INFORMATION
top-red

石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
写真を撮ったり、調べてみたり、日々、石を相手に奮闘しながら、
知れば知るほど、見れば見るほど深みにハマる石の世界へとご案内します。
石好きさんも、これから石好きさんになる方も、どうぞ覗いてみて下さい。

楽天ブログは更新を停止しています。 掲示板や記事へのコメント欄は開いておりますが、見落とす可能性が高いので、こちらにコメントいただくか、画像掲示板web拍手の一言メッセージ等をご利用ください。

石好きサイトを結ぶ近道リンク(別館サイト内) 


石の素材サイト         ブログの保存版別館サイト。 
  

画像掲示板です          どんどん増えてます!
  

ブレスなどハンドメイドのためのセカンド・ブログ



石好きが高じてブレスレットやワイヤーラップ・ペンダントを作ってお店に置いていただいてます。
パーフェクトストーンさん
 ※KUROのページはこちら
※当サイトの文章・画像等の無断使用・転載・直リンクは固くお断りいたします。
 使用される場合は、画像を改変せず、出典を明記、当ブログへリンクして下さい。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

あたたかい海の色

ペルビアン・ブルー

ペルー産のブルー・オパールです。
時にブルーオパールといえばペルーでしょ、というイメージがありますが、オパールでブルーなら遊色が出ているものも出ていないものも、まとめてブルー・オパールなので早まってはいけません。

ビーズで見かけるけれどいまいち色が薄いし、タンブルはちょい強気値段。
緑を含んだ柔らかなブルー・グリーンは、大変好きなタイプの色なので、そのうちいいのがあればと静観していたら、ある時突然やってきました。

しかも予想を超える大きめ原石!

タンブルどころではなく5センチほどもあります。
しかもお値段1000円。あり得ない……。

とある石イベントで見つけたのですが、あろうことかテーブルの下の段ボールのはこの中に塊原石がゴロゴロ入っていて、大きなものも小さな物も一律値段。
あんまり大きくても困るので、小さめ(でも5センチ)で色のきれいなものを選びました。

機会は突然やってくるもの。
石の機会は、やってくるというより、探し、追いかけ、待ちかまえ、いかに確実にタイミング良くとっつかまえるかが重要なのです。

(このお店は、ベ○ト○○トをカ○ア○○トと間違え、あり得ない値段で売っていたお店なので、値段を間違えていたかも)

予想に反して、いや予想を超えて塊原石でやってきたブルー・オパールは、打ち欠いた表面がまるで漣のよう。
石英やカルセドニーではない、オパール独特のどこかやさしい手ざわりがあいまって、暖かい海を思わせます。

たぶん、磨いた方が色はきれいに見えるのだと思いますが、私はこの形が好き。、
スポンサーサイト

それは何だ?

アンフィボール、エピドート

IMAGE2009で買った石です。

透明な水晶の中におそらくは角閃石であろうアイボリーホワイトのふわふわがたなびいています。
お店の人のお話ではアフガニスタン産だそうです。

アフガニスタン産の角閃石入りは実はすでにいくつか持っています。
これとか。
これなどは、普通に透明水晶にエピドートが入っているだけのようですが、実は同じ産地と思われる水晶はうっすら白濁して「ジラソルの結晶」と紹介されていました。(この説明は違うかなと思うんですが……)

なかなかに個性的でおもしろい石が並ぶ中で、ふと目を留めたのが今回の石です。
お店の人も、
「スペシャ~ル」と大プッシュ。(だいたいどれでも「スペシャ~ル」なんですが)

そのプッシュ・ポイントは……
もう一度写真をよくご覧ください。

結晶の先端の方、何か黒いものが見えませんか?
角閃石(たぶん)のふわふわもやもやの中からなにやら黒っぽくて硬そうなものが突きだしています。

何だろうこれ。
アップで撮ってみました。

アンフィボール・エピドート2

アップにしてはじめてわかりました。

エピドートか!

最初の写真でも、根本付近の向かって左側にエピドートがくっついているので、エピドートが紛れ込んでいても不思議ではありませんが、こんなところに。

……このエピドートの根本、どうなってるんだろう……?

”セイリオス”

先日、「シリウス・クォーツという名前を付けられたアメジストがあるらしい」という記事を書きましたが、それについてさっそく「ケニア産らしい」という情報をいただき、追記しました(ありがとうございます!)

アルジェリア産アメジストじゃないか?という私の推測は、みごと大ハズレだったわけです。

出回ったばかりで、ケニア産。見かけはアルジェリアのに似ていて、しかし実物はふんわりマットな感じらしい。
これだけの手がかりがあれば、なんとか探せるんじゃないか。

……ということで、石好き仲間で石屋のはしごをしたついでに探してみました。

結果。

ありましたっ!

もちろん、私のやることですから、「シリウス・アメジスト」の表記はナシ
ケニア産アメジストとしての購入です。

手に取り眺めてみて、なるほどなるほど。

最初にアルジェリア産のと間違えたのも道理、とても似ているのです。
大きさといい、柱面が短めでころんとした形。ものによってはDT(両錐)になっているところといい、そっくり。
しかし、教えていただいたとおり、表面はふんわりマット。
とてもきれいなアメジストです。

ケニア・アメ

何だかすごくかわいい。
私としてはシリウスじゃなくて、このふんわりかわいい感じがツボでした。

かわいいぞ、かわいいぞ。
ほくほくしながら、複数並んでいた石を品定めしていると、ふと疑問。

シリウス・アメジストって、どうしてシリウスなんだろう?

シリウスとは、星の名前
地球から見える星(恒星)の中では太陽を除けば一番明るく、その名もギリシャ語で「焼き焦がすもの」「光り輝くもの」を意味する「セイリオス」に由来する星なのです。
別名(中国での名前)を「天狼星」

……夜空に青白く瞬き、夜闇を焦がす、孤高の狼星。
そんな名前と、このふんわりアメジストのイメージは、重ならないように思うんですが……。

シリウスアメジストとはどんな石かと検索しているときも、2012クォーツとやらと一緒に持って瞑想するといいとか、いろいろスピリチュアル系の説明はみかけましたが、なぜ、どうしてシリウスなのかの説明は見た覚えがありません。

シリウス……と名付けたのが、かのロシアンレムリアンを世に出したデビット・ガイガー氏であるということも、「ケニア産」との情報を下さった方に教えていただいてはじめてわかりました。

シリウス・アメジストに限らず、その名前がどこのどんな石を示していて、なぜそんな名前が付けられたのか、気になりませんか?
私は、店がシリウス・アメジストと書いて売っているからそうなんだ、で、済ます気にはなれません。

名前が付けられると言うことはすなわち、他とは際立って違う何かがあるからだと思うのです。
その「何か」が知りたい。
私が感じた「ふんわりかわいい」なのか。
クリスタルヒーラーが摩訶不思議な感覚で、突然そうひらめいたのだというならそれでもいいから、知りたい。
名付けられた石のどこが、そのように感じさせたのかを考えてみたい。
そう思うのは変でしょうか?

私は最初、どこのどんな石のことで、なぜそういう名前なのかを知りたいという人は少数派で、店は多数派の要望……その石にどんなパワーがあるかの説明を優先的に載せているんだと思ってました。

載せていないだけで、店の人は知っているだろうと。
でも、そうではなかったようです。

写真の石を買うとき一緒にいた石好きさんも、このアメジストがシリウス・アメジストとして売られていることを知っており、別の店(シリウス・アメジスト名義で売っていた)で、「どうして、シリウスなのか」と聞いてみたのだそうです。
「そうしたら、『さあ?』って言うんだよね」

そこで思わず顔を見合わせ、二人して言ってしまいました。
「自分が何を売ってるかくらい、把握しててよ~」

たぶん、卸元が「シリウス・アメジスト」として売っていたらシリウス・アメジスト。
別の卸元に行って、同じ石が「ケニア産アメジスト」として売られていて、それも仕入れたとしたら、それは「ケニア産アメジスト」なのでしょう。
小売り店が勝手に名前を変えても困りますが、一応どこのどんな石がどんな名前で売られているのかがわかってないと、もし、心ない卸元が、全く別の、たとえばブラジル産でちょっと見かけが似ているアメジストを「これもシリウスだ」と売ったら、それはシリウス・アメジストとして世に出てしまうということです。

名付け親のヒーラーは、ケニア産アメジストに名前を付けた。
他国産アメジストも見かけが似ていたら同じだろうか?

実はスーパーセブンやレムリアンシードも、同じ状態で混乱しているのです。
卸元は……それが名付け親のヒーラー自身なら別ですが、石を集めて売る多くの業者は、パワーストーンの専門家ではありません。こんな感じの石がこんな名前で売れているらしい……と横目で見て、あやふやな情報で便乗することもしょっちゅうです。
ミネラルショーでは、そんな「なんちゃって石」がぞろぞろいます。
「七種類の鉱物が入っている、エレスチャルという石なんですよ~」……何度聞いたことか。
(注:七種類/七つの条件というのはスーパーセブン、エレスチャルは内包物に関係なく形の名前。念のため)

ショーには小売店の仕入れの人もいますから、小売店が修正しない限り、そのまま購入者の所まで素通りです。
私は、国産のレムリアンシードや、七種類の鉱物が入っているからエレスチャルなんて代物はご免被りたい。

そんな具合なので、「名付け親のヒーラーから仕入れた石です!」というのが一種のウリになるわけですが、私はこれも避けて通りたいところです。
パワーなんてものには全く期待していない私ですが、石のパワーというものを規定するとしたらそれは、
◇石がもともと持っているもの
◇ヒーラーはそれを読みとり解説しただけ
◇ヒーラーの手を経ていなくても同じ産地の石なら同じパワーを持つ(はず)

と考えています。

ヒーラーから仕入れました!……というのは、それなら間違いないでしょうという安心感があるのと同時に、まるでヒーラーがその石のパワーを左右するかのような印象を与えてしまいます。
「プログラミングしました」「パワー注入済」という石については「その部分キャンセルして売って~」と言いたい私にとっては、ヒーラーの手を経ているからパワーがあるという考えになるのは、ちょっと違う。

それに、ヒーラー経由の石はどうしたって高くなるので、それくらいなら私は自分で探します。
まあ、ヒーラー命名の石など気にしなければいいのですが、パワーや説明を別にしても目の付け所というか、石そのもののおもしろさは無視できないところがありまして。

たとえば、溶け水晶やレムリアンシード、同じネパール産でもいろいろあれこれ表情の違うヒマラヤ水晶たち。
そういったものは、鉱物としての水晶を追いかけていただけではなかなかお目にかかれないのです。
鉱物となると、水晶は数ある鉱物の中の一つ。
時折、標本として扱われたとしても、標本としてはダメージの少なさやその産地の特徴が最もスタンダードに現れているものが良しとされるので、スタンダードからはずれたところが魅力の「変な水晶好き」にとっては門戸が狭すぎます。

それに何より「カッコイイ~」「変~♪」と、見た目で喜ぶ楽しみ方でもあるので、気に入った石はかっこいい名前で呼んであげたいし、その名前の由来となった特徴は、産地の環境によってはぐくまれたもの……という、水晶とそのふるさとに直結しているものなので、いい加減には使いたくない。

おっと、話がズレてます。

いったいなぜシリウス、は今のところわからないのですが、ケニアというところまでわかったこの水晶のふるさと、もうちょっとわからないものでしょうか。

調べてみました。

といってもKnya、Amethystでひたすら検索し、自分が見たアメジストの特徴とつきあわせただけですが。
英名で検索するのは、これが外国産である以上、日本国内よりは海外サイトの方が情報が多いからです。

海外サイトでもスピリチュアル系で出てくる産地は「East Africa」。
ケニアもアフリカの東側ですから、合っています。
ちまちまちまちま検索を繰り返し、やっとそれらしき石と産地にぶつかりました。

その産地は「Baobab Mine, Kitui, Kenya」

一つのサイトだけではなく、今度は「Kitui, Amethyst」で検索。
その産地の水晶が間違いなく、「シリウス・アメジスト」と呼ばれるものと同じ特徴を備えているかどうかを確認します。

マットな表面。
色むらがある、その色合い。
大型になると骸晶(いわゆるエレスチャル)の特徴を示すようす。

エレスチャル状については、意外に思われるかもしれませんが、いただいた情報では「掌サイズのものもある」とありましたし、シリウスアメジスト名義のものでもアレスチャルの形状を示しているものがでています。
私が買うのに品定めした石の中にも、若干エレスチャルの形状を示すものが混じっていました。
写真の石にも若干内部の層状構造を示す、特徴がでています(写真には写っていません)

そのほか「新産」「この産地のアメジストははじめて」という情報も出てきたので、これもシリウスアメジストの情報と合致します。

ということで、おそらくシリウス/アメジストはケニアのキトゥイ産。
場所はここ。

ケニア地図

kituiを検索してみると、どうも砂漠や草原っぽい場所であるようす。
私が最初に間違えたアルジェリア産アメジストも、砂漠で見つかった、それが珍しいと言われていたので、もしかしたら産出した環境が似ているのかも。

最後にもう一枚。
ケニア・2








ルチル・グリッド

ルチル格子

ルチル入り水晶、ブラジル産です。
ルースというには巨大すぎる、こんな風に丸く磨いてある石を、個人的にドーム磨きと言ってます。
底面まで磨いてある場合もあるし、底面は自然のままごつごつの場合もあります。

たぶん、塊状で結晶の形にに磨けないものだと思うんですが、丸く磨いてあるおかげでレンズ効果が生まれ、内部がよく見えるのが楽しいです。

ふつう、ルチル入りというとルチルの形状は放射状だったり、たなびくようだったりしますが、これはまるで編み込んだような格子模様。
実はこれもルチルらしい風情です。

しかも、このルチル格子、底面に貼り付いているのではなくて、水晶の中に斜めに入ってます。
結晶した順番を考えると、まず、ルチルが格子状に結晶していて……しかも平面上の格子が、支えもなしに斜めになっていて、あとから水晶がそれを飲み込むように結晶していったことになります。

時にエンジェルヘアーと呼ばれる細いルチルがたなびくように結晶するのも、考えてみるとすごいですが、こんな格子状に結晶しちゃうのもすごいかも。
もちろん、地下深くの熱水の中で、熱水といっても高温のお湯ではなくて、もっとどろどろしていた可能性もありますが、それでも、どうしてこんな格子状になっちゃうか。

格子状ルチルが先、というのは、水晶からルチルが飛び出していたり、水晶なしのルチルだけ状態のものを見たことがあるので、確かです。

こちらのルチル入り水晶も、実は格子状のルチルが斜めに、何層にも入ってます。

……ピンク?

キラキラ・マダガスカルファントム

マダガスカル産、ファントムです。
表面磨きのポイントなので、元は表面がマットで内部がよく見えないタイプの結晶ではなかったかと思われます。

透明な内部には、くっきりはっきりなファントム。
ガーデンと言うほどもこもこした感じではないのですが、ここまではっきりしているとファントムとは言い難く、ガーデンとかガーデンファントムと言いたくなります。

しかもその「ファントムの表面」には、微細な結晶が散らばっていてキラキラ。

美しい!

ところで私はこれを「名無し」で……とりあえず産地のラベルだけで買ったんですが、その後別の機会、別の店で見たときには、「ピンクファントム」と名前が付いていました。

いや、確かにくっきりなファントムの表面はややベージュピンクがかっていますが、しかし。
無理矢理「ピンクファントム」と名前を付けてしまうと、このくっきり具合や、表面のキラキラといった、他にはない特徴がうやむやにされてしまうようで、判断が微妙です。

しかもこのファントム、方向を変えると印象ががらりと変わります。

キラキラ・マダガスカルファントム2

くっきりはっきりファントムになっているのは一方方向だけ。
反対側の面は、うっすら不純物がくっついてファントムらしくおぼろな風情なのです。

こんなおもしろいファントムを「ピンクファントム」で片づけたくはないなあ。
手抜きと思われてしまうかもしれないけれど、ここは曖昧な意味を残す意味で「ファントム」と。

シンプルな名前にいろんな意味を込めたい感じがします。

磨く前の状態も、こっそり見てみたいかも……。

氷の樹

思えば、昨年末の池袋は「怖い石」の収穫があったショーでもありました。
「怖い」というのは、「パワー」だの「念」だのというムズカシイ話ではありません。

一目瞭然のその怖さ。

それは。


こ、壊れそう(壊しそう)……怖ッ!
……という怖さ。

ひとつは、超・アクロバット超・アクロバットなガネーシュ・ヒマール産水晶。
もう一つはコレ

氷樹


中国産の水晶です。
四川省産とのことですが、エピドート付きの、見るからに四川省産の水晶を「ブラジル産!」とおっしゃってくださったので、失礼ですが「たぶん、四川省」とさせていただきます。
まあ、中国のこと、こういう石が出てきたって驚きはしないのですが。

見たときは、思わず
「す、水晶~!? ええええ~!?」
と、叫びそうになりました。

だって、枝分かれしてるし、先っちょには蕾みたいに群れてるし。
大きさは5センチほど、落としたりしたらぱっきりぽっきりバラバラになりそうで怖いし。

コレ、水晶!?
まず最初にアラゴナイトを疑いました。
こういうの(ページ下の方)があるからです。

でも、輝き(光沢)が微妙に違う。結晶の形も、違うような気がする。

ショーの後の打ち上げで、他の石好きさんにも見てもらいましたが、
「水晶……みたいだねえ」
……というビミョーな答え。

これで「実は水晶じゃありませんでした~」という結果でも、「やっぱり?」と驚きはしません。

この、氷の樹のような美しさ、繊細さ、不思議さ。
コレが水晶だったら素晴らしい!……という期待も込めて水晶ということで。

お店の人の話では、この手の石がいくつ買ったものの、業販日に売れていったのだそうです。
う~ん、他の石も見たかった。

それよりもっと、この石の晶洞を見てみたい。



ジャパニーズ・フラワークォーツ

kiku

国産水晶です。
2008年の池袋ショー2日目の閉会近く、知り合いの石好きさんに
「あそこにこんなおもしろい石があったよ」
と教えていただいて、
「そ、それは見なければ!」
……と、あの広い会場を端から端へ走って駆けつけ、手に入れたものです。

え? 地味ですか? そりゃまあ、色は地味ですけど。

どこが菊花状? 全体写真では見えないでしょうか。ではアップで。

kiku2

kiku3

結晶がぺったりと岩に貼り付くように、放射状に広がっているのが見えますか?
これ、水晶です。

ブラジルのリオ・グランデ・ド・スル州産やインドのカルール産のフラワー・アメジストも、平べったく放射状ですが、




この水晶に比べたら、まだしも立体的です。
何たってこの水晶、母岩からはがせそうにないほどぺったり状態です。

あまりにうすべったくて、色が付いていたとしても全く見えないんですが、ちょっと検索してみたら、紫色のものも産出したのだそうです。(現在はほぼ採集できないとか)
まさに、ジャパニーズ・フラワーアメジスト!
国産水晶は外国産に比べてどうしても地味だ地味だと思ってましたが、なかなかどうしてやるじゃありませんか。

この石は、結晶の付いている面が15×5センチほど、母岩の厚みも5~6センチあって、かさばる上に重いです。
もうちょっと母岩が薄ければ……と思わないでもありませんが、こんなおもしろい水晶が手に入ったのだから、文句を言ったら罰が当たります。

買ったときは、すでに手頃な大きさのものは売れてしまっていて、危ういところで大きいけれどそこそこ結晶のきれいなものを手に入れることができたのでした。

国産の、おもしろい石を置いているとわかっていたのに、素通りしていて、危うく不覚を取るところでした。
ミネラルショーは、素通り厳禁。
自分の探しているジャンル、たとえば私の場合は原石ですが、原石を置いているならば少々あやしげでも、地味でも素通りせずにチェックすべし。
つくづくそう思いました。

それにしても、どうしてこんなにぺったり貼り付き、放射状の結晶ができるんだろう?






これもサラード?

エッチド・ファントム

エッチング・クォーツです。
産地はブラジル、ミナスジェライス。

錐面のエッジ(面と面の合わせ目)もきれいで、一見溶けているようには見えませんが、画面向かって右側の、のこぎりのようにギザギザしているところが溶けている証拠。

以前サラード・クォーツとして紹介した水晶と同じ溶け方です。
エッチング・クォーツは、錐面がまず溶けやすいものなのに、なぜか柱面が溶けてます。

ところで、サラード・クォーツは、最初に登場した石からその条件を推測してみたところ、
◇透明
◇錐面のエッジは無傷なのに、柱面が溶けてギザギザしたようすになっている
◇全体的に濡れたような艶がある

……というものだったのですが、最近、様子の違うものが出てきています。

錐面まで溶けていたり、シトリンだったり、表面が溶けたようなつやつやではなかったり。
うーん、サラードって何だろう。

単に溶け水晶の総称としてサラードが使われるようになってしまったんでしょうか。
だったら、今回の水晶もサラードといってもおかしくないんですが、私はそうは言いたくない。

サラード(sarado)とは「再生する」という意味だそうですが、溶けている水晶に再生というのも変なもので、個人的には最初に聞いた「浄化された」という意味が、透明で濡れたような艶となめらかさを備えた溶け水晶の印象と強烈に結びついていて、未だにサラードとは、溶かされ、溶かされることで浄化された(余分なものを消し去った)水晶なのだというイメージがあります。

いくら溶けていても、溶け方が似ていても、「これがサラードか!」と唸った、最初のイメージのものをサラードといいたい。
これこれこういうものがサラードだというしっかりした説明はまだないようなので、だったら個人の厳しい基準を適応してしまおうじゃありませんか。

さて、やっぱりサラードとは言えないこの水晶、それでも溶け方としてはおもしろく、内部にきれいなファントム入り。

成長してきた痕跡と、溶けていく表情と。
異なる時間の両方を見せてくれる不思議な石なのです。

石の半身

最近「シリウス・アメジスト」なるアメジストが出ているようです。
最近名前を聞いたので、いったいなんだと調べてみたら……資料がない。

いったいどこのどいつだかわからない、特徴がさほどあるわけでもないアメジストに、クラウンチャクラや第三の目を開くとか何とか説明を付けられても、「?」マークが頭の上をぶんぶん飛び回るばかりです。
せめて産地はどこの国かくらい、説明があってもいいんじゃないでしょうか。

海外サイトまで行ったら、やっとアフリカ産ということだけわかりましたが、その産地情報と画像検索の結果をつきあわせると……もしかして、アルジェリア~モロッコ産の、あの水晶じゃあるまいか。

※web拍手にて情報をいただきました。
 ケニア産アメジストらしいです。(昨年のデンバーショーで出回ったらしいとのこと)
 情報ありがとうございます!


私が持っているのは画像検索でヒットするものよりずっと色が濃いんですが、海外サイトまで足をのばして調べた結果とつきあわせてみると……。
◆アフリカで、これまで水晶が見つかっていない所で発見された→アルジェリア~モロッコの砂漠で見つかった
◆アメジスト・ファントムである(画像検索のはファントムでないのもあった)
◆ゲーサイトやレピドクロサイトを伴う→細かいゲーサイトは入っている
◆DTが多い→私のはDTではないが、確かにDTもたくさんあった。
……これまで水晶が見つかってないところ、というのが大いに引っかかります。
アルジェリアのあの水晶は、砂漠で見つかったのが珍しいと言われていました。
それに、あれだけ目立つ石なので、いったん注目されたら、誰かがきっと名前を付けるはず。

名前を付けるといっても、ヒーラーが自分で産地を回って見つけるのではなく、業者がヒーラーの所へ「今度、こんな石が出たんですけどいかがでしょ」と、売り込むケースが多いそうです。
「これはいい」と名前が付けば、お墨付きを得たようなもの。
ヒーラー側も新しい石が手にはいるし、業者も付加価値を付けることができるのです。
ブラジル石にたくさん名前を付けている某有名ーヒーラー氏は、長らくブラジルに行っておらず、もっぱらツーソンショーで持ち込まれる(有名なので、業者が石を売り込みに行く)石に名前を付けているとか。
そんな状態だから、最近の石は産地情報がまったく顧みられないのでしょう。残念です。

私が、産地にこだわるのは、鉱物の視点だけではありません。
石は大地にはぐくまれたもの。石にパワーがあるというなら、パワーあるものをはぐくんだ土地、その生い立ちを全く無視するのも変な話です。

ここのところ、さぼっていたら、知らない間に耳慣れない名前の石がいろいろと。
アナンダ・クォーツ?
バイアブルーオブシディアン?
レムリアンライトクリスタル?
……調べてみなければ。

このほか、新しい名前、情報ありましたらご一報、お待ちしてます。

わくわく、レムリアンリッジ

ミニレム

レムリアンシードです。
長さは6センチほどと小ぶりですが、産地もちゃんと本場です。

なんだかあっちこっちのレムリアンが市場をにぎわせていますが、イメージとはいえ、ちゃんと産地と理由がわかっているのは、うっすらピンクの端正なこのタイプくらいでしょう。
ブラジルでレムリアンシードが命名されたすぐあとに登場したロシアンレムリアンも、「理由」は出ましたが、産地がわからないのが玉に瑕。(ウラルとはわかっていてもウラルのどこかははっきり示されていない)

そういえば「天然石のホン01 水晶」では20世紀初めにロシアで見つかり、20世紀末にブラジルのミナスジェライスで見つかったと書かれていましたが、私はこれに疑問です。

ブラジルが先、ロシアが後ではないでしょうか。
ブラジルの命名時期ははっきりわかっていないのですが、聞くところでは1999年ごろ。
ロシアンレムリアンは2001年9月の同時多発テロの翌日に世に出たとされています。
ロシアの方が先に産出はしていて、世に出たのが2001年だったという可能性はありますが、それを言うならブラジルでもたぶん1999年より以前から水晶は産出していたでしょう。
ご存じクリスタルヒーラーのメロディ氏やジェーン・アン・ドゥ氏、カトリーナ・ラファエル氏らの活動は、ニューエイジの動きの中から生まれたもので、そのニューエイジ、その母胎であったヒッピー・ムーブメントが起こったのは1960年代後半です。20世紀はじめにレムリアンというのは……ちょっと無理があるかも。

仮にロシア産が先で、レムリアンシードと認識されていたというのなら、ロシア産こそがレムリアンシードと呼ばれ、ブラジル産は先行のロシア産と区別されてブラジリアン・レムリアンとでも呼ばれたはずです。
たとえば、メタモルフォーゼス。最初に出回ったのは半透明白のもので、すぐ後にうっすらピンクのタイプが出て「ピンク・メタモ」と呼ばれました・これが逆でピンクが先ならピンク色のものがメタモルフォーゼス、半透明白が「ホワイト・メタモ」と呼ばれたでしょう。後から出てきたものに対して、先行の石の名前が変えられるのは不自然です。

ですから、ブラジル産がレムリアンシード、ロシア産がロシアン・レムリアンというのは、ブラジル産が先だという証拠ではないでしょうか。

詳しくは別館サイトのレムリアンシードという名前の由来に書いていますが、レムリアンシードの名前は、この水晶の産状を見たヒーラーが「まるでレムリアの遺跡のようだ」というインスピレーションを得て付けたもの。

その産状とは、真っ白な母岩の中に、普通はクラスター状で産出することが多い水晶の結晶が一本一本分離した状態(一説によると何者かに並べられたような状態)だったといいます。

これをもうちょっと無粋に説明しますと、レムリアンシードの産地はミナスジェライス州のどこでもいいわけではなく、ミナスジェライス州の中ほどを南北に走るエスピニャッソ山脈から枝分かれしたカブラル山脈。

カブラル・ミニ

ここの地層は崩積鉱床(コルヴィアル・デポジット)と呼ばれるもので、簡単に言うと母岩が風化して砂状になり……と言ってもさらさら砂状ではなくぎゅっと押し固められ硬くなった状態だそうで、水晶はもとはちゃんと岩の上に結晶していたんですが、その土台となる岩が風化してしまったためクラスター状であったものがばらけて風化した地層の中に埋まっていたのです。
水晶は風化に強い鉱物なので、土台の岩がぼろぼろになってもかなりの間そのまま残っています。

実は、砂状だという母岩を見せていただいたんですが……。

砂と言うより粉。

「研磨剤に使えないかと思ってるんだよね」
とおっしゃるお店の人の言葉に、
「使えるでしょう、これ」
と答えたくなるほど。
ちょっとつまんで指先をこすり合わせてみても、「砂」という言葉で想像するざりざり感が全くありません。

しかも純白。

見せていただいた写真では、赤っぽい水が溜まっていて白っぽいかな?という感じだったんですが、実際見た「砂」は純白でした。
(※掘り出したときは「砂」は固まった状態ですが、一度風化しているので、崩すとすぐに崩れて砂っぽくなるらしいです。また、レムリアンシードのピンク色は鉄分によるものらしく、採掘現場に赤い=鉄さびの水が溜まっているのはなるほど納得なのです)

そんな中にうっすらピンクの端正な水晶が埋まっていたら、「これは特別だ!」「何かありそうだ」と思いたくもなるでしょう。
逆に言えば、そう思わせた状態で産出する水晶こそがレムリアンシード、ということになります。

そのように思うので、私はコロンビアやモザンビーク、ペルーの「レムリアンシード」については、いくら柱面に横筋が付いていて、ブラジルのレムリアンシードに似ていたとしても「なぜ、レムリアンシード?」と疑いの目。
ヒマラヤや国産の「レムリアンシード」については、失礼を承知で鼻で笑ってしまいます。

レムリアンシードの条件は見かけだけでなく、産地も重要!

見かけといえば、レムリアンシードの特徴は柱面の横筋。
これがくっきり出ている石は、今回の写真のように結晶越しにもそれが見えて、何ともスタイリッシュですてきです。
そこに惚れ込み、何本か持っているのにやっぱり買ってしまうんですが……、ここでも声を大にして言いたいことが一つ

柱面の横筋は「レムリアンシード」ではない。

よく、「柱面にレムリアンシードが出ています」という説明を見かけますが。これは違います。
レムリアンシードとはすでに述べた産地で産出する、うっすらピンクで柱面に横筋がある見かけの水晶そのもののこと。

(レムリアンシードの)横筋のことは、レムリアンリッジといいます。

リッジとは「畝」という意味。もちろんレムリアンシード以外のものはレムリアンリッジとは呼べません。
呼ぶなら成長線や条線、あるいはパワーストーンでは「バーコード」。

そんなに厳しく言わなくても……という意見ももちろんあるかと思いますが、多かれ少なかれレムリアンというイメージがなんだかカッコイイと思ってその名前を使うのですから、レムリアンシードと呼べないものをその名前で呼ぶのはくやしいではありませんか。

好きなものだからこそ、その石に敬意を表して名前は厳しく使いたい。


話は変わりますが、blog拍手のコメントで
「インドヒマラヤ(クル)ポイントの柱面にレコードキーパーがあります。
ホログラムのようで,触っても分からないくらいの薄さ、ネガにもポジにも△が確認でき、一つの柱面に20以上、3つの面に確認できます。そのようなものはよく見かけるのだろうか……」
という書き込みをいただきました。

残念ながらクル産では見たことがないですが、「ホログラム」と聞いて思い出しました。
今回のレムリアンシードではないんですが、レムリアンシードの柱面に△が見えるものがあるからです。

さんかく

光の具合でうっすら見えるものなので、写真に写しづらく……ラインを入れてみました。

さんかく2

光の反射でうっすら見えるようすは「ホログラム」とも言えそうですし、この△が重なれば△とそのまわりの部分によってちょうどネガポジの△に見えるのでは?
さらに、この△、レムリアンリッジが見える面に出るので、お話しの通り3つの面に見えるのです。

この△、私が持っている石にたまたま見えるのではなく、レムリアンシードでは時々見かけます。
だから、何か理由があってできるもののはずなんですが、そのメカニズムは不明です。

追記(2011・10・31):海外サイトにて、この三角形がブラジル式双晶に由来するものらしいという情報を見かけました。
記事はこちら
なにぶん、見かけたのが英語サイトなので、細かいところまではわからず。
日本語サイト、ないかな……。









おいしそう

先日のチョコレート・ジャスパーで「いまいちおいしそうには見えません。」と書いたところ、「美味しそうな石が見たい」というblog拍手コメントをいただいたので。

ぶどう

どうでしょう。
プレナイトです。

プレナイトと言うより、和名の葡萄石のほうがぴったり。
マスカットとか、緑色のブドウの皮を剥いた直後のみずみずしさ。
「おいしそうな石」と聞いて、まず思い浮かんだのがこの石でした。



雷光のタマゴ(試験運用中&追記)

ケブラ・リーザという水晶をご存じでしょうか。
一見、川にどんぶらこっこと流れ、転がり、角が落ちて丸くなった川流れ水晶にも見える、丸っこい水晶です。

実際「ケブラ・リーザって、川流れ水晶のことでしょ?」と聞かれたことがありますが、違います。

いや、半分だけ当たってるかもしれないけれど、ケブラ・リーザ=川流れ水晶ではありません。

ケブラ・リーザとはポルトガル語で「なめらかに割れる」という意味。
その意味の通り、なめらかに割れて丸っこくなった水晶です。

ここで、ふーん、で終わらせないでください。
ふつう、水晶が割れると、角張ってとんがります。
 
たとえて言えば、ゼリーをスプーンですくったように、割れた面はどちらかというとくぼみ、結果として残った角の部分はとがるのです。
20と18の番号付き写真は、比較的まとまった形に割れているものですが、それでもどこかとがってます。
(番号が付いているのは、以前「参加型実権企画に使ったものだから)

しかし、ケブラ・リーザは「丸い」。
ケブラ・スタンダード
どこもとがってません。

この水晶はかなり以前から知っていて、なぜか気に入っていくつも買ってます。
買うたびごとに説明を聞いているのに、「普通とは違う割れ方をした」「ダイヤモンドの鉱床で見つかる」「落雷で割れたらしい」「お守りにされる」という、断片しか頭に残ってなくて、「えーと、ええーと」と、もごもご言ってたんですが、先日ちゃんと話を聞いた(はず)なので、まとめてみます。

自分なりの補足も混ぜたので、これで正しいかどうか、もう一度チェックしてもらうつもりなので、とりあえず試験運用中ということで。

では、ケブラ・リーザ誕生物語、はじまり、はじまり~(?)

ケブラ1

まず、河原の石を思い出してください。源流部はともかく、中流・下流ともなると石は丸っこくなっています。
これは、源流部から流れ下ってきた石は、ごろごろ流され転がるうちに互いに擦れあい、川底に削られて角の部分がなくなってしまうからです。

ところが、たまたまこの転がってきた石が、川底の岩盤のくぼみにはまりこむことがあります。

ケブラ2

あるものは、くぼみにはまってもまた流れ出していきますが、ものによっては流れの関係で抜け出せず、そのままころころと洗濯機状態でころがり、穴を広げます。

ケブラ3

このとき、上流に水晶やダイヤの産地があると、それらの原石も他の石と一緒に流れてきて、穴にはまりこみます。

岩盤が自然に風化して川に流れ込んだ鉱物・宝石が河口や湖沼に流され堆積したものを漂砂鉱床といいます。この場合は、河口まで行っていませんが、自然に流されてきたものなので、漂砂鉱床の一種です。

ケブラ4
やがて、穴が大きくなりすぎたり、川の流れが変わって水流が弱くなると、くぼみは砂で埋まりはじめ、中の石や水晶やダイヤも埋もれます。

ケブラ5

宝石は、穴を掘り、岩を砕いて採掘するイメージがありますが、中には、川の中や元は川だったところを掘って探すことも多いようです。
川に流され、小石や砂利状になった宝石は、ひびが入っていた部分は流れてくる間に割れて欠け落ち、比較的良い部分だけが残っているのだそうです。

かつて川だったところを掘ったとしてもなかなか見つかりませんが、このようにかつてくぼみだったところには石(水晶や宝石を含む)が集まって埋もれていて、比較的たくさん見つかります。
このような場所を「ポケット(ポケット・ピット)」と呼ぶのだそうです。

現地(ブラジル、ミナスジェライス州、ディアマンティーナ周辺)では、このようなポケットを「カルデロン」と呼んでいるそうです。カルデロンとは「鍋の底」という意味です。

この「カルデロン」の中では、ダイヤモンドや金、重金属類は底の方に、水晶は軽いので比較的上の方に埋もれているのだそうです。
つまり、ダイヤや金を掘ろうとすると、まず水晶が出てくるというわけで……。
ケブラ・リーザがお守りにされるというのは、鉱山の安全祈願だと思ってましたが、もしかしたら、ダイヤや金がたくさん採れますように、というお守りだったりして。
……ということは、ケブラ・リーザのお守り効果は、もしかして金運!?(注:想像&冗談です)

追記:確認しました。やはり採掘中の事故防止のお守りだそうです。
でも、ディアマンティーナ周辺の鉱夫は、「大当たり」のカルデロンを見つけるのが夢で、かつて大当たりした場所の石を縁起担ぎで持っている場合もあるそうです。
かつて、一つのカルデロンで、2キロ(!)のダイヤモンドを掘り当てた人もいるのだとか!

りーざ6

雨が降ると、岩盤のくぼみに水分が溜まり、内部がしめりけを帯びます。
※ポケットが砂に埋まってしまってから、採掘されるまでには長い時間が経っていて、砂はがっちりと固まり、石のようになっていたりします。

しめった砂の中に埋もれた石(水晶)。
これはある意味、ライトニング・クォーツと条件が同じ。

ライトニング・クォーツは崩積鉱床(コルヴィアル・デポジット)という、>母岩が風化して砂のようになり、それががっちり固まった中に風化に強い水晶が埋もれていて、たまたままわりの砂が水分を含んでいるところに落雷し、水分が電流を地中に伝え、まわりの砂(が固まったもの)が電流のショックで水晶が砕け散るのを防いでできたと言われています。
(砂と湿り気があればどこでもできるかというとそうでもなく、砂の細かさなど、いろいろ条件があるみたいです)

ここで登場するのが、「ケブラ・リーザは落雷の衝撃で割れた」という説明。
どうしてケブラ・リーザが普通と違って丸っこく割れるのか、それは通常の衝撃ではなく落雷のような激しい衝撃によるものだから……というのですが、ライトニング・クォーツといえば稲妻のような独特の落雷痕が特徴。

 

ころころケブラ・リーザとは似ても似つきません。
「え~? 本当に~?」と言っていたら、いました!

カミナリ印のケブラ・リーザ!

ケブラ・落雷1
わかりますか? 落雷痕に矢印を入れてみました(↓)
ケブラ・落雷2

なるほど!
ケブラ・リーザは落雷を受けている。
ライトニング・クォーツの一種でもあると納得。


でも、なぜエスピニャッソ層群のライトニングは、稲妻型落雷痕で、ケブラ・リーザはそうではないのだろう?
今回たまたま落雷痕付きを見つけたけれど、ケブラ・リーザに落雷痕を見かけないのはなぜだろう?

石を埋めている砂の粗さなどが関係しているのかな……と思うんですが、ここで気になるのが石の形
というのも、この落雷痕付きケブラ、くるりと裏返すと、かなり原石の形を残しています。

ケブラ・落雷3

そこで想像。
ライトニング・クォーツを見ると、かなりの確率で稲妻形落雷痕がエッジ……柱面と柱面の合わせ目の稜線の部分に現れています。(そうでないのもあります)
稜線などのとがった場所の方が、電流が伝わりやすいのでは……と思われます。

それに対して、普通のケブラ・リーザは川流れ水晶でもあるので、たいていはすでに丸くなっています。
その証拠に川流れ水晶らしい面を残したものもあります。
流れケブラ

とがった、特に電流が伝わりやすい場所がない丸い形の場合、電流が広範囲に広がって流れ、そのために丸く割れるんじゃなかろうか。

今回の落雷痕付きケブラ・リーザは、たまたま原石の形を残していたので、ライトニングらしい落雷痕が付いたのでは。(落雷痕が付いているのが稜線でないという点が謎ですが)。

あくまでも想像ですが、ちょっとくらいは理由があります。
実は、落雷痕付きケブラ・リーザ、私のケブラ1号だったようなのです。
その石は、「ライトニング・メルト」という名前で買っていて、落雷が強すぎて全面溶けちゃった、と説明されたので、ケブラ・リーザにカウントしてなかったんですが、よくよく考えてみるとこれはケブラ。
メルトケブラ

丸いと言うよりやや四角、ケブラにしては角のある形で、そこには落雷痕。

一方、落雷痕が見えないから「え? 落雷で?」と首をひねっていたころころ型ケブラ・リーザにも、実は落雷痕があるとわかりました。
落雷痕ケブラ

このように、なめらかなはずの表面を何かでがつがつがつっとつっついたようなものが、ころころ型ケブラの落雷痕だとか。

まとめます。
原石の形を残したケブラ・リーザには、ライトニングクォーツらしい落雷痕が付く。
川流れで丸くなっていたものには、何かで突っついたような「実は落雷痕」が出る。(ないものもある)

さて、ここでお願いです!
ここをご覧になったケブラリーザ持ちの皆さん、お手許のケブラをじっくり眺めて、落雷痕を探してみてください!
(注:どう見てもないのもあります)

形によって落雷痕に差はあるか!?
情報、お待ちしておりまする。

追記:ケブラ・リーザというのは広く用いられている名前ではありません。
ディアマンティーナのダイヤモンドの漂砂鉱床のある地域だけで用いられています。









ちょこれーと?

バレンタイン(もう終わるけど)ということで。

チョコレート・ジャスパー

「チョコレート・ジャスパー」という、おいしそうな名前で売られていた石。

……確かに、地は茶色だけど。
黄色や緑が混じっていて、妙に派手。

実はジャスパーではなくても、不透明石ならジャスパーと呼んでしまうのは良くあることなので、売られていた名前は、無条件で受け入れるわけにはいきません。
残念ながら。

錬って作った人工石ではないようですが(石の破片を錬ったものなら、模様がもっとわざとらしいし、もっと大量に出るはずです)、いったいこの石、何だろう。

おもしろいけれど、いまいちおいしそうには見えません。


アイアンルチル……?

先日の雑記のコメント欄で質問をいただきました。

「アイアンルチルというものを見かけたが、アイアンというくらいなのだから、鉄が入っているのだろうか?」

とのご質問です。

あいにく、「アイアンルチル」という名前を聞いたことがなかったので、さっそく検索。

結果……唖然。


実は、「アイアンルチル」と聞いて、たぶんこれは鉄色に見えるルチルに、またもや誰かが新しい名前を付けたんだろう。「プラチナルチル」と同じで、見た目の名前なので鉄は入ってない。もしかしたら、不純物として鉄を含んでいる
(チタン鉄鉱(イルメナイト)という鉱物がある)ということがあるかもしれませんが……と、そういうことを書くことになるんじゃないかと思っていたんですが。

ヒットの結果はそんな想像を軽く超えていました。
まず、ヒットしてきたのは1種類ではありません。

一つはコレ。


ネットで見かけたブレスレットとうり二つというわけではありませんが、
「アメジストドームの中にルチルクォーツが結晶され、生まれたアイアンルチルクォーツ」
などという説明で、アメジストの中に黒(っぽい)~茶色~オレンジ、所によっては赤?に見える針状のものが内包されているので、たぶん同じでしょう。

これは、ゲーサイトです(時にカコクセナイトといわれていることもあり)。
和名は針鉄鉱。鉄鉱というくらいなので鉄(水酸化鉄)の鉱物です。
だからアイアンルチルのアイアンの部分だけはかろうじて正しいですが、ルチルではありません。

私、アメジストにルチル(金紅石)が内包されているのを見たことがありません。
ルチルが入ってると言われてみてみると、たいていゲーサイトです。
ときどきお店の人に聞いてみるんですが、「そういえば、ないねえ」と言われます。


もう一つはコレ。

……って、コレ、ヘマタイト(画面下の黒い部分)からルチル(金色の部分)が生えた、ルチル・サンでは?
もしかして、アイアンルチルはアイアン(ヘマタイト)とルチルという意味なんでしょうか、もしかして
冗談だと言って欲しい……。


アメジストの「アイアンルチル」のサイトでは、堂々と「針状の鉱物が入ったものがルチル」と説明してましたが、ここで声を大にして、ついでにフォントも大にして言いたい。

ルチルは鉱物のルチル(金紅石)のこと。
これを内包したものがルチル・クォーツ。
ルチル=針状の内包物ではありません。


確かに、ルチルは針状で水晶に内包されていることが多いです。また、水晶の内包物を見た目だけでなんなのかを判別するのは難しいし、面倒です。
だからといって、針状内包物=ルチルという説明はおかしいです。間違ってます
針状で内包される鉱物にはアクチノライトやトルマリンなど、ルチルとは全く別の鉱物も多いのです。
このごろは「針状の鉱物を内包した水晶」がルチルといわれていて、これではもう、めちゃくちゃです。

時にはしっかり判別することなく、あるいは勘違いで別の鉱物をルチルとしている例もありますが、ルチルではないとわかっていながらルチルと呼ぶのは、ごまかしでしかありません。
あるいは手抜き。

えい、口惜しい。

私だって、完全に見分けられる自信なんてありませんが、それでもある程度はわかります。
仮にも石を売る側であるならば、見分ける努力くらいはして欲しい。

ごまかし反対、手抜き反対、間違いの拡大再生産大反対!


ちょっと辛口に言っちゃいますが、「○○ルチル」(○○に入るのはプラチナやアイアンなどの鉱物名、あるいは色名)といった場合、たいてい見かけの名前です。
赤く見えるからレッドルチル。銀色っぽいけど普通のシルバー・ルチルとは違うからプラチナルチル。
もしかしたら厳密に成分を分析すると、色によって不純物が違うかもしれませんが、そこまでの分析をした例はないと思います。

プラチナルチルだからプラチナが入っていると言うことはありません。残念ながら。

さらに、ルチルという呼び方は、かなりの間違いや曖昧さを含んでいます。
他の鉱物がルチル(金紅石)ではないとわかっていながらルチルと名前を付けられて売られているのはしょっちゅうです。

しかし、いくらそんな例が多いからと言って、最近ではそう呼ぶことになった、という取り決めはどこにもありません。


……あ、もしかして質問を下さったルチルさんがご覧になった「アイアン・ルチル」はこの2つのうちのどちらかとは限らないわけで……もし、第3の「アイアンルチル」だったら教えてください。


追記:レコードキーパーの質問もいただいてますが、ちょっとお待ち下さい、写真が撮れません……。



しゃきっ&ぐにゃり

シャープ・ガネーシュ

一ヶ月ぶりのネパール石です。
言うまでもなくガネーシュ・ヒマール産。
緑泥たっぷりのすっきりスタイリッシュの先細りとんがり水晶です。

ワイヤーラップにするのにちょうどいい大きさだぞ、と、この石を含めて3つほど選んだのですが、この石はちょっぴりおまけが付いていて、色と形が抜群にきれいだったので、ワイヤーラップするのが惜しくなり、そのまま楽しむことにしました。

うーん、なんてシャープなフォルム。
全ての面(柱面+錐面)がほぼ同じ幅でバランスが取れているので、なおさらシャープに見えます。
緑泥たっぷりなものの中には表面がざらつくものがあるというのに、これはなめらか。

そして……この石には見どころがもう一つ。

先ほどこの石はおまけ付きだと言いました。
写真を見てもらえばわかるように、根本の方に別の結晶がくっついて出っ張っています。

ここが見どころ。

なぜならば……

ぐったりガネーシュ

こちらはぐにゃりと曲がってます。

こともあろうにすっきりシャープな結晶にぐったりぐんにゃり曲がった結晶がぺたり。
いったい何という取り合わせ。
いったいどうした曲がったか(注:成長した跡で曲がったのではなく、成長する向きが変わっていったことで曲がった結晶になったのです)、も不思議ですが、どうして、一方はしゃっきり一方はぐんにゃりなのか、それを分けたものは何なのか。

……このぐんにゃりのおかげで、メインのポイントがいっそう凛々しく見えます。

質問をいただきました その2

別館サイトのWEB拍手で、質問をいただきました。
質問をいただくのは、新たな視点に気づかせていただいたり、調べるきっかけになったり、新たなネタになったりするので、うれしいです。
(もちろん、全ての質問にお答えできるとはかぎりませんし、間違えたらどうしようとドキドキでもあります)

WEB拍手(別館サイト)やこのブログのblog拍手のコメント欄で質問していただく場合、一つだけお願いがあります。

ビーズか原石かを一言書いていただけないでしょうか。

というのも……。

例にしてしまって申し訳ないのですが、今回いただいた質問は
「加熱シトリンと天然ものと区別する方法はありますか」
というものです。

これにお答えする場合、ビーズか原石かで、若干ニュアンスが違ってくるんですね~。

判別の第一手がかりは「色」。これはビーズにも原石にも共通してます。

ame-citrine.jpg
加熱してないアメジストと 加熱された「元」アメジストを並べてみました。
当然ながらそっくりです。

ビーズも原石も、このような「山吹色」と言いたいくらいの鮮やかな黄色の場合は、「天然の色(加工なしでこの色)ではないかもしれない」という可能性が高いです。

加工なしで鮮やかな黄色はまずないです。
多くは淡かったり、スモーキーがかった渋い色、「これはスモーキーでは?」という色もあります。

ということで「鮮やかな黄色は注意(黄信号)」

ここから話がわかれます。

原石の場合。
アメジストを加熱すると、全部が同じ黄色になるわけではありません。元が淡い紫だと淡い黄色にしかならないようですし、元の色合いは不明ですが、キャラメル色と言いたいものもあります。

つまり「鮮やかな黄色」に加え、色は少々違っても、写真のような「つくつくタイプ」、産地がウルグアイ、ブラジルだったら要注意、とつけくわえなければなりません。

結晶の形が違うと話も違ってきます。
加熱のシトリンはほとんど「つくつくタイプ(短柱状)」ですが、天然(と思われる)シトリンの多くは長柱状だからです。
たとえばこちら(↓)のシトリンは、かなり鮮やかめの黄色で産地もウルグアイですが、長柱状なので、天然の色である可能性が高いです。


こちらも(↓)かなり鮮やかめの黄色ですが、スモーキーが覆っていることから加熱されている可能性はなさそうだと判断できます。(加熱するとスモーキーの色味は消えてしまう)


そのほか、表面がうっすら天然コーティングされてシトリンに見えている場合もあります。



一方、ビーズとなると、元の結晶の形はわからなくなるし、産地も不明である場合がほとんどです。(天然コーティングによる勘違いの心配はしなくて済みますが)

そのうえ、新たな注意点も出てきます。
鮮やかな黄色にはご用心(加熱の可能性が高い)……さらに、合成やガラスの可能性も出てくるからです。

加熱のシトリンは加熱のせいか、結晶が大粒になるとクラックが入ることが多いようで、それを削ったらしいビーズにもクラックが見られます。


ところが、一連すべて真っ黄色、&クラックなしのビーズも見かけます。


加熱シトリンビーズでも、一つ二つなら運良くクラックなしもあるかもしれませんが、一連全部、それが何連も……となるとあやしい。
例の鷲づかみ判別法で見てみると、水晶としか思えない冷たさのものもあるし、ガラスじゃないのかと大いに疑うものもあります。
たぶん合成(結晶している)と、ガラスのものが両方出回っているんじゃないかと……。

ここで言う合成とは、練り水晶ではありません。人工的に結晶させた水晶です。
ちなみに、シトリンであっても溶かすと色が消えます。水晶を溶かして固めた練り水晶でシトリンを作ろうと思ったら、何かを混ぜて黄色い色ガラスにしなければなりません。

シトリン(ガラス)と明記されて売られているものも見ました。
ひどいところでは、表面に塗料を塗って黄色く見せていた例もあります。

さて……最近「天然シトリン」と書かれたビーズもみかけるようになりました。
一つはほぼ無色にも見える淡い黄色、もう一つは茶色っぽい色。
どちらも天然である色ですし、そこそこ大型の結晶もあるようす。つまり、ビーズとして作れないことはないんですが、天然ならば、そうたくさんは(透明水晶やスモーキーのように)できないでしょう。

ただ、淡い黄色の場合、スモーキーを加熱すると淡黄色になる場合があるので、心配です。
茶色っぽい色の場合は、シトリンかスモーキーかで意見が割れることは必至です。

原石とビーズでは注意点が違うことがおわかりいただけたでしょうか。

どうもビーズの方が、判別は難しいようです。
そもそも、ビーズは見た目の美しさ第一の「素材」です。
それをパワーストーンのがブレスレットなどに利用して、独自の価値観で「加工がない方がいい」と言っているわけで……、どこまでの加工を認めるか、どんな加工が嫌なのか、考えてみてはいかがでしょう。

カーブ&クロス

先日の某店即売会にてゲット。
個人的お店ランキングならおそらくトップ(ミネラルショーを除く)であろうお店なので、実に私好みの石がぞろぞろと。
これにしようか、それともアレかと籠に入れては戻し、新しい石を入れ、悩みに悩んだ中で、最初から最後まで籠の中に位置をキープした石があります。

「あ、これ一度は手に取ったんだけど戻しちゃった、やっぱりKUROさんが選んだのね」
「これはKUROさんの石でしょう!」(←断言。好みがバレまくってます)
……と言われた、その石がこれ。

カーブ・クロス

産地はブラジル、ミナスジェライス。

……この際、産地はあんまり関係ないかもしれない、この形。

裏から見るとこう。
カーブ。クロス2

水晶という奴らは、お堅い石の割におちゃめ、あるいは意外な冒険野郎かもしれないです。

3本の結晶がくっついたこの石、大きい方の写真の左上に向かっている結晶を、右上に向かい、曲がってるのを、下の軸になってるのをとしましょう。

裏写真を見るとわかるように、結晶Aと結晶Cはあまりくっついていません。
接してはいるんですが、おそらくAとCだけだったら、くっついていられないでしょう。
この3本を結びつけているのは、ぐにゃりとまがった結晶B。

これだけお見事に曲がっているだけでもスゴイのに、他の2本をくっつけちゃうなんて、何やってんだコイツって感じです。
しかもDT(両錐)です。

その上、結晶Cはこう見えて錐面がちゃんとあるし、結晶Aも結晶Cも、途中で折れているように見えて、その断面は妙に平ら&なめらか。
折れたというより、こちらの水晶のような斜めのひび(?)が、その部分で再結晶を起こし、ぺりっとはがれるように折れたのではないかと想像させます。

曲がり水晶がくっついたから、変な圧力がかかって「折れた」のか、結晶Bを曲がったように成長させた要因が、結晶AやCを「折った」のか。

だったら、まわりの水晶はいったいどうなっていたんでしょう。
すごく、知りたい。

石か、練り物か。

先日の「本物、偽物、その迷宮」に登場した九眼天珠風ビーズについて、blog拍手でコメントをいただきました。

「石系練り物ではないか?」とのご意見です。

実は……、私も一度疑いました。

白とベージュのマーブル模様、完全不透明のその質感。
練り物……石の粉を樹脂で練ったというより、きめの細かいテラコッタ(素焼き)だったししないだろうか、コレ。

テラコッタ?2

若干色が違う粘土を練り合わせた際、練り具合が中途半端だと、ちょどこういうマーブル模様ができるのです。質感も透明感が全くないので、すごくそれっぽい。

しかし、……じっくり見ていて、違うだろうと結論づけました。
それは、ビーズの一部にこういう部分があったからです。

テラコッタ?

なるべく大きく写してみましたが……。
このビーズには原石段階で自然の隙間があり、そこに小さな結晶が晶出しているのです。
わかりやすく言えば、瑪瑙を加工していたところ一部がジオード化していて、たまたまそのジオードの端っこがビーズに残ってしまった、という感じです。(この石は瑪瑙ではないようですが)

もちろん、粘土を練って形を作ったり、石の粉を樹脂で練り合わせたものは、こういう状態にはなりません。
一見傷のようにも見えるこれが、実はこのビーズが天然石で作られた証拠。

天然石だった、よかったよかった……まではいいんですが、いったいこの石なんだろう。

瑪瑙ではないことは確か。不透明だからジャスパー?……にも、実は見えない。
似ているのは、ジャスパーと言われていてもジャスパーでない、泥岩と言われる石の質感です。
泥岩にこういう晶出部分ができるのかどうかもわからないんですが。

とりあえず私にわかるのは、このビーズのベースは一応天然石ということ、天珠あるいはパムテックに普通使われるおなじみの素材ではなさそうだということ。(古いか新しいかは不明。一緒に買ったパムテックには使用痕があるものも混じっていたので、全部が全部新しいとも限らない)

わからないことだらけです。ふう。

悩ましきエピディディマイト

「角閃石じゃなくてエピディディマイト?」として再録した石について、画像掲示板で情報をいただきました。(ありがとうございます!)
リンク先の記事でも書きましたが、エピディディマイト(Epdidymite)で検索すると、白い六角形板状の鉱物がヒットしてきます。

なのに水晶の中に入っているのは見事に「枯れススキ状」

そういった水晶、またはもうちょっと細い針状結晶入りの水晶に「エピディディマイト入り」のラベルが付き、堀秀道氏の本でも「エピジジム石入り水晶」と書かれているので、単体では白い六角板状でも、水晶に内包されると「枯れススキ」やルチルのような針状になるのだと、勝手に思いこんでいたのです。

ところが、掲示板への書き込みによると

>>先日そっくりの外観の物を購入したのですが、
>>内包物の名前はニオブ星葉石(Niobophyllite)となっていました。
>>改めて調べてみるとマラウイの同産地でもエピジジム石は白い六角板状の結晶で産出するようで、
>>そっくりの写真のものはそこでもニオブ星葉石と紹介されていました。


……とのこと。
さらに、堀氏の本の写真にも白い六角板状の結晶がくっついているとのことなので、さっそく確認してみると、確かに、結晶のてっぺんあたりにちょこちょこなにやらくっついています。

ということは、「エピディディマイト」はこの白い結晶のことで、「枯れススキ」については今回教えていただいたニオブ星葉石(Niobophyllite)ということでしょうか?

ニオブ星葉石(ニオブフィライト)は、「星葉石」の名前が示すように、アストロフィライトの仲間。
(どうやらアストロフィライトはグループ名で、ニオブフィライトなどいろいろな仲間があるようです)
アストロフィライトと思えば、「枯れススキ」っぷりもあり得るかも……と思えてしまうんですが。

でも……白い鉱物がエピディディマイトなら「エピジジム石付き水晶」になりそうなものですが。
「入り」というなら内包されていると思いますよね。

ところが、ところがです。
エピディディマイトは白い六角板状の鉱物で、枯れススキはニオブフィライト……とすっきりいかないかもしれないと言うのが今日のネタ。

マラウィ産で内包物入りをもういっちょ。

エピディディム? ニオブフィライト?

うーん、ちょっとわかりにくいかなあ。
同じように針状の内包物入りなんですが、「枯れススキ」と表現したのが、まさに枯れススキらしく、光沢なし、薄い茶色、薄っぺらなリボン状……な感じなのに対し、こちらはもっと厚みがある、正しく「針」といえる感じ。ルーペで無理矢理見ると、断面が何となく六角形にも見えます。

池袋で見た「エピディディマイト入り」の中には、もっと細くてルチルとまでは言いませんが、ある程度光沢のある、しなやかに細い針状内包物がたくさん入ったものもありました。

つまり、白い六角板状は別として、内包物を見ると細長く内包されているものが2タイプあるように……見える。

以前、アフガニスタン産ではあるものの、ネット上で見かけるパキスタンのザギ・マウンテン産水晶そっくりな水晶にに対し、内包されているのがルチルなのか、アストロフィライトなのか悩んだことがあります。
実物を見れば、

ルチルにしては扁平。(硬くて折れそう)
ざぎ・アストロフィライト?

ルチルにしては駒各地じれたようになっているのは不自然。
 
※右写真の黒く太いものはトルマリン説とエジリン説あり

……という理由と、国産でアストロフィライト入り水晶のルースを見たことから、アストロフィライト説に傾いています。要するに、アストロフィライトも水晶には内包される(らしい)し、内包された場合は、ルチルより艶が鈍く、ぽそぽそ硬い感じになるようす。

これを元に考えると、「枯れススキ」はニオブフィライト、枯れススキではない細い針状のものは、もしかしたらエピディディマイト。
ただ、同じ鉱物が同じ産地で六角板状と針状になるのも変なので、もしかしたら謎の第三鉱物?

……一筋縄ではいかないです。







偽物、本物、その迷宮

pum

九眼のパムテックと書いたけれど、違うかも、いや、違うでしょう。

ちょっと解説しますと、写真のビーズは、天珠(ジービーズ)で九眼と呼ばれる模様のもの。
天珠とは、ご存じチベットに古くからあったとされる、カルセドニーに独自の(詳しくは謎)方法で模様を描き、焼き付けたお守りビーズのこと。(現在流通しているのは中国等で作られている現代作です)

ところが、天珠とは歴史的にも謎の多いビーズ。
普通はチベット天珠と呼ばれるように、(もともとは)チベットのものと考えられていますが、アフガニスタンなどからも出るし、おそらくはヒマラヤ山脈沿いにミャンマーの方へも伝わり、オパール化(あるいは瑪瑙化)した木(ヤシ)を材料に、天珠に似た、しかし天珠とはやや違うビーズが作られていました。
それをパムテックと言います。

パムテックは天珠と同じような技法で模様を描いていると言われますが、材料が違いますし、描かれる模様も天珠とは違っているものが多いです。
……が、天珠とのつながりを物語るかのように、中には天珠と同じ模様もあります。

このビーズ(チョーカーになってます)は、スタンダードなパムテックと一緒に買いました。
見た目、模様はともかく質感は天珠ではないし、パムテックの中にあったのだから当然パムテックで、ちょっと珍しい天珠模様バージョンだと思っていたんですが……よく見ると違う。

ベースは、どうもオパール化した木(ヤシ)ではない。(オパール化した木(ヤシ)には、それらしい木目(筋)が見えます)
マーブル状の色合い、部分的にちょっぴり結晶化しているところ……。これは。

先輩天珠好きさんにも見ていただいたところ、カルセドニーじゃないかと言われたのですが……カルセドニーならチベット天珠と同じですが、それにしては質感が違う。この不透明っぷりは、むしろジャスパー。あるいは泥岩(マッドタフ)
ジャスパーもミクロな結晶が集まったつぶつぶ構造の石だから、理論上はカルセドニーのように、染料を染みこませることができるはずだけど、でも本当にできるのかしらん。


ここで考えたいのが「本物」「偽物」です。
最初に申し上げますが、私は写真の九眼を本物か、偽物かと論じたいのではありません。

パワーストーンでは「これは本物でしょうか、偽物でしょうか」という問題が頻繁に巻き起こりますが、私はその心配よりもまず、何を本物と言い、何を偽物というか、一度考えてみた方がいいと思ってます。
特に天珠は難しいです。

すでに書きましたが、天珠とは産地も材質も違うミャンマーに天珠模様のパムテックがある。
天珠しか知らない、天珠だけを見る人が見たらそれは「天珠の偽物」と言われてしまうかもしれない。
でも、パムテックを知っている私としては、それは「パムテック天珠バージョン」(欲しい!)なのです。

天珠にしたところで、その材質はほとんどがカルセドニーですが、古い天珠でもカルセドニー以外の材質のものがあります。
一説では80%がカルセドニー、15%がそれ以外の天然石(蛇紋石や凍石など)、残る5%がこの世のものではないもの(……って何だろう!?)であるそうです。

カルセドニー(または瑪瑙)以外のものは偽物だ、と言い切るサイトもありますが、カルセドニーでなければならないのではなくて、耐久性が高く、白黒はっきりした模様を描くには、カルセドニーという素材が適していて、実際手に入れることができる素材だった……、だから、カルセドニーが用いられた。私はそういうことだろうと考えています。
他にもっと適した素材があり、手に入りやすければ、それが使われていたはず。

そういった事情を知らず、カルセドニー以外は偽物!といってしまったら、カルセドニー以外の石で作られた古い天珠の扱いが微妙です。

コレクターさんの中には現在の新しい天珠なんて天珠じゃないと言い切る人もいらっしゃいますが、そういわれてしまったら、現在パワーストーンの一種として売られている天珠はすべて偽物ばかり。
それは悲しいです。

天珠も、古いものが本物であるとして、それを老天珠と呼ぶ人がいますが、老天珠がいつから「老」なのかも基準がバラバラ。新しいところでは1994年以前、古いものでは2500年以前。
1994年説なら老天珠はレアと言われるほど少ないものではなくなりそうですし、逆に2500年だと古いものは非常にレアですが、ものが石なので年代判定ができない(らしい)、チベットでは考古学的な研究が進んでいないので本当に2500年前に天珠があったのか、まだまだ不明……という落とし穴。
(発掘されたものなら、同時に出土したものからだいたいの判断も可能ですが、民間で代々受け継がれてきたものだと、それすらも不可能です)

このように何を基準にするかによって、本物・偽物判断は揺れ動き、扱いが微妙な物も出てきますし、基準をはっきりさせようにも、その基準すらもが確定されていないのです。

先輩天珠好きさんは、自分たちが少ない情報の中からいかに探し、眼を養ってきたかの話をお聞きします。
(○年くらい前は古い天珠が○○万円くらいで買えたんだと言う話を聞いて溜息をついたり)
それと同時に、今はネットの発達で、自分たちのころとは比べものにならないくらい情報が手に入りやすいのに、逆に興味があっても調べなくなっているのではないかとも言われました。(耳が痛いです……)

先輩天珠好きさんは、パワーストーンではなくコレクターさんですが、「興味があるなら調べてみればいいのに」という意見には賛成です。調べてみて、疑問に思うことがあってはじめて質問できるし、教えてもらったことが腑に落ちる。

かくいう私も、つたないながらに調べ、先輩天珠好きさんに出会って質問し、教えてもらい、推理妄想して天然石とはやや違うこの分野をうろちょろし始めています。

だからこそ、私は今回のこの九眼を、単に「偽物」とは呼びません。
もしかしたら、けっこう新しいものかもしれないけれど、異素材天珠とパムテックの中間種、天珠以上に謎だらけのパムテックを巡るヒントに一つにしてみたい。

あ、もちろん古い天珠、欲しいです(高くて買えないけど)。

ショーック!

形あるものは壊れるもの。
時に石も壊れます。

……時に、「え、こんなことで!?」とびっくりするような、些細なことで壊れます。
これまであったショックな例は……

◆ごとんと倒れた拍子に。
 立つかな?と試したところが立たずにごとり。そのショックでくっついていた二本の結晶が割れ……いや、はずれました。

◆箱の中で
 これはたぶん、上からの圧力。箱を重ねていたのが原因かと。 クラスターの細い結晶が折れました

◆箱の中で2
 小さい石を入れていた薬入れの中でぱっくり。
 圧力もかかっていなかったのに、なぜ~?

◆落として
 うっかり落として結晶がはずれた! 割れるというよりくっついていた結晶がはずれることが多いです。

そしてこのたび箱の中で惨事。


この写真の、右側の結晶がざっくり斜めに割れました(涙)。
ギルギット・黒

はずれたのではなく、割れました。


箱に入れていたのですが、箱の中はかなり余裕があり、上から圧力がかかったわけではありません。
箱ごと落としたりもしていません。
なのに、箱を開けてみたら……!

なーぜー!?

黒水晶が~、しかも、ギルギットの黒が~!
山っぽいシルエットで、お気に入りだったのに~。
今後に期待しようにも、買ったお店はこのごろちっとも原石を仕入れてくれません。
(こういうときには特にビーズ・ブレスのブームが憎い)

幸いというか何というか、木っ端みじんではないので……接着すべき?
接着には抵抗があるんですけど……。

念のため申し上げますが、こんな時私は、
「何か悪いことの前触れ?」
「身代わり?」
「これには何か意味が?」
……とは考えません。

そんなの、考える気にもなりません。
失礼かもしれませんが、なぜ、そんなことを気にするのか、不思議ですらあります。

割れたからには何らかの要因(物理的な原因)があるはず。

ですから、なぜ割れたか、今後同様の事態を防ぐにはどうしたらいいかを考えます。
むやみやたらに心配するより、石の破損を防ぐ方がずっとずっと重大事。

上から圧力かかるのが危険なら、箱の蓋がたわまないよう、支えになる箱を中に入れるとか、壊れやすそうな石が入っている箱は積み重ねない&上に置く、専用の箱に入れるとか、箱やしきりの中にぎゅうぎゅうの状態で入れないとか……。

今回のように原因がわからないのは困ります。
こちらの石のように、すでに斜めにひびというか今にもそこから分離しそうな「断面」ができている水晶があるので、この黒水晶にもそういうところがあって(色が濃いために見えていなくて)、わずかなショックで分離したのかもしれません。

……という言い方をすると、鉱物としてみたらそうかもしれないけど、パワーストーンとして見たら、心配になっても不思議ではないとおっしゃるかもしれませんが、
パワーストーンとしてみるならばなおのこと、
石を不安や心配の側面から特別視するのは反対です。

ちょっと話がずれますが、ブレスを石の意味や相性などはきっぱり無視し、好みとノリで作っていると言っていたところ、「ブレスに意味やパワーを求めなくてもいい(そういう楽しみ方もある)んだと、ホッとしました」というコメントをいただいたことがあります。
あるいは、石を買ったらまず浄化、その後も定期的に浄化……と聞いて、石はそこまでしないといけないくらい、大変なものなのかと思った人もいると聞きました。

楽しみ方というのは人それぞれなので、意味を重視しても、几帳面な浄化をしても、それは全くかまわないのですが、好みがそれぞれというなら、意味を気にしない、浄化もしないという楽しみ方もあるのだという、そういう紹介もあってもいいと思うのです。

私は今のブレス・ブームの以前からの石好きですから、石の意味も浄化も「あとからはやりだしたもの」でしかありません。いつの間にか流行ってるねえ……なので、「絶対そうしなければいけないもの」だとは思えないのです。
でも、現在のパワーストーンの説明を見ると……ブレス・ブームが始まってから石に興味を持った人は、「絶対そうしなければいけないのか」と思ってしまうでしょうね。

ここで、きっぱり言いましょう。
何が正しくて何が正しくないのか。……正しい、正しくないと言うのは語弊があるかもしれないけれど、言います。

自分が楽しければ、正しい。
不安になる、自分や他人を傷つけてしまうようなら、正しくない。

石の意味を考えてブレスを組む。それで楽しければ、(その人にとって)それは正しい。
ブレスのゴムが切れた。これは、何か悪いことの前触れ?……と心配になる。
それはなぜでしょう。どこかでそういう説明を見聞きしたのではありませんか?
不安になるようなら、その説明は(その人にとって)正しくない。きっぱり無視をおすすめします。
だって、百歩譲って必ず何かが起こるとしても、それが何でいつなのかわからないのなら意味がない。

いつ、何が、がわからない以上、それは突然やってくるのですから、心配していても、石が割れたことを何かの前触れと受け取らなくても同じこと。
心配で暗い気持ちになる分、損です。

必ず起こるとしてもそうなのですから、起こる<<かもしれない>>ではなおのこと。
前触れがあってもなくても何かが起こるときは起こる。それが予測可能なものなら、石が予告しなくても気が付いてます。
石を心配事の使者のように見るのはやめましょう。割れた上に、そんな目で見られたらかわいそうです。

……ということで、以前箱の積み重ねでクラスターの細い結晶を折って以降は、細くてヤバい石は専用のケースを買うようにしてます。そ(れ以前にあまり手を出さないようにしてます)
でも、この石は折れるような結晶じゃないし、割れるにしても要因が見つからない。

不可抗力にしてもこれは。
くやしいのでもう一度叫びます。

割れちゃったあ! なーぜー!?



DT?

DT-ファントム

ファントムです。
ブラジル産の磨きです。
2.5センチと手頃な大きさで、透明部分は見事に透明。白っぽくスポンジのような質感のファントムがきれいに見えています。
所によってはガーデン・ファントムと呼ばれていることもあるかも。

素直にきれい&かわいい石なんですが、ちょっと不思議なことが。

たいていこういう磨きのポイントは全面磨くついでに底面も平らに切られていて、きちんと置くことができるようになっています。

……が、この石に限っては底面が斜め。
ちょっと不揃いのDT風に磨かれています。

水晶を両端とんがりの小粒のDTに磨いて「ハーキマー(ハーキマー・ダイヤモンドと言っていないのがミソ)」と称して売っていたことがあるくらいですから、必ずしも磨きであれば底面が平らとはいいませんが、これは?

底面を切りそろえると、せっかく下まで見えているファントム(画面左側の部分)を途中できることになるからもったいないと思ったのでしょうか。

おかげで、この石は置けば斜め、あるいはころりと横倒し。
たぶん、結晶のくっつき加減で底面を斜めに削るしかなかったのでしょう。
……ということは、このファントムはちゃんとクラスターだったのかもしれません。

最近クラスター状態で磨きを掛けている石を見たので、こんなファントムが入っているクラスターなら、ちょっとがんばってクラスター状態で磨いて欲しかったかも。
(わざわざみがくということは、表面が荒れてそのままではきれいに見えない石だった可能性が高いので)

「森」の精神

ケセラ・ストーンという石があります。
かのクリスタルヒーラー、A・メロディ氏が2007年にネーミングした石だそうで、国内では主にタンブルで見かけます。



ケセラ・ストーンという名前は「ケ・セラ・セラ(なるようになるさ)」と言う言葉から付けられたもので、説明には「ケ・セラ・セラ」という歌から取られたと書かれていますが、それが本当ならば、その歌はヒッチコックの「知りすぎていた男」という映画の中で、ドリス・デイと言う歌手がうたっていたものということになります(日本ではペギー・葉山がカバーしています)。
ただ、このフレーズはこの映画が初出ではないようですが……。

さらに「ケ・セラ・セラ」という言葉はスペイン語であると言われていましたが、それもどうやら正しくないようす。
いろいろ調べているサイトさんを見つけたので、こっそりリンクさせてもらいます。(こちら

さて、このケセラ・ストーン、見かけるのはほとんどタンブルで、値段もタンブルとしてはお高い1000円台~5000円台。私は、さらに安い数百円台のを見つけて手に入れていたのですが、このたび、ひょんなところでビーズを手に入れました。


私は、ビーズでブレスと言っても効能は完全無視。
一にも二にも見た目重視。
たとえばヒマラヤ水晶のように石にまつわるイメージで惹かれることもありますが、何かを期待して石を選ぶのではありません。

時にはアンデシンやモリオンのように高額石を買ってしまうこともあるんですが、たいていは低価格帯で事足ります。
なんと言っても不透明石、ビミョーな石を好き勝手に組み合わせることが多いので、キラキラ「宝石質!」を売りにする石でなくても問題ありません。

先日IJTに連れて行ってもらったときのことです。
宝石イベントではあるのですが、広大な会場の一角には天然石ビーズや原石を扱う店が少しあります。そこをうろちょろしていると、種々雑多なビーズをざらりと箱に入れて売っている店がありました。

天然石でブレスの場合、見た目に透明でキラキラした石が人気ですが、岩石を削ったビーズは、いざ微妙な質感が欲しくて探しても見つからないことが多いです。
なんといっても決まった名前すら付いていないことが多いので、名前で探すこともできない始末。
となれば、見かけたときに探して買うのが得策です。

それにビーズでも「掘る」のは楽しい。

ザックザックと箱の中を「掘って」いると、なにやら見覚えのある石が。

ケセラセラ

これは、ケセラ・ストーン!?

何でこんな所に?

慌てて確認しましたが、名札も付いておらず「その他の石」扱いされてます。
うーん、色合いも濃いし、タンブルよりもむしろ質はいいぞ。
よくみると私好みの不透明&ビミョーな石。

8ミリ、10ミリがあったのでこの際両方を買い込み、会計の時に聞いてみました。
「これは、何という石ですか」
果たして、お店の人曰く(自信たっぷりに)
「ジャスパーです」

そうですね、お値段もジャスパーな感じです。
不透明石だし、ジャスパーといわれそうだな~と思っていたら、ズバリ言われてしまいました。

しかし、ケセラ・ストーンはジャスパーではありません。
いろいろな鉱物が混じった岩石……コングロメレイトです。これは礫岩(れきがん)とのこと。
直径2ミリ以上の礫(れき)がかたまり、礫と礫の間に泥や石灰質の微粒子が入り込みくっつけている、天然のモザイク石というわけです。

そういえば、image009で、アクセサリーになっているのを見かけましたっけ。

調べてみたところでは、産地はブラジルバイア州のジュアゼイロ。
混ざっているのは「Feldspar, Calcite, Kaolininte, Iron-oxides, Magnetite. Clinozoistite, and Leucozene are present in trace amounts. Also displays quartz.」だそうです。詳しくはこちら:海外サイト
順番に、長石、カルサイト、カオリナイト、 Iron-oxides(※)、マグネタイト、クリノゾイサイト、Leucozene(※2)、そして石英。この石の青い部分はオパールだそうなので、石英とあるのは石英族・オパールのことでしょうか。

※:Iron-oxidesではヒットしないが、おそらく酸化鉄
※2:Leucozeneも検索でヒットしない。もしかしてLeucoxeneのミス・スペル?

メロディ氏は、このいろいろ混ざった石をスーパーセブンに似ているとかGrand Formationだとか呼んでいるようで、いろいろ麗々しい説明もくっついていますが……まあ、興味があったら検索してみてください。

私がこの石をイメージとしてみるとしたら、「いろいろ混ざっている」「見た目がビミョー」なところがポイントだと思います。

見て楽しむ石はたいてい、透明でキラキラした、わかりやすく美しい石が人気です。
ビーズでもAAAグレード!とか、宝石質、ジェムグレードと言われると、思わず見てしまいませんか。
ネットで見かけるブレスもキラキラ系のものが多いようす。
私のように不透明地味石をたくさん使うブレスは少数派です。

スーパーセブンや今回のケセラ・ストーンは、ある意味一般的好みの王道からはずれています。
まあ、スーパーセブンは「きれい」「欲しい」という人も多いですが、仮にメロディ氏が注目しておらず、スーパーセブンとしての説明抜きだったらどうでしょう?
全く誰も見向きもしないとはいいませんが、興味を持つ人はぐっと少なかったのではないでしょうか。

アメジストは、好みがあって好きじゃないという人もいます。でも、好きではない人も「きれいだけど、好きじゃない」であって、「きれいとは思わない」と言いきる人は少ないでしょう。
でも、スーパーセブンやケセラストーンは……?

私はワイルド石、変な石、内包物石が好きですから「(ある意味)きれい」「おもしろい」といいますが、少数派であることもわかってます。
スーパーセブンもケセラストーンも、ついでにエレスチャルも、客観的に見たら、素直に「きれい」とは言えないでしょう。

そんな「素直にきれいじゃない石」にメロディ氏が目を付けたということがおもしろい。
たぶん、「素直にきれいな石(ある程度手に入りやすくてそこそこ安い)」がだいたい出尽くしてしまって、残るは内包物入りや岩石系だった……というのが真相かも知れませんが(ヘブン&アースの「新製品」を見ているとそんな感じがします)、ともかくもスーパーセブンにせよ、ケセラストーンにせよ、混じっていることを条件とし、それに意味があると言っている、そこが興味深いのです。

なんだか、「あ、スピリチュアル(ニューエイジ)」な感じ。

石がスピリチュアルな力を持っているとかいないとか、そういう話ではなくて、スピリチュアルって何だっけと調べたときに出てきた事柄と、どこか通じるものがあるように思われるのです。

まじめに書くと長くなるので、ざくっというと、1960年代、アメリカを中心ヒッピー・ムーブメントが始まります。その後ヒッピー・ムーブメントと入れ替わるように1970年代後半から80年代にかけてニューエイジ・ブームが起こります。
その動きを後追いするように、日本にもその流れがやってきて、流れの一部として「パワーストーンブーム」が興ります。(1980年代)
欧米と日本のブームにはややタイムラグがあるようで、日本でパワーストーンブームが起こっている間に、欧米のニューエイジはやや下火、しかし90年代後半より精神的な面が強調されて復活、2000年ごろに日本でも浄化やプログラミングなどのクリスタルヒーリング系パワーストーン・ブーム……となるようです。

ちなみに、90年代後半に復活したニューエイジは、その後2001年を迎え……ニューエイジという言葉そのものが新しい時代、漠然と21世紀をイメージしていたために、21世紀以後はニューエイジではなくヒーリングやスピリチュアルと呼ばれるようになっているようです。

この流れの中では、新たな時代のための新たな価値観が模索され……それは価値観によって個人の意識を変え、より多くの人の意識が変わることで社会を、世界を平和的に変化させようと言うものだったのですが……まずは、伝統的キリスト教的価値観が否定され、それに変わるように東洋の思想・宗教(禅やチベット仏教など)が広く紹介されました。
(それはさらに、ネイティブアメリカンの考え方などのもっとプリミティブな思想に変わり、さらにはレムリアやアトランティスというイメージにまで変化していったように思われます)

このキリスト教的価値観の否定から東洋の思想へのあこがれを、砂漠の思想から森林の思想への変化だと説明しているのを読んだことがあります。
砂漠や森林というのは、キリスト教(母胎となったユダヤ教)、仏教がそれぞれはぐくまれた土地の環境のことです。

砂漠で生まれた宗教は、その厳しい環境故に唯一神などの思想が生まれやすく、一方森の中で生まれた宗教は、いろいろな生き物に囲まれていたことで多神教/輪廻転生などの思想になったのだろうというのです。
どちらが正しい、優れているというのではなく、宗教が、歴史を重ねて作られていく過程で、その土地の環境の影響を受けたと言うだけのことです。

たまたま、砂漠派宗教のキリスト教的社会の中で「今までとは違う、もっと別なものを」という欲求が生まれたとき、目に付いたのは森林の思想(仏教など)だった。
森は、たくさんの木々に囲まれた場所。そこで生まれた思想は、いろいろな考えを、時には異なる神々をも取り込む融合の思想。日本の八百万の神などは、その最たるものでしょう。


話は戻ってケセラ・ストーンですが、水晶に始まり、あれやこれやの石を紹介してきたクリスタルヒーラーが、次に目を付けたのが、天然モザイク石だった……というのは、ややこじつけですが「もっと別の考え/価値観を」と求めて東洋の思想に惹かれた流れに似ているように思えませんか?

そう思うと、「新しい石です、▲▲のパワーが宿っています」だけではなくて、「いろいろ混ざっている(グランド・フォーメイション)がキモであるぞよ」と言うメロディ氏には、「なかなかやるな(ニヤリ)」と思ってしまうわけです。

鉱物を単語とすると、岩石は単語が集まったセンテンス(文章)である、という鉱物分野の説明を合わせて考えると、いろいろ混ざったこの石はさらに意味ありげ。

ご覧の通りの個性派石だけど、これはこれでおもしろい、そんな考えもあるんだよ。
これじゃなきゃと決めつけるのではなく、とりあえず受け入れてみる。そこから生まれるものもある。
どーんと構えていればなんとかなるさ、ケ・セラ・セラ。
これはそういう石なのかも。


ケセラストーンビーズで、さっそくブレスも作ってみました。↓
ブレスなどハンドメイドのためのセカンド・ブログ

↑バナークリックで、セカンド・ブログへGO!






この色は!?

ジェイド・アクア

ハンドメイド……ではなくて、買ったもの。
ブレスを買う場合、たいてい一種類の石のブレスが多いです。(時にばらして組み替えたりします)

最近、翡翠(ジェダイド)が気になり、探していたのですが……。
翡翠は翡翠(ジェイド)と名前が付いていても翡翠(ジェダイド/硬玉)ではないものがあるうえ、色合いや透明度もさまざまで、「これだ!」という確たる目標がないと探すのが難しい&ややこしい&面倒くさい。

私の場合は、ジェダイドか否かの判別眼に不安があるので、ますます敷居が高い。

でも、何だか気になるので探してみることにしたのです。

さて、翡翠(ジェダイド/硬玉)と言えば緑が有名ですが、実は純粋なジェダイド/硬玉は白。
そこに不純物やジェダイドに似た別の輝石が混じったりして色が付きます。
なので、緑の他にもラベンダーやオレンジ、青っぽいものなど、意外に色のバリエーションがあります。

今回探そうと思ったのは、翡翠らしい緑ではなくもっと淡い色。色が付いているような、いないような、緑のような、そうでないような、微妙な色合いで、やや透明感のある半透明のもの。
そんな翡翠(ジェダイド)がいいなあ。

何とも微妙な色合いが気になる問い理由が第一ですが、あまりにきれいな色合いは染めている場合も多く、翡翠としてはグレードが低い、微妙な色合いのものの方が加工の可能性が低いと聞いたからです。

それっぽい石があればのぞき込み、いろいろさがしていると、某ショップの片隅で写真のブレスを見つけました。
12ミリと大粒で、微妙な緑。思い描いていたものよりはややくすんでいますが、実物を見るとそれがなかなかいい感じ。とろりとした半透明の感じも良いではないか。
値段も予想以上にお安いし。

「いいかも~」
と手にとって見ていると、お店の人(外国の人)がやってきて言いました。

「アクアマリン、おもしろい色でショ」

……は?

…………アクアマリン?


アクアマリンと言えば水色で、いや緑がかったのもあるのは知っているし、実際に見て、このビーズなんだっけと首をひねったこともあるけれど。

これ、アクアマリンなの!?

慌てて同じ籠に入っていたブレスをチェック。
言われてみるとそれっぽいような。
でも、ジェダイトにもこんな感じのはあったような。
こっち(別のブレス)はアクアマリンに見えるけど、こっち(写真のブレス)は、見れば見るほど非・アクアマリン。

……別の石が混じっていたりしない……よね?

私には何とも判断できませんが、「いいじゃないかこの色、半透明の質感」と思った第一印象と、これがアクアマリンならアクアマリンらしからぬ変な色、もしジェダイトなら初志貫徹ということで買ってみました。
アクアマリンとしても翡翠としても、グレードは高くないので財布にやさしいリーズナブル価格。

本来なら12ミリは大きすぎるんですが、この微妙な色合いのせいか、意外に手に馴染みます。



プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

カレンダー
01 | 2010/02 | 03
- 1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 - - - - - -
検索フォーム
QRコード
QRコード
ブロとも申請フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。