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石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
写真を撮ったり、調べてみたり、日々、石を相手に奮闘しながら、
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ホントにあるの?

Dominicana

ラリマーの丸玉です直径は二センチ弱と小ぶり。
揺らめく海面を思わせる一般的な模様とはちょっと毛色が違っています。

ずばり「一見ラリマーっぽくない」という理由で選びました。

でもこちらで書いたようなラリマーの構造を頭に入れてみていくと、ああ、やっぱりラリマーだとわかります。
ラリマーの基本構造である放射状もこもこが、ちょっと複雑にもこもこしていた部分のようです。

模様こそ、あの波模様ではありませんが、色合いもはっきりしているし、きれいで面白いじゃないか。

さて、このブログに「ラリマー 偽物」で検索して来られる人がいます。

私は、ラリマーという石は、きれいだと思うけど、水晶ほどには思い入れがないので、「偽物が多い」と聞いても半分「そうなんだ~」で流してしまっていたのですが、話半分に聞いていても、「本当に?」と疑問に思えてきました。

本当に、「偽物が多いんだって!」……それこそ「犬も歩けば偽物にあたる」みたいにラリマーを見たらまず偽物を疑わなければならないくらい、スリル満点なんでしょうか?
私にはどうもそうは思えません。

おっと、最初にラリマーの偽物とは何か……どういうものかをはっきりさせておきましょう。
「偽物」という言葉は実に大雑把で、ある人が考える偽物と別の人が考える偽物が同じレベルとは限りません。
もしかしたらAは「実は人工物というものだったら偽物」と考えていて、Bは「加工してあったら偽物だ!」と考えているかもしれない。
この場合、加工してある石はAha偽物と思わないけどBにとっては偽物になる。そんなズレが出てしまいます。

ご存じ、ラリマーはペクトライトという鉱物の中で銅を含んで美しい青になったもの。産地はドミニカです。
どうやらラリマーは鉱物名ではなくて、みため重視の宝石名みたいなもの。

なので、ラリマーの条件としては
◇ペクトライトであること(別の石だったら、そりゃあ堂々の偽物でしょう)
◇銅で青くなっていること(もちろん天然で)
みため重視の名前なので、いくらドミニカ産でもほとんど母岩で青く見えないものはラリマーと呼びたくない気分です。

で、逆に
◇染めてあっても元が青(色味が悪い)でペクトライトだったら、ラリマー(染め)
◇樹脂含浸、充填処理がしてあってもラリマーはラリマー
◇少々色が悪くても青系ならラリマー
……ということにします。
全く青くない別産地のペクトライトを染めていたら、ラリマーとは言えないけれど、色の悪いラリマーを染めているんだったら染めラリマーとしか言えないでしょう。
青と言ってもかなり緑がかっているものもありますが、そこはまあ……青緑くらいは許容範囲で。

ついでにこちらみたいなのは、「ラリマーの偽物として売られているんだってといわれても、ラリマーの偽物とは言えません。
だってラリマーとは違う青で似てないです
これくらいは店だって見分けるだろうし、買う側だって見分けましょう。
初心者だし~は理由にならないです。ちょっと検索すればラリマーの青がどんなものかわかるはず。


ということになると、ラリマーの偽物は危険なほどに多いのか。
私はかなり疑問です。

ラリマーの染めのうわさは聞いたことがありますが、その噂は「ラリマーの染め」でした。
じゃあ、全く青くないペクトライト(普通は白)を染めたら、あっという間にラリマーになるのかどうか。
ペクトライトは細い繊維状の結晶がたくさん集まった構造のようですから、染料がしみ込むと考えられます。つまり染められる鉱物だろうということです。
でも染められるからといっても、染めであの青と白から成る模様ができるかどうか。
染料だまりができたり、一様に青く染まって模様が出なかったり、微妙な青が再現できなくて結局似てない偽物になるんじゃないでしょうか。

もし、ドミニカ以外でラリマー級の青いペクトライトが出ていたら、「こんな産地でも出た!」と鉱物分野で話題になってるでしょうし、天然で青いペクトライトなら、ラリマーと呼んでもいいかも。
パライバトルマリンと同じで、偽物本物というより、どう呼ぶかの問題になります。

ビーズでは、よく、ヘミモルファイトや染めのアラゴナイトの偽物がある……と言われてきましたが、考えてみるとこれが不自然です。
というのも、ヘミモルファイトのビーズがそもそもない。ヘミモルファイトと表示されていても、聞くと「カルサイトの染め」と言われます。カルサイトはアラゴナイトと結晶系が違う兄弟石ですから、カルサイトの染めとアラゴナイトの染めはよく似たことになりますが、そもそもラリマー(ペクトライト)とは構造が違うので、染めてもやはり違うのです。
つまりヘミモルファイトビーズの方がレアなので、わざわざラリマーとして売らなくてもいいでしょう。

ヘミモルファイト表示の染めカルサイトビーズを見ましたが、白にラリマーっぽい色が混じっていたものの、単に「白にふんわり水色にじみ」または「白にちょろっと水色マーブル」で、ラリマーっぽい模様は皆無。
似ているのは白と水色という色あわせだけ。

一粒二粒を単独で見せられたら、判断に困るのも中にはあるかもしれないけれど、連や複数のブレスレットを見て、ラリマーっぽい模様のものが一つもないというのはありえません。
ラリマーっぽい模様が見えないラリマーは、たとえば最近出てきたアイスラリマーとか……これは、透明感があるのでカルサイトと違って見えます。
質が悪いために模様が見えないものは、そもそも灰色がかっていたり茶色の母岩が混じっていたりで、これまた染めカルサイトとは似てないです。

実はアラゴナイトには、発色原因も銅、結晶の構造もラリマーそっくり、ゆえに見た目には判別困難なものがあるにはあります……がどうやらこっちの方がレア。
ラリマーの偽物としてビーズにするほど多くなく、ラリマーと偽るよりアラゴナイトして売った方が高値が付きそうなものなのです。
追記:最近、このそっくりアラゴナイトが出回りつつあるとか……。実物を見ましたが、わかっていてみればわずかな違いと手触り・重さなどに差があるとわかりますが、知らずに見たら気が付きません。


……ということで、偽物候補の方がレアじゃないかという逆転現象が起きているような気がします。
私もヘミモルファイトのビーズやそっくりアラゴナイトがあるならそっちが欲しい。

本当にラリマーの偽物、多いんでしょうか?


……あ、最後に。
「ボイドマーク」で検索して来られる方がいらっしゃいますが、当サイトは「VOID MARK」または「虚空座標」表記で「ボイドマーク」表記はほとんど用いていません。
ボイドマークで検索するとかなりヒット数が少なくなるので、「VOID MARK」または「虚空座標」をおすすめします。

地図で夢中。

シルクロードの地図を作って、そのルートと山脈の位置関係に「おお~」と一人で感心してしまいましたが、その続き。

天珠の歴史を考えるのに、いったいチベットやその周辺ではどういう国々が栄枯盛衰を経てきたのか見てみたくなり、何枚も地図を作っています。
今数えてみたら……おおう、何だこの枚数。20枚超えてる(汗)

地図は、こういうサイトがあって、年代ごとに国々が移り変わっていく様子が調べられたので、これを利用させていただきました。
(似たようなサイトはほかにもあって、同じ年代でも国の範囲の表示が違うので、国々の移り変わりには諸説あるんだと思います)

リンク先のサイトで、たとえばインダス文明(紀元前2000年ごろ)を見てみると、こうなります。
いんだす1
※リンク先のサイトの表示をスクリーンショットで取り込み、インダス文明の範囲に色を付けてあります。

これだけでは、インド亜大陸とペルシャ高原の境目あたりがインダス文明が栄えた場所か……ですけど、川を入れるとこんな感じ。
いんだす2
当たり前のことながら、インダス文明というだけあってインダス川流域に栄えたわけです。

これに、さらに山脈を重ねてみると。
いんだす3

そうだったのか!

この地図は、インダス文明の産地を示す地図、山脈の地図など複数の地図を重ねあわせているので、若干ずれがあるようです。
それを修正してみます。
いんだす4

山脈を入れない状態では、何やら不定形のアメーバのように見えていたインダス文明の範囲は、実は西はスライマン山脈に、北はヒンズー・クシュやヒマラヤ、カラコルム山脈にはばまれていたんです。
もちろん、人は、もっと北にも西にも住んでいたでしょうが、文明として人が多く住む範囲としては山は不向き。わざわざそんなところに住まないわけで……。

それで、こんな形(表示)になったのか。

なんだかそんなことに感心してしまい、どんどん地図を作って山脈(地形)との関係を見ていくと……インドにいくつもの国が興り、移り変わって行っても、どれひとつとしてヒマラヤを越えているものはありませんでした。
さすが8000メートル峰を頂く大山脈。

思い立って仏教の伝播を調べてみると、チベットと仏教の発祥地(ネパールとインドの国境付近)は、地図で見ればすぐそこなのに、ヒマラヤに阻まれ、ぐるりと大回りでチベットにもたらされていたことがわかりました。

以前、ザギ水晶のような内包物入り水晶が、インドがユーラシアにぶつかった縁の部分、インドとユーラシアがこすれ合い、大地がたわんだ部分であることに関係があるのではないかと考えましたが、石はもちろん、歴史の移り変わりも大地の形の影響をうけている。

平らな地図を見ていると忘れてしまいがちだけれど、そこに山脈を付け加えると、いろんなことが見えてきました。
ヤバい、地図おもしろい。





ピンク・ブレス

ブレスレットだけれど、既製品でそのうちリメイク予定の素材なのでこちらで。

ピンク・ブレス

トルマリン入り水晶の連続登場で、どうしてトルマリン入りでピンクな水晶はないんだろう……と考えていて、そういえばこれがある!と思いだしたのがこれ。
思い出しては見たものの、よく考えたらトルマリン入り水晶ではなくピンクトルマリンとレピドライトが混じったもの。
「これがある」じゃないじゃないか。

やっぱり水晶の中にピンクトルマリンって少ないですねえ……。

さて、レピドライト&ピンクトルマリン。
何年か前から見かけてはいましたが、微妙に高くて手を出していなかったのが、セール価格で入手。
ピンクトルマリンといいながら、レピドライトの色のせいなのか、全体がグレーっぽくなってしまっているのが多い中、これだけピンクならば値段の割に優秀、優秀。

ピンクトルマリン単独ではない、混ざった色合い……人工的に作ったものにはない、まだら具合というか、あえて「ゆらぎ」といいたい粒ごとの表情が魅力です。
私が、岩石系など、混ぜ混ぜ石を好む理由が、この「ゆらぎ」。
全部の粒が同じ色合い、はっきりきれいな色で傷なし透明だったら、逆にガラスでもいいんじゃないか……むしろ、人の手では作れない(作れるかもしれないけどその方がコストがかかる)模様や混ざり具合が天然の魅力に思えるのです。

さて、何を合わせよう。

正統派青

正統派青

これも2012年池袋戦利品、イティンガの青。
入っているトルマリンもほどほどに細く全体が青く見えるので、正統派青と言ってもいいんじゃないか。
……というのも、一時期トルマリンがまばらすぎるものまで青水晶扱いされていたからです。

今回の石は、柱面がなくてポイントと言えるほどの形ではありませんが連なる山々のようなとんがり部分がいいかんじ。色合いもあいまって、久しぶりに感じのいい青に出会いました。(実はもう一つ買ってるんですが)

考えてみるとこうやって細いトルマリンが縦横無尽に内包されて青く見える水晶は、ある。
こちらのように(たぶん)ショール/黒トルマリンで黒く見える水晶もある。
しかし……緑やピンクで「緑水晶」「ピンク水晶」と言えるものは見かけません。
なぜだろう。

先日の水晶のようにグリーントルマリンが内包された水晶は、ある。
だけど、トルマリンは太いの細いのバラバラで、密度も青水晶ほど高くはありません。

ピンクトルマリンにいたっては、石英母岩にやや太め結晶がくっついているのはあるけど、水晶と言えるほどの形・透明感のあるものに内包されているとなるとぐっと少なくなります。
これもかろうじて内包されているといえるくらい。

トルマリンの色合いを分ける成分が、結晶する温度や太さを分けるのか…。
考えてみると、不思議。

ブルーの産地でグリーン?

2012年末の池袋戦利品。

jenipapo-green

青水晶と同じ箱で見つけて、「同じ産地?」と確認したら「そうだ」というゼスチャーの返事をもらったので、産地名を入れたけれど、これはブルーじゃなくてグリーンのトルマリン入り
ブルー・トルマリンの産地でグリーンも出たっけ?
グリーンが出たっておかしくないとは思うんですが、ああ、出てた出てたとすぐに頷けないので、ちょっと不安です。


写真では黒っぽく見えていますが、深いグリーンなのです。
約5センチと程よい大きさで、どこかが大きく欠けているわけではない整った形、太さに差があるトルマリンが内包されているようすも、水晶本体の透明度もなかなか良いのに……写真に撮るといまいちなのはなぜだ!?
もうちょっと透明度のある石なので、脳内補正でお願いします。

黒背景で撮るとトルマリンが一層黒く写るし、白背景でも黒背景でもグリーンとわかるほどに光を当てると、水晶部分が真っ白に色とびしてしまう。
そういえばこの石も撮るのが大変だった。

もっと光の色がよくなったら、チャレンジしてみるか……。

深い黒

フィンランド黒

こちらに続いてフィンランド産水晶2号。
いや、実際は1号と一緒に買った石やペンダントにした石があるので、順番で言うと4号になります。

単結晶で買った石が気に入り、今度はクラスター!とか、クラスターを買っておけば!と時々叫んでいますが、このフィンランド産も「クラスター!」と叫ぶことになりました。

「ロシア産の形か、カザフスタン産の深みか」とお店に長居して選んだカザフスタン産モリオンに通じるものがあります。
(カザフスタン産を買ったのが2004年だったから、ほぼ10年前からこういう石が好きなんですねえ……私)

美しいとは言えないけれど、鉄をまとった逞しさ。

ビーズにしてしまったのでは味わえない、自然の持つ雰囲気です。

パワーストーンでは、モリオンは魔除けと言われるけれど、そういう力があるというのなら、モリオンを持てば「魔」を追っ払ってくれるというより、勇気をふるいおこして「魔」に立ち向かう人の背後にどっしりと支えてくれる……いや、どっしりとそこに「ある」ことで、支えになってくれる……そういう意味での魔よけじゃないかというイメージがあります。

それほどに深く、ゆるぎない。
好きだわ、モリオン(原石)。

やわらか色

桜マンガン

国産のロードクロサイト。
かつて日本で最高の産出高を記録したマンガン鉱山、北海島の稲倉鉱山産です。
残念ながら原石は持っていなくて、ルースだけ。

ずいぶん以前のものです。
そういえばその後原石を見かける機会があったのに、どうして買っておかなかったんだ、私!

稲倉のロードクロサイト鉱石は、「桜マンガン」と呼ばれていたようです。
こういう透明感のあるものまでその名前で呼ばれていたのかはわかりませんが……桜。

桜色ではないけれど、このふんわりと優しい色合いは、薔薇というより桜な感じ。
山を埋め尽くす勢いで咲き誇った桜の花びらを全部集めて凝縮したら、こんな色になるんじゃないか。

以前、インカローズという名前はアルゼンチンのカピジータス鉱山の鍾乳石状のものだけに使うべきだと言ったところ、じゃあ、チャイナローズとか稲倉ローズなどの名前が出てきてもいいのか、と意見をいただきました。
カピジータス以外でもインカローズでいいじゃないか……ということだと思いますが、私は逆にロードクロサイトではなくて、別のあだ名をつけるならば「イナクラ・ローズ」を推します。

いや、「桜マンガン」でもいいかもしれない。
このふんわりとしたやわらかさは、豪華な薔薇ではなくて桜のもの。
「さくらまんがん」で変換すると「桜満願」と出てしまったんですが、この誤変換がなんだか言いえて妙。
桜への願いをいっぱいいっぱいに詰め込んだ、優しくも美しい石。

……ただし、ロードクロサイトの宿命として、柔らかいこと、汗に弱いことが玉に瑕すぎます。
ということで、このルースは、ルースのままに。


稲倉鉱山については、こちらのサイト様に詳しく載っていました。

青い縞

青い縞

アルゼンチン産の「ブルー・オニキス」です。
ラベルではこの名前で売られていました。

といっても、アゲートではありません。
どうやらカルサイトっぽい。検索するとアラゴナイト説もあります。
近年「レムリアン・アクアティンカルサイト」という長ったらしい名前でも見かけます。
なぜどうしてレムリアンなんだか、例によって不明です。このあたりは、ちゃんと説明してほしいと思います。

……さて。
オニキスと言えば、今ではビーズの真っ黒カルセドニーですが、ちゃんと言えば白黒モノクロ系まっすぐすっきりストライプのアゲートのこと。

カルセドニーでもアゲートでもないし、モノクロでもないこの石がどうして「オニキス」なのか。
それは、オニキスが真っ黒模様なしではなくて、縞模様の石であることに関係しています。
オニキスとはギリシャ語の「爪」の意味だとか。
爪の白い部分とアゲートの白い縞のイメージを重ねあわせたのでしょうか。

ともかく、オニキスというのはどうも「縞」を表しているようなのです。
その証拠にパキスタンなどで採れる縞模様の大理石も「オニキス」と呼ばれていたりします。

赤白縞模様のサードオニキスもサード(茶色がかった赤)のオニキス(縞模様)ということでサードオニキス。
最近、ビーズではオニキスがはっきりした単色、サードが縞模様という意味合いに勘違いされて、ブルーサードオニキスなどというトンデモ変てこりんな名前になっていたりするので、ご注意を!
(くわしくはこちら

ともかくオニキスが「縞」を表しているならば、一応は縞模様であるこの石が「ブルー・オニキス」といわれるのも……ありなのか?

それにしても、この手の石の原石を見かけないのが不思議です。
おそらく、グリーン・カルサイトと同じように、塊状で出るのでしょう。

そういえば、カルサイトはいろんな形がありますが、はっきりした青やアップルグリーンは結晶形のものを見かけません。黄色やピンク、ヘマタイト交じりの赤はあるのに。
こういう色合いの結晶があったらきれいだろうなあ……どうして結晶形で出ないのだろう?

地図でシルクロード

番外編と迷ったけれど、目的は天珠だったので、天珠カテゴリで。

天珠について調べている途中で、シルクロードのルートが気になって、地図を作ってみました。
すでに作られている地図もあるけれど、山脈や砂漠との位置関係を知りたかったので、何枚もの地図を重ね、トレースし、微調整し、つじつまを合わせ。

そして出来上がったのがコレ。

シルクロードマップ

ああ、やっぱり。

当たり前といえば当たり前なんだけれど、シルクロードのルートは山脈を避け、砂漠を回り込み山々のすそ野をたどるように伸びていたのです。

天山や崑崙、ヒマラヤ、カラコルム、ヒンズークシュ、スライマーンといった険しい山々は、パミール高原を中心にするかのように集まっています。
当然東西を行き来する道は絞られ、パミールやギルギットが重要なルートになっていたわけです。

しかもここには古くに文明が栄えたインダス川の源。
インダス川流域でエッチドカーネリアンが生まれたとも言われます。

西から縞瑪瑙や邪視信仰が、インダスから瑪瑙の加工技術が。
それらがパミールやギルギットに集まって、天珠が生まれたのではないか。

チベット天珠と言われるために、何となく今のチベット(チベット自治区)をイメージしてしまうけれど、天珠の中心はチベットの西の方ではなかったか。

オレンジレッド

赤つながりで、今度はアフリカ。

オレンジレッド1

錐面が濃い色になっていて、色味もオレンジレッドというより「赤黒系レッド」。
そう……オレンジレッドとは、「オレンジリバー産のレッドクォーツ」という気分です。

掌に包みこめるくらいの小さめクラスターですが、大小さまざまな結晶があっち向き、こっち向きに奔放に群れていて、色はたくましい赤黒系。
そこで産地を見ると、「ああ!」とうなずいてしまう、たくましきアフリカ水晶です。

オレンジリバー産というと、ペンキでも塗ったのかと思うような真っ赤など、色も形もインパクト大のものが多くて、私好みなのに、持っている数は思ったほど多くはありません。
見かける機会も少なめで、見かけてもお値段高め、なかなか我が家にはやってきてくれない石が多い中、小さめだけど、高いだろうな……と思って手にとったら、なんと半額セール中。
ここぞとばかりに買いました。

オレンジレッド2

実は、ちょっと方向を変えると、このように真ん中あたりで大きめ結晶が2カ所、はずれた痕があります。
赤水晶と言っても、赤いのは表面だけらしく、結晶の剥離部分はバレバレ。
そのためもあってのセール価格だったのかもしれませんが、実際見てみると思ったより目立たないので、OK!

さて、オレンジリバーという川は、南アフリカとナミビアの国境沿いで海に出ています。
検索してみると、オレンジリバー産でナミビアというのもあるようす。……が、川の流れは南アフリカをほぼ横切っている感じなので、南アフリカのけっこう東部、スワジランドに近い方の地名がくっついた「オレンジリバー産」も見かけました。
オレンジリバー・エリアとか書かれていることもあるけど、このエリア、実は結構広いんじゃないか。

●追記
地図を作ってみました。

やっぱり、オレンジリバー流域は結構広い。

オンタリオ・レッド

オンタリオ・レッド

手に入れたぞ、カナダのレッドアメジスト!
これまで見かけても高かったり色が淡かったり、なかなか縁がなかったのですが、昨年末の池袋でついに。
思いがけない値段&さらにおまけしていただき、感謝感激プライスで。

大きさは4~5センチ角ですが、山脈を思わせるとげとげの錐面と深い赤それに反して優しい紫色の対比が魅力。
今までは、赤の深みが足りなくて手を出しかねていましたが、この赤は良い!
(アメジスト部分を写すため、やや明るめに写っています)

言うまでもなく、アメジストの表面……表面近くにヘマタイトが含まれて赤く染まっているのが、レッドアメジスト。鉄さびコーティングと違って、中にしみこんでいるというか、単に表面に鉄がへばりついているのとは違います。

それにしても……(全体の色が)ちょっとピンクっぽい紫だとピンクアメジストと言われたりするし、加熱または放射線+加熱でグリーンに変色したのがグリーンアメジスト。
そして表面赤でレッドアメジスト。
色の付き、現れ方が異なるのに「○○アメジスト」と呼ばれてしまう……いいのか、これで。
かといってほかに呼び方があるかと言われたら、困ってしまいますが、文字のみのやりとりでは「こういうアメジストのことだよね?」と確認したほうがいいかもしれない……。

さて、レッドアメジストは、近年ブラジルでもかなり中まで赤くなったものが出ていますが、レッドアメジストと言えばこれまではこのカナダ産が有名でした。
……で、最近はこの石と同じ産地のシェブロンタイプのレッドアメジストがロシアンレムリアンを世に出したデイビットガイガー氏によって「オーラライト23」の名前が付けられて売られています。
小さいのを一つ買いましたが、石としてはやっぱりこっちのレッドアメジスト。シェブロンタイプなら、大きくてかっちりシェブロン模様で、トップががっつり赤いのを希望。もちろんレッドアメジスト扱いでOKです。

この石の産地がどこらへんなのか調べていたら、鉱山の様子らしき写真が出てきました。
こちらこちら
こちらなどは、ものすごい赤で、かなりの大きさ。
でもシェブロンタイプではないように見えるので、ちょっと違うところから採れるのかもしれない……。
赤くて大きいのもいいな。

”キャップストーン”

キャップストーン

ちょっと前に登場したミニレッドの仲間石。こちらはやや大きくて(といっても3.5センチくらい)、てっぺんに小さな結晶をのっけています。

別の結晶がくっついているのは、さほど珍しくはありませんが、ぴったり結晶の先端にくっついたきれいな石を探すと意外に少ないと思います。
以前、この石を買ったお店の人が、こういう石に「キャップストーン」という名前を付けていたので、そのネーミングを拝借。

キャップストーンというのは、ピラミッドの先端の四角錐の石のこと。(現在残るピラミッドでは失われているとか)
金属でできていたと言われ……私が理解したところによると、ピラミッドに命を吹き込むともいえる最も重要なパーツであり、太陽神のカルト(霊)が宿り、そのことでピラミッド全体が神聖なものになると考えられたといいます。
母体の水晶をピラミッドに見立て、先端にくっついた小さな結晶を、ピラミッドのキャップ・ストーン(ピラミッドの先端を形成する尖った石)に模した……というわけです。
ピラミッドだったら、水晶の先端のみにちょこっと乗っかった(逆)セプターの方がそれっぽいような気がしますが、「厳密に先端に」とこだわって名前を付けるその心意気が楽しい。

しかも、この石のメインフェイス(一番大きい錐面)は(たぶん)五角形のイシス。
小さいけどいろいろ楽しい石なのです。

ちょっと大目に見て。

ブルーゾイサイト

タンザナイトです。
産地もちゃんとタンザニア。

ご存じタンザナイトは、鉱物としてはゾイサイト。
1967年夏、タンザニアのアルシア地区で、マニュエル・ト・スーザーによって青いゾイサイトが発見され、宝石で有名なティファニーが「タンザナイト」として売りだして有名になりました。

……つまり、タンザナイトは「~ナイト」という鉱物っぽい名前であるにもかかわらず、宝石名なんですねえ。
でも、鉱物ショップのラベルに堂々と「タンザナイト(ゾイサイト)」と書かれてるあたり、すでに何が宝石名で何が鉱物名なんだか、その区別はかなりあいまいになってるような気もします。

そういえば、アマゾナイトも鉱物名じゃない、マイクロクリンと呼ぶべきだ!……という意見も聞いたことがありますが。
はっきり言って、私、これが宝石名、これが鉱物名ときっぱり分けられる自信はありません。

むしろ「この名前はどういう石のことを指すか」をちゃんと知っておいた方が便利だと思います。
それなパワーストーンの名前でも同じこと。

……で、タンザナイトの場合は、「青いゾイサイト」
タンザナイトなのだからタンザニア産のみを言うべきだという意見については賛否両論あるようです。
そういえば、パライバトルマリンを、ブラジルのパライバ産だけにすべきか、アフリカ産も含めるべきかという議論もありましたっけ……。

それはさておき「青」
……といってもタンザナイトの青は、微妙に紫を含んだような青。
しかも多色性があって、見る角度によって青だったり紫が強く見えたり、色味が異なって見える石でもあります。
(この青い色の原因はバリウムだそうです)

写真の石は、若干紫っぽく写っていて、実物はもうちょっと青……ただし、結晶の中心部分は淡黄色っぽい。
こんなバイカラー(一応)な石までタンザナイトといっていいものかどうか疑問ですが、小さくてもかなり透明、結晶の形もそこそこあるし、ラベルもタンザナイトだったので、おまけでタンザナイトということに。

産地のメレラニは、世界中で流通しているタンザナイトの産地だそう。
鉱山の様子がこちらに出ていました。

凄いところで掘ってます。

ゾイサイトの迷宮

ピンクゾイサイト

タンザニア産のゾイサイトです。

ピンク色です。

ゾイサイトというと、ビーズなどではルビー・イン・ゾイサイトとしておなじみです。

この緑の部分がゾイサイト

青ゾイサイト
青(紫っぽい青のものには「タンザナイト」の宝石名が付いています。(タンザニア産のみをタンザナイトという説もあり)

普通にゾイサイトと呼ばれているのも、もちろんあります。
ピーモンタイト

ゾイサイトの成分の一部がマンガンに置き換わると、チューライト(桃簾石)と呼ばれます。
桃ゾイサイト

さて、ゾイサイト。
ゾイサイトにはクリノゾイサイトという同質異像……つまり成分は同じだけれど結晶の構造(結晶系:基本パターン)がちょっと違う兄弟石があります。

ゾイサイトは斜方晶系という結晶系であるのに対し、クリノゾイサイトは単斜晶系。
クリノ」とは「単斜晶系の」という意味があるそうで、和名はズバリ灰簾石。

これを知った時に、そういえばクリノヒューマイトは斜ヒューム石だし、クリノクロアは斜緑泥石。「クリノ」ってそういう意味だったのかー!……と思わずうれしくなりました。

長くなりそうなので、ここから箇条書きでまとめます。


◇ゾイサイトとクリノゾイサイトは同質異像の関係。

◇ゾイサイトにマンガンが加わったものがチューライト(桃簾石)

◇クリノゾイサイトのアルミニウムがマンガンに置換されたのがピーモンタイト(紅簾石)

◇ゾイサイトとクリノゾイサイトが同質異像であるように、チューライトとピーモンタイトも同質異像の関係。

◇クリノゾイサイトの成分(アルミニウム)の一部が鉄に置き換わるとエピドート。

……と、教えていただく機会がありました。

私、石好きではありますが、鉱物的側面は好きではあるけど基本がなっちゃいないので、結晶系や成分の話になると、目が泳ぎます。
アルミニウムがマンガンに変わって……えーと、えーとと唸りながら、理解のために図にしてみました。
ゾイサイトの迷宮1
化学式もくっつけてなるほど、この長ったらしい「暗号」のここがAlからMnに変わったのね、とやっていたら、あれ~?

図に書いたように、ピーモンタイトの化学式は検索すると出てきます。

ところが、チューライトの化学式が出てこない。
出てきても、ゾイサイトと同じもの。
同質異像なら、ピーモンタイトと同じ式が出てくるはずでは。

説明もピーモンタイトが
「緑簾石の Fe3+ が Mn3+ に置き換わったもの」
と出てくるのに、
チューライトは
「桃簾石はマンガンを含む灰簾石(Zoisite)の亜種名」

……なんだかピーモンタイトは区別されているのに、チューライトはゾイサイトとほぼ同一視されているように読めます。
もしかしてマンガンの量(?)に差があるのか?(だから紅と桃という違いだったり?)
いったいどういうこと?

……と言うのが疑問のその一

その二は、今回の説明は、ゾイサイトとクリノゾイサイトを中心に据えているので、ゾイサイトの単斜晶系バージョンがクリノゾイサイトで…クリノゾイサイトのアルミニウムが鉄に置き換わったのがエピドートで…と理解できていくわけですが、ちょっと引いてみると、これらは「エピドートグループ」

別のところではエピドートの鉄がアルミニウムに置き換わったのがゾイサイト(結晶系の違いには言及されてない)という説明になったりします。
そうなると、単に鉄がアルミニウムに変わっただけならそれはクリノゾイサイト、結晶系が違ったのがゾイサイトで……ということになり、ゾイサイト、クリノ(単斜晶系の)ゾイサイトという名前の関係がごちゃごちゃです。

どうしてグループ名にエピドートがでてくることになるんだろう?
一番たくさん採れるから?

これが第二の疑問

変なところであたまがぐるぐるしています。

他のグループで見てみると、聞いたこともないよなマイナーな石がグループ名になってたり。
コランダム(ルビーやサファイア)がヘマタイトグループと知ってビックリでした。

……あ、忘れるところでした。
写真のゾイサイトは、ラベルはチューライトではありませんでした。
なんでもマンガンによるものではないピンクだそうで……(by鉱物科学研究所)。
ただでさえチューライトは亜種なのか亜種って何なのかよくわからないのに、謎のピンク。
ゾイサイトって、地味に難しい。




湖南の白

湖南の白

純白。

この一言で終わってしまいたい、今日の石。

中国は湖南省の真っ白水晶です。
いや、白いのは水晶だけじゃなくて、一緒に結晶しているカルサイトも同じように白いのです。

画面真ん中あたり、水晶が途切れている部分があります。その両端で板状に見えているのがカルサイト。
黒っぽくつぶつぶ散っているのがパイライトです。(写真には写し込めませんでしたがキラキラです)

買ったときのラベルは、水晶、パイライト、カルサイトと書かれていましたが、この石、それだけではありませんでした。
土台がフローライトだったのです。
先ほど目印にした、水晶が途切れている裂け目のような部分の中に見えているのが淡い緑色のフローライト。

おかげで水晶だと思って持つと、ずっしり重いです。

裏返してよく見ると、板状のカルサイトが、ちょっと砂漠の薔薇を思わせる感じに結晶しているところへ、その間を埋めるようにフローライトが入り込み、その上を水晶が覆っている感じです。
結晶の先端のとんがり部分(錐面)だけが群れたような水晶は、ほぼ不透明白……なのに面と面の合わせ目(エッジ)だけがちょっぴり透明感ありという面白さ。しかも表面はマットではなくてピカピカです。
そのため、単に真っ白不透明ではなくて、みぞれを思わせるひんやりふんわりした質感を持っています。

掌に乗る小さなクラスターですが、この季節に見ると存在感たっぷりの雪のよう。

産地名は、漢字で書けば「中国湖南省 郴州市 東坡」になるようです。

氷のひとかけら

氷のひとかけら

ロシアはダルネゴルスク産のフローライト&水晶です。

細くて灰緑色の水晶に挟まれるように、透明フローライトが結晶しています。
フローライトの形は、微妙にでこぼこしていますが、大雑把にいえば八面体。
表面は半分ほどがややマット……中身は驚くほど透明です。

この透明感ときらめきを写したいところなんですが、この角度はいいぞ!……と言う場所では、内部のクラックが強烈に光を反射してしまう。別の角度では、水晶が写せない……と、「きれいなのに写せない!」というジレンマに陥る石なのです。

何枚も没写真の山を築きながら、何とか写してみましたが、本物はもっとキラキラで、氷のひとかけらのよう。
マットな面と透明な面が入りまじる様子が、ある部分は凍って霜が降りたような様子と溶けかけているようすを思わせて一層氷っぽく見えています。

買った店では「ダルネゴルスク」としか表示していなかったけれど、こちらこちらに、似たものが出ていて、おそらく詳しい産地は Nikolaevskiy Mine, Dalnegorsk, Russia

同じところから、サイコロみたいな六面体や、八面体、その中間……と異なる結晶の形のフローライトが出ているようす。
いったい何が結晶の形を分けるのでしょう。


スノードーム改め

ドーム2

ブラジル産水晶です。
おそらく塊状だったであろう水晶を、底面を残したまま丸く磨いたもの。

個人的に「ドーム磨き」と呼んでます。

さて、この「ドーム磨き」、ガーデンと呼べばいいのでしょうか、底面にあたる部分がまるで砂漠のような……人気のない遺跡のような。
庭園とは言えませんが、内部に不思議な光景を持っています。

目を付けたポイントはもう一つあります。写真にも写っているんですが、全体的にちらちらと白いものが無数に散っているんです。
肉眼ではちらちら輝いて、ミクロサイズのラメのよう。

方向を変えて撮ってみます。

ドーム1

これ、なんだろう……とルーペでのぞくも、ドーム磨きの球面と、内部のけっこう深いところにあるせいでピントが合いません。

まるで、シンプルなスノードームみたいだな……と思っていたら。

写真を撮るのに、ころりと転がしてしまったその時!


ドーム3

見つけました、この角度!
ファントムか!

お分かりいただけるでしょうか。
磨き残した部分の角度と同じ感じで、画面下から上に、何重にも重なるうっすらファントム。

このちらちらラメは、ファントムを形成する不純物だったのです。
見る角度を変えるだけで、こんなにわからなくなるとは。

……ということは「底面」といっていたのは結晶面。
表面があまりきれいでない水晶を磨いたのでしょう。

それにしても、表面がきれいじゃないから磨こう……なのに、その表面を残して仕上げるとは。
一本取られた気分です。


ミニカクタス?

国産アメジスト!

国産紫

……小さいけれど、アメジスト。
ごらんのとおり、クラスター。

ということで、それぞれの結晶もかなり小さいのですが、柱面がさらに小さい結晶で覆われていて、ルーペで見ると……おお、これは、カクタスクォーツ風。

おかげで、小さくてもボリュームのあるフォルムに見えています。
色合いも薄すぎず、やや白濁気味で上品な色合い。

くぼんだ所には植物の根のようなものが入り込んでいて、地面の表層近くに埋まっていたのではないかと想像しています。

遊泉寺鉱山は、明治時代銅の鉱山として盛んに掘られたものの、大正時代には閉山していたとか。
こういうカクタス風だけでなく、やや触像の入ったものや面白い形の松茸水晶も出たようです。

ちなみに建設機械メーカーのコマツもかの地が発祥です。

わかっているならやめようよ

アクセサリー……だけど、そのうちリメイク予定なので、素材の石として。
ブルー・ルチルじゃない

ブルー・ルチルの名前で売られていたブレスレットです。
確かに水晶の中に青……ブルーグレーに見えないこともない内包物は入ってはいますが、これはルチルじゃないでしょう。

ルチルに青はないし、細いルチルだったら、もっと金属光沢があるはずで。
これはどう見ても、角閃石。
お店の人も角閃石だと言ってましたが、表示されていた名前はブルー・ルチル。

ルチルじゃないとわかっているなら、その名前で呼ばなきゃいいのに。

私も、たとえばペリドットというのは宝石名で鉱物名はオリビンとわかっていても、ついついペリドットと呼んでしまったり、最初に覚えた名前が切り換えにくいのはわかります。

だけども、だからこそ、お店には、ルチルじゃないとわかっているなら○○ルチルという名前にしないで欲しい。

パワーストーンの場合は、名前だけでなく意味も絡んできて、期待した石じゃない恐れが出ると、「偽物?」とか「効果はどう違うのか」とか、すぐに心配や不安に結びつきやすい傾向にあります。
そういう心配事の種になるのは、石にも人にも残念です。

ぱっと見て見分けられない石ならともかく、ルチルにはっきり青はないのだから、青っぽい時点でルチルじゃないとすぐにわかるのだから、難しくはないはず。

……が、じゃあ、何と呼ぶかが問題なのでしょうか。
角閃石だから、カタカナが良ければアンフィボールですけど、ブルーアンフィボールでは語呂が悪いとか?
それともアンフィボールが何か説明が面倒だとか?
もしかしてアンフィボールでは、意味や効果が説明されてないから?

何でもいいけど改善希望。

さて、話は変わりますが、こういう、ブレスレットに作られたものを買う場合、注意したいのがゴムの色。
写真でもビーズとビーズの間にちょっぴり写っていますが、このブレスレットのゴムの色は青。

たいてい、最初からブレスレットでうられているものは、石に合わせた色のゴムを使っています。
それはいいんですが、色を合わせているがために、その色が石の色に影響して、実際よりもきれいに見えてしまう場合があるので要注意。

特にルチル(金色など)入り水晶の場合に黄色いゴムが使われていると、分かっていてもルチルが華やかにたくさん内包されているように見えてしまいます。
この石も、中のゴムは見えていませんが、なんとなーく青みが補われているような気がしてなりません。

ルチル入り水晶の場合は、写真に撮ると石全体が黄色身を帯びて、実物よりも華やかに写るので、中のゴムが色ゴムだったら、「実物は写真よりも地味」と考えた方が安全です。

「同じ石でなぜ値段が違うのか」(ビーズ前提)

※ここではブレスレット(ビーズ)前提です。

「同じ種類の石なのに、店によってどうして値段が違うのか」
そんな質問を見かけます。

これについて某所でまとめてみたのでこちらでも。
私が見聞きしたことをまとめると、こんな感じになるかな……ということで。


石に直接かかわる理由で違う

◆質の違い
 同じ水晶でも、白濁したりひびが入ったものより、透明傷なしの方が高くなります。
 色の鮮やかさや加工のあるなしでも違います。

◆大きさの違い
 質が同じなら小さいものよりは大きいものの方が高くなります。
 大きさが倍になれば値段も倍とは限らなくて、「手ごろで需要の多い大きさ」のものが割高だったりします。

◆人気で変化
 人気が出れば高くなります。

◆産出量による変化
 人気は変わらなくても産出量が減れば、希少価値があがって高くなることも。
 逆に、最初は少なかったのに、あとになってたくさん産出して値崩れするものも。

ここらへんは、なるほどと思いますが、それ以外の要因でも石の値段は変化します。

石とは直接かかわりのない理由で違う

◆ネットショップと実店舗
 ネットショップに比べて実店舗は店舗の維持費(家賃や光熱費など)が多くかかります。
 その経費も値段に響きます。
 店員が多くいれば人件費もかさみます。

◆仕入れのルートや規模
 小売りよりは卸の方が安いのは当たり前。
 中間業者を挟むほど、各業者が利益を確保するので、小売値段は高くなります。
 産地や加工業者から直接大量に仕入れれば、一つ一つの値段は安くできます。

 たとえば、外国から直接大量に仕入れるチェーンショップと国内のビーズショップで買いそろえて売る個人のショップでは、後者の方が(一つ単位の)仕入値段は高くなります。

◆産地の状況
 掘りつくしてしまった……というのは石にかかわる状況ですが、それ以外にも、(外国の)産地で治安が悪くなったり、災害が起こると、石が掘れなくなり、結果的に流通量が減って高くなることも。
 雪の季節には掘れないとか、他の産業が盛んになって石が掘られなくなった、環境保護のため採掘が制限されるようになった、変なところでは鉱山主の家庭の事情で掘られなくなったというのもあるようです。

◆ヒーラーが注目
 今まで普通に出回っていたのに、ヒーラーが注目して名前や説明を付けたら高くなったというものも。
 逆にヒーラーが名前を付けて売り出した当初は高かったのに、他の業者がどんどん扱うようになって安くなる場合も。

◆円相場も影響したり
 極端なところでは仕入れた時の円相場……円安や円高が響くこともあるそうです。

◆もちろん、店の利益も
 一番簡単なのは、店がどれだけ利益をのせているか。
 正直「○ったくりじゃないの?」と言いたい値段のショップもあったりします。
 店を維持していかなければならないのはわかるけれど、それにしても……という値段

◆サービスでも変化
 あなたに合った石を選びます。念を入れます。浄化をします……など、石にプラスαするサービスでも高くなる場合があります。

◆こだわれば割高
 連(※)ではそんなに高くなくてもその中からきれいな石を選んでブレスレットにすれば、使えなかった無駄な石が出て、その分割高になるということも。
 パワーストーンで「本物」にこだわるあまり、名前を付けたヒーラー直営のショップで買うと、割高になることもあるようです。
※連(れん)……ブレスレットに使うビーズは、卸の段階では38~40センチの糸に通した状態で売られています。
この紐に通されたものを「連」といいます。
これを仕入れて、ゴムなどに通してブレスレットに加工します。



このように、石は、意外に石とは直接関係ない部分でも簡単に値段が上下します。
ですから、
「安かったけれど偽物?」
とか
「高い石がいい石」「高い方が効果がある?」
とは、とても言えないですよね。

また、石は天然であるために一つ一つの質が微妙に違うし、産出量も一定ではなく、それに加えて店の都合で値段が変わる……ということで、「相場」はあるようでないものなのです。

ニラ?

バイア、プラシオライト

緑つながりでこの石。
同じくブラジルの……アメジストから緑に変わったらしい石。

ほとんど紫が見えませんが、実物では先端に近いあたりにほんのーり紫のニュアンスが残っているような。
緑といっても、これが元はアメジストで、天然の状態で変色したらしいと聞いてみるからこそ「緑」といいますが、何も知らずに見たら、くすんだ色合いの地味~な水晶(水晶とさえ思ってもらえないかも)です。

緑というより、淡くてくすんだ鶯色。(先端付近の茶色は、鉄分か土が付着しているようす)
でも、これがアメジストの変身後と思えば面白い色合いです。

アメジストが変色するというと、まず思い浮かぶのが黄色。
アメジスト・変色

しかし、加熱によって緑になるものもあり、プラシオライトと呼ばれます。

つまり、これも……いちおうはプラシオライト?

水晶には、アメジストやシトリンのような、内包物によるものではない透明な青や緑の色合いはありませんが、緑の例外はプラシオライト。
今回の石は「かろうじてプラシオライト?」ですが、ちゃんとしたものはもっときれいな緑をしています。
ただし、天然のプラシオライトは少ないようで、天然の状態で緑、または加熱のみで緑になったものをプラシオライトと呼ぶのだ……と言う説明を見たことがあります。
「加熱のみ」というのは、緑に変色させるにあたって、アメジストに放射線照射したのちに加熱して緑に変えるものがあるそうで、これはプラシオライトとは呼ばないのだとか。(アメジストすべてが緑に変わるのではなくて、そういう変色をする産地があるということだと思われます)

プラシオライトとかグリーン・アメジストで検索すると、何ともさわやかなグリーンの美しい石がヒットします。
そういうものにはとても及びませんが、天然でこうなったというところがいいじゃないですか、この石。

さて、「プラシオライト」。
語源はなんと「ニラ」。
ギリシャ語の"prason(ニラ)"と"lithos(石)"から作られた名前なんだそうです。

ニラ。
餃子に入れる、アレ?
確かに緑ではありますが、緑だったらほかにもいろいろあるわけで、何か別の植物でもよかったんじゃないか。
……と思っていたら、プラシオライトの説明に「prason」と並んで
『ギリシャ語の”leek(セイヨウニラネギ、リーキ)”に由来しており……』
という説明が出てきました。

試しに「セイヨウニラネギ」で検索してみると……おや、ニラと聞いて思い浮かべるものと違うぞ。
このセイヨウニラネギ「ポロネギ」とも呼ばれるようで、ポロネギで検索した方がわかりやすいです。

ニラというとスーパーマーケットで売っている、細くて平べったい葉のニラを思い浮かべますが、ポロネギは見た目ネギ。お鍋などに入れる白ネギのもっと太短い感じのものです。(ネギよりもかたいらしいです)
つまり、根元は白くて先端に行くにしたがって緑になっていく……その色合いはみずみずしくさわやか。
なるほど、こういう色合いならばさわやかグリーンの水晶の名前になってもおかしくないかも。



Vicolor

バイカラー1

この石の面白いところを写そうと、ちょっと変わった方向で写してみました。
このアメジストは、普通の結晶がちょうど縦割り半分になっています。
それをぺたんと寝かせて先端方向から撮りました。

手前が結晶の先端、画面上が柱面です。

ちょうど錐面(先端の斜めの面)と柱面(側面)の境目あたりが、やや黒っぽく縁どられたようになっているのがわかるでしょうか。

バイカラー4

向きを変えるとこの通り。
エッジの部分が降り取りのように色が濃くなり、柱面がくすんで黒っぽい色をしています。

実は……これ、緑がかっているようす。
紫から緑に変わりかけの色というか、内部にまだ紫が残っているというか、中途半端な発色のために黒っぽく見えているんです。
おそらく加熱すればもっときれいな緑になるんじゃないでしょうか。

なぜ、ふちどりみたいになっているのか。
柱面だけ色が変わっているのはどういうわけか。

それがわかるのが、一見欠点に見える縦割り半分の形。

裏返してみます。
バイカラー2

おや? 表面からやや下のところに境目があります。
わかりやすくラインを入れてみます。

バイカラー3

これは一種のファントム……、ベースとなる結晶の上にやや色の濃い層がかぶさっているようです。
この層の厚みの割合を見てみると、表側から見た「ふちどり」の幅と同じ……?

どうやら淡い結晶の上にわずかに色味の濃い層がかぶさっていることで、表から見ると不思議なふちどりに見えているようす。そしてその縁取り部分の下部(柱面)が緑に変色しかけている……つまり、途中からアメジストの成分が若干変わってしまったのでしょうか。

おもしろい!

アメジストを黄色や緑に変色させるのは熱だと言われています。(黄色と緑の色の差は、アメジストの発色の原因となっている鉄イオンの電荷の違いだそうです)

考えてみると、層の部分は同時期に成長したのでしょうから、錐面と柱面で成分が異なっているとは考えにくい……なのに、どうして色が違うんだろう。
もしかして根元の方から熱が伝わってきて、そのために柱面だけが変色したとか?
バイカラー5

でも、結晶はまっすぐに生えているものだけでなく、斜めだったり寝そべっていたりするものもあり、見たところ、そういうのも柱面だけ変色していたようなので、根元からじわじわ(天然に)加熱された……だけでは説明できないです。

最近こういうアメジストを何回か見かけるので、今度はクラスターを!

あ、最後に。
「Vicolor」とは、ポルトガル語で「バイカラー」のことだそうです。

あれ? だとするとAmethystじゃなくて Ametista?






ふりかけカバンサイト2

こちらで登場したカバンサイトと同じときに買った仲間石。

ふりかけカバンサイト その2

スティルバイトの上に散ったカバンサイトです。
最近、スティルバイトに見えて実はステラライトという写真をたくさん見たせいで、いまいち不安なんですけど、こういうタイプはたいていスティルバイト上のカバンサイトになっているので、大丈夫でしょう、きっと。

先に登場した石は、全面にカバンサイトがふりかけ状でしたが、こちらはややまとまりあり。
散っているというよりおなじみ放射状まん丸に近いかもしれません。

ふりかけカバンサイト その2-2

中にはスティルバイトの陰に隠れているのもあったり、なかなかにかわいい風情です。

表面には、さらにスティルバイト……もしkは別の鉱物がくっついたのか、白っぽい結晶におおわれかけているものもあり。

よく見ると、スティルバイトに食い込んでいる部分もあり、単純にスティルバイトが成長した後にカバンサイトが成長したわけではないようです。

グリーンでしょ?

ビーズだけど、ブレスレット前の連なので、石扱いで。

グリーンフローライト/水晶

このビーズ、「ブルーフローライト・イン・クォーツ」という名前で売られていました。
一か所ならば、「間違ったのね」で済みますが、2か所で同じ名前で。
……ということは、おおもとの卸が「ブルーフローライト・イン・クォーツ」で出してしまい、それを仕入れた店がそのままの名前で出してしまった可能性大。

……どう見てもグリーンだと思うんですが。

しかも、淡いグリーンのフローライトと白濁石英がだいたい半々で混じっていて「in」というより「with」。
イン・クォーツというなら、結晶系のフローライトが水晶の中に浮いてる感じのこういうものでしょう。

joy

思うに、この混じり方、ビーズで大量に作ることができる産出量を考えると、内包されているんじゃなくて、水晶がフローライトかどちらかが先に結晶した後に他方がかぶさるように結晶したのではないかと思われます。

これまで、あることは知っていても見かける機会が少ないかと思っていたら、今回けっこうたくさん見かけたので、水晶とフローライトが混じった石の産出量はそれなりにあるということなんでしょう。

原石が見たいぞ。

もこもこの謎

もこもこみっつ

インドより、もこもこのかたまり三連打。

一目で、デカン高原の玄武岩台地からやってきたのだろうとわかる、白いもこもこ石。
スティルバイトか、ステレライトか。
そのあたりまでは目星を付けられても、そこから先がわからない。

ちょっと前までは素人考えでステレライトでしょ?判断したところですが、スティルバイトと思っていた石にステレライトのラベルがついていて、不思議思って調べてみたら、mindatに出てくるスティルバイト、ステレライトは、私では見分けられないほどにそっくりさん揃い。

このころでは自然界は何でもあり、はっきり分けられない石があっても不思議ではないからしかたない。
……と白旗を振っています。

それとも、詳しい人ならどこか見分け方の勘所をご存じなのか。

白いアジサイかカリフラワーにも見える石を前に、うなってます。

荒々しきピンク

ピンクアポフィライト・内モンゴル

淡くて、キラキラしていて、一見繊細なピンク。

ところが、全体像は……

ピンクアポフィライト・内モンゴル2

けっこうワイルド。

内モンゴル産のピンク・アポフィライト。
白濁してグレーに見える水晶の上を、荒々しく覆っている感じです。

今までピンク・アポフィライトというとこちら。ロシアのダルネゴルスク産。
「ほんのり」というのがふさわしい淡い色合いです。

それに対して内モンゴル産は、母岩のせいかややくすんで見えるものの、はっきりとピンク。
2012年6月の新宿ショーで見かけて、そのはっきりとした色合いに「おお!」と思ったものの、大きさに反して立派なお値段に挫折。
ところがその後半年もしないうちに、片手(指を含む)サイズで樋口先生以下というお値段で手にすることになろうとは!

ところで、水晶の上をアポフィライトが覆う様子は、こちらのダルネゴルスク産に似ています。
そして、ピンクアポフィライトといえばメキシコにもあったはず。

ロシア(ダルネゴルスク)、メキシコ、内モンゴル……その共通項は、意外に「変な水晶」
時に水晶とは思えないへんてこな形の水晶を見かける産地なのです。

ダルネゴルスク内モンゴルは、登場当初「ブラインドテストされたら、真っ先に間違う自信あり!」と宣言したくらい似ています。
いずれもスカルンから出ているらしいというところも似ています。
ひょっとすると、メキシコも変な水晶やピンクアポフィライトの産地は、スカルンなんじゃあるまいか。


更新記録

別館サイト石の雑学辞典に新コーナー「勝手にQ&A」をアップしました。

ネット上やHP・ブログへの検索ワードで見つけた疑問・質問に好き勝手に答えてみました。


プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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