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歌う水晶

シンギング・クリスタルと呼ばれる水晶があります。

時にはレーザー・クォーツと混同されてますが、シンギングのシンギングたる所以は「音」。
決定的に音が違う水晶なのです。

検索して説明を読んでみると、『結晶同士を軽くぶつけるとキンキンと高い音がするものをシンギングクリスタルと呼ぶ。』と書かれていることが多いです。
間違いではないんですが、『結晶同士を軽くぶつける』をどうやるかで見つけやすさや音も違ってきます。

左右の手に一本ずつ持って、「×」を作るようにこつこつ打ち合わせても、実はよくわかりません。
慣れると、若干の違いがわかりますが、これは本来のシンギングの音ではないのです。

いろいろやってみて、一番良い音が……水晶の「歌声」が楽しめたのは、掌に2本のシンギングを並べてのせ、水晶を二本そろえたまま転がす方法です。
もっといいのは、ハンカチを細長く四つ折りくらいにして、シンギングを2本そろえて載せ、ハンカチの端と端を持って、やはり2本そろえてころころさせる方法です。

水晶が2本、柱面を軽くぶつけながら転がると、水晶とは思えない「チリチリチリ……」という高く澄んだ音がします。
これが、水晶の「歌声」。

言葉ではうまく言い表せませんが、普通の水晶が「ことことこと……」という感じであるのに対し、シンギングは「チリチリチリ……」。
それくらい違います。
(水晶はそこそこ硬い鉱物ですが、硬いことと割れにくい(割れやすい)のは別なので、ぶつけると欠けたりすることがあります。試す場合は慎重に、そっと試しましょう)

不思議なことに、シンギングと普通の水晶の組み合わせではダメ。シンギング同士の組み合わせのみが歌声を生みます。

そのうえ、音の高さも違います。
つまり、シンギングと非シンギング、音の高低のみではなく、やや音が高いもの、とても音が高いものなと、じつはいろいろあります。

色も、透明とは限りません。
私が持っている中では、最も高い音を出すシンギングはこれ。

シンギング

パキスタン産の緑泥入りです。
この水晶の「歌声」は「金属音」といいたいほど高く、澄んでいます。

他の結晶がはずれた痕がたくさん付いている、見た目あまり綺麗ではないので、そこから高く澄んだ音が聞こえるギャップがたまりません。
2本といわずもっと買って、集団で歌わせてみれば良かった~。(今度探そうかな)

大きさもさまざまです。
これは15センチ近い大型。


変な形だけど、シンギング



そして……、転がしたり、叩いたりして調べられないけれど、これもたぶんシンギング。
試せないのになぜそういうかというと、シンギング・クリスタルは、肌と擦れたとき……表面がざらざらしたり凸凹しているところが肌と擦れたときも、普通の水晶より高い音を出すのです。
それを試すと、たいていシンギング。
このクラスターはぶつけて確かめていませんが、肌とふれあう音から推測するとシンギングかも……というわけ。

さて……同じ水晶なのに、なぜ音がちがうのかというと、実は謎。
普通の水晶よりも硬いといっている所もありますが、硬度が違うなら、水晶とは別の鉱物に分類されてしまうんじゃないでしょうか。





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へんてこ産地

これも、長らく写真が撮れなかった石。
満足とは言えないけれど、何とかそれなりに写ったので、登場です。

mexico-cluster

水晶のクラスターです。底面の大きさは500円玉くらい。
若干灰色がかったような白濁した水晶で、細い結晶が数本ずつ同じ向きと……全体としてはばらばらな方向を向いてます。
結晶は、表面が微細な鱗条にでこぼこ……ざらざらした感じ。
うっすら緑泥がかかっているのか、緑っぽくも見えます。

おもしろいのは、それそれの結晶の先端にそろばん型結晶がくっついたようになっていること。
セプターの一種といってもいいのかもしれません。それがすべての結晶に……小さい結晶まで例外なしとなると、これは何ともおもしろい。

ロシアのダルネゴルスクなど、へんてこ水晶を多く産出する産地がありますが、私はメキシコもへんてこ水晶の産地にリストアップしたいです。
見かける機会は多くありませんが、実にへんてこ水晶がさりげなく混じってます。

見逃せません。

黒い獣

b-1

ごろんと黒いこの石。
表面はあんまりつやつやじゃないし、一見そこらへんに転がっていそうな、それだけに売られている石の中に混じっていると逆に異彩を放つこの石。
お、と目を付けて手に取り、確かめたときには「うひょひょ」と変な笑い方をしてしまいました。

だって……わかりやすいように明るめに撮ってみます。

b-2

この石は、
ルチルぎっしりすぎて真っ黒水晶。

もしかしたら角閃石だったりするかもしれないけど、とにかく針……というか毛のようなものがぎっしり。
内包されているというより、毛皮を持つ生き物が石の形の中にぴったり丸くなっているような感じです。

たぶん、水晶に内包されているんだと思うんですけど、これは、針入り水晶というより「毛皮石」

やっぱり中身ぎっしりで毛皮っぽいと思っている丸玉がありますが、

今回の方が野生っぽい感じ。

この青はどの青?

変な話ですが、「わからない」を理由に買ってしまう石があります。

この石、何だ?

わからない。それが買うに至った第一の理由。
いちおう、第2第3の理由もありまして、第2:青くてきれい、第3:「わからない」ので安かった。

わからなくて青くてきれい。それはこんな石。

bsp?


何だろう~とだいぶん「寝かせて」いたんですが、たぶん、ブルー・スピネル?(「?」がかなりたくさんくっつきます)に落ち着きました。

理由は、以前、やっぱり「わからない青」として登場した石と同じで、
◇産地ははっきりしないけれど、アフガニスタンかパキスタンであることは確か。
◇パキスタンでブルー・スピネルがでていて、(買った店に)かつて入荷があった。
◇白い母岩と青の組み合わせはブルー・スピネルにある。

それと、表面は妙にがさがさ凸凹していますが、アウトラインだけを見ると、他の石よりはスピネルっぽいかな、という感じだからです。

つまり、かなり頼りない理由による予想。

いや、最初はもっと珍しい、アフガナイトの毛色の変わったのかな、とか、ラピスラズリに混じって出るらしいソーダライトの結晶だったりしないかな、とか淡い期待もあったりしましたが、たいていはそういうことはなくて、その産地では一般的なものです。

で、スピネルだったとして、このがざがさでこぼこはどうしたことだろう?

……スピネルの触像?

まるのみ・クォーツ

ほどよい大きさで、形もまとまりがあって、それでいて「変」
とても私好みの石なのに、唯一の玉に瑕が「写真がうまく撮れない!」……。
今日の石は、そんな石。

パキDT

パキスタン産のDTです。
DTとは、ダブル(double)・ターミネーション(termination)のこと。ターミネーションとは「末端」の意味なので、端っこが二つある、つまり両端がとがった(錐面がある)、両錐の水晶のこと。
長さは7センチほど。

柱面が余り発達しておらず、ハーキマー・ダイヤモンド(クォーツ)にも似た、ころんとした感じの水晶です。
ただ、表面はかなり複雑な形状をしています。
わかりにくいのを承知の上で説明しますと……。

まず、いしの向かって右下の方を見てください。なんか、他の部分に比べて結晶面に段差がありませんか。
この石、まるで水晶が水晶をまるのみしているように、5ミリほどの層が元の結晶をほぼ包み込んでいて、画像右下は、包み込まれていない部分が見えているんです。

しかも、飲み込まれつつある結晶は、外側を覆われる前に一度雲母っぽいものに覆われていたらしく、それがファントムになって見えています。(画像上先端)

つまり、この石は、画像のような方向から見ると「飲み込まれ中」。
反対側から見るとファントム。

どうなっているかは考えるとわかるけれど、それでもやっぱりおもしろい。

手と目?

チャグミ

天珠です!
先だってのミネラルフェア in 赤レンガ倉庫で買いました~。(同じ天珠の裏表を写しています)

はじめて見る模様だったのと(見ているかもしれないけど覚えてない)、ふわっとぼやけたような感じと、柔らかい色合いが、この「ぼよよん」とした模様にマッチしているように思われたので。
天珠は模様がにじまずくっきりしていて、白黒はっきりしているのがグレードが高いとされますが、私はどうも今時現代天珠の、まるでマスキングテープでも貼ったようなくっきり具合が余り好きではなく、そこらへんにはあまりこだわりません。

さて、この模様、いったいなんだろう。
模様の意味とか効果は必要ないけど、ただ「天珠」と呼ぶのも何だし、区別する記号としての名称は知りたい。
買ったお店の人は「現地では『シャグミ』と呼んでいる模様だそうです」と教えてくれましたが、「シャグミ」で検索しても素直にはヒットしませんし、たぶん天珠一般としては、何か漢字の名前があるはず。

例によってちまちま検索していくと、
山水天珠
一眼山水天珠
太陽眼山水天珠
などの名前が出てきました。

天珠では、○(丸)を「目」ととらえ、その数によって三眼とか九眼と呼びます。
それに従うと、この天珠は○が2つあるのだから一眼山水天珠の名称はどうなんだろう。
太陽眼というのははじめて見る名称だし、普通の目とどう違うのかもわからない。
(楕円形のものを「仏眼」と呼ぶことがあります)

とりあえず、すべての名称に共通してる「山水天珠」ということにしておこうかな。

ただし、「山水天珠」は私にとって記号です。
別に「ぼよよん天珠」でもいいんですけど、いろいろ話をするにあたっては、なるべく一般的な名称がいいだろうと思って、「山水天珠」を使うだけです。

なぜなら、この模様が本当に山水をイメージして作られたのかはわからないし、そうなると「山は長寿、水は智慧を表すので、天地万物を育てる意味で、福徳、財が得られる」とか「山の気、水の気を調整し、気血経脈を活性化するので、身に付けると病魔を断つ」などの説明もあやしくなります。

「如来の大光明が太陽のように照り輝く姿を象徴いている」
については、天珠はチベット仏教発祥ではないので、後付の説明だと考えます。

だって、天珠は2000年以上前からチベットに伝わると言われますが、その説明通りならば、天珠は紀元前、または紀元前後からチベットあることになります。
ところがチベットに仏教がはいってきたのが7世紀。ずっと後です。
そもそも、釈迦が生まれ、悟りを開き人々にそれを説いて回ったのは、諸説あるものの紀元前後。釈迦入滅後弟子が教えをまとめ、仏教としてまとまっていくのはさらに後。

天珠の方が古いじゃないですか。

まあ、長い歴史の中で仏教的なものも入り込んでいますし、現代デザインの天珠もたくさんでているので、それらは仏教的な名称や意味が添えられていても不思議ではありません。
でも、仏教以前からあった(であろう)天珠の模様には、本来の名前、本来の意味があったはずです。

残念ながら、私の持っている老天珠の本には、この模様は出ていないのですが、単純で素朴、かつ抽象的なこのパターンは、古い模様であってもおかしくないと思います。

さて、話は冒頭に戻ります。
買ったときに、お店の人はこの模様について「現地では『シャグミ』と呼ばれているそうですよ」と教えてくれました。
シャグミというのは農具の一種だそうですが……どこらへんがどんな農具を表しているんだろう。

「シャグミ 農具、チベット」など思いつくキーワードで検索しましたが、わかりません。
チベットの農具について述べているサイトがあったので、見てみましたが、シャグミに似た名前のものはありませんでした。

うーん。

私はここで「チャグミ」で検索してみました。
……というのも「シャグミと呼ばれているそうです」と聞いたとき、私は「チャグミ」と聞いてしまい、メモ帳に書いていたんですが、覗き込んでいたお店の人が「シャグミ」と訂正してくれたのです。

しかし、シャグミでヒットしなかったんだから、ためしにこっちでも。
Amethystに「アメジスト」「アメシスト」「アメチスト」の表記があるように、日本語にはない発音をカタカナ表記すると、いろんな記揺れが発生します。
もしかして「シャグミ」は「シャ」と「チャ」の中間のような発音だったのかもしれないではないですか。

「チャグミ チベット」……と検索すると。
たったひとつだけ、
『チベットは夜叉の地(Srin khams)となり、夜叉ギャリン・チャグミ(Srin sgya ring phyag mig)らはボン教を重んじた。』
という一節がヒットしてきました。(http://nierika.web.infoseek.co.jp/tibetpersia121.htm)
農具とは関係ないみたいだけど……

夜叉ギャリン・チャグミ(Srin sgya ring phyag mig)
たぶん
夜叉:Srin
ギャリン:sgya ring
チャグミ:phyag mig
でしょう。

チャグミはチャグ(phyag)・ミ(mig)ということになります。

ここでもう一つ思い出しました。
「天珠の神秘力~チベットの守護石」という本がありますが、その中に
「ズィーには多くの種類(たとえばチュー・ミ(cyu-migi、つまり”水の眼”など)があるが……」
という一説があったのです。

チャグ・ミ(mig)
チュー・ミ(migi)

似ている。
とすると「ミ」は「目」の意味なんだろうか。
チベット語電子辞典を見つけたので調べてみます。

chu:「名」水。川。小川
mig:「名」目
 (migiは該当なし)
と出ました。なるほど、チュー・ミは「水の眼」という意味です。(「ミ」の綴りがちょっとおかしいですけど)
では、チャグ(phyag)は? 検索してみます。
結果は、phyag:「-」手(敬)

じゃあ、チャグ(phyag)・ミ(mig)は「手、目(手の目?)」という意味?
画像下の二重丸が目で、上が手とか?

もちろんネットで見つけたチャグ(phyag)・ミ(mig)と、天珠の「シャグミ(チャグミ)」が、まったく関係ないという可能性はあります。
でも、関係ないとしたら、単語として調べてみて、ちゃんとチベット語で意味が出てくるでしょうか。

チュー・ミ(水の眼)という名称と比べると、山水や太陽眼よりもずっとチャグ・ミ(手、目(手の目?)の方が素朴で近い雰囲気を持っているように思われます。

強い眼(二重丸)で魔を見返し、「手」で遮る。そんな魔除けの意味があるように思えてきました。

紅葉ドーム

原石好きといいながら、ビーズでブレス。
いや、基本的に原石好きなんですよ……といっていたら、意外に磨きものも多い……。

どうも、ビーズの分野からは丸玉やこういう磨きものも「原石」といわれてるフシがあるようですが……。

紅葉ドーム

ブラジルの水晶の磨きです。
「ハイ・カボション」という言い方もあるようですが、底面は磨かれてないし、個人的には「ドーム磨き」と呼んでます。

どういうものかと説明すると、ほぼ透明、ごくうっすらスモーキー?な水晶の中にルチルと思われる針状の結晶が入っていて、その表面を鉄さびのようなものが覆い(とのためにルチルか否かが判別できない)、針状結晶の途中から丸い鱗状のものが「生えて」ます。
何かの鉱物がそこに結晶しているというより、何らかの理由でそこにクラック(ひび)ができて、そこに鉄さび(酸化鉄)が染みこんだようにも見えます。

要するに不純物だらけの内包物なのですが、光に透かすことで鉄さびのオレンジ~赤~茶色が強調され、ドーム状の磨きによってアップに見えて、なかなか素敵な内部空間を見せてくれます。

今の季節にぴったりの、紅葉・落ち葉な感じではありませんか。

ココに注目!

まち針

先だってのIMAGE展での頂き物。(ありがとうございました!)

おなじみ、中国は四川省、Meiguのエピドート付き水晶です。
この産地の水晶は、アメジストがファントムになっていたり、ヘマタイトがアメジストの上を覆ってレッドファントムになっていたり、中に色とりどりの内包物が入っていたり、いろいろあでやか&個性豊か。

いくつかある中から選ばせていただいたのですが、今回私が選んだのは、エピドートがかわいく丸くくっついているけれど、アメジストの色味もヘマタイトの赤もほとんど感じられないさっぱりタイプ。

この丸いエピドートが内包されてると、すごくかわいいと思うんですけど。

いや、目を付けたのはそういう「~だったら」ではなくて、ここ。
写真では真ん中奥、一番上に写っている結晶です。

まちばり2

じゃん。
まち針~!

どうなっているのかというと、結晶の中心部から放射状に黒っぽく長い(おそらく)ゲーサイトが内包されていて、そのうえに丸い薄片状のヘマタイトが内包されているんですね~。
まるで、ゲーサイトの針のてっぺんにヘマタイトがくっついているように見えて、まるでまち針。

実は、昨年12月の池袋ショーで、Meigu産でなが~い針状のゲーサイトが入ったタイプを見つけておもしろいと思っていたものの、やたらに強気な値段で買わなかった思い出があります。それに似たタイプにここで出会えるとは!


「Print」 stone

え~、3日連続でと予告したくせに、昨日はさぼりました。すみません。
言い訳を聞いてください。
3日目トリとなるはずの昨日の記事には、地図を載せる予定でした。
ところが……、その地図が見つからない。
19日には地図を作り始め、記事を書いているうちに付け足したいことも出てくるだろうと思って、画像にせずに、フォトショップ(エレメンツ)のデータのまま保存したはずなのに。

たまに、保存したつもりがしてなかったことがあるので、あり得るっちゃあり得る話なんですが。
……それが、同じ地図で2回続くと話は別。

そうです、2回連続で同じ地図をなくしました。
1回目をやったときには、あちゃ~、せっかく作ったのにドジだなあ……と思って作り直し、しっかり保存したはずなのに。
そのはずなのに、またしてもない!

7年もブログをやってると画像の数がシャレにならないので、画像関係はフォルダを分けて保存してます。
特に地図は後々直すことが多いので、最近は、フォトショップデータのままのベースも保存します。
フォルダの場所も決まってる、保存した(はずの)記憶もある。
なのにないとは、なにごと!

……ということで、ちまちま作り直していたのです……。
ふう。

気を取り直して3連続オーストラリア石のトリ。
コレ。

printstone

ゼブラ・ストーンじゃないの?
……と思われたことでしょう。
私も、そのつもりで買いました。
あら~、色つきゼブラ、ほどよい大きさ(長さ4.3センチ、幅1.6センチ、バチカン部抜き)。
普通のゼブラ・ストーンをこんな大きさにしたら、縞模様が大きすぎて入らないのに、これは縞が細かいし、色の感じがなかなかすてき。
……と思ってました。

ところが、最近これと同じ石を「プリントストーン」という名前で売っているのを見つけてしまいました。
プリントストーン?

最初、「フリントストーン」だと思いました。
ゼブラ・ストーンは泥岩ですが、ジャスパーと間違われるだけに、石英質の石にも似ています。
しかも、ビーズや装飾品として見かけるフリントストーンはやっぱりしましま石。


※フリントストーンとは「火打ち石」の意味で、この石の場合は、チャートという岩です。
(火を付けるのに使う火打ち石にはチャート以外の石も使われ、チャートだけをフリントストーンというわけではありません)

間違われても仕方ないかな……と思ってよく見ると、リントじゃなくて、リントと書いているじゃありませんか。
え~? ゼブラをフリントと間違えて、さらに「プリント」表記?
ちょっとそれは……。

間違うにしてもほどがあるとぶつぶつ言いながら、それでもとりあえず検索。
フリントは「Flint」ですけど、プリントはやっぱり「Print」かな。
このときは、いったいどれくらい誤った表記が使われているのか確認するつもりでした。

……が。

あら?
間違いじゃなくてプリントストーンの名前があるみたい。
産地は……Pilbara(英語サイト)……ピルバラ?
ゼブラはキンバリーだし、産地が違う?
もしかして、この石はそもそもゼブラストーンではなかったりするのだろうか?

いささか焦って検索しまくり……(その過程でMookaiteやゼブラストーンの新しい資料を見つけたんですが)。

ごめんなさい、失礼を申し上げました。
私の方が勘違い。

この石は、ゼブラストーンが採れる西オーストラリア州のキンバリー地域ではなく、その南のピルバラ地域の
ハマスリー山地(の中のハマスリー盆地)で採れる石。

「Printstone」で検索して出てくる石は、ゼブラストーンがグレー・ベージュ~ベージュ~ピンク・ベージュの単色の地に大柄な小豆色の縞模様であるのに対し、縞模様の感じは大変よく似ているものの、縞模様の色にグレーっぽいものがあったり、色が淡くてソフトな色合いのものが見られます。
最大の違いは、自色がベージュ~赤褐色のグラデーションになっているもの(私が買ったのは地色が均一に色づいていますが)があること。
思い返すとゼブラには、地色グラデーションの石は見かけません。

となると、私はこの石をはじめて見たわけではないようです。
以前、この石のちょっと色の鈍いものがイルカの形に彫られているのを見たことがあります。
その時も「あ、ゼブラ」と思っていたけど、あれ、プリントストーンだったんだ。

……とこのように、ゼブラストーンとプリントストーンはシマウマ柄のところが似ています。
ところが、産地を地図上にマークしてみて意外。

プリントストーンマップ

よく似ているゼブラストーンの産地とプリントストーンの産地は離れていて、むしろMookaiteの産地が近い。
※どちらかと言えば、出会って、実際はどれもむちゃくちゃ離れていますが。

そしてちょっと疑問も。

ゼブラ・ストーンでは約6億年という年代が説明されてますが、プリント・ストーンはどうなんだろう。
プリントストーンの説明では、20億年という数値が出てくるんですが……プリントストーンの方が古い……?

西オーストラリアの地質は、先カンブリア時代(数10億年~約6億年前)にできた古いものでクラトンと呼ばれます。

上の産地図に、地質の地図を重ねてみると……

くらとん

盾状地というのは、古~い時代からずっと陸地であり続けた部分で、古い岩石が現れているところ。
長い年月のうちにとがった山などは浸食されてぺったりなめらかな盾のような土地になっているので「盾状」地と呼ばれます。
卓状地は、盾状地の周辺部。これも古い土地ですが、盾状地の一部が沈んで海や湖になり、そこに地層が重なったものが再び隆起して陸地になったところ。(参考サイト様

ざくっと言うと
盾状地……古い古い時代の岩盤が露出。
卓状地……盾状地の一部が沈んでそこに溜まった堆積岩が、古い岩盤の上にのっている。
     これも古いが、堆積した部分は盾状地よりは新しい?
……という感じでしょうか。

それを踏まえてみてみると……いくつかの地図を重ねているので微妙ですが、キンバリーのゼブラ・ストーンの山地は卓状地エリアにも入りそうな感じの場所。
6億年という年月も、先カンブリア時代としては一番新しいし、泥岩という性質から見ても、盾状地がちょっと沈んで地層が堆積して……という卓状地のできかたに合いそうです。

大してピルバラのプリントストーンは、古い岩石露出の盾状地のど真ん中。
約20億年という年代が出てくるのも頷けますが、こんなにもゼブラ・ストーンそっくりなのに、大きく年代が違うのでしょうか。
『卓状地は楯状地を取り囲む形で分布することが多いが,楯状地の内部に盆地状に分布することもある。(参考サイト様)』とのことなので、ハマスリー盆地(Hamersley Basin)で見つかるというプリントストーンは、ひょっとすると盾状地ど真ん中でも、ゼブラ・ストーンとよく似た年代じゃないかと思ったり。

それにしても、西オーストラリアは、何と美しく魅力的な「古いい岩」が見つかる所なんでしょうか。

ASIMO

予告通りのオーストラリア石第2弾。

縞馬玉

ゼブラ・ストーンです。
石友達の桃猫さんとおそろい~。
……というか、桃猫さんが買われたのを見せていただいて、かわいい~! と買いに走りました

この石はすでに一つ持っていて、以前にプレート型のが登場しています。
プレート型のはマット仕上げで地がベージュ・ホワイト、今回の丸玉はつやつや仕上げ、地がちょっと赤みを帯びているので、印象が少し違いますが、同じ産地の同じ石。
おおらかでくっきりはっきりなストライプ模様は健在です。

プレート型を紹介したときに、
◇西オーストラリアの東キンバリー・エリア産
◇赤みを帯びた帯およびスポット模様があるシルト岩または泥岩

 (要するに粘土のような細かくて均一なものが固まった堆積岩)
◇約6億年前の大変古い石
であること、このくっきりはっきりの模様は、どうやってできたかまだ定説はなくて謎が多いものの、リーゼガング現象によるものではないかという説があることを書きました。

今回は、産地がもう少しくわしくわかりました。
この何ともポップな石が採れるのは、キンバリー・エリアの中のカナナラという場所。

オーストラリアの原住民アボリジニの言葉で「大きな水と出会うところ」を意味するというカナナラには、ゼブラ・ストーン・ギャラリーという施設があって、自分で石を磨いたりもできるそうです!

いったいどんな状態で地面からでてくるんだろう……と思っていたら、写真を載せているサイトさんがあったので、こっそりリンクさせていただきます。(こちら)

このように、何ともポップですっとぼけた模様のゼブラ・ストーンですが、この石もまた「要・大きさ」という宿命を背負っております。
ゼブラ・ストーンは6月の新宿ショーで、オーストラリアの業者さんがもってきます。
ビーズもあるんですが、このように大柄な模様なので、小さいビーズにしてしまうとベージュと小豆色のツートンカラーになってしまって、シマウマ度が激減。
せめて今回の丸玉(4センチほど)くらいの大きさがないとゼブラのゼブラたる所以を失います。


先に、この石が堆積岩(泥岩)であると書きました。
ところが、こういう見かけなので、ジャスパーと間違われます。
また、名前がずばり「シマウマっぽい」のでゼブラ、ゼブラ(シマウマ)といえば縞模様。
そして世に縞模様の石はたくさんある……ということで、
ゼブラ・ジャスパーやゼブラ・ストーン炉呼ばれる別の石がいろいろあります。

以前検索したときは、ゼブラ・ジャスパーが多かったように記憶してますが、今回改めて検索したら、ゼブラ・ストーン扱いの方が多いようす。
ジャスパーでなくなってきた分だけよしとしましょう。

ゼブラ・ストーンと呼ばれる別の石はこんなのが……

ゼブラ2
一番多いのはこちら。メキシコ産。
マーブル(大理石)説と、最近はドロマイト説を見かけます。

ゼブラ5
……サーペンティンなのに、しつこくゼブラ・ジャスパーと呼ばれている石。
手ざわりも重さもジャスパーじゃないのに、いい加減修正していただきたい。

ゼブラ3
比較的新顔石?
ジャスパー説とドロマイト説とあるけれど、ジャスパーにしては重いのでドロマイト説に一票。
シマウマというよりドローイング(線描)といいたい感じ。

ゼブラ4
レッド・ゼブラ・ジャスパーの名前で売られていたビーズ。
実は質感がゼブラ・ストーンに似ている。こちらは模様が細かいので、ビーズでも映える。
いったい産地はどこだろう。

カプチーノ
ゼブラではなく「カプチーノ・ジャスパー」の名前で買ったビーズ。
質感が似ていて、この色合いでもうちょっと大柄な模様の石をゼブラ・ストーンの名前で見かけたことがある。

……という感じなので、もし、「ゼブラ・ストーン」の意味を調べようとした際は、どのゼブラ・ストーンなのかご確認を!



最後に。
タイトルが「ASIMO」なのは、今回の石の向きを変えるとこうだから。

縞馬玉2

ASIMO顔(口つき)。










Mooka?

ちょっと気張って予告したいと思います。
今日から3日間はオーストラリア石でいきま~す!

ある石を皮切りにちょろちょろ調べておりましたらば、これはどうしたって3連続で行くべき!という流れになりましたので、初・予告。
行き当たりばったりの私にしては珍しい。(予告しようと思い立ったのが行き当たりばったりという話もありますが)

さて、3連続の第一弾はこの石。

mookaite

Mookaiteです。

ビーズでも見かけますし、おなじみとまでは言わないまでも、あ、オーストラリアのあの石ね。という感じです。
ところがまじめに向かい合ってみると、いろいろはっきりしないことが。

まず、私、この石の綴りは「Mookite」だと思ってました。
読みも、最初に知ったのはムーアカイト。
このときにはまだ綴りまで頭が回らなくて、ムーアと聞いて漠然と荒野(moor)を連想し、荒野で採れる石かも~などと考えてました。(moorはイギリスの地形なのに……)

そのうちにモッカイトだと聞いて、綴りがMookiteならそうかもしれないと直した覚えがあります。
そのほかムーカイト、モーカイトなどいろいろ聞くし、ジャスパーといわれたりジャスパーじゃないといわれたり、いろいろです。

今回別の石について調べていたら、世界最大のMookaiteの採掘者だと名乗る人のサイトに行き着き、どれどれと覗いていたら、いろいろと書き留めておきたいことが見つかりました。

まず、綴りがMookaite。
サイト中で
「よくmookiteとかmookaliteとかmookeriteとかmookとかmook jasperとかmoukaiteとかmoakiteとかmoukaliteとかmouakiteよばれてるけど、Mookaiteだ」と書かれてます。
あちゃ、間違い例の1番目に引っかかってました、私。

この石が採れるのは西オーストラリア州のガスコイン地域。
ガスコイン・ジャンクション近くのケネディ山脈(山地)というところで、そばを流れるMookaクリーク(川)にちなんで名付けられたそうです。(Mookaはアボリジニの言葉で「流れる水」)

このMookaがどう発音されるのかわからないので、カタカナ表記としてどれが一番適当なのかはまだ判断できません。ご存じの方がいらっしゃいましたら、教えてください!

さて、この石はジャスパーなのかそうではないのか。
国内サイトを見ていると、その不透明なようすからたいていジャスパーの仲間に入れられていますが、たとえばピクチャー・ジャスパー、レインフォレスト・ジャスパーと呼ばれる石が実はジャスパーでなかったりするので、そのまま鵜呑みにはできません。

果たして、このサイトでは、チャート、オパライト、カルセドニー、またはそれらが入り交じったものといえる……というようなことが書いてあります。

チャートというのは珪酸質の殻を持つプランクトンのような生き物の死骸が堆積した緻密な石。
オパライトは不透明な(宝石質ではない)オパールのこと。
カルセドニーは……まあ、おわかりですね。
この中でカルセドニーとオパールは、水晶(石英)の仲間で、できたときの温度の違いなどで微細な結晶になったり、結晶できなくて珪酸の微細な粒々になったりする違いがあるものの、大ざっぱには似た……近いものであるといえますが、チャートは毛色が違う石。
つまりMookaiteは、複数の鉱物が混じった「岩石」で……大きな塊ですから、部分部分で混じっているものの割合が違うのだろうと考えられます。
(ひょっとしたらカルセドニー分が強い部分が鑑別されて「ジャスパー」と分類されたケースがあるのかも)

ところで……このMookaite、ビーズでもよく見かけます。
不透明でまるで陶器のような質感で、粒によって小豆色だったりマスタード・イエローだったり、クリーム色だったり、ポップにもシックにもなる、おもしろいビーズです。

しかし……たかだか10ミリ程度のビーズでは、この石の魅力は伝わりません。
この石の魅力は、このシックでポップな(?)色合いが、摩訶不思議に混ざり合うところにあります。
それを味わうには、大きさがないと!
そう思って写真のビーズ(3センチ角くらい)を探したのですが……。
一度、Mookaiteで画像検索してみてください。

これは石ではなくて前衛絵画でしょう、といいたいような色合いのものが続々と!
大きい石は置き場所に困るけど、欲しくなります……。

「なるほど」の重要性

先だってのIMAGE展での戦利品です。
いろいろ見て回っていたら、見慣れない名前を見つけました。
石の名前というのは、次々新しいものが付けられるので、見慣れない名前も珍しくはないんですが、その名前はちょっと興味を引きました。

「クォーツ・イン・オパール・カルセドニー」

……???
オパールカルセドニー? 何じゃそりゃ。
確かにどちらも水晶(石英)の仲間で、成分は二酸化珪素だけれど、クォーツならばがっちり結晶した大きな塊、カルセドニーならミクロの結晶のあつまったもの、オパールは結晶していなくて二酸化珪素のミクロな粒々があつまったもの。……場合によっては長い年月の内にオパールがカルセドニー化するという話もどっかで読んだような気がするけれど、とりあえず、クォーツとカルセドニーとオパールは構造が違うのです。

それが……どうなっているって?

覗いてみると、こんな石(ルース)でした。

オパールカルセドニー2

一見、水晶(石英)のクラックに鉄分が染みこんだような石。
お店の人に聞いてみると、「オパールカルセドニー」ではなくて(これは私の見間違い)「オパールカルセドニー」、つまり水晶(石英)のクラックに、カルセドニーやオパールが染みこんでいる。
一応鑑別に出したら、そういう結果が出た
とのことでした。

ふむ。

この赤い色合いは鉄系でしょう。
水晶(石英)に染料は染みこみませんが、ひびを入れて底に染料を染みこませて、色を付けることはできます。
同じことが天然でもおこることがあるのです。
たとえば、こういうの。

ひびレッド ひびイエロー

ビーズは、レッド・リーフクォーツと呼ばれているのを見かけたことがあります。

レッドリーフ

赤も黄色も鉄分による色だと言われていますが、これをカルセドニーとか、オパールとか言っているのは聞いたことがないけれど……どれどれ。

こんなことを言ってると、素人のくせに専門家の鑑別結果を信じないのかと言われそうですが……。
疑っているわけではないですけど、私としては鑑別結果でそういってるんだからそうなんだろう、で済ませる気にはなりません。

ここで、専門家のお言葉だから、「これはクォーツ・イン・オパールカルセドニー」……で終わらせてしまうと、もし別のところ……鑑別に出さなかった店が単にレッドクォーツとか、名前も付けずに売っていた場合、私はそれを見分けることができません。

疑っていると言うより、せっかく専門家が見慣れぬ判断を下した石なんだから、この機会にその特徴を見極め、次は、自分で見分けてみたい。
専門家はどうして、どんな特徴を捉えてカルセドニーやオパールと見極めたのか、そこに迫ってみたい。

100%の判別は無理でも、せめて50%。そのうち80%。

資料に一つ買うことに決めて、まず、あ、これは綺麗だと選んだのは透明な中に赤だけが散っているルースでした。
しかし、資料なんだからなるべくスタンダードな特徴が出ているものがいいでしょう。
その場にあったルースを眺めると、赤とともに不透明白も入り込んでいるものが多いようす。

ふむ。

ひびに鉄分が染みこんだ従来のタイプでは、こういう不透明白が混じっているのは見たことがないような気がする。
言われてみると、この不透明白はデンドリチック・アゲート(これもオパールといわれたりカルセドニーといわれたりする)に似てるかも。

適度に白が混じったルース(写真の石)を手にとり、くるりと裏返してみます。

オパールカルセドニー1

あ、なんだかちょっと違いが見えてきたぞ。

不透明白が入り込んだ部分、クラックに入り込んだ……とのことですが、入り込んでいる部分がクラックならば、ずいぶん隙間が開いていると思いませんか。

例に挙げた赤と黄色のタンブルと見比べてみてください。タンブルは、赤や黄色が染みこんだことで、ひびが浮かび上がってはいますが、ひびはぴったり合わさった状態……染みこんだ色は、水晶内で薄膜のように見えています。
そりゃそうです。ひびの隙間が開いていたら割れちゃいます。

だけど、このルースでは、明らかに白い部分に厚みがある。
これは、他では見かけたことがない特徴です。

さらにじっと見ていると……なるほど!

注目した部分をアップにします。

オパールカルセドニー3

白い部分の断面が現れていて、厚みがあるのがわかりますよね。
そして……その断面をよく見てください。
層になってませんか?
層のようすがアゲートっぽくありませんか?


他の不純物ならこんなことにはならないだろうし、専門家だって見分けるでしょう。
隙間の空いたひびに不純物がぎっしり詰まって何とか割れずにいたとしても、ルースにしたりしたら、硬さが違うものが入っているのだから、磨きにくいし、ばきばき割れてしまうんじゃないだろうか。
いったん結晶した水晶が、何らかの原因で割れ、割れたもののバラバラにならずにいたところに、同じ石英族であるカルセドニーやオパール(たぶんカルセドニーとオパールに分かれるぎりぎりの環境だったのでしょう)が入り込み、あたかも接着剤のようにくっつける結果になったのでは。

この不透明白の感じ、隙間の空いた部分を充填しているようす、白い部分の断面に現れたアゲートっぽい縞模様。
これを覚えておけば、次に見たときには、自分である程度は見分けられるかも。


私は石の専門家でも何でもなく、専門的に勉強したこともありません。

ただひたすらに、地道に「なるほど!」を繰り返し、積み重ねる。
それが私の方法といえます。

その向こうに

rutile-dome1

ちょっと古参の石です。
おそらく塊状だったルチル入り水晶を、底面は原石そのままに丸く磨いたもので、直径4センチほど。
このタイプの磨きを、個人的には「ドーム磨き」と読んでます。

結晶形があるなら、磨かずなるべくそのままが望ましいですが、最初から結晶形がなければ、仕方がない。
このドーム磨きは、レンズ効果で内部のようがよく見えるので、選べばおもしろいものが見つかります。

この石も、中に縦横無尽に内包されたルチルのようすが気に入って選んだもの。
どこが特別だとか変だとか言うのではなくて、お~ルチルいっぱい!……という感じでした。

ところが。
久しぶりに取り出し、じっくり見てみると。

おっ。
おおおっ。
これは!

角度を変えてもう一枚。

rutile-dome2

わかりますか~?
重なり合うルチルの向こう側に、何か赤いものが見えませんか?

ブラッド・ショットだ~!

ブラッドショットというのは、水晶中に被膜状に内包されたヘマタイト。
同じ酸化鉄の鉱物であるレピドクロサイトも小さい皮膜状……薄い破片状で内包されますが、レピドクロサイトがオレンジ~茶色の色合いであるのに対し、こちらは真っ赤。破片状よりも不定形で、液体を挟んで引き延ばしたようにも見えます。

透明な水晶に内包されているとこんな感じ。
ブラッドショット

ドーム状の「底」に敷き詰めたようにブラッドショットが入っているのなら、裏側から見るともっとよく見えるのではと思われるかもしれませんが、底面から見ると、見えません。
この石は、底面から数ミリは白濁した層になっていて、そのうえに赤いブラッドショット、そのうえが透明水晶でルチルが内包されています。

透かしてみないとわからないとは。
心憎い演出です。


ナイス・ネーミング!

半トム2

ファントムです。
同じ石を方向違いで写しています。

ファントム……といいましたが、言われてみればファントムだねえ……という感じで、淡いスモーキーの中に見えるそれは、どちらの方向から見てもぼんやりした感じ。

しかし。このファントムの魅力は、普通に見えるところにはありません。

最大の魅力はおしりにあります。

じゃん

半トム

半分しかないファントムが重なるようすがくっきり~!
半分しかないファントムは、多いですけど、断面がこれだけ綺麗に見えているのは、多くないでしょう(たぶん)。

基本原石派の私は、磨いてある石を買うことはあっても、石を磨きたいと思うことは滅多にありません。
でも、この石は、普通にポイント型に磨くより、輪切りにしてカットした方がおもしろいんじゃないだろか。

IMAGE展の会場で、顔見知りのショップの方に見せたところ、大変ナイスなネーミングをいただきました。

「うわ~、綺麗に半分! これは……半トムだね!

お見事ッ!

検索を味方に付ける

最近、別館サイトのアクセス解析で検索フレーズを見ていると、ちょっと不思議になります。
いったいどんな単語で検索し、自分のサイト(この場合は別館サイト)がヒットしてアクセスされたかを見るのが「検索ワード」。
検索は、ワード(単語)単位ばかりではないので、フレーズで分析しているのが検索フレーズです。

たとえば、ヒマラヤ水晶の特徴を知りたい人が
「ヒマラヤ水晶 特徴」
で検索したとすると、検索ワードでは「ヒマラヤ水晶」と「特徴」が別々にカウントされ、ヒマラヤ水晶と特徴で検索があったことはわかっても「ヒマラヤ水晶 特徴」で検索されたことはわかりません。
その点、検索フレーズだと、検索したときに同時に打ち込んだ単語や文章がセットになっているので、いったいどんなことが知りたくて別館サイトにおいでいただいたのかがわかるのです。

これらの解析結果を見ていると、一時期は「アンダラ 偽物」が多かったり、未だに「○○石 意味」が多くて、意味が知りたい人が多いのね~、でも、このサイトは意味抜きなんですごめんなさい……とか、いろいろ傾向が見えてきて、今度はこんなコーナーを作ろうかと考える材料になります。

ここで不思議に思ったのは、
「○○石は染めているのか」
とか、
「○○石と△△石の見分け方は?」
とか、
「○○石は日本で採れるか」
とか、質問そのものを入力している例があることです。ここ数ヶ月でこういう例が増えてきたような……?

え~と、検索というのは、わからないことがあって調べる際に行いますが、質問そのものを入力し検索してもうまくいかない……と思うのですが。
いや、それが当たり前と思って検索してきましたが、最近何か変化があったのでしょうか。

私が理解している検索とは、質問を入力するとパソコンが答えてくれる、あるいはパソコンがネットから答えを探してきてくれるんじゃなくて、検索ワードとして打ち込んだ単語を使っているページを探してくるだけ……ということなんですが。
つまり
「○○石は日本で採れるか」
と入力して検索しても、
「○○県△△市××町で採れます」
という結果はヒットしてこない。検索とはそういうものではないからです。
もしかして
「『○○石は、日本で採れるか?』そういう質問があったら、私は「微妙」と答えるでしょう……」
などと偶然書いてあればヒットするかもしれませんが、たいていは
「○○石」「日本」「採れる」
と単語でばらして検索されて、
「○○石(ブラジル産)…………LEDランプ(日本製)」
のように、調べたいこととは別のページがヒットしてしまいます。

ですから検索のコツは、探したいページに使われているであろう単語を想像して検索すること。

例にあげた「質問」の場合は、
「○○石は染めているのか」→「○○石」「染め」「加工」時には「注意」「偽物」
「○○石と△△石の見分け方は?」→「○○石」「△△石」「「違い」「見分け」あるいは「特徴」
「○○石は日本で採れるか」は、「○○石」「日本」としても、産地名で「日本」と書かれることはまずないので、「○○石(この場合和名がいいかも)」「産地」「県(産地名なら○○県と書かれることがあるから)」などがいいかもしれないです。

質問っぽい検索方法としては、「とは」検索があります。
「○○石とは」と入力して検索するものです。
一見これも質問を入力しているように見えますが、この場合は○○石がどういう石であるかを知りたい……それを解説しているであろうページには、「○○石とは、△△石と××石の中間の性質で……」のように「とは」が使われていることが多いことを見越した検索です。

たとえばある石のビーズの粒売りショップを探している場合。
検索で「○○石」「粒売り」と入力するよりも「○○石」「個」「円」「ミリ(mm)」の方がヒット率が高いです。
なぜなら粒売りショップでも個々の石のページに「粒売り」と書いているところは意外になくて、それよりも
○○石、△ミリ、1個××円
のような表示が圧倒的に多いでしょう。

そのほか、和名や英名(アルファベットで)を使ってみたり、画像検索してみたりするのもおすすめです。

時には検索によって変なものを見つけて笑ったり頭を抱えることもあります。

たとえば……「ハニー・クォーツ」。
これ、と決まっているわけではありませんが、「ハニー」というなら黄色っぽい水晶を指していると思いますよね。
ところが見つけたのは「緑水晶(ハニー・クォーツ)」。
緑でハニー!?
見てみると、透明緑の石でした。これは本当に水晶か?
濃いプラシオライトだったら、ぎりぎりあり得そうな、だとしたら特別濃いものになるけれど。

たとえばモンゴル産の放射状アクチノライト入りを「まりも水晶」。

図ですみませんが、こういう水晶です。

こんなのもあります。

まりも水晶はこれだと、公式見解がないにしても、まりも水晶といったらこれでしょう


ブラジル産だけど、これだったらまだまりも


でも……最初の図みたいなのは『ウニ』じゃありませんか?
一度は検索して、どういうものがまりも水晶と呼ばれているか調べていただきたい。

和名で見るとよくわかる

最近、まとまった産出があったのか、見かける機会が増えてうれしい石です。

brookite3

パキスタン産のブロッカイト入り(付き?)水晶です。

ブロッカイト入り水晶は、いろいろと整理整頓する必要があるようです。

まず、名前
私は「ブロッカイト」と書いていますが、ブルカイト(ブルッカイト)表記もあります。
綴りはBrookite
この名前は、イギリスの結晶・鉱物学者H.J.Brookeにちなみます。

綴りがBrookiteなので、ブロッカイト。
ではブルカイトは間違いか……というとそうでもなくて、たとえば、モデルで女優のブルック・シールズのお名前は「Brooke」。
だったらブルカイト(ブルッカイト)もありでしょう。

私は、以前ブルカイトと言っていたんですが、先輩石好きさんから「ブロッカイト」だよといわれて変えたんですけど……。英語圏ではどっちなんだろう(イギリス英語とアメリカ英語でも違いがありそうですが)

次に「どれがブロッカイトか」
変な話ですが、どれがブロッカイトなのか、確認しておかないと間違う可能性が高いのです。
というのも、

 

……のような水晶、それを削ったビーズが「プラチナルチル」「ブロッカイト入り水晶」と呼ばれているからです。
実は、プラチナルチルという名前は、半分だけ正しいです。
誤解を招くのは「プラチナ」の方。プラチナが混じったルチルではなくて、形状や色合いが目新しい、シルバーよりはレアな銀色系ルチルというイメージで付けられたネーミングです。

そう……ルチルなんです、これは。

くわしく言うと、銀色(黒いっぽいメタリック)で繊維状にもさもさしている部分はルチル。
よく見るとブラシか鳥の羽のように芯から「生えて」いるように見えます。
この「芯」がブロッカイトなのです。

ですから、ブロッカイトが内包されていることには(たぶん)間違いがなくても、この内包物全体を「ブロッカイト」と理解してしまうと間違います。

そういえば、アトランティサイトと呼ばれる石がありますが、この石は
アトランティ
緑の部分がサーペンティン、紫の部分がサーペンティンが変成作用を受けてできたスティッヒタイトです。
この石のビーズが単に「スティッヒタイト」という名前で売られていたことがあります。
なるほどスティッヒタイトは入っているけど、単にスティッヒタイトと言ってしまっては誤解を招きやしませんか。
(ちなみにスティッヒタイトはスティクタイト、スティッチタイトとも表記されます。個人的には和名がスティッヒト石なので、スティッヒタイトと書いてます)

このように、いろいろ混じっている中で一番珍しい(目新しい)ものの名前が、説明なしに表に出されていることがあるので、注意です。

従来のブロッカイト入り水晶の場合、もさもさルチルの「芯」の部分がそうだとすると、ずいぶん少ない……ちょっと「ブロッカイト入り水晶」というのが心苦しい感じです。

ブロッカイトは、実は成分はルチルと同じ二酸化チタン。
結晶系(結晶の基本パターン)がちょっと違う、兄弟石なのです。
ルチルとは結晶する環境が違うと考えられ、従来のブロッカイト入り水晶(プラチナルチル)は、途中で温度などの環境が変わったためにブロッカイトが途中からルチルとして成長したのでしょう。

いったい、ブロッカイトはどういう鉱物なのか……それは和名を見ればわかります。
ブロッカイトの和名は、「板チタン石」。
こういう石です。
リンク先では一方方向の写真しか載っていませんが、実際は薄っぺらな板状の石です。
「板のような」「成分がチタンの石」……そのまんまなネーミングですね~。

さて、もう一度最初の写真をご覧ください。
左側に板のようなものがくっついていませんか?

方向を変えてみましょう。

brookite1

水晶の背中(?)にぺったり貼り付いた、赤茶色っぽい板状のもの。これぞ、板チタン。
実は水晶内部にはこの板チタンから「生えた」とおぼしきルチルが見えます。

brookite2
(内包物の関係で、うまく写りませんが、肉眼では何とか見えます)

水晶内部にのみルチルが見られるということは、ルチルが成長する温度は水晶と重なる573℃以下で、ブロッカイトはそれ以上の高い温度で結晶するとか……?

おもしろいことにブラジル産のブロッカイトの芯から生えたルチルは黒っぽい銀色なのに、パキスタン産では金色(クリーム色)~茶色っぽいものが多いです。




ニッチな中間種

私は、自己判定で原石派。
ビーズでブレスを作っていても。

ビーズ派の皆さんにおすすめしたいのは、買う買わないに関係なく、ビーズの原石は見ておくこと。
ビーズに削る前の石が、どんな姿をしていたか、知っておくことは、実は重要です。
ビーズにまつわる、あれやこれやの疑問のいくらかは、原石を知っていると解決します。

同時に、石はあれとこれ、これでなければあれとすっぱり割り切れない中間種が多いことがわかってきて、「○○石には~という意味」を気にするのがむなしくなります。

だって、
とうめい とバジュラ・ガネーシュ

が石としては同じ水晶だから同じ意味といわれたって、信じられますか。

今日の石は、割り切れない中間種。
スター・クォーツ

Stalactiteというのは「鍾乳石」……洞窟の中にぶら下がってる、つららみたいなあれのことです。
実際のスタラクタイトは、カルサイトが主成分ですが、これは水晶。鍾乳石っぽいという意味のネーミングです。

写真の石は、上に向かって伸びているような向きに置きましたが、実際は丸いドーム状の石の一部だったので、上から下につららのように伸びていたのかもしれません。

ところで……同じような石が「カルセドニー」として売られていることがあります。
かたや水晶、方やカルセドニー。
さて、どっち。

この場合、私は、さくっと「中間種だから、どっちもあり」と言っちゃいます。

ここでおさらい。
水晶とカルセドニー、どう違う。

この図を見てください。


簡単に言うと、どちらも成分は二酸化珪素。結晶系も同じ。
つまりは、鉱物としては同じ種類ですが、見かけ上同じと思えないくらいバリエーションがあるので、いろいろ細分化した名前が付いています。

そんな細分化の中で、水晶とカルセドニーは、結晶の大きさで分けられています。
水晶(石英)は、結晶が目に見える大きさに成長したもの。
カルセドニーは目に見えないくらい小さい結晶があつまったもの。

たとえば

のようなかけらがあったとして、これが水晶(石英)なら、これは大きな結晶の一部分。
これがカルセドニーなら、小さな小さな結晶の集合体です。

なので、カルセドニーは、水晶のような形にはなりません。
水晶は内部がぎっしり詰まった結晶で染料が染みこみませんが、カルセドニーは微細な結晶が集まっているため、隙間がいっぱいあり、染めやすい構造をしています。
くわしくはこちら

ざくっといえば、水晶とカルセドニーの違いは、大きいと小さい。

では、写真の石は、大きいか、小さいか。

この場合の結晶とは、とんがり一つサイズではなく、とんがりを覆っている粒々の一つです。
例によって大きく写しているので、しっかり粒々見えていますが、実際はグラニュー糖程度。

小さいです。

普通に水晶といっている大きさからすれば十分小さい。だからカルセドニーと分類する人もいれば、一応とげとげ結晶の形が見えるじゃないか、だから水晶と判断する人もいるわけです。
(どっちとも言えないけど、二酸化珪素で結晶系は同じだからクォーツ族(グループ)だ! という場合もあるかも)

何ミリ以下がカルセドニーという、厳密な基準があるわけではありません。
かりに1ミリ以下……としたところで、そこは自然もの。
1.5ミリの結晶、1ミリの結晶、0.8ミリの結晶など、いろいろ混じることでしょう。
その場合は?

このほどさように、どっちがどっちか見る人次第なんてことは日常茶飯事。
わからないから不安なんて、言ってられません。


第一ピンク

先だってのIMAGE2010での第一戦利品は、水晶ではありませんでした。

ピンク・フローライト2


ピンク・フローライト~。
フローライトにはいろいろな色がありますが、ピンクとブルーは人気です。
もちろん他の色も美しいのですが、緑や紫に比べると見かける頻度が少なく、量としてややレアめであること、そしてやっぱり文句なく綺麗なところが、人気の秘密でしょう。

かつて、ピンク・フローライトといえばフランス産が有名で、それは同時に高嶺の花を意味していました。
(アルプスで採れるという意味でも、文字通り高嶺の花)
その後ペルーなど他の国でもピンクを見かけるようになりましたが、それでもまだレアめな色合いです。

一時期(やや今も)アフガニスタン・パキスタン石ブームに巻き込まれた身としては、この地でピンク・フローライトが出るのはうれしいかぎり。
桜のような淡い色合いのフローライトを手に入れて、ホクホクしていたのですが……。

今回はそれよりも濃いピンク!

「アセロラ色」と形容したほど赤に近いフランス産ピンク(何と子供の顔ほどもある結晶の写真を見たことがあります)には叶いませんが、はんなりと柔らかい、しっかりピンク。
お値段はかなりは書くの良心的プライスです。

母岩は、長石、雲母、ショール(黒トルマリン)。
やや母岩がワイルドすぎるようにも見えますが、いやいや、そこは違うポイントがあります。

よくご覧ください。

ピンク・フローライト

ショールがフローライトに刺さってます。
フローライトに他の鉱物が内包されるのは意外に少ないように思います。
フローライトも好きで、いくつも持っていますが、内包物入りといえば、
パイライト入り
毛鉱(?)入り
そしてこちらのような、何かわからないけどガーデン風入っているもの……とわずかしか思い浮かびません。
インクルフロー

見かけただけのものも同様に少ないです。
トルマリンが刺さっているのははじめてみました。そういう意味でも、これは珍しいのでは。


だだん、だん

だん

ブラジル産のファントム、磨きです。
細長い結晶に、くっきりはっきり白いファントムが、どーん。

だーん

くるりとターンすると、実は多重ファントムが、だだん、だん。

だだん

全体像はこんな感じ。
横から写した画像も重ねてみました。
ファントムが半分敷かなく、そのために断面が見えていて、ファントムの重なりが見えているのがわかります。

はっきりくっきり見えるファントムだけで8層、ルーペで細かく見ていくと、30層に迫る勢いです。ひょっとしたら、もっと多いかも)

一般には成長したり止まったりを繰り返し、長い時間をかけて成長してきたと言われていますが、これだけの層を重ねる間、結晶の形がかわらないなんて……。
実は、成長したり止まったりを忙しく繰り返し、意外に早く結晶していたりして。



パルギ・グリーン

昨日に続いてパルギ。
いや、だから、はまったんですってば。
はまると同じ産地のものがいくつも欲しくなっちゃうんですよねえ……。
IMAGE展で人気だと、12月にも出る傾向があるので、楽しみです。

パルギ・グリーン

パルギ産のガーデン・タイプ第2弾。
緑が強いバージョンです。

すでに述べたようにパルギのガーデンは「黄色と緑」。
昨日のものも小さい割にその特徴がバランス良く現れていて、ちょっと遠目に見ても「あれだ!」と目をひいたものですが、この産地のちょっと鮮やかめのグリーンをもっと見たかったので、グリーンたっぷりバージョンも選んでみました。

まるでネパールのガネーシュ・ヒマール産のかき揚げタイプのように結晶が縦横無尽に絡まり合うスタイルであることも、二つあるとよりはっきりわかります。
見た限りでは、ガーデンがびっしりのものは縦横無尽タイプが多く、緑泥などがファントム風に入るものは、、普通のクラスタータイプが多かったような記憶があります。

12月の池袋でもう一度確認してみよう。

パルギ・ガーデン

は~い、今回のIMAGE2010で、ついハマってしまったPalgi産です。
新しい鉱山ではあるけれど、アイスクリスタルみたいにパワーがあるぞと宣伝されているわけではありません。

はまってしまった理由は、一にも二にも綺麗で個性的だから。

この鉱山からは、かなりバリエーション豊かな石が出るらしいです。
聞くところによると6月から出回っているとのことですが、ネットで見かけるのは、透明でやや細めの照りの良い結晶のクラスターです。ところが今回IMAGE2010で見たのは、変な晶癖を持つ大ぶりな結晶やぎっしりガーデン入り。(うっすらグリーン・ファントムもあり)

ガーデン・タイプはこんな感じ。

パルギ・ガーデン

方向を変えてもう一枚。

パルギ・ガーデン2

ひとことで言えば、「黄色と緑」
黄味の強い黄土色の角閃石っぽいものと、やや鮮やかめの緑泥が内包されていて目立ちます。

緑泥入りは、これまでにもあったけれど、この色味ははじめてかも。

メタリック・ファントム

水晶は、形も好きですが内包物も好きです。
これほどいろいろなものをどん欲に内包する鉱物は、他にないんじゃないでしょうか。

水晶の内包物で有名なものといえば、ルチル(金紅石)クローライト(緑泥石)。
これらに比べると、見かける機会は少ないかもしれないけれど、なかなかゴージャスな内部世界を作り出してくれる内包物があります。

パイライトです。

金色きらきらのパイライトが透明水晶に取り込まれ、ファントムになっていたりすると、なかなかにきらびやか。


今回、こんなのを見つけました。

メタリック・ファントム

メタリック・ファントム2

何となーく、ファントムになっているのがわかりますか?

ところで、これまで水晶中のパイライトといえば、

 

や、

inパイライト2

や、

inパイライト

のように、粒々した形で内包されているものだと思っていたんですが、今回は

メタリック・ファントム3
や、
メタリック・ファントム4

のように不定形……というか、水晶の骸晶の隙間に、水の代わりにパイライトが詰まった感じ?
水の代わりにパイライト……なんてことがあるわけがないとは思うんですが、そんな感じに見えています。

色合いと産地から、パイライトと思っていたんだけど、本当にパイライトなんだろうか、これ。

アルセノパイライト(硫砒鉄鉱)では?
……と言われたアフガニスタン産のとも違う感じだし……。

硫砒鉄鉱

パイライトの兄弟石であるマーカサイト……とか……?(←当てずっぽう)

きれい~と同時に「変」(あまり見かけないぞ)も選定条件に入っているので、いざ調べようとするとしょっちゅう難航します。




「変s(複数)」

前ふりとして出したこの石。
前ふり

「極めつけに変」
それは、この石をくるりと反転させるとわかります。

埋もれ1

……写真だとわかりにくいでしょうか……。
昨日の写真だと、上下が欠けたか割れたような、透明で太い柱状の結晶。
よく見るとファントム……? なんですが。

反対側を見ると、きっちりファセットを持った結晶が、半分埋もれています。
10月2日の写真で見えていた「ファントム」は、実は結晶内ではなく反対側に突き出た部分の面だったのです。

埋もれ具合がわかるように、ほぼ真横から撮った写真を載せてみます。わかりやすいよう、外側に被さっている結晶部分に色を付けたものも並べてみます。
埋もれ4 埋もれ5

そのようすは、まるで厨子におさまった仏像みたい。
いったいどうしてこうなった。

大きな結晶が半分溶けて中の結晶(ようするにファントムとも言うべきかつての結晶)が出てきたか。
それとも成長途中の結晶が半分何かに覆われて結晶できず残ったか。
……それにしては、半分埋もれ状態のこの結晶のエッジはダメージを受けていないし、まわりの結晶との境目に、表面を覆って結晶を阻んだ付着物の痕跡は見られません。

何より、まわりの結晶の縁の部分は、よく見ると結晶面が出ているので、溶けたのではなく……おそらく何かに阻まれたのでもなく……そのままこういう形なのでと思われます。

埋もれ2

埋もれ3

一般的に水晶は、ファントム入り水晶を見てもわかるように、薄紙をはがすように……の反対で一層一層結晶の層を重ねていくように全体が成長していく(縦方向の成長速度が速いですが)と考えられていますが、この石は、なぜか、片側から元の結晶を覆い尽くすように結晶し、覆い尽くす途中で成長を止めたのではないでしょうか。

さらに変なのは、この「なぜ、どうやってこうなった!?」という結晶がこれ一つではないことです。現れ方は違いますが、同じ原因であろうと思われるへんてこな結晶がこれ以外にもいくつかありました。

……とっても変でとってもすてき。

前ふり

IMAGE2010で一番たくさん買ったのは、かのPalgi産。

「パルギ?」
と念を押し、
「Yes」
と答えをもらって買った石は2種。
一つは緑と黄土色っぽい内包物ぎっしりのガーデン水晶(クラスター)。
もう一つは透明がっしり大きめ結晶。

全然違うタイプの石が出るなんて、ずるいじゃないか。
どっちもステキなんですが、透明がっしりタイプの方が、実に変な晶癖を持っているのです。


友達に見つけてもらって陥落した、極めつけに変な水晶がこれ。
前ふり

どこがどう変かわかりますか?
(「変だ!」と唸るのは、この石の裏側ですが、この写真でも見えています)




IMAGE2010閉幕

最終日でしたIMAGE2010。

アート&ジェムショーなのに、アートもジェムにも縁がないです。
……あ、結晶は自然のアートだと思いますけども。
ひたすらに原石、(磨きもコミ)。

今回は初日と最終日という縮小バージョンでの参加でしたが、終わってみれば成果はそれなりに。
それなりに……がっつりと……はい。

さて、こういうミネラルショーでは、お財布が軽くなる戦利品とともに情報の戦利品も仕入れることにしています。
せっかく海外の業者さんがやってくるのですから、又聞きではなく直接確認したいもの。

今回確認したのは、何度かしつこく話題に出ている「Palgi」
この鉱山がどこにあるのか。

今回は、ヒマチャル・プラデッシュの地図をプリントアウトして、お店に直撃!
「パルギ、どこですか~?」
地図とペンを差し出し、チェックしていただきました。

それはココ。

パルギmap2

クル渓谷とパルバティ渓谷が分かれるあたり、マニカランよりやや山より。
そんな感じの所です。
パルバティーより標高が高いと言いますが、パルバティという地名(街)はなくて、パルバティ川、パルバティー渓谷ということになりますから、水晶が山で採れる限り、そりゃ標高は高くなるでしょう。

追記
その後、いろいろ調べていたら、パルギの位置が違っていたようです。
おそらく正しいのはこちらです。



別の説明ではマニカランより10キロほど北とのことですが、地図で見てもそんな感じ。
アイスクリスタルの産地の近くなんだ~と思ってしまいますが、実はアイスクリスタルは地図で水色になっている氷河に近いあたり(そういえば温暖化で氷河が消えた後から発見されたという説明がありました)で採れていて、集積地として一番近い街がマニカランということになるのだそうです。

とすると、マニカランからは10キロくらいしか離れていないパルギ産は、鉱山の名前が冠されていなければ、マニカラン産として扱われていた可能性

これはもう「パルギ産だから」ではなく、その中でこれはと思うタイプ(派手めガーデンや変な晶癖のもの)を楽しむべきものかも。
新たな産地!……ではあるけれど、見た目は従来のクル、パルバティ産と呼ばれているものにそっくりなのも多いのです。

ことろで……ネットでパルギ産を検索していたら、「地図が用意できなかったので、世界地図を開いてみてください」といっているところがありましたが、世界地図を広げたって、こんな鉱山名は出てこないと思います。
ちゃんと確認したのかなあ……。

さて、明日からは写真だ!

色黒女神

あるのは知っていたけれど、そう言えば持ってなかったと思い出して、先日のミネラルフェア in 横浜赤レンガ倉庫で買った石。

パルバティ・スモーキー

インドはヒマチャル・プラデッシュ州 パルバティ渓谷のスモーキー
シヴァ神野津まである女神の名前を冠したかの産地では、結構いろんな石が出ていて、緑泥入りもあれば酸化鉄でピンク~オレンジに色づいているのもあるし、ルチル入りもあったりします。
アイスクリスタル……最近は透明度の高い水晶もたくさん見かけるようになったマニカランも、パルバティ渓谷の一角です。(こうしてみるとDharaは、パルバティとは微妙に違う谷っぽいです)

追記:いろいろ調べていたら、DharaもPalgiも地図上に二つ候補地が出てきてしまったので、一応両方を記した地図に変更します。
kullu-manikaran2.jpg


ものとしてはずいぶん前からインド・ヒマラヤ水晶としてスモーキーは見かけていましたが、付着物が多かったり磨りガラス状を通り越してざらざらだったりで見栄えが良くないのが多くて、積極的に探していませんでした。

それがこのたびミネラルフェアで、インド・ヒマラヤ水晶とネパール・ヒマラヤ水晶をごそっと持ってきているブースがあり、そこで見つけて思い出しました。

ところが、そこはグラム100円
ネパール産で個性的で見栄え良しの石だったら仕方がない値段かもしれませんが、私としては高いと感じます。
産地が(インド)ヒマラヤだというだけで、石としてはさほど個性的でもないし。この産地としては綺麗だけれど、産地を別にすれば目を引く綺麗さでもない。

やめとこう。

……と思って、くるりと踵を返すと、ちょうど反対側の店で、ちょっと大きいくらいの同じ石が、一つ1000円。
以前買ったことがある店で、マニカランやDharaの石も扱っているので、これは同じパルバディ産でしょう。
ちょっと形はいびつなのが多いけど……この箱の中から探せばOK!

箱の中の石をがさごそ捜させていただき、ついでに在庫も見せていただいて、写真の石をチョイス。
いびつというのはクラスターからの分離単晶で、剥離面が大きく錐面が半分ないものが多いという意味で、その中から何とか錐面が6つ揃ったのを探しました。

色合いは中間的な濃さ、表面はつやつやとは言えない、微妙につや消し。透明度はあるけれど、向こう側が見える透明度はありません。
形もご覧の通り素直な感じ。
どこに出もあるスモーキー……の中から、やっぱりどこか個性的なのを選んでしまいます。
上の写真、向かって左側の、光をやや反射している錐面をご覧ください。

ちょっと変わってませんか?

なんだか……錐面にまで成長線(条線)があるように見えるんですけど~。

成長線(条線)というのは、水晶の柱面(側面)に見える横筋のこと。レムリアンシードの特徴であるレムリアン・リッジも成長線です。レムリアンシードは、コレが綺麗な特徴になっているだけで、水晶だったらどんなものにもこの横筋が現れていても不思議ではないのです……が、これは普通、柱面(側面)に現れるもの。

それが錐面に?
アップで撮ってみました。

パルバティ・スモーキー2

ははあ、成長線に見えていますが、これは違うようです。
この微妙なよろけ具合、全体的に見られる、わずかな凹凸(うねり)。
これは、成長丘の一種ではないでしょうか。

成長丘というのは、水晶の錐面に見られる凸条の三角形(△)のこと。
レコードキーパーといった方がわかりやすいかもしれません。
この三角形(△)が錐面いっぱいに現れていて、その底辺だけが綺麗に重なって見えている状態だと思います。

おもしろ~い!

もしかして、コレか!?

再録です。
jamesonite-sonora

2005年のツーソンショーものとして買った、メキシコの(部分的)青水晶です。
割れているようにも見えるけれど、ちゃんと結晶面を備えた石に、鉄(リモナイト)のような、岩のようなものが食い込み(写真では裏側)、そこから細く青く見えるものが放射状に広がっています。
以前の記事はこちら

確か、ラベルではトルマリン入りでした。

折しもブラジルでインディゴライト入り水晶が大量に出始めた頃だったので、メキシコからも出るか!……と期待したのですが、結局これしか見かけることはなく、最近ではかなり印象が薄くなっていました。

ところが。
昨日のIMAGE2010で、友人が、
「これ、以前KUROさんが買ったメキシコのに似てない?」
と言うので見てみると。

それはメキシコ産のジェムソナイト(毛鉱)入り/付き水晶でした。

ジェムソナイトはアンチモン・鉛・鉄の硫化鉱物で、色は金属的な灰黒色
普通は「青」のイメージとは結びつかない鉱物なんですが……、水晶の中に内包されたものを見ると、なるほど……何となく青く……灰青色に見える。

何より水晶の中にふわっと広がるようす、細さ、そういったものが似ています。
違う点は、今回見た標本は水晶と母岩の表面にもジェムソナイトが露出していて、「灰色のカビが生えた」要になっているのに対し、私が持っているものには「カビ(っぽいもの)」が見えないこと。

しかし……産地で調べてみると、確かにこの産地からジェムソナイトが出ている。

青ではないショール(黒トルマリン)が細く入った水晶が青っぽく見えることもある。

もしかしてクロシドライト入り青?……と思って聞いてみた鈍い灰青色水晶がジェムソナイト入りだったことがある。

そういう状況証拠(?)をつきあわせて考えると、この石はトルマリン入りではなくてジェムソナイト入りである可能性がにわかに高くなりました。
5年目にして新事実!?

IMAGE2010!

行ってきましたIMAGE2010、初日。

人出もおとなしく、じっくりみることができました。
ただし……なんでしょうねえ、人出の多さに比例するように、私の熱意もやや低調です。

IMAGE2010はアート&ジェム展ですから、6月の新宿ショーのように原石中心でないのはわかります。
それでも原石はやってくるし、そうすればこちらのアンテナにも引っかかってきて、見つけた~、買った~ということになるんですが……。

うーん。

そうですね、個人的にはIMAGE2009パート2。
なんだか買った傾向が似ている。
目玉がない~、地味~とぼやきつつ、それでも買っちゃうのがミネラル・イベント。
そして買ったのが去年と同じ店、そして「新しく出ました~」的な石(水晶)。

昨年はアイス・クラスター(Dhara水晶)のお目見えで、ついつい買っちゃいましたが、今回はおなじ店でPalgi産。
同じくインド、ヒマラヤ水晶です。

このパルギ(Palgi)産は、先日の記事で、パルギってどこだ~?と、ちょっと触れたばかりです。
その水晶が……昨年アイスクラスター(Dhara水晶)を買った店に行くと……あるじゃん。

ネパール水晶と違って、インド・ヒマラヤ水晶にはコンプリート願望はないので、それだけなら買いませんでしたが、あにはからんや、なかなかようすがいいじゃありませんか。
最初に惹かれた内包物たっぷり水晶を買い、「パルギ?」「Yes」と確認。

その後、友人と再びこの店を訪れ、見つけてもらった水晶に陥落。
棚の上にはやっぱりパルギ産の張り紙があるので、「パルギ?」と確認すると、「Yes」。
……最初に買ったのは色鮮やか目の緑泥と黄色っぽい内包物がぎっしり入った細め結晶クラスター。
次に買ったのは奇妙な晶癖を持っているものの、タイプとしては透明大型結晶。
全然見かけが違うけれど、
これも、それも、どっちもパルギ?

それに、ネットで見たのとはちょっとタイプが違う。
狭い範囲でいろんなタイプの結晶が出るんだろうか。

中にはどう見てもDhara水晶なのが混じっているんだけどなあ。

ここの張り紙によると
「MYSTICAL LOCATION
THE VALLEY OF GODS
PALGI MINE」

並ぶ水晶をぐるりと見渡した限りでは、なるほどインドヒマラヤ水晶だね、という感じ。
ただ指呼のお店はクルなどの来たインドの石とともに中部インド産のレインボー水晶も持って来ているので、来たインドの石しか扱わないわけではありません。

The Valley of Gods……つまり、クル渓谷の一角なのか、小さな「?」は着けておきましょう。

今回は後は最終日予定なので、最終日にヒマチャルプラデッシュの地図を持っていって、場所を聞いてみよう。

そのほかには……パキスタンのグリーン水晶とかアフガニスタンローズとかがあったけれど、「お」と思うものは、うらめしい強気値段。
いいけど、その石にその値段は出せません。

プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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