン? どこの(産地)ですか?」
「○○店で買ったんだけど」
だったら産地はアフガニスタン、パキスタン(たまにあやしいのあり)。

いや、確かにエジリンだったらたいてい黒くて、和名を錐輝石と言うくらいですから、とんがってます。
ただ、エジリン単体をじっくりみてないので、こんな形状だったかどうかはその時点で不明。
それより、アフガニスタン、パキスタンでエジリンって出たっけ。
そう言えば、フンザ(パキスタン)産と言われた水晶にエジリンがざくざく入っていたけど、単体で標本になるような太いのは?
黒は黒でも何だかちょっぴり色味が違うような気もするし、どうも印象が一致しない。
だけど、これがエジリンだったら立派だぞ!

聞いてみると安い。
だったら買ってみるが吉!

「行って見てきます!」
さっそく突撃。

アフガニスタン、パキスタン系の店は、たいてい値段も付けずにごろごろごろっと並べたり、籠にごそっと入れたりと、私好みの「掘れる」店が多いです。
教えてもらったお店もそうで、店内をぐるりと見渡し、黒っぽい石の所を集中チェック。
ありました。ありました。

掌サイズの母岩付きクラスター(白い母岩から黒い石がいくつも付きだしているもの)、単体ものも、いくつかくっついたもの。
このとき、買うのはどれにしようかと選ぶのはもちろんですが、なるべく同じ種類の石は全部チェックしておくことが大切です。
このように「何かわからない」石の場合、買った石がたまたまその種類のスタンダードではない可能性もあるからです。
買ったその石だけが「たまたま変」なのではなく、全てがそういう特徴であるとわかっていれば、あとから探す際に手がかりになります。

と言うことで買わない(買えない)掌クラスターもチェック。とがってます。
鉛筆の先端のように……ではなくいくつかの面を持ちつつ、明らかに普段見るショールとは違うとんがり方。

その時買ったのがこの石。
とんがり黒

画像に名前を入れてしまったので、ばらしますが、この石はショール(トルマリン)でした。

それに行き着くまでの経路は……。

場所はIMAGE2009。周りに石屋さんがいっぱいという環境です。
だったら聞いてみない手はありません。
石屋さんは、必ずしも(鑑別などができるような)石の専門家ではない……という意見もあります。
確かに非常にあやしい所もあります。
だけど、日々生の石を扱い、産地を実際知っていて、あるいは実際知っている人から話を聞ける立場にいる人も多いので、石の研究をしている人が持っていない情報を持っているとも言えます。

そのうえ、今回のIMAGE2009は、人出が少なめだったので、石屋さんもお手すきで、聞くチャンスがあったのも幸いしました。
「これは……」と見ていただくと、まず「ショール?」、とんがりを指摘すると「うーん」。
そのなかで「ショールは異極(晶)だからこういうのもある」と教えてくださった方がいました。

異極というと、異極鉱(ヘミモルファイト)が浮かびますが、この場合は結晶の両端の形状が違うという意味。
ヘミモルファイトはそういう形状の鉱物の代表選手なので、ずばり異極鉱と名付けられました。

水晶でも

のような結晶を「異極」と言ったりするそうですが、水晶の場合は「たまたまそういう形状」でそれが珍しいのでわざわざ「異極」と呼んでいるのに対し、ヘミモルファイトは両端の形状が違うのがスタンダード。
こういう結晶(の鉱物)を異極晶といいます。

トルマリンってそうだったけ?
でも……そういえば、知り合いの石好きさんが、以前、鉛筆みたいにとがったトルマリン(黒くないの)を買っていたような覚えがある。

その場では納得すっきり!……といかなかったので、帰ってからの検索と相成りました。

まず、「トルマリン/異極」などで検索。
結果、トルマリンは異極であり、加熱すると静電気を帯びる性質(焦電気)を持つのは異極晶の鉱物だけであるという説明を見つけました。参考サイトさま
静電気を帯びる性質であるが故に「電気石」という和名なのですから、それが異極晶に由来するというならなるほどです。
参考サイトさまの写真によると、トルマリンの一方の先端は、最初の写真のような「ささやかとんがり状」で、もう一方は平らという異極であるとのこと。

……これにもちょっと釈然としません。
確かに真っ平ら名先端を持つトルマリンも多いけど、私、トルマリンのDTのスタンダードは、両方とも「ささやかとんがり状」だと思ってました。
ただ、なんとなくそうだ……と思いこんでいただけですが。

そこで、「トルマリン/結晶図」でも検索してみました。
出てきたのはこれ。

トルマリン図
(トレースしたので厳密に正しくはありません)

この図だと、私の印象通り「両端ともささやかとんがり状」に見えます。
こういう結晶、見たことがあるような気がするんですが……だったら異極晶で焦電気はどうなる。
わ、わからない……。

とにかく、片方が「ささやかとんがり状」、もう一方が今回問題の「はっきりとんがり状」という異極晶ではないことはわかりました。

「この石なあに?」が発端なのに異極晶とか焦電気の迷宮に迷い込んだら、遭難します。
ここは最初の疑問を初志貫徹。(←逃げてる)

トルマリンが異極晶でとんがりという路線はよくわからなくなったので、エジリンで。
エジリン……確かにとがっているけど、結晶の断面が四角いような気がする。
やっぱり……ショール?

産地はだいたいわかってるんだから、そこでとんがりショールが出ていれば、決まりだよね。
……と考えて、検索。

出ました。

Laila, Gilgit District, Northern Areas, Pakistanという産地でとんがりショールがずら~り。(←海外サイト)

な~んだ。
最初からここをあたれば良かったんだ。
画像をいくつも見るに、私が買ったのと同じ石。ここで、買わなかった石もしっかりチェックしたことが生きてきます。

なんのかんのと遠回り。
そういうこともあります。






カテドラルと言いたい形

ガネーシュ・カテド

ガネーシュ・ヒマール産と言われた溶け水晶に、パキスタン産疑惑が出たので、それを除くと、お久しぶりです、ガネーシュ産・ヒマラヤ水晶!

写真の水晶は、大きさは7センチほど。
先端が変な格好をしていますが、これは何かに成長を邪魔されたもので、割れているわけではありません。なのに、先端の形や、大部分が白く濁っているためか、いろいろダメージがあるような石に見えてしまいます。実際はダメージがない石なのに。

実は、この石の見どころは

ガネーシュ・カテド2

小さな結晶がくっつき、緑泥をぎっしり内包した上を包み込むように、さらに水晶が覆っていこうとしている感じです。

ところで、今別館サイトにカテドラル・ギャラリーを準備中です。
というのもカテドラルはエレスチャルとの区別が難しく、「先端がいくつもある形で大聖堂に見える……」という言葉の説明だけを基準にすると、それはカテドラルじゃないでしょう……というものまでカテドラルと呼ばれる事態になります。

まずは、カテドラルという建物を見て、それを水晶の形に当てはめたときの「カテドラルっぽさ」のポイントを、自分で見つけ出すことが大切ではないかと思ってます。

私は、カテドラル(大聖堂)という形は、堂々とした存在感があり、天に伸びる、祈りを天に届けるかのような形をしている建物だ……と感じました。そこで、水晶としては、「ある程度の大きさがあり、太さが十分にあってどっしりした形。平行連晶による接合線によって、縦のラインが現れている……」と考えますが、こういう言葉だけではカテドラルを規定できないので、いっちょ「これがカテドラルだと思う」という石の写真を集めたら、言葉にできない特徴が見えてくるのではないかと考えたのです。

……が……こうやって考えた「カテドラルらしさ」には全く合致しないのに、今回の石のイメージは「カテドラル」。
カテドラル建築中という感じがします。


ガネーシュ・カテド3

磨りガラスの美

またもや長文だったので口直し。
アフガン・ツイン

昨日と同じくアフガニスタン産の水晶です。
2本の結晶がちょっと斜めにくっついてます。

この結晶、下部が折れているように見えてちゃんと結晶しています。
その部分は昨日のセルフヒールドとよく似ているんですが、一度折れた痕跡がないので、果たしてセルフヒールドなのか、あるいはもしかして母岩が柔らかくて、そこに食い込むように結晶した結果がこういう風になっているのか、不明です。

不明といえば色もそう。
うっすら黄色ですが、これはシトリンか、表面の天然コーティングか。
この水晶を見ているだけではかなり微妙。

私は実物を見ていないのですが、この水晶を買ったとき、同じ籠に天然コーティングで虹色になっている水晶があったそうですから、おそらく天然コーティングなのでしょう。
このように、石を判別する際は、その石だけでなく周りの石も参考にすることは重要です。
同じ籠に入っていたと言うことは、同じ産地、同じ晶洞で産出した可能性が高く、(もちろん共通する特徴があるかは確認しますが)目を付けたその石には出ていない特徴が別の石には出ているかもしれないからです。

……というわけでおそらくは表面に酸化被膜が付いてうっすら黄色なのであろうこの石は、表面が磨りガラス状。水晶は、透明度が高く、表面の照りがよいものが質が高いと言われますが、この磨りガラス状の表面は、水晶の形をしっかり見せてくれるので、好きです。

KURO的石の勉強方法 その2 (もちろん独断&偏見注意)

えーと、昨日の続きです。

趣味の万能教科書なんて無いんだから、まずは自分の好きなことから。

なんですが、どうせ石に詳しくなるなら効率的にいきたいですよね。
だからいい本はないか? ということになるんですけれど、そんな都合の良い本はないです。

私個人が、これはなかなかと思う本は無いではありませんが、それにしても「エレスチャルの結晶のしかたを調べるのに参考になった本」「水晶とは直接関係ないけど、間接的にはつながりそうだ」「写真がきれいでうっとり~」という、いわば「部分的お気に入り本」

「変な石好き」「鉱物半分パワーストーン半分(割合は日々流動的)」……という私の趣味に於いておもしろいと思っているのであって、どなたにもおもしろいと思ってもらえるとは限りません。

思わず「ちっ」と舌打ちしたくなるほどに、勉強に近道無し。

しか~し、ちまちま地道にがんばる前提なら効率的な方法があります。

効率的……というと語弊があるでしょうか。
5時間かかるところを4時間30分!……という効率ではなく、どちらかというとよけいに面倒かもしれないけれど、あとになると実はそれが幸いしているかも、という方法です。

前回、とにかく興味のあることから覚えて、数がたまったら自分が便利なように(頭の中を)整理する、と書きました。

これは、種々雑多な覚えたものを、膨大な図書館の本が分類されて棚に並んでいるように、何らかの規則や法則に従って(頭の中の)棚に並べてみるということ。
並べてみると、たくさんつまっているところと、つまってないところがあるのがわかってきて、足りない棚を集中的に埋めるようにすれば、周りの情報も生きてくるかも……と、わかってきて、これも一種の「効率化」。
ある程度頭の中にため込まないとできないことですが、わけもわからず闇雲にやっていくよりは、整理の手間をかけた方が、あとになってムダがないというわけです。

そしてもう一つ。
情報はインプットアウトプットがあります。
たとえば石に詳しくなる……と考えた場合インプットの方が注目されます。どれだけの石の情報を頭の中にため込むか、その量こそが重要だ……と。

実を言うとインプットだけではだめなんです。
アウトプットも同じくらい大切です。

石で情報のアウトプットって何なんだ?
難しいことではないです。誰でもやっていること……それは。

他人に説明すること、語ること。

好きだったら好きなことについて語りたいですよね。
もちろん、声に出してしゃべるだけでなく、mixiのような掲示板、ブログ、ホームページなど、自分の考えを他人に向けて発信するもの全てを含みます。

ここでちょっとご注意。
「語る」といいました。
これは「今日、こんな石買いました~」や「きれいですね~」のようなおしゃべりではないです。
ふつう、「語る」といったらもっと深い内容を指しますね。
石ならば、自分の石がどんなに好きか、どんな石か。
感じたこと、調べたこと、自分の中にあるものを絞り出すように外に向けて発信することです。

時と場所を考えないと、ちょっと周りに迷惑をかけてしまうこともあるので気を付けなければなりませんが、この「語る」というアウトプットは、実は石の勉強にとって重要だと思うんです。

語るからには語る内容を持っていなければならない。

「こんな石買いました、きれいです」はおしゃべりであって語りではないです。
「語る」場合は、その前に自分の石をじっくり見て、何かを感じているでしょう。
自分が何を感じたか、自分自身の感覚に集中していたりするでしょう。
「語る」前段階には、深く感じるというステップがあるわけです。

鉱物好きの場合でも、全く何も知らずにいきなり「語る」ことはなくて、前段階として、いろいろ調べたり覚えたり、情報の蓄積があって、そこで初めて鉱物っぽいことを語ってみたくなるはずで、やはり「語る」前段階がある。

「語る」(アウトプット)の深さはインプットの深さに比例している……といえないでしょうか。

たくさんインプットしたから、その分たくさんアウトプットできる。
逆に言えば、たくさんアウトプットしたかったら、インプットの量も増やさなくてはならないですよね。

たいてい、人は自分の好きなことについてしゃべるのは楽しいです。
それをさらに楽しくするためなら、インプットも苦にならないはずです。

新しい知識を得ること、覚えることそれはそれで楽しくて、別にアウトプットなんかしなくたって大丈夫、という人もいらっしゃるかもしれませんが、アウトプットの効果はこれだけではありません。

いくらたくさん覚えても、思い出せないのでは覚えてないのと同じ。
語りたい! と思ったときに、タイミング良く思い出せなければなりません。
しかも、情報や言葉が単独でぽこぽこ出てきても「語る」ことにはなりませんから、つながっていて欲しい。
本の文章そのまま、誰かの言葉そのままじゃなくて、やっぱり自分の言葉で語りたい。

……となると、タイミング良く思い出すために、要・頭の中の整理
自分の言葉に置き換えることは、実はちゃんと「納得」していなければできないことです。

つまり、語るぞ! というアウトプット願望があると、自然とインプット量が増え、インプットされた情報を自分に便利なように整理することになり、自分の言葉にするために周辺情報も含めて関連づける(納得する)という、あとになって無駄が省ける効率化ができてしまうのです。

こう書くと鉱物的な知識の話に限定されるように見えますが、イメージ的に石を語るときも同じこと。
深く語るためにより深く感じようとし、感じたことを伝えるために他人の言葉ではなく、自分の言葉を探す……。ちゃんとインプット→アウトプット回路が働いてます。

語り出すと楽しくなるので、もっと語りたい!……と思えば、
さらにインプット量増、頭の中の効率化アップ! 

たとえば、「石の雑学辞典」の場合。
あれもこれもいろいろ載ってる用語辞典が欲しいぞ!……ということで始めて、だんだん数がたまってきたので、調子に乗って「(石の)用語数日本一!」を目指したくなりました。(→アウトプット願望・増)
本当に一番かどうか調べてませんが、とにかくたくさん用語を載せたい。
となると、用語を集めなければなりません。
がんばるとページ数も増えて、そのうち用語集めが楽しくなってきて、普段ネットを見ていても「あ、新しい種類の石」「この単語なんだろう」……と注意力アップ。(→インプットの効率化)
先日も、いろいろサイトを見ていて「ジャスピライト」という新しい石の名前を見つけました。
ヘマタイトとレッド・ジャスパーが縞になった石だそうです。(→インプット量・増)
さっそく収録。これは水晶以外の石ですから、収録場所は「この石って何?」。(→頭の中整理)
念のために複数のサイトを探し、Jaspiliteという綴りも探して海外サイトもチェック。
するとBIFの一種であるという情報が出てきました。(→インプット量・さらに増)
BIFって何だっけ。
さらに調べてみるとanded Iron ormation……縞状鉄鉱です。
縞状鉄鉱って……アイアン・タイガーもそう呼ばれてたっけ。



要するに、アイアン・タイガーのタイガーアイ抜き?(→自分の言葉に変換中)
アイアン・タイガーはかなり古い石だったけど……と、もう一度説明を読んでみると、この石はアメリカ・ミシガン州産で、やはり古い石であるとのこと。
縞状鉄鉱は、地球に生命が生まれ、やがて光合成が始まり、酸素が増えていく中で、海水に溶けこんでいた鉄分が酸化して沈殿してできたと考えられています。
海中の鉄が全て酸化され、さらに大気中へと放出されていったことで、地球は今のような大気を持つ惑星になったわけです。
縞状鉄鉱は、そういう地球の歴史を物語る石。
それかー。(→情報のネットワーク中)
……という具合に、アウトプット願望(雑学辞典の単語を増やしたい)があるだけで、自然と石の知識増量中。
雑学辞典を作ってなかったら、ジャスピライトという名前には気が付かなかったことでしょう。

また、アウトプットは情報発信でもあるので、それに対する反応も返ってきます。
もしかしたらおしかりや指摘もあるかもしれませんが、それも新しい情報に出会うこと。
興味があれば他人のアウトプットにも目を向けるわけで、そのことで新たな視点や情報と出会う機会も増えるでしょう。

私も、ブログやホームページという情報発信をしているおかげで、いろいろな方とお会いし、お話しすることができました。


どうせやるなら楽しく。
どんどん語って楽しく石の勉強いたしましょう!

……私は大いに語り中です。

セルフヒールド

さっきの雑記は、写真がないうえ長文だったので、口直しに。

セルフヒールド

アフガニスタン産の水晶です。
鉛筆みたいに根本から先端まですっきり同じ太さの六角柱。
レーザーといえるほど長くはありません。
色はうっすらスモーキー。

一方の先端は普通ですがもう一方、写真に写した方はご覧の通りのセルフヒールド。
この、鱗のような、牙のような感じが、何か好き。

セルフヒールドは、水晶が折れたり欠けたりした後、その部分が再結晶しているものを指します。
時々、セルフヒールドに見えるけど、一度破損した痕跡がない(たいてい破損したところは白濁していたます)し、もしかしたら再結晶ではないかもしれないと思えるものがありますが、この水晶はアップにした画像でわかるように、おそらく断面だったのだろうと思われる斜めの面が、見えます。

だから、これははっきりセルフヒールド! ……と思ってるんですが。

KURO的石の勉強方法(独断&偏見注意)

別館サイトのWeb拍手で、

石のことを勉強したいのですが、どうやっていけばいいのかわかりません。
おすすめの本はありますか?

……というメッセージをいただきました。

ちょっと思うところを書いてみます。

書いてみますといったって、専門的に勉強したことなどないので、おすすめも何もあったもんじゃないんですが。

まず。

メッセージでは「石の勉強を」とおっしゃってますが、「石」「勉強」というキー・ワードについて引っかかってみたいと思います。

「石」。
今や石の楽しみ方はいろいろです。
採集までやっちゃうベテラン鉱物好きさんもいらっしゃれば、パワーストーン好きさんもいらっしゃる。
水晶好など特定の鉱物コレクターの人もいれば、いろんな鉱物を幅広くの方もいる
パワーストーンでも原石系が守備範囲だったり、ビーズでブレスレットという人がおられます。
さらにビーズでブレスという方でも、意味をとても重視する人もいれば、きれいなものが好き、天然石が好きだから、天然かどうか気になる……というやや鉱物よりの興味がある人もいます。

石の楽しみ方は、十人十色。
当然、勉強する……詳しくなっていく方法も一つではありえません。

「勉強」については、まずは「自分の興味のあるところから」をおすすめします。

パワーストーンの意味にとても興味があるのに、石だ!鉱物だ!勉強だ!といきなり専門書を買ってきて最初から読み始めたところで、興味がないと長続きしないです。
鉱物好きだとしても、いきなり専門書はハードル高いです。

学校のテストとは違って、好きじゃないけどやらなきゃ!という状況でもないので、興味が無いうえに、いきなり「わからない」だと、ハードルはますます高くなってやる気が失せてしまいます。

そこで、まずは自分の興味のあるところから。
興味があれば意欲が湧く。意欲があればけっこう何とかなるものです。

ここからは、別館サイトの「KURO的石の雑学辞典」を例に話をします。


えーと、私の石の入り口はパワーストーンでした。
といっても今の石の意味中心のパワーストーンではなくて、石の伝承や伝説などが中心でした。
当然今のようにブレスレットが人気ということもなく、手に入るものといえばタンブルと水晶の原石ポイント……。

しかし、2000年を過ぎるころから、アメリカからやってきたクリスタルヒーリングの人気とともに、きれいな原石を目にする機会が多くなり、「石熱」再燃!
引っ越しして石に触れる機会が多い環境となったこともあって、熱は衰えを知らず今に至る……という状況です。

さて、クリスタルヒーリングの人気とともにその用語もたくさん入ってきました。
インターネットでのやりとりも盛んになって、いろんな人と石の話をする機会も増えると、「イシス」とか「カテドラル」など、当時は初めて聞く用語がたくさん耳に(パソコンだから目に?)入ってきます。

最初のうちは会話から何となく意味をつかみ取ってそれで済ませていたんですが、用語が増えてくると「これは?」「前に聞いたような気がするけど何だっけ」という事態が増えてきて、パソコンで検索し、いろんなサイトやショップの「用語集」にお世話になるようになりました。

ところが。
この単語はAサイトには載っているけど、Bサイトには載ってない。別の単語ではその逆……ということがしょっちゅうでした。
「全部がいっぺんに載ってるところがあれば……」
というのが雑学辞典を作るきっかけだったのです。

ですから、最初はあちこちの用語集で見かけるように、いろんな単語をアイウエオ順に並べていくつもりでした。実際、一番初期、公開前に作っていた時点では、全ての単語がアイウエオ順だったのです。
……が、いざ、あっちこっちから情報を集め、それをひとつにしてみると数が多くなればなるほどわかりにくいことにきがつきました。

そこで、まずは「色」と「形」に分類。
さらに「色」は「中までの色」と「表面だけの色」に分割。
「形」は一部分の形、全体の形に分割、それでも数が多くて見にくいので「面の形」「表面のようす」「簡単な形」「複雑な形」と細分化、同時に「ルチル入り水晶」などは「内部のようす」として独立……。

要は、ごった煮状態だったものを、ホームページでページわけするために細分化していったのですが、はからずもこれが頭の中の整理になりました。

イシス、カテドラル、ファントム、アメジスト……と用語という末端情報だけを覚えていたときには、ただそれだけで精一杯だったのですが、これは色だ、これは内包物だ、これは面の形の名前だ……と分類すると、石の名前を理解するのに、とても役立つことに気が付いたのです。

たとえば、ハーキマーでエレスチャルタイプの石があったとします。
ミネラルショーなどでは、ちょっとパワーストーン(ヒーリング)系のお店がまとめて持ってきて「ハーキマー・ダイヤモンド」とまとめて並べて、ひとつひとつを「エレスチャル」「クラスター」と説明して売っていたりします。
個々で「ハーキマー・ダイヤモンド」「エレスチャル」を同列に覚えていると、これってハーキマー? エレスチャル?……と混乱します。(実際質問されたことがあります)

ここで、ハーキマーというのは採れた産地に関わる名前で、エレスチャルというのは結晶のタイプの名前なのだ……と自分の頭の中で分類できていれば、ハーキマー・ダイヤモンドの中のエレスチャルというタイプなんだ……とすっきりです。

さらに……これは、私がタイミング的にラッキーだったのかも知れません。
私が用語集めをし始めた頃は、今よりもずっと原石の人気が高く、石についての会話の中にもイシスやカテドラルに混じって、ブラジル式双晶とか、β・クォーツなど、鉱物の用語も混じっていたのです。
耳にしたからには当然単語として収集し、意味を確認します。
すると、これがちゃんとした鉱物学の用語であることがわかり、そう言う分野があること、パワーストーン(ヒーリング)では良くわからなかったことが、鉱物学の説明ではちゃんと納得できることがあるということがわかってきます。

その後、私はどんどん「変な石」が好きになり、「変な石」はパワーストーン(ヒーリング)の説明の枠にはおさまらないため、自動的に興味はそこからはみ出し、自分の疑問(どうしてこうなる?)を説明してくれそうな鉱物学の分野に頭を突っ込んでいくのです。
ここで鉱物学の分野に目が向いたのは、用語集めの時に鉱物学という分野があると知ったことでした。(注:頭を突っ込んでいるだけで、本格的にやってないんですが)

この例で何が言いたいかというと、まずは興味のある分野をとことん追いかけてみてはどうかということです。

石の意味でもかまいません。
この石の意味はこれ……と、とにかくたくさん集めて覚えてみると、同じ石に全く違う意味が付いていることもあるでしょう。同じに見える石が違う名前で呼ばれていることもあるかもしれません。逆に違うように見える石が同じ名前で呼ばれていたり。

それはなぜ? どこが違う? 見分けるためのポイントは?
……そういう疑問が湧いてきたら、そこから範囲を広げてパワーストーンの意味以外のことを調べていくと、石の情報が広がります。
鉱物の方だけでなく、宗教や歴史への広がりも考えられます。
「どうして?」という疑問があるので、本来の興味以外のことでも案外頭に入ります。

ブレスレット作りで石の割れやすさや浄化の方法の向き不向きを気にしていくうちに、鉱物の性質を知らなければならないとしたら、そこから必要なところを調べていけばいいわけです。

興味の範囲が広がってもパターンは同じ。
まずは興味のあることをランダムに調べて覚えて、数がたまってきたら自分に便利なように整理する。このとき、ネットや本で見かけた文章そのままを覚えるのではなくて、自分なりの言葉に置き換えると効果倍増です。
私の場合はネットに載せるならコピー&ペーストでは具合が悪い(著作権違反です)ので書き直し、変に難しいと読んでもらえないから簡単に……とやっているうちに、けっこう覚えることができました。

整理してみると、今度はここらへんがわかればもうちょっと全体がすっきりするかも……のように、次の勉強ポイントも見えてきます。

私の場合も、自分の興味がある点、水晶の鉱物学的な説明を調べ、そこに出てくるわからない点をさらに調べ、これはそもそも鉱物って何……ということを知らねば話にならない……と鉱物の基本を調べてなるほどそうかと納得する。その繰り返しでした。

この「納得する」は重要です。
たとえば「練り水晶」は水晶か否か。
まず練り水晶とは何だ。→水晶を粉にして溶かして固めたもの。
これについて溶かしてしまったら結晶していないのだからもはや水晶ではなくてガラスであるという説明が出てきます。

ここでそうなんだ……、と終わらせてしまうのではなく、「結晶」とは何かなぜ、結晶していなければ水晶ではないか……という点もはっきりさせましょう。
調べれば、結晶とはその鉱物に特有の成分が、規則正しく組み合わさっていることであり、鉱物とは天然のもので、結晶している無機物のものである……とわかります。

すると、天然水晶は鉱物だけれども、結晶していなくて、しかも人工的に溶かして作った練り水晶は二重の意味で水晶とは違うわけだ……と、初めて「納得」になります。

実は、私はさほど書籍を利用しませんでした。
読まなかったわけではないんですが、一冊を頼りにすることはありませんでした。
というのも、ちょうどいい本がなかったからです。
私は水晶好き。だからいろんな鉱物を幅広く紹介する本は……ちょっと違うかも。
石のパワーや意味ではなくて、石(水晶)そのものについていろいろ知りたい……だから、パワーストーン本もちょっと。
帯に短したすきに長し……という具合で、結局パソコンで検索検索……でした。

その後、天然石検定の教科書である「天然石がわかる本」をはじめ、いろいろな本が出てきましたが、それでもこれを読めば一からわかって詳しくなれる……という万能教科書はありません。

学校の勉強と、趣味の勉強は違います。
趣味の勉強には、教科書はないのです。
興味の入り口に立った人を、まずはこれ、次はこちら……と楽しみ方まで親切に教えてくれる教科書なんてありえない。

たとえば、模型飛行機。
作り方の教科書、説明書はあるかもしれないけれど、それを作ってどう楽しむか、どうわくわくするかまで教えてくれる教科書はないでしょう。
逆に、模型飛行機に興味のある人は、必ずこの模型を作って、こう飛ばして、このようにわくわくしましょう……と説明する教科書があったら、それは押しつけで、逆に気味が悪い。

まず、興味を持つ。

できることからやってみる。


そこでつまづいたり、失敗したり、さらにうまくなりたいという何か問題や希望が出てきたとき、それを解決する、あるいは解決のヒントになる参考書はあります。
その参考書を見つける意欲も好きのうち。

石で言えば、実は「天然だと思ったのに加工物買っちゃったーっ! 失敗!」というのも、実は重要な勉強なのです。

私も日々これ勉強中~。(ちょくちょく間違いに気が付いて冷や汗かいてます)

薔薇の名前の青い石

ローザサイト

水晶好きですけれど、水晶以外の鉱物もあります。
たいていは水晶に準じたがっちり結晶の石……ですが、やはり例外も。

今回登場致しましたのは、ローザサイト。和名は亜鉛孔雀石。
Rosasite……名前にずばり薔薇の名前を持ちながら青い石。
なぜか……というと、どうも産地にちなむようです。
イタリア、サルディニア島のSulcisにあるRosas鉱山が名前の由来だとか。

小さいサムネイルケースに入った石で、残念なことに産地の表記は無し。

実は、最初に見たとき、ちょっと気持ち悪いかも……と思ったんですよ、正直なところ。
このもこもことしたようすが、ちょっと……。
しかし、じっくり見ていると、どこからどこまでも青い感じが、なんだかきれいに見えてきました。
なんと言っても小さいし。

これをもっと拡大したら、別のものに見えてきそうなんですが、かなり凸凹しているので、マクロで迫るとあちこちピンぼけしてしまうのが悩みどころ。
そのうちトライしてみよう……。

ぶわっ

勢いファーデン

なんだかもう、「ぶわっ」と擬音を入れたい。
パキスタン産のファーデンです。

ファーデン・ラインと呼ばれる「芯」のようなラインがあって、このラインを中心に水晶が成長し、筋の両側に水晶の先端があるもの……それがファーデン・クォーツ(ファーデン・クリスタル)。

ファーデンとはドイツ語で「糸」ですが、「板状水晶の中に白い糸状のラインが見えているもの」という説明では……説明の言葉だけではファーデンではないものも含まれてしまいます。

成長した水晶の中に、結果として白い筋が見えているのではなく、くこのファーデン・ライを成長の起点とした……おそらくそのような成長をしたと思われるので(ファーデンのメカニズムにはいろいろな説があります)、ファーデン・ラインは重要です。
詳しくはこちら

このように認識してから、これもファーデンでは? もしかしてこれも?……と、意外にファーデンが見えてきました。
ファーデン・ラインが白い筋として見えていなくても、ライン状の成長の芯がある水晶は、ファーデンなのです。
先だってのIMAGE2009で久しぶりにお会いした石好きさんも同じような意見で、
「これ、もしかして隠れファーデンかも?
(隠れファーデン=ファーデンラインが見えない、一見ファーデンらしくないファーデン)
……などと隠れファーデン探ししてしまいました。

従来ファーデンといわれてきたのはラインの両側に水晶の先端がある、平面的なものでした。平面であるためにラインが見えやすく、ファーデン=白い筋入りというわかりやすい目印になったわけですが、平面ではなくラインを中心に立体的に水晶が成長すれば、一見しただけではラインが見えない「隠れファーデン」になります。

今回のファーデンも、立体タイプのファーデンですが、まだわかりやすい方。
ちょっと珍しいことに、やや曲がりながら元気よく「ぶわっ」と広がるように成長しています。

裏側はこんな感じ。

勢いファーデン2

ラインは曲がっているけれど、水晶そのものは曲がっていない。
これは曲がり水晶? それとも違う?

青であれ!

実は、青い水晶(も)集めてます。
天然で透明青の水晶は存在しないので、青い水晶とは何らかの青い鉱物を内包した水晶ということになります。内包物である以上、完全透明にはなり得ないのです。

今回の日記を書くにあたり、「ブルー・クォーツ」で画像検索してみたら、でるわでるわ透明ブルー・クォーツのブレスやペンダント。
これらは、良くて合成水晶(人工的に結晶させた水晶)、悪くするとガラス。
青い合成水晶(人工的に結晶させた水晶)は、ロシア産などが有名で、シベリアン・ブルーと呼ばれています。
ミネラルショーで標本を買おうとすると、人工物なのにけっこうお高め。
なので、あまりに安い透明ブルー・クォーツ(ビーズ)を見たりすると「……ガラス?」と思わず疑いの目。値段で真偽を判断することはできないですが、これはちょっと疑います。

さて、人工物はさておき、内包物による青水晶ならば、天然で存在します。
5、6年前くらいは青水晶といえばスペインのマラガ産のエリナイト入りが有名でしたが、その後出てきたブラジル産のインディゴライト入り水晶が、一時市場を席巻しました。

私の記憶では、2004年頃から見かけるようになり、2007年には一山超えてしまって数が減ってしまったような感じです。
現在でも時々見かけるので、とてもレアという気はしませんが、数は減ってます。

インディゴライトがたくさん内包されて見るからに「青」なものは特に少なく、うっすら青であればいい方、中には「青水晶」といわれて、へ? とよく見れば、なるほどインディゴライトが入っている……という「よく見ると青」……。

やっぱり、青水晶を名乗るのならば、しっかり青くあって欲しい!

贅沢を言えばインディゴライトの結晶は青く細く水晶全体に均一に散っていて欲しいですが、しっかり針状結晶が見えていて、地の水晶の色も確認できるとしても、ある程度離れて見たときに石全体の印象が「青」であって欲しい。
「よく見ると青」のは、インディゴライト入り水晶であっても青水晶とは呼べないなあ……なんて、贅沢を言うのは、こういう石を知っているから。

青!

インディゴライト入り水晶最盛期に、「青、青、青い水晶が欲しいっ!」と叫んで買ったもの。
たくさん出たのに、きれいに青いものはやっぱり高くて……。

結晶の大きさは2.5センチほど。
インディゴライトは青く細く細かく内包されていて、よく見ると……いや、よく見ないと針状結晶を内包している青とはわからない感じ。やや光を通す透明感のある青。

これぞ青。

だから「よく見ると青?)」を、これと同じ「青水晶」と呼ぶのはイヤ!……とワガママを言いたくなるわけです。
友人の持っている、さらにすごい青水晶を見ているのでなおさら。
申し訳ないけれど、やっぱり青水晶は誰もが認める青でなくては困ります。

……と、これは私のわがままでもありますが、わがままではなく、きっぱりはっきり声を大にして申し上げたいこともあります。

インディゴライト入り水晶は青ルチル(ブルー・ルチル/藍ルチル)ではない。

『ブルールチル(インディゴライトインクォーツ)』
とか
『インディゴライトが内包されたものをブルー・ルチルといいます。』
など、インディゴライトであることを明記していてもだめです。
むしろ、よけいに悪い。

ルチルとインディゴライト(トルマリン)は全く別の鉱物です。

ルチル入り水晶/ルチル・クォーツとは針状の鉱物を内包した水晶のことではありません。
ルチルという鉱物を内包した水晶のことです。ルチルを内包しているのでなければルチル入り水晶ではない。

青針入り水晶ならば「青い針状のものが入っている水晶」という見た目の名前ですからOKですけど。
(ルチル入りと針入り区別について詳しくはこちら

『インディゴライトが内包されたものをブルー・ルチルといいます。』
などというショップの説明は、内包されているのがインディゴライト(トルマリン)とわかっていて、なぜルチル呼ばわりするか、と言いたい。

そういう通称になっている、その方が通りがいい、という理由も認めません。
ショップでありながら、間違いを広める通称をわざわざ使う理由はないでしょう。
だったら青針入り水晶と呼べばいいのです。

もう一度!

インディゴライト入り水晶は
青ルチル(ブルー・ルチル/藍ルチル)ではない!


正しい表記をどうぞよろしく。

500円箱のお宝

そうそう!
先だってのIMAGE2009で、ねらっていて手に入れた石がありました!
だから、戦利品ではなく捕獲品。

目的ど真ん中……とまでは言えないけれど。

パキ・溶け1

パキスタン産の溶け水晶!
5センチ弱とかわいいサイズで、
500円、1000円、1500円……と均一売りをしていたお店の、500円箱のなかにいました!

がさごそ見ていたら、他の水晶とは違う輝きが目に留まり、取り出してみると溶け。
アイスクリスタルは溶けるとつやを失いますが、溶けるとまるで溶けかけた氷のように濡れたような艶を帯びる水晶もあります。
これがそれ。

表面に指を滑らせると、柱面のエッジ(角)は面取りされたように溶け落ち、全体がなめらか。
先端は斜めに折れたように見えます。たぶん、このせいで500円箱に入っていたのでしょう。
しかし、慎重に光を反射させてみると……。

パキ・溶け2

これは、折れた破断面ではありません。
ごく一部は欠けてますが、ほとんどは再結晶面……いや、全体が溶けていることを考えると、ここも溶けているのかもしれません。
ともあれ、割れた断面ではなくて、自然な面が出ています。
だから、この石は、これで完全。

パキスタンの溶け水晶は、こちらのような、柱面に不規則な溶けの浸食が入るタイプで、透明ピカピカのをねらっているんですが、たまに見かけてもお値段もピカピカ輝いているので、なかなか我が家にはやってきてくれません。

パキスタンの溶け~……とねらっていた中で見つけた今回の石。
小さいけれど、この艶、輝き手触り。
この石はこの石で好きです。


色ふたつ

アキシナイト

アキシナイト(斧石)です。

私が初めて買った斧石は、水晶とのコンビネーションでした。
でも、その後アキシナイトのある性質を知って、単体でも欲しくなり買ってしまったのでした。

その性質とは……「多色性」

見る方向によって色が異なって見える性質のことです。
おなじみの石では、アイオライトが有名です。



これは、一つのライオライトのタンブルを、方向違いで写したものです。
左(広い面)と、右(厚みの薄い方)では色が全く異なって見えます。
慎重に角度を探すと真ん中のように、二つの色が同時に見えることもあります。

今回のアキシナイトの写真も変化する二つの色を写したもの。

このアキシナイトは、左側のちょっと茶色のようなワインレッドのような色と、右の、やや黄緑がかった色の多色性を持ちます。
赤っぽい色の方が、何とも深みのあるいい色で、それが緑っぽくなる変化が、またよろしい。

ここれ注意したいのは、多色性とカラーチェンジは違うということです。

多色性は、見る方向で色が異なって見えること。
カラーチェンジは、光の種類(太陽光や白熱光と蛍光灯など)によって、色が変化することで変色性ともいいます。(アレキサンドライトが有名です)

某有名パワーストーン本第2弾では、これを間違ってました。
油断するとあべこべに覚えてしまうので注意!

ただ……、アキシナイトの中には、「変色性」のものもあるそうです。(ややこしい)
カラーチェンジ・アキシナイト……欲しいかも。

見所ダブル

トライゴーニックーライトニング1

先だっての某即売会で「わーい、溶け水晶!」と飛びついた水晶です。
……がラベルが変でした。

「ライトニング・トライゴーニック」

へ?

トライゴーニックはわかります。「溶けてる!」と手に取ったのですから、トライゴーニックが出ていても、それは不思議ではない。
溶け水晶全てにトライゴーニックが出るわけではないけれど、トライゴーニックが出るとしたら溶け水晶ですから。
(注:私は、結晶の埋め残しの逆三角形はトライゴーニックと見ていません。溶けてできる逆三角形はトライゴーニックではない……という意見もあるようですが、たとえばジェーン・アン・ドゥ氏の本、「クリスタル・ジャーニー」のトライゴーニックの項に付けられているイラストは、溶けてできる逆三角形の特徴を表しているので、溶けてできる逆三角形はトライゴーニックであると思います)

実際、トライゴーニックはすぐにわかりました。

トライゴーニック・ライトニング4

錐面の凸凹は重なりすぎて鱗のように見えているけれど、逆三角形。
わかります。

……で、ライトニング?
ライトニング・クォーツ(ライトニング・クリスタル)は、落雷時の電流の熱で、落雷痕の部分が溶けているといえば溶けているけれど、私が「溶け水晶!」と飛びつくような全面溶けにはなりません。
(実は、ある水晶は全面溶けになる可能性があるんですが、形が全然違います)

眺めてみてもライトニングとおぼしき、稲妻状の落雷痕は見あたりません。

ライトニング・クォーツの産地と言えばほとんどディアマンティーナですけど、これはコリントだというし。
いや……コリントはディアマンティーナの隣だから、もしかしたらあるかも。

ネットショップでは、それ、ライトニングじゃないでしょうという石(人工クラック水晶の磨き)がライトニング・クォーツで売られていたり、ライトニングではあるけれど、「ここが落雷の痕です」と説明されているところが落雷痕じゃなかったりしますが、このお店はそんな間違いはまずしないし、ライトニングじゃない石をライトニングだといって売ることはしないはず。

そんなお店がライトニングというからにはライトニングのはずだ。

うーん、うーんと唸って眺め回すことしばし……どころかかなり。

結局わからなくて、お店の人に聞きました。

「この石の落雷痕、どこですか?」
「ここだよ」
……と、示されたのは……。

トライゴーニック・ライトニング2

コレ!?

この痕跡は、一番上の写真では裏側にあります。
(Quartzの「Q」からそのまま下へ視線を下げると、結晶越しにこの痕跡がうっすら見えています)

ライトニング・クォーツの落雷痕といえば、このような(↓)稲妻状の、独特の痕跡です。

落雷1 落雷2

それに対して教えてもらった落雷痕は、釘か何かで水晶をガツッとつついて穴を開けたようなくぼみ。
普通の落雷痕とは似ても似つきません。

うーむ。

「これがそうなんですか~」と、そこで終わらせるのは簡単です。
でも、それではもったいない。
この普通とは全く違う落雷痕が、確かに落雷痕であると納得して初めて、次がある。

ライトニング・クォーツは、水晶に直接雷が落ちたわけではありません。そんなことをしたら水晶は木っ端みじんです。
水晶は、地上に出ていたのではなくて、コルヴァイル・デポジット、漢字で書けば崩積鉱床……文字通り風化して崩れたものが積み重なった、砂状の地層の中に埋もれています。この地層が水を含んでいて落雷の電流を通し、それが地中の水晶に伝わったのだとされています。

水晶の表面を電流が流れると稲妻状の痕跡が残るのですが、地層を伝わった電流が水晶の一点を直撃した場合、あるいは伝わった電流の先端部分にあたるところでは、稲妻状の痕跡にはならず、今回のようなへこみになることがあるのだそうです。

そう言われて、このへこみを指でなぞってみます。
水晶が割れると「貝殻状断口」と呼ばれる割れ方をします。それとは違います。
もし、何かががつんと当たって欠けてへこんだのならば、エッジは鋭くなっているでしょうが、このへこみはなめらかです。

このなめらかさは……なるほど、落雷痕の溶けたようすに似ているかも。

角度を変えてみてみます。

トライゴーニック・ライトニング3

落雷痕を結晶越しに見ています。
オレンジの矢印のところが落雷痕、結晶越しなので盛り上がって見えています。

どうでしょう、この落雷痕から、白い濁りが結晶の中をほぼまっすぐ続いているようにみえないでしょうか。
この感じには見覚えがあります。

ライトニング・クォーツでは電流は水晶表面を伝わって流れて落雷痕を残します……が、中には水晶内部に伝わった……あるいは、電流の衝撃が水晶内部に痕跡を残したのではないか……としか思えないような痕跡を残すものがあります。

たとえばコレ。
落雷痕4

この石は、普通の落雷痕は別にあるんですが、左上のあたりに点状の落雷痕があり、そこから白い濁りのラインが、結晶の中に続いています。
わかりやすいようにラインを入れてみます。

落雷痕5

ちなみに「点状」の落雷痕はこれ。

落雷痕6

これと、今回の落雷痕はあまり似ていませんが、溶けてなめらかな手触り、衝撃(?)の伝達を物語るような白い濁りのラインなど、よくよく見れば落雷痕にも見えてきました。

なるほど、これはライトニングかもしれない。

このように、石の中にその名前を示す痕跡を見つけていくのは楽しいです。













"key”?

びんた切れ


「溶けてC面がでているんじゃないかな?」
……と、石屋さんに頂いた水晶です。ありがとうございます~。

おおう、写真に撮ると水晶に見えない。
きれいな六角柱状だけれど、先端のとんがり部分がきれいさっぱりありません。
ただそれだけなのに、水晶っぽさ激減です。
実物を手にすると重さや手触りや、表面の微妙なようすなどで、水晶であることは写真よりずっとはっきりしていますけど。

水晶の縦軸のことを「C軸」といいます。この軸に垂直に出る面のことを「C面」といいます。
耳慣れない言葉ですけど、専門用語だから……というより、水晶にはこういう面が普通は出ないので、耳にしないのだといった方が適切でしょう。

図にするとこういう面のことです。

C面図

確かに見ませんね、水晶では。

溶け水晶であるアイスクリスタルも、多くが結晶先端がすっぱり溶け消えていて、そのために「C面付き水晶」なんて名前で売られていたこともあります。

アイスーc


今回の水晶は、確かに「頭」(結晶の先端部分)のなさ加減がアイスクリスタルに似ています。
……が、柱面には何のダメージもないし、成長線(条線)も健在です。

うーん、これは溶け水晶じゃないなあ。
ちなみに、先端がすっぱり無いですが、その部分が平らではないので、「C面」とも言えないと思います。(アイスクリスタルの場合も)。

じゃあ、これはどうしたことかというと……。

ここでKURO的推理!

「はずれ水晶」じゃないでしょうか?

当たりはずれじゃないですよ~。
こういう(↓)ふうにくっついていた水晶が、ぽろっとはずれたものではないかと考えます。

くっつき6

ところで、別々の方向から伸びてきた水晶がくっついた場合、

くっつき8

……のように、内部にとんがりが見えている(一方が他方に刺さったように見える)場合(左)と、とんがりが無くてわずかに食い込んでいるだけのもの(右)があります。

中にとんがりが見えているもの(左)は、食い込んで見える方の水晶が先に結晶していて、あとからもう一方の水晶が成長し、先にあった方を飲み込むように大きくなっていったと考えられます。
(そのとき、先にあった方は大きくならなかったのかと疑問ではあるのですが)

今回の石は、もう一方、図の右側の状態のものがはずれたのではないでしょうか。

折れたにしては角度や断面のようすが違いますし、アイスクリスタルのように溶けたにしては、柱面など他の部分にその痕跡がありません。

では、これがはずれたものであるとして……どうして、ちょっと食い込んだような……あるいは浅くはめ込んだ状態になるのでしょうか。

考えてみました。

まず、
くっつき1
……のように、別々の水晶があってそれぞれ成長していくとします。
どんどん成長していくと……

くっつき2
ついに接触!

くっつき3
それでもなお成長しようとする場合、突き当たった側の水晶(図の右側の結晶)は、なんとかとんがり部分を作りたいのですが、左側の水晶がすでに結晶してしまったところにあとから食い込むことはできません。
(インター・グロウンと呼ばれる貫入水晶は、名前こそ「内部に成長した」ですが、それは名前だけのことで、実際は先に結晶していた水晶を、別の水晶が後から包み込むように成長したのです)

くっつき4
双方の水晶は、それぞれなおもがんばって成長しようとします。
同じように熱水の中にいるのですから、双方が成長するのは当たり前。
(貫入型の方は、このとき飲み込まれる側の結晶は成長してないんでしょうか……? 不思議)

くっつき5
なおもがんばる。
二つの水晶が接しているところでは、互いに成長しようとする結晶のせめぎ合いがおこっていることでしょう。

このような状態の成長があったとすれば……。わかりやすく塗り分けてみました。

くっつき7

どうでしょう。オレンジの方がぽろりとはずれたら、今回の石に似てると思いませんか。
先端部分は平らではなくてわずかにとがっているところも、そっくりです。

さて、抜け落ちた側はたぶん、こうなっているはず。


これは、クリスタル用語で「キー・クリスタル」と呼ばれます。
内なる自分、隠された情報へ通じる「鍵穴」だ……ということなので、単なるはずれた痕ではなく、整った形状のいかにも鍵穴っぽいものを「キー・クリスタル」といいたい……。

と、名前のことはさておき、「キー・クリスタル」。
キー(Key)というからには鍵です。
でもキー・クリスタルが持つのは鍵穴。キー・ホールです。

キー・クリスタルというなら、本当は今回のようなはずれた方の石なんじゃ……?
元はくっついていた二つの結晶があって初めて扉が開かれるとか、そんな意味があったら楽しそうです。

クリスタル用語ではなく、鉱物の、特に採集などを楽しむコレクターの間では、とんがり部分がない水晶のことを「びんた切れ」と言うそうです。
「びんた」とは、鹿児島の方の方言で(なぜ、鹿児島?)、「頭」のこと。
頭が切れてない水晶ということです。

何らかの理由で先端を欠損した水晶を指すほか、同じ六角柱なのに先端にとんがり部分を持たないベリル類について(日本でもアクアマリンなどのベリルは採れます)、びんた切れ……頭がない、と言ったという説もあります。

うーん、それにしても。
これがはずれた片割れの水晶もセットで欲しいぞ。


実は贅沢!

プラチナ磨き

ブラジル産の磨きポイントです。
3センチほどのミニな磨きですが、ルチルがたっぷり入ってます。

そのルチルの色がシルバー・ルチルと言うにはかなり黒め。
……そう、この石はプラチナ・ルチル入り。 実は贅沢!

黒っぽいシルバーだからプラチナだと区別するわけではありません。

ルチルと成分は同じで結晶の具合がちょっと違う兄弟石であるブロッカイト(板チタン石)が関わった、ちょっと毛色の違う色、内包具合のルチルがあります。

プラチナが入っているわけでは無いけれど、シルバーとは違うタイプのシルバーっぽいルチルが確かにある。この比較的少ないタイプのルチルを、プラチナルチルと呼ぶべきだと思います。
(くわしくはこちら



原石ではこんな感じ(↑)です。この場合、細くけばけばに見えているところはルチルで、細く芯になっているのがブロッカイトだと言われていて、時々ブロッカイト入りとされている割にはブロッカイト部分はほんの少しなのが現状です。

けれど、この磨きではルチルが密集して黒く見えているところに、板状のものの断面に見える所があります。
これって板チタン(ブロッカイト)じゃないかしらん?

産地は違うけれど、板状ブロッカイト入りのこれ(↓)に似ているし。



だとしたら、ちゃんとブロッカイト入りプラチナルチル。

溶けているか、溶けてないか。

「アイスクラスター」について追記。

アイスクラスターが溶けていないとするポイントをいくつか上げましたが、今度は写真で見てみたいと思います。

まず、「アイスクラスター」の柱面
表面1
画像で上下に見える筋が、柱面の横筋、成長線(条線)です。
レムリアンシードなどに比べてまっすぐではありませんが、全面がきれいに光を反射しています。
これは、結晶面が完全(ダメージを受けていない)ことを示しています。

次にアイスクリスタルの柱面
表面2
きれいに光を反射している面が少ないです。
これは結晶漫画あまり残っていないことを示しています。

わかりやすく結晶面が残っているところをオレンジ色に塗ってみました。
比べてみて下さい。
表面3

もういっちょ、もしかしてパキスタン産疑惑が持ち上がっているガネーシュ・ヒマール産(?)の溶け水晶。同じように柱面に光を反射させます。
表面4

残っている結晶面を塗りつぶし

表面6

アイスクリスタルも、ガネーシュ・ヒマール産(?)とけ水晶も、結晶面が残っていても、触像部分に浸食されて不規則な形になり、成長線が結晶の端から端まで見えていることはありません。

これをふまえて一番上のアイスクラスターを見てみると、アイスクリスタルなどとは明らかに違うことがわかります。

このように、私は水晶が溶けている、溶けていないの判別を試みます。
ネットショップでも溶け水晶を時々見かけますが、中には「これ、溶けてないだろう……」と思うものもあります。





いろいろ追記

某有名アゼツライトとそっくりなインド産イエロー・クォーツ
タンブル

他人(石)とは思えないようなビーズもあり。
イエロー・ビーズ

そしておまけにマダガスカルにもそっくりさん
(ただし、クラックはもっと荒い感じだが、その分透明感あり。写真は5センチくらいのタンブル状)



はんれい岩の一種だと思われる「ミスティック・メルリナイト」


じっくり見ていて似ているなーと思った石。
ブリザード・ストーン


似ているも道理、こちらもはんれい岩でした。

「ミスティック・メルリナイト」はマダガスカル産
ブリザード・ストーンはアメリカ・アラスカ産


そう言えば
6月の新宿ショーで買ったこの水晶。


マニカランのアイスクリスタルの産地の近くで少量見つかった新しい水晶だ……というふれこみでした。
その時の記事にも書いたように、溶けているように見えて溶けていない。

今、取りだして改めてみてみると、確かに溶けていません。
まったく同じとまでは言い切れませんが、これ、アイスクラスターの先行発売かも。

アイスクリスタルの時もそうですが、大々的にお目見えする一つ前のショーで、少量出回ることがあります。
買ったのは同じ店ではありませんが、品物の流れを考えるに、出所は同じである可能性が高いです。


セカンド・ブログにもちょこちょこ書いてます。

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深い石

昨日の「ヒマラヤ・ゴールデンアゼツライト」もそうですが、ヒーリング系の……あるいはパワーストーン系の名前が付けられた石が、実はどこのどんな石であるかを知りたい。
そんな思いが強いです。

関係ないと思う人にはとことん関係ない情報ですが、私にとってはそうではありません。
石というのは、イメージ的側面と鉱物としての物理的な側面両方があって一つだと思うので、パワーが、イメージが……と、それだけを見せられても、その石は、私の中での行き場を失います。

石を、単なる不思議グッズのままにしておきたくない……というわけで、一部では無粋だと言われながらも、ついついヒーリング系の石をつついてしまう私が、今回俎上に乗せたのは、「ミスティック・メルリナイト」

アゼツライトと同じヘブン&アース社が紹介している石です。

まずこの「ミスティック・メルリナイト」という名前についてひとこと。
実は「メルリナイト」という名前で呼ばれている、別の石があります。
石英とサイロメレーン(硬マンガン鉱)が混ざった石のことです。

アメリカのニューメキシコ州で採れるのだといわれていたかと思うと、インド産のデンドリチックアゲートもメルリナイトの名前で売られていたりします。
(※メルリナイトの命名者がわかれば、その説明を探して産地が限定されているのかどうかがわかると思うんですが、今のところ不明です。情報募集中!

今回の「ミスティック・メルリナイト」は、なんでもニュー・メキシコのメルリナイトが採れなくなったので、マダガスカルで見つかったメルリナイトに新たに付けられた名前なんだそうですが……。

メルリナイトと言われている石はこちら(注:インド産)。
マーリンの指輪

そして「ミスティック・メルリナイト」がこちら。
ガブロ

似てます?

私には全く似て見えないんですけども。
見た目が少々似ていなくても、これも石英+サイロメレーンだというなら、新しい産地のメルリナイト、なるほどと思いますが、ヘブン&アース社曰く「水晶とフェルスパーと微量の鉱物がブレンドされている」んだそうで……、全く違うじゃありませんか。

まあ、パワーがわかる人が見れば似ているのかもしれませんが、わからない身からすれば、成分も違えば見かけも似ていない石に、「ミスティック」をプラスしただけの同じ名前では、混乱の元にしか思えません。

……あ、ひとことと言いつつ長くなりました。
ネーミングに文句を言うのが目的ではなかったのに。

もう一度改めて。
今回「ミスティック・メルリナイト」を取り上げたのにはわけがあります。
IMAGE2009でヒマラヤ・ゴールドアゼツライトを見せていただいたお店で、
「ミスティック・メルリナイトとこの石は、同じだと思うんですよね」
……と、別の名前の石を見せていただいたのです。

それが上でミスティック・メルリナイトとしてあげた写真の石。
産地はどちらもマダガスカル。見た目も全く同じ。
(そのお店には、ヘブン&アース社の説明書付きの「ミスティック・メルリナイト」もあり、それと比較しました)
付けられていた名前は「ガブロライト」

何でもいろいろな商品名で入荷してくる石をはっきりさせるため、次々鑑別に出しているとのことで、そこで上がってきた名前が「ガブロライト」だったのだそうです。

本来なら、「ミスティック・メルリナイトとはガブロライトのことである」で、終わってしまっても良かったのですが、続きがあります。

ガブロライトって何だろう? 初めて聞く名前です。
鑑別で上がってきたのですから、正式な名前なんでしょうが……。
首をひねっていると、
「ガブロライトって何ですかと聞いてみたんですが、よくわからないと言われて……」

は?
鑑別した人が、「ガブロライト」という結果を出しておきながら、それが何か良くわからないというのでしょうか?
少なくとも、「●●石に似た石です」とか、もうちょっと情報があってもいいように思うんですが……名前しかわからないって、それでどうして結果が出たのだろう?
とにかく、鑑別結果ガブロライトという以外不明だというのです。

わからないならば調べてみましょう。

今回は「ガブロライト」という、鑑別の結果なのだから正式な鉱物名と思われる名称ですが、たとえば、メルリナイトの場合も、名前と写真しか手がかりがありませんでした。

この場合、まずは何とかして綴りを探すことからはじめます。
綴りがあれば、海外サイトに入り込んで、もっと源流の、詳しい情報を手に入れる可能性が高まります。
メルリナイトの時は、それを紹介していたサイトのページのアドレスに「merlinite」の名前が入っていたので、そこからたどっていきました。
ラルビカイトも、最初は「ラーヴィカイト」と表記されていて、検索してもヒットがなかったので、同じ方法で「larvikite」を探り出し、海外サイトへ。そこで鉱物的なことを書いているらしい(英語で理解するには語力が足りません)サイトを見つけ、それをYahoo翻訳。
ネットの自動翻訳は往々にして「日本語の暗号」を作ってくれますが、そのときは感心なことに「月長石閃長岩」と訳されました。
この名称を携えて日本語サイトに舞い戻り、やっとラルビカイトであり、カリ長石を主な成分とする岩石(深成岩)であることがわかり、ラブラドライトとは違うのだということもわかったのでした。

今回もガブロライトとしかわかりません。
まずは綴りを……と思って検索してみましたが、有用なヒット無し。
これでわかるなら、お店の人も苦労はしていないはずです。

ここで私は「和名」を推測してみることにしました。

ロードクロサイトの和名が「菱マンガン鉱」のように似ても似つかぬ名前であることも多いですが、ダンビュライト/ダンブリ石、カバンサイト/カバンシ石のように、似ているものもあるのです。

鉱物名を見ていくとアパタイト(apatite)、マラカイト(Malachite)、カルサイト(Calcite)のように、~iteで終わる名前が多いです。
~iteは、鉱物を表す接尾語で、先に挙げたカバンサイトも「cavansite」、つまり「Cavans-ite(石)」で、カバンシ石の和名は実にそのままであることがわかります。

ついでに~iteが鉱物を表す接尾語であるために、鉱物名でないアゼツライト(Azeztulite)という鉱物のような名前という名前を付けるのはどうかという意見があります。(アゼツライトは鉱物としてはQuartz)

実は似ても似つかない名前かもしれないけれど、そっくり和名だったら、和名の方でヒットがあるかも。
ガブロライトの語尾は~iteでしょうから、そのまま和名ならガブロr+ite。(ガブロライトのラの子音まで+ite)
うーん、ガブロル石だったりしないだろうか。

検索。
ヒット無し。
ハズレました。

ではガブロ石ではどうだ。

検索。
今度はヒットしてきます。
見てみると
「~から溶岩,岩脈群,ガブロ
「~を多量に含む鉄酸化物かんらん石ガブロ・鉄酸化物ガブロ……」
鉱物の話であるのは間違いないですが、ガブロライトじゃなくて「ガブロ」単体で用いられているようす。
それも鉱物というより岩石の話です。

では。
「ガブロ 岩石」で検索。

そこでヒットしてきたサイトで、ガブロとは深成岩の一種であるはんれい岩のことだ……という情報が出てきました。

次なるキーワードは「はんれい岩」
もちろんちゃんと情報がヒットしてきます。
はんれい岩は英語で「gabbro」。マグマが地下深くで固まってできた深成岩です。
ちゃんと漢字で書くと斑糲岩
「糲」は「玄米」という意味であり、黒地に玄米のような白っぽい斑模様のある岩石を表している……そうなので、写真の石の特徴にも一致します。(詳しくはこちら/Wikipedia

はんれい岩といっても含まれる鉱物の種類や割合でいくつか種類があるようで、その中のどれかまではわかりませんが、ミスティック・メルリナイトは、マダガスカル産のはんれい岩である……と言えると思います。

まあ、それだけのことなんですが、深成岩とわかると、「自然との共鳴」「深いエネルギー」……というミスティック・メルリナイトの説明が、味わい深くなるのでは……。(ならない?)

最後に。「Merlinite」は日本ではメルリナイトと訳されていますが、その説明を見ると、魔法使いマーリン「Merline」との関係がうかがわれます。アメリカでは「マーリナイト」と発音されているようなので、
本当は「マーリナイト」と表記するのが正しいと思います。



もしかして、同じ石? (IMAGE2009戦利品)

IMAGE2009戦利品! けっこうまじめに続いています。
今回登場いたしますは、戦利品というか……、疑惑解明のための資料というか……。

コレ。

ヒマラヤ・ゴールドアゼツ

インド産「イエロー・クォーツ」のタンブルです。
いろんなタンブルがごちゃごちゃっと入った箱の中から最終日の最終盤に、ころころころと選び出しました。

この石が、ある石と同じではないかと思ったので。

その石とは、「ヒマラヤ・ゴールドアゼツライト」
かのアゼツライト一族のニューフェイスです。

ノースカロライナ州で見つかった、ハイパワーでレアな石……と言うことで登場したアゼツライト、その後、バーモント州で「ニュー・アゼツ」が見つかり、今度は一気に飛んでインドで「サチャロカ」、ノースカロライナに戻って「アゼツライト・ゴールデンヒーラー」、バーモント州でも「ゴールデンオーラ・アゼツライト」。さらに続いてインドに戻って「サチャマニ・クォーツ」、またしてもノースカロライナで「サンダローザ・アゼツライト」「ゴールド・アゼツライト」、新しくコロラドで「ロード・アゼツ」、そして2009年春になってヒマラヤで「ヒマラヤ・ゴールドアゼツライト」の登場となるわけです。

サチャロカやサチャマニはアゼツライトではないという説もあるので、これを抜いたとしても……8種類?
まさしくアゼツ一族と言いたくなるラインナップです。

ご存じのように、私はパワーはまるっきりわからないので、あまり重要視しません。
よって、アゼツライトにパワーがあるかどうかという点は、かなりほったらかしで、どこのどういう石がアゼツライト、「○○アゼツライト」と呼ばれているかがわかればそれでいいんですが、ちょっと困ったことに、このアゼツライトとロシアンレムリアンのあたりから、「どこの」という細かい情報がなく、むしろ名付け親が語るパワーの説明ばかりが注目される石が増えてきました。

ノースカロライナで採れた、バーモント州で南インドのサチャロカ僧院で……というあたりは聞こえてきても、地図でここだと示せる情報がないのです。

さらに、最初のアゼツライトは、ヒーラーがリーディング(石の情報を読みとること)をしたら、アゼツと名乗る存在(天使という説もあり)につながるイメージを得た、あるいはメッセージを受け取ったのでアゼツライトと名付けたということになっています。
……が、それ以降のアゼツライトは、誰が、どんな理由でアゼツライトと見なしたのかという話を聞きません。

誰がというならヘブン&アース社のロバート・シモンズ氏かもしれませんが、最初にアゼツライトをリーディングしたというネイシャ・エイシャン氏は、その後もいろいろなアゼツに関わっておられるのでしょうか?

パワーに興味がないと言いながら、細かいことをいうと思われるかもしれませんが、私は、たとえば「ヒマラヤ水晶」でヒマラヤ産ですと言うだけでは満足できません。
ヒマラヤ山脈と言ったって広い。それのどこなんだ、というあたりが気になります。
産地がヒマラヤ山脈の範囲外ならヒマラヤ水晶とは言えないし、ちゃんとヒマラヤ水晶であることがわかる石を見て、特徴を覚え、なるべく見分けられるようになりたい。

ヒマラヤ水晶は、別の国の石、ヒマラヤ山脈の範囲に入らない地域の石までヒマラヤ水晶と言って売られていることがあります。
「これって偽物……?」と疑うくらいなら、自分で見分けて、納得して、自分の石にしたい。

アゼツライトの場合は、産地を握っているのがヘブン&アース社で、石も特徴に乏しいかけら状のものが多いですから、なぜ(どんな点で)アゼツライトなのかという点が知りたい……ということになります。

なぜ突然アゼツライトかといえば、アゼツライトのニューフェイスは「ヒマラヤ・ゴールドアゼツライト」

ヒマラヤで、おめでたゴールド

ヒマラヤ!(←重要)

ヒマラヤ・ゴールドアゼツは水晶……結晶形のものを見ないので、塊状の石英だと思われますが、ヒマラヤで出るならヒマラヤ水晶です。
アゼツライトかどうかはさておき、ヒマラヤで、こんなおめでたい金色!
これは確かめてみなければ。

まずは「ヒマラヤ・ゴールドアゼツライト/産地」で検索すると、「ヒマラヤ山脈近くの土地で採取された」という情報が出てきます。
だ~か~ら~、それでは足りないんですってば!
すごく意地悪くいうならば、ヒマラヤといいつつ、全く別の地域、国の石だった……と言うこともあり得るわけですから。
アゼツライト抜きでそっくりな石があって、それがヒマラヤの範疇内なら、かなり信憑性が増します。

産地情報以外にも足りないものがありました。
私がヒマラヤ・ゴールドアゼツの存在を知ったのはネットでした。
パソコンの画面で見る石は、たとえばグリーン・クォーツァイトのイエロー版のような、石そのものが黄色いものなのか、クラックに鉄分が染みこんで黄色く見えているものなのかがいまいち判別できなかったのです。

まずは、実物を見よう。(←高いので、買おうとは思っていない)
今回のIMAGE展は、それも目的の一つでした。

たぶん、あるだろうと思って足を運んだ店には、やっぱりある。
しみじみと見せていただくと、やはりほぼ透明な石にクラックが入り、そこに黄色いものが染みこんで全体がきれいに黄色く見えている石のようです。
おそらく、これはクォーツァイト(珪岩)ではなくて、石英。

それが確認できただけでも収穫あり。
……と思っていたら、私がまじまじ見ているのに釣られて見ていたお店の人が、
「これ、イエロー・クォーツで入ってきたあの石と同じかなあ?」
と言うのです。

アゼツライトの名前が付いていないそっくり石がある?

あいにくその石はショーには持ってきていなかったのですが、そっくり石情報は重要です。
勢い込んで次に向かったのはインドの店でした。

イエロー・クォーツという名前に、引っかかったので。
そう言う名前のがあったような……あった。
イエロー・クォーツの名前で売られていたのは、丸玉でした。
直径5センチほどもある大きなもので、同じように石英のクラックに鉄分らしきものが染みこみ、黄色……というより黄土色に見えています。
大きいせいでしょうか、ヒマラヤ・ゴールドアゼツライトとしてみた石のように透明感はありません。
透明感のある石英なんですが、クラックが重なりすぎ、そこにたっぷり染みこみすぎて全体としては不透明に見えています。色も鈍い。

同じか、違うか。
試しに買うにしては大きいし。

小さいものはないものかときょろきょろしていたら。
別のお客さんが、イエロー・クォーツらしきタンブルを一つ、買い求めているではありませんか。
この店にあるはずだ!
もう一度探してみると……あった!

いろんな種類のタンブルがごっそり入った箱の中に黄色い石。
見ると、やはり小さいものは色も鮮やかで透明感があります。
いくつか買い求めて、さっきの店にとって返し、「ヒマラヤ・ゴールドアゼツ」と比べてみると、そっくり。

タンブル

タンブルを買った店では、インドの石であることは確かで、それ以上詳しい産地はわからないとのことでした。

……ということは、少なくともそっくりな石がインドで出ることは確か。
一緒に入っていたタンブルは、ブラッド・ストーンや色とりどりのアゲート系。
こういう石は、インドでも南~中部あたりじゃなかったっけ。だとすると、ヒマラヤの範囲外なんだけど……。

さて、実物を見てからネットでもう一度見ると、ヒマラヤ・ゴールドアゼツライトにも色合いに幅があるようす。ラフカット(かけら状)だとかなり色が淡かったり、ムラがあったり。
それに比べるとハート形に磨いたり、きっちりペンダントに加工されているものは色がきれい。
けっこうオレンジっぽいものもあります。

えーと。この色合い……。
このように色に幅があるということは、人工的な着色である可能性は低いです。
それに、同じように石英のひびに鉄が染みこんだ黄色いビーズがあるのを思い出しました。
いったいこれは……?
イエロー・ビーズ


意外に同じ石がさりげなくあちこちで売られているんじゃないだろうか。
コレは楽しい……。


「対」の石 (IMAGE2009戦利品)

IMAGE2009の戦利品、大きさ部門第1位。
よって、写真もでっかく参ります。(実物は10.5センチほど)

アイスクラスター

今回、初お目見え(たぶん)、インドは北部のヒマチャルプラデッシュ州、Dhara産の
”アイス・クラスター”

なんだか……じゃーん、登場! と、華々しく紹介するには気が抜けるネーミングですねえ……。
レインボー水晶といい、アイスクラスターといい、名前でかなり損をしています。
レインボー水晶といったら、クラックに虹が出ているあれが頭に浮かんでしまうではありませんか。

ヒーラーの付ける名前だけで値段が跳ね上がるのは、見ていて苦笑いですが、そういう誰かが言ったうんちくを別にしても、「これはいいぞ」と思える石には、その良さに見合った名前を付けていただきたいものです。

私は「クリスタル」と言われても、とっさに水晶が頭に浮かばない覚え方をしてますが、クリスタル=水晶はかなり一般的と言えるでしょうから、「アイス・クリスタル」はまだしも水晶という意味を含んでますが、「アイスクラスター」は、名前がどこも水晶ではない。
水晶という意味を含んでいないのは「アゼツライト」でも同じですが、「アゼツライト」は耳慣れない音で固有名詞として認識されやすいのに比べ、アイスクラスターは……だいぶん
クラスターは水晶以外でも使うので……直訳すれば「氷の群晶」って……見た目を表しているわけでもないし。

お店曰く、アイスクラスターの産地の近くの新しい鉱山で見つかった水晶……だそうです。

今回アイス・クラスターを持ってきたのは、2006年にアイス・クリスタルを持ってきたのと同じお店。
(当時はアイス。クリスタルという名前ではなく単にヒマラヤ水晶として売られていました)

おそらく、このネーミングからするにアイスクリスタルの新バージョン!……と言いたいのでしょう。

クラスターと言うだけあって、ほとんどが単結晶だったアイスクリスタルに比べて、クラスター状のものが目に付きます。
わずかに鉄分(鉄さび)らしき付着物があるところは似ていますが、アイスクリスタルのように全体がうすピンクではありません。
表面が細かくごつごつしていて、なるほど、アイスクリスタルに似ていて異なる新バージョン……。

ちょっと待った。

この石、ショーの期間中でほとんど売れていく人気ぶりでした。
そのうち、新しいアイスクリスタル!としてネットに登場するかもしれません。
その前に一言。

この石は、全く溶けていません!

アイスクリスタルで、本格的に溶け水晶にハマったKUROが、危険を顧みず断言します。
溶けてません。
アイスクリスタルは、氷河が溶けた下から見つかった……ということでその名があるようです。
名前は直接触像(溶けている)水晶であることに結びついていませんが、初期の頃は「氷に成長を邪魔された」「氷と一緒に溶けた(!)」などという、へんてこりんな説明がなされていたり、マニカラン産でない触像水晶が「アイスクリスタル」と呼ばれていたりもしたので(←もちろん間違い)、アイスクリスタル=触像水晶であると認識されていると考えます。

アイス・クリスタルとは、全体が溶けてごつごつとした奇妙な形になった水晶。
溶けて先端が平らになっていたり、錐面が残っている場合には凹状の逆三角形(触像)が確認される場合が多い。

アイスクリスタルは、「ニルヴァーナ・クォーツ」の名前でも呼ばれています。
ニルヴァーナとは「涅槃」の意味。涅槃とは煩悩が消えた静かな状態のことで、悟りと同一の意味とされることもあります。
不朽の象徴であるような「石」が溶ける。溶け消えていこうとする石である。
そのことが、「ニルヴァーナ」の名前に通じるのではないか……やはり、アイスクリスタルは「溶けている」ことが最大の特徴であり、意味であると思います。

……だとしたら、果たして「溶けていない」水晶は、アイスクリスタルの新バージョンになり得るでしょうか。

ちょっと順序が前後しますが、私が「アイス・クラスター」を溶けていないと見るポイントを上げてみます。
今回、初日にまとまった数を見ることができたので、そこにあったほとんどのアイスクラスターをチェックしました。

●エッジがダメージを受けていない
 水晶が溶ける場合、多くはエッジ(角の部分)から溶けて、丸みを帯びたり面取りしたようになります。
 アイスクラスターにはそれがありません。

●全面に成長線が確認できる
 アイスクラスターには、一見溶けてえぐれたような大きなへこみを持つものもありました。
 しかし、そういう部分にも成長線……柱面の横筋が確認でき、光沢があることから、溶けたのではなく、この状態で無傷の結晶面であることがわかります。
 溶けた場合は成長線が消え、アイスクリスタルでは表面がつや消しになります。

●錐面にレコードキーパーがある
 アイスクラスターは、錐面にかなりはっきりした大きなレコードキーパーを持つものがあります。
 小さい結晶にも見られるので、これは一つの特徴といえそうです。

アイスクラスター2

では、なぜ一見するとアイスクラスターのようにごつごつ凸凹して見えるかというと……。
私は、これをエレスチャル……とまでは言えなくても、普通の水晶よりはエレスチャルよりの、ややごつごつしかけた水晶とみます。そこにはっきり成長線が現れていることによって、よけいにごつごつして見えるのです。

ごぞんじのように水晶は、二酸化珪素という成分が結晶してできています。
便宜上、二酸化珪素という小さなブロックが組み上がってできていくと考えます。

水晶は、地下の高温高圧の熱水の中で成長しますが、このとき熱水の中にとけ込んでいる二酸化珪素の濃度や圧力などの環境によって微妙に成長の仕方が違います。
二酸化珪素の濃度が高いところでは、結晶の角の部分がどんどん成長して、面の中心部分がへこむスケルタルのような結晶になり、二酸化珪素の濃度が比較的低いところではゆっくりじっくり結晶して綺麗に整った形になると言われています。

水晶は成長するとき、二酸化珪素のブロックが、端から順序よく組み合わさっていくのではなくて、くっつきやすい所からブロックがくっつき、組み合わさって成長します。

二酸化珪素の濃度が高いときにはくっつきやすい場所が結晶の角の部分らしく、そのためそこが特に結晶します。

綺麗な形になる場合は、特に角の部分からということはなく、どこか一点に新しいブロックがくっつくと、そこを中心にそのとなり、さらに隣……と周りに広がるように成長していくらしいのです。

この場合も、なにせ自然の中で結晶するので二酸化珪素の濃度や温度などが時間によって微妙に変化し、水晶の成長が微妙に早まったりゆっくりになったりします。

ゆっくりなときは結晶はなめらかに綺麗ですが、若干成長が早くなると「成長しやすいところからどんどん成長する」という法則に従って、面はなめらかではなく凸凹し始めます。

つまり、アイスクラスターは溶けていく水晶ではなく、エネルギッシュに成長していた水晶なのです。


今回、せっかく名前の通りのクラスターが出ていたのに、私は単結晶を選びました。
けっこう強気値段だったので、クラスターでは重くて値段がかさむという事情もありましたが、そのほかにももう一つ理由があります。

アイスクリスタルは、溶けて、錐面に凹状の逆三角形(トライゴーニック)を刻んだ水晶。
アイスクラスターは、エネルギッシュに成長し、錐面に凸状の三角形(レコードキーパー)を刻んだ水晶。
見た目は似ているのに、実は全く逆。

この水晶を、是非ともにしてみたい!
ということで単結晶。
dahra3
※アイスクラスターが、ややピンクに写ってますが、実際は色味はありません。

最後に。
dharaはマニカランやクルとどのような位置関係にあるのか……と調べてみました。
いくつかの地図を合成しているので、厳密な場所ではありませんが、以下のような感じになります。
dharaマップ

クル渓谷とパルバティ渓谷、マニカランのより詳細な位置関係も明らかになりました。

やはり、カニカランはパルバティ渓谷の一角。
(……ということはこれまでパルバティ産と言われていた中にも、もしかしたらおおざっぱにクルと言われていた石の中にも、マニカラン産が混じっていたかもしれません。



そしてDharaも、パルバティ渓谷の一角……になるようです。たぶん。
近いと言えば近いけれど、お隣と言うほどは近くないような。





クラウディ・クォーツ

セカンド・ブログに記事追加。

クラウディ・クォーツでモノトーン・ブレス。
今日作ったのではなくて、スカラベ・ブレスより前に作ってます。


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羽音 (IMAGE2009戦利品)

ミネラルショーは、有名石、目立つ石は初日が有利ですが、じっくり探して見つかる掘り出し物はさにあらず。
なんといっても「掘り出し物」なので、会場をぐりぐりのし歩き、同じ店を何度も覗き、掘って掘って掘りまくり、その結果に見つけるものだからです。

ミネラルショーでは必ず掘ってしまう店、磨きものメインなんですけど、内包物を目当てに探せば……あるじゃん。
ということで、最終日に見つけた掘り出し物♪

angel-1

ブラジル産の磨きのポイントです。
たぶん、内包されているのはたぶん角閃石でしょう。
……というと、いかにもわかっているように思えますが、角閃石というのは、細かく分けるといろいろな鉱物を含む巨大なグループ名。
たとえば、ラブラドライトかアマゾナイトかアデュラリアだかわかんないけど、とりあえずざくっと長石と言っておけば間違いないんじゃない?……という感じに似ています。(もっとおおざっぱかも)

とにかくふわふわな内包物が、写真で言うと結晶の奥の柱面から内部に向かってふわんふわんとたなびくように生えています。

見よ、この繊細さ。

angel-2

水晶の結晶のしくみで考えると、地下の熱水の中にこのふわふわが先にあり、水晶がそれを取り込みながら結晶していった……ということになるはずなんですが……。
水晶は成長するのにある程度長い時間がかかるはずで、その間このふわふわが動きもせずにあったというのでしょうか。ちょっとでも熱水に流れがあれば、流されてしまいそうです。

また、よーく見てみると、最初に水晶の外形があり、ふわふわがその壁に触れたために曲がってしまった……と言わんばかりのくねり方をしているところがあります。
最初に水晶の外側があって、このふわふわが内部で制勝したなんてことは、常識では考えられないんですが。
不思議だわー。

白いアンフィボールを内包し、全体がふんわり白く見える水晶を「エンジェル・クォーツ」と呼ぶことがありますが、私はこれこそエンジェルと呼びたい。





IMAGE2009戦利品

IMAGE展が終了し、さっそく写真……といきたいところなんですが、あいにくの天気。
いくらデジカメとはいえ、雨降りの薄暗さは苦手です。
そんな天気にもかかわらず、きれいに写ってくれた石がこれ。

マニカラン・ファーデン

インド産のファーデン。
北部、ヒマチャルプラデッシュ州、アイスクリスタルで有名なマニカランの産だそうです。

透明度良し、照り良し、くっきりはっきりファーデン・ライン。
まごうことなきファーデン!

スイスにあり(アルプス水晶)、アフガニスタンにもあり、パキスタンにももちろんあり。
そしてネパールにもある。
同じようなメカニズムでできたアルプス-ヒマラヤ造山帯の各地で産出しているのだから、インド(インド・ヒマラヤ)にあっても不思議ではない。
……と思いつつ、今までそれらしきものを見たことがありませんでした。

それがこのたび堂々の登場!

ファーデンだからと区別されず、他の水晶に混じって売られていたのを見つけました。
先述したように、マニカランと言えばアイスクリスタルの産地で有名ですが、これまでクル産として売られていたものと区別が付かないような水晶も産出します。

実は……、この水晶を置いていたお店は、クル産、マニカラン産、DARHA産の水晶(いずれもヒマチャルプラデッシュ州)の水晶を隣り合った棚に並べていたんですが……アイスクリスタルや、今回お目見えの「アイス・クラスター」のように特徴のある石はともかく、その他のタイプとなると見分けがつきません。

どう見ても同じに見える水晶が、マニカランの棚にもDARHAの棚にも並んでいました。
マニカランとDARHAは、もしかしたらかなり近い場所で、だからアイスクラスターのニュータイプ!とばかりに「アイス・クラスター」が出たのかもしれません。

最終日には、石がだいぶ移動していて、産地がごちゃ混ぜになっていたような気もするんですが。

このファーデンを買ったのは初日、まだ石が移動していなくて、並んでいたのがマニカランの棚だったので、マニカラン産としておきます。

よく見ると、クルだかマニカランだか区別付かない、スタンダードなクリア水晶の中に、

マニカラン・クラスター

のような、ちょっとレーザーっぽい細くとがった結晶が、なぜか寝そべったように横になっているタイプのクラスターが見られました。
このタイプのクラスターの中に、ファーデンがあるのです。

上のクラスターの写真の一部にも、よく見るとファーデンらしき結晶が混じっています。


黄金角

セカンド・ブログに記事追加。

先日紹介したワイルドなサーペンティン・ブレス”Green Serpent"に
黄金角……のようなものがあるような。

あ、黄金の角(つの)ではありません。
黄金角、黄金比の角度なのです。


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IMAGE2009 終幕

IMAGE2009最終日行ってきました。

今回は会期前半行かなかったので、すれ違いになってしまった石好きさんもいましたが、すれ違いだろう……と思っていたら会場でお会いできた石好きさんや、出店されていなくて来場された石屋さんもあり、「人に合う」のがミネラルショーの目的の半分である私には、うれしい出来事でした。

いろいろな人に聞いても、今回のショーは人が少なく、ショーで出回った石も「毎度のことだけれど目玉がない」とのこと。
最初はアート&ジェム展なのに原石が目立つ……と思ってましたが、もしかしたら、本来のアート&ジェムの部分が元気がなかったのかも?
いや、全体的に元気がないのか。
確かにアクセサリーは売られているし、ビーズもあるし、原石もあります。

これで新宿ショーなどなら、人気のお店の前には人だかり、石を見るのも一苦労……なんてすが、今回私が見ていた所では、「人だかり」が少なめ&短め。
人だかりができているところが少なく、できてもちょっと別の所を見て時間つぶしをして戻ってくると、人だかりが消えて空きができている。

ビーズショップも、例年だと安売りをしているところは人がたくさんいるのに、ほとんど人だかりを見かけませんでした。
その分、ゆったり見て回れましたが……、おお、これはミネラルショーでなければ見られないぞ、という石が少なくて悲しいです。

それでも、収穫はいくつか。(買ったものも買わないものも)
瑪瑙でその繊細な層で光の干渉が起きて虹が見えるイリス・アゲートというのがありますが、今回そのイリスアゲートをルースにカットされた方がいて、見せていただきました。
虹がちゃんと見えてます。きれいです!
こういうのを見せていただくと「欲しい……でも買えない」。
思いあまって、おなじみアゲートのスライスをあさって光に透かし、虹が出ないか~と探してしまいます。
結果、なんとなーく虹が見える? と思えるものを見つけ、イリスアゲートをルースカットした石屋さんに見ていただくと、
「うん、出てる。この厚みを半分ぐらいにスライスすると、きれいに見える(はず)よ」
……スライス、できません……。

そのほか、わかったこと。
こちら
の「青い砂漠の薔薇」に染め疑惑再浮上
にやっと笑って「染めだよ」と言われました。
やっぱり? するとこちらも?
染めだとしたら、いったい何で染めたんでしょう。
「染め」にしろ、「染めではない」にしろ、複数情報が欲しいところです。

もう一つ。
水晶と言えばレムリアンシードの「レムリアン・リッジ」のように柱面に横筋が浮かびます。
これを条線とか成長線といいます。見えないものもありますが、見えるとしたら横。
しかるに、なぜかそれが「縦」の水晶があったりします。
これについても聞いてみたら、「触像ではないか」とのこと。
触像か~♪


ケ・セラ・ストーンという石があります。

クリスタルヒーラーのメロディ氏に命名された石だそうです。
あれこれいろいろ混ざっている「岩石」なんですが、これまでタンブルしか見たことがありません。
ところが、このショーではこの石をオーバル(楕円)のビーズにしてオニキスと組み合わせたネックレスを発見。
アクセサリーショップであって、パワーストーンショップではないので別の名前が付いていました。
書いてあったのは「コングロメレイト」

帰ってさっそく検索してみると、これは礫岩(れきがん)とのこと。
直径2ミリ以上の礫(れき)がかたまり、礫と礫の間に泥や石灰質の微粒子が入り込みくっつけている、天然のモザイク石というわけです。

そう言われてみてみれば、いろんなかけらが固まったような、そんな石。
ケ・セラ・ストーンは礫岩の一種である……そう言えそうです。

もう一つ。
かのヘブン&アース社が紹介している石に「ヒマラヤ・ゴールド・アゼツライト」というのがあります。
アゼツライトと言うからには、高い。
ところが……最終日の最終盤、思いがけないところで見つけました。インドショップの箱にごっそり入れられたタンブルの中です。
色も、ひびが入っていてそこが黄色く見えている(たぶん鉄分が染みこんでいるから)ところも、そっくり。
一応「インド産の石なんですか」と聞いてみたら、そうだと言われました。

タンブルだけでなく、丸玉もありました。(ちょっと大きめ、色はかなり濃いめ、そのため透明度かなり低め)
これがもし「ヒマラヤ・ゴールド・アゼツライト」と同じ石なら、ものすごい値段差で買ってしまったことになるんですが。


残念なことも。
ネパール産ヒマラヤ水晶(ガネーシュ・ヒマール)で、ジェムソナイト(毛鉱)入りのが出ていたらしいんですが、見逃しました~!

個人的戦利品は、コレクションよりもワイヤーラップ用の素材が多かった……かも。
写真を撮りたいけれど、台風接近中。





プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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