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石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
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知れば知るほど、見れば見るほど深みにハマる石の世界へとご案内します。
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かつてのB級

エンジェルシリカ

……チャロアイトです。

透明感があります。

なんでもチャロアイトに石英が混じった……もしくは石英にチャロアイトが混じったと説明されている石で、「エンジェルシリカ」という名前で呼ばれています。

ロードナイトに石英が混じった石もあるようで、そちらは「ロードナイトシリカ」と呼ばれているのに、こちらはチャロアイトシリカではなくてエンジェルシリカである理由は不明です。

私がこのブレスレットを買ったのは、石英がらみのチャロアイトがエンジェルシリカの名前で登場するよりちょっと前。
いつのまにか「エンジェルシリカ」という名前が付いてるぞ……と認識してはいましたが、そんなに頻繁に名前を聞くこともなかったので、今でもその名前で売られているのかと念のために検索しなおしてみたら、意外にたくさん売られていました。
曰く「強い癒しの効果を持つ石」「三大ヒーリングストーンの一つチャロアイトにクリスタルがしみ込むことでより高い波動のパワーストーンになった」。

……私が買ったのこの石は、透明感あり、その中にふわふわもやもやチャロアイトがたなびいて、りっぱに「エンジェルシリカ」ですが、売られていた時は
B級チャロアイト
でした。

だから、普通のチャロアイトを買うより安くて、
「なんだか変わってるし、安くてお得!」
……と、ばらして使おうと買ったんですねえ……。(いまだ使わずにそのままですが)

知らない間に出世したものです。

このように新たな石、すでに知られた種類でもちょっと見かけが変わった石は、ある程度の量が出回るようになると、新たな名前、説明がついて「出世」するものが多いです。
名前や説明が付く前に出回っているのは、この石のようにB級扱いされたりして安い場合があるので、説明ではなく、見た目の面白さや美しさで買っておくと、のちのちお得なこともあるかも。

エンジェルシリカ2

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イティンガの青。

イティンガの青1

お久しぶりで青水晶。
昔は、青水晶と言えばスペインのマラガでしたが、今はブラジル、ミナスジェライス州イティンガのインディゴライト入り青水晶でしょう。

幾度となく「もう採れない」「そのうちなくなる」とか言われながら今でもなお見かけます。
流石にルチル入り水晶のようにどの店でもあるというわけにはいきませんが、レアとも言い難い頻度。

今回の石は、2~3センチサイズの小さい原石4個セットのうちの一つです。
4個の中では一番青くなく、表面マットやや白濁気味の水晶の根元あたりが青くなってる水晶……だったのですが、なんと、写真写りはこいつが一番よかった!

まるでインディゴ色のインクを一部分からふわっと染み込ませたような、その「染み込み具合」が何とも美しい。
よーく見ると青くないと思っていた部分にも細い細いインディゴライトが内包されています。

やや白濁していると思ったのは、実はインディゴライトの内包で、うっすら……本当にうっすら青いからかもしれません。

この石も無印の半透明CDボックスで撮りました。

地味か見どころか

ウバイト付

ブラジル産です。
水晶……いや石英と言いたい感じのクラスターです。

一応結晶面はあるけれど、ダメージ満載。錐面は折れたのか晶洞の壁面に当たって成長できなかったのかひとつもありません。

本来だったら観賞用にはむかない石として、売られることもなかったでしょう。
……が。

実はいろいろ見どころが。


まず。
ウバイト付2

ウバイト付。
ウバイトは和名では石灰苦土電気石。
和名が示す通りカルシウムとマグネシウムを多く含むトルマリンです。

普通トルマリンは棒状ですが、このトルマリンは柱面が発達しない、まるでガーネットのような、あるいは扁平な形になります。

このウバイトも普通のトルマリンの先端部分をスライスしたような平べったい形。
色は緑や褐色が多いそうです。

ウバイトという名前はスリランカのウバ地方……紅茶で有名なウバからきているそうで、その名前を持つトルマリンがお茶のような緑と褐色というのが面白い。

このウバイト付水晶、ほとんど見かけないほど珍しい……というほどでもないですが、探してもスタンダードに見かけるものではなく、トルマリン付水晶の中では少数派。
ときどき「ウバロバイト」と大間違いされていることがあるので注意です。(※ウバロバイトはガーネット)

この石の魅力は、ウバイトのほかにも、もうひとつ。
ぐるりと裏側を見ると……。

ウバイト付3

何やらヒョウ柄っぽい感じ。
これはデンドライト。

ウバイト付4

クラック(ひび)にデンドライトが成長しているのはよくあるけれど、水晶の表面にデンドライトとは。
どうやって成長したんだろう?

小惑星入り

スノーフレークと呼ばれるオブシディアン(黒曜石)があります。

snow.jpg

なるほど、黒地に雪片を思わせる白い斑点が散っています。
この斑点は、クリストバライト(クリストバル石)という、水晶と同じ二酸化珪素の鉱物だけれど、水晶よりも高温で結晶した石英の高温結晶形。

それが黒いオブシディアンの中に内包されていて一緒に磨かれるとスノーフレークとなって現れる……この斑点はクリストバライトの断面というわけです。

じゃあ、透明なオブシディアンの中にクリストバライトが入っていたら。

wada.jpg

こうなるみたいです。

この石は、何と国産。
和田峠の黒曜石の中にクリストバライトが入ったものです。
薄い色合いのオブシディアンの中に浮かぶ小惑星のようなもこもこ丸いのがクリストバライト。
採集したご本人がしずく型に磨いてネックレスに加工したものをいただきました。(ありがとうございます!)

もちろん、実物よりずっと大きく写していますが、実物でも直径1センチ近くある大物です。

こんな大きいの、あるんだ!

最初に見せていただいたときは驚きました。
写真は、光に透かして撮っているので、実際はもうちょっと色が濃く、身に着けると中のクリストバライトはさほど目立ちませんが、存在感は十分あります。

まるで宇宙空間に浮かぶ小惑星。

……石の中に宇宙がある。

写らない贅沢

ピンクファイア原石

ピンクファイアー・クォーツの原石です。

かけらっぽい石ですが、一応結晶面があり、内部の様子でこれがエレスチャル系の結晶であることがわかります。

実物は、角度さえ合えばしっかりメタリックマゼンタに輝くんですが……

どうもこの石はカメラ嫌い。

やっと写せたのが今回の写真ですが、実物はもっと輝きます。

これまでにも何回か書いてきましたが、最初この石はコベリンのインクルージョンと言われていました。

その後、この石と同じ産地の石をX線解析された方から直接聞いたお話(つまり超貴重有力情報)では、含まれていればはっきり反応が出るはずの銅も硫黄も検出されなかったのでコベリンではないとのこと。
代わりに検出されたのは「鉄」である。

私が聞いた話はここまでです。

ネットでは、「ヘマタイト」とするところもありますが、私自身は検出された鉄がヘマタイトなのか別なのかまではわからない……という段階です。

メタリックマゼンタのラメを写そうとすると、上の写真のように石の面が光を反射してしまいます。
これを別の角度から写してみると……

pink-fire-genseki2.jpg

キラキララメは見られなくなりますが、もう一つ内包されているぴらぴらと長めのものが見えてきます。
これは……いわゆるスーパーセブンとかあのあたりの石に見られるゲーサイトもしくはレピドクロサイトのようです。
このぴらぴらはマゼンタ色に輝きません。
輝くのはもっと小さい内包物です。

このぴらぴらがゲーサイトもしくはレピドクロサイトならばそれは鉄。
……となると、分析して鉄が出たという結果とは矛盾しませんが、同じ石の中で鉄がゲーサイト(もしくはレピドクロサイト)とピンクのラメのもの(ヘマタイト?)の2種類になったということになります。

片方だけが強烈に光を反射する。

その違いを生んだものは何だろう?

生きてる

もやしアラゴナイト


「これ、何だ?」という前に「これ、石?」と言わなければならないような何ともおちゃめな形。

アラゴナイトです。

枝分かれした木のような……というには白いし、柔らかい曲線を描いているし……もやしっぽい?
ゆえに、我が家では「もやしアラゴナイト」と呼ばれています。

しかし、見れば見るほど石じゃなくて生き物っぽいわー。
真ん中先端のぽやぽやしたところは毛が生えてるみたいな、花が咲いてるみたいな感じに見えるし、表面をアップで見ると……

もやしアラゴナイト2

細かなうろこでおおわれているみたい。

産地はフランス。
入れてある文字は、ラベルそのままの表記ですが、普通に書けば Salsigne mine, Aude, Franceになるようです。

この産地で調べてみたら、
あるある、さらなるもやしアラゴナイト!
こんなのとかこんなのとか!
リンク先は、比較的まっすぐな結晶に交じって白い「もやし」がニョロニョロしているんですが、どうやって育っていったのか、とても知りたい。まっすぐとニョロニョロもやしが入りまじっている理由も知りたい。

オーストリアではさらに上を行く「もやし」も出ているみたい。

写真ではニョロニョロ生き物めいて見えているだけだけれど、それもアップで見ると私がかった石のように細かいうろこ状だったりするのだろうか。

石の中の青

散る青

あると知った時から欲しかった青。

なかなかきれいに撮れなくて、やきもき中。

小さいし、水晶の向こう側だし、なかなかピントが合わない!

登場!

jalgaon-green3.jpg

この緑は何だ!?

そもそも、本当にアポフィライトなのか!?

……と騒いでいたコイツ。

海外サイトにも出てきました。

見つけたのはこちらこちら
同じサイトのページ同士ですが、2つ目のリンク先が私の買ったこの石に似ています。

海外サイトの説明を見ると、セラドナイトのインクルージョンであること、デンバーショー(9月中旬開催)でお目見えしたこと、詳しい産地が明らかでなかったこと、あっという間に売り切れた……などと書かれています。

そして、今のところ一番確からしい産地(あるいは質の良い産地?)はShrirampur……とか。
うーん私が買ったときはJalgaonになってたけど。

二つの産地の位置関係はこんな感じ。
shrirampur.jpg
目算で直線距離150キロくらい離れているようです。

けっこう広範囲で出ているのか、JalgaonとShrirampurのどちらかが正しくどちらかが間違った産地なのか。

ともあれ、「本当にアポフィライト?」はアポフィライトであるということで落ち着きそう。

今回の石は、やや色が浅いものの透明感があり、形は3つ買った中で一番アポフィライトっぽいものでした。

池袋前なのにGO!

今日は某研究所の即売会へGO!

池袋も近づいてきたというのに、私ってば。
ただし、ささやかな対抗策として、オープン後しばらくたってから行ってみました。

あれー? 人が少ないような。
オープンすぐに来ていたという人に聞いてみましたが、やっぱり人は少なかったようです。

私はといえば、「落ちつけー落ち着け―、池袋前だぞー」という自己暗示が効きすぎたのか(嘘)、戦利品なし。
ひとつ、へんてこな模様のナミビア産フローライトを手に取ったのですが、踏ん切りがつかずにリリース。

いや、見るべきものがなかったというわけではありません。
銀星石付の水晶もよかったし、内モンゴルの透明フローライトとか、中国産のフローライトも美しかった。
国産スモーキーでホットスポット(放射性色暈)がそばかすみたいに散ってるのもあったし。
インド、アジャンタのレインボー水晶もきれいなのが出ていました。ここのレインボーは青なら青系、ピンク系など虹の色の幅が偏る傾向にあると思っていたんですが、今回見たのは七色勢揃いの勢い。
表面虹ではなく内部にも入ってました。たぶん虹が多重に重なって色幅が増えていたものと思われます。

見ればきれいなのもあるのに、戦利品ゼロは単にお財布の事情です。

ここでやらかして池袋の予算削減は悲しいので、ぐっと我慢……これで池袋がスカだったらどうしよう(そんなことはあるはずないですが)

その後は回遊するように御徒町めぐり。
ここでもいささか財布の事情で涙をのみ、マカルー産の小さくてきらきらクラスターを一つ。
これは久しぶりにワイヤーでくくってみるつもり。
間に合えば池袋に着けて行きましょう!




芯入り

新入りじゃなくて……芯入りです。
いや、新入りの芯入りかも。

カルールベリル

芯、はいってます。

アクアマリンと書かれてましたが、これはどう見ても水色じゃない。どっちかというとモルガナイト。
色はかなり淡いのでベリルということにしときましょうか。(実物よりちょっと濃いめに写っています)

この時並んでいたのは太さは5ミリ前後以下、長さも15ミリそこそこの小さいものばかり。
水色のものもありましたが、こういうピンク色のものも。
そしてこういう「芯」

芯は細いのも、太いのもあり、これは太め……かな?

アクアマリンでは、芯っぽいファントムみたいなのが入っているのは見たことがありますが、こういう「芯」は見たことない。

しかも、「芯」とは言っていますが横から見ると芯……なのかどうか。

カルールベリル2

ルーペでのぞくと、中心部分が不純物入りで、その外側がきれいに成長したというより、なぜか中心部分がスカスカというか「す」が入ったみたいに隙間があって、そこにあとから染み込んだみたいな感じ。

大きい(といっても2センチちょっと)ものでは内部に土が詰まっているように見えているのもありました。
そして、DT(両錐)……両端がちゃんと結晶面になっているものが多かったのも特徴です。

聞くところによるとこの部分が蛍光するのもあるとか。
(いいかげん、UVライト買わないと)

産地もちゃんと聞きました。
お店の人はカルールだと言ってました。

カルールというと、虫歯アメジストとかスケルタル状エレスチャルなどの産地で、アクアマリンのイメージがなかったのですが、検索してみると、確かにアクアマリンは出ているようす。
そのほか、サファイア、ルビー、シリマナイトキャッツアイ、ムーンストーン、ガーネットなどがでているみたい。

ちらりと遊色

やわなっつ

ヤワナッツ・オパールです。

オーストラリア、クインズランド州のヤワというところで採れるオパールで、ボルダー(丸い塊)状の中にまるで核のようにオパールが入っているもの。
もっと分かりやすく言うと卵みたいな塊を割ると黄味の部分がオパールになってる感じです。

ナッツ(nuts)というのは、一般的に「大きくて堅い外皮の種子」という意味ですから、なるほどヤワ(で採れた)ナッツ(状の)オパール。
典型的なのはこういうの

私のは、けっこう大きいことは大きい(直径5センチ以上ある)のですが、ナッツの中心がちょっとずれています。画像の左からうえにかけての濃い茶色の部分がナッツの外皮、右下から真ん中にかけてのやや淡い茶色で網目みたいに見えている部分が「種子」の部分にあたります。
オパール部分は網目の黒い部分。写真でも写っていますが、網目の黒い部分がきらりきらりと青く輝きます。
種子というほどではないかもしれませんが、こういう模様もヤワナッツオパールの魅力だと思います。

いやー、このオパールを知らなくて、ヤワナッツと聞いて「え? 何かの木の実のオパール化した化石なの?」とか、長らく頓珍漢な誤解をしてました、私。

母岩とオパールが織りなす模様が美しく、見かけることはあってもいつもその高値に涙をのんでいたんですが、写真の石は、何をどう間違ったのかと未だに不思議に思うとんでもないお値段でした。
なんと……1000円。
ええ、4桁です。桁を間違えて書いているわけではありません。

時々掘り出し物に出会えるから、お店の隅っこ探しはやめられない。

メソポタミアの目

羊眼天珠と呼ばれているものがあります。

天珠と言えばカルセドニーに人工的に模様を描いて加熱によって焼き付けたビーズですが、天珠に数えられながら、羊眼天珠は瑪瑙そのものの模様が元になっています。

どういうものかと言えば、このような、ザ・眼玉ビーズ

d-87_20131118172013720.jpg
※これは現代作です。古いものとしてあげられるのは、真ん中が丸く黒っぽく、まわりが白いものが多いようです。

写真だけでは天眼石に見えてしまいますが、まん丸ビーズの天眼石に対して、羊眼天珠は平べったい形をしています。

天珠の本ではさらっと紹介されているけれど、描いて模様を作っている天珠の中にあって、石そのものの模様を利用している羊眼天珠は異色な存在だと思っていました。
ときどき、自然の縞模様だけでなく、天珠と同じ方法で白目にあたる部分を』書いて補っているものもあるそうで、そのために天珠の片隅に入っているのか……と思っていたんですが。

このたび、新しい情報をゲット!

例によって天珠についてちまちま検索していたら、アンティークの4大ビーズというのがあり、その一つがジービーズである……という説明を見かけました。
三大ナントカとか、そういうのは、一体だれが決めたのかも不明だし、ときどきそれ自体がトンデモ情報だったりして、あんまり信用してません。
たとえば「三大パワースポットの一つがヒマラヤである」というので、じゃああとの二つは何なんだ? と調べたら、三大パワースポットで紹介されている中にヒマラヤは入ってなくて、ヒマラヤと紹介しているのはパワーストーンのサイトだけだった、というオチがついたことがありました。

なので今回も、4大ビーズの一つがジービーズ(天珠)なら、あとの3つは何だ?……と念のためにチェックする気分で調べてみたら……。
『「オランダ又はベネチアの「シェブロン」、インドネシアの「ジャワ玉」、メソポタミヤの「アイビーズ」、そしてチベットの「ジービーズ」(天珠)。』(参考:http://dzi.seesaa.net/article/18586317.html)……とのことでした。
どうしてこれが4大とされるのかはわかりませんが、いちおう、シェブロンとかジャワ玉とか天珠はわかります。
最後の一つ……メソポタミアのアイビーズ?

試しにこれを検索してみたら。

出てきたのが瑪瑙の縞で目玉模様にした平べったいビーズ。
羊眼天珠にそっくり!

大慌てでさらに検索してみるとこちらには
「An ancient goat eye bead from a site in Warad-Sin, Iraq. This ancient Mesopotamian bead[3] is very similar to the Luk Mik beads used by Tibetans. Beads like these are also found in Afghanistan and Bactria.」(イラクの古代の山羊眼ビーズ。このメソポタミアの古代ビーズはチベット人が使うルックミックに似ている。アフガニスタンやバクトリアでも見つかる)
と書かれています。

ルックミックというのはチベット語の羊眼天珠のこと。(直訳だと羊/山羊の目)

なんですとー!

今までに何度も何度も天珠やスレマニ・ソロモンアゲートについて検索したけど、こんな話は出てこなかった!

ここでずばりチベットにつながっている目玉ビーズがあるなら話はいろいろ違ってくるぞ。

なぜならばエジプトにはホルスの目(ウジャト)がある。
udjat.jpg

トルコは青い目玉ガラスのナザールボンジュウだらけ。
nazar-boncugu.jpg

「目」に力があるとする邪視信仰について調べると地中海沿岸にとくに多いとある。

そしてメソポタミアに瑪瑙の目玉ビーズのルーツがあり、バクトリアを経てチベットまで同じようなものがある。

目玉模様になっていないけどソロモンアゲートと言われるのも、はっきりとした白黒瑪瑙。

これを地図に落としてみると……
天珠フローマップ
※大きい図のため右が切れて表示されています。画像をクリックすると全体図が表示されます。


「目」の信仰が西(地中海沿岸)から東へもたらされる途中で、メソポタミアで瑪瑙の模様と結びつき、さらにインダスのエッチドカーネリアンにみられる石に模様を描く技法と結びつき、パミール高原か西チベットのあたり(オレンジの楕円)で天珠が生まれたのではないか。


なぜ、パミールや西チベットを天珠のルーツと見るか……地図に入れてある薄いオレンジの線は、後のシルクロードのルートです。
シルクロードがシルクロードとして知られるのはもっと後の時代ですが、絹が交易されるようになっていきなりシルクロードができたわけではなくて、ずっと昔から人々は東と西を行き来していたはずです。
そしてその道は、険しい山や砂漠を避け、水を得やすい山のふもとをたどって、伸びていたことでしょう。
シルクロードは、そういう地形の事情から生まれたルートなので、シルクロード以前でもそのルートは似ていたとみてもいいはず。
その視点で見てみると、西からの道とインダスからの道が交わるのがパミール、そして西チベット。
天珠というとチベット、チベットというと今のチベット自治区でラサを中心とするあたり……と考えてしまいますが、実は天珠のルーツはもっと西だったように思われます。

もちろん天珠は一気に完成したわけではなく、時代によって新しい模様が加わり、変化したことでしょう。
インドにも天珠やエッチドカーネリアンによく似た技法のビーズがあるので、その影響も流れ込んだように思われます。

そしてチベットよりもさらに東、ミャンマーのあたりで、パムテックビーズが生まれます。
天珠とのつながりが指摘されるビーズですが、その模様を見ると天珠に見られる「目」、丸を描いた模様は意外に少なく、ストライプやジグザグ模様が多いこと、天珠にはない四角い板状のビーズがあることから、ヒマラヤを越えてもたらされた天珠より、インダスからガンジスを経て瑪瑙に模様を焼き付ける技法が伝わった可能性もあるような気がしてきました。

天珠はとてもユニークで存在感あるビーズですが、ある時突然生まれたのではなくて、人と文化の流れにつながっているビーズだと思います。

紫色の中の金の束

ゲーサイト・イン・アメジスト

アメジストの小さい丸玉です。大きさは直径で1センチくらい。
濃いアメジストの中に金色に見えるゲーサイトの束が入っています。

小さいし、色は濃いし、ゲーサイトは内部に入ってるし……撮りにくさ三拍子そろった石です。
毎度毎度ピンボケの山を築いていたんですが、やっとなんとか金色の束が入ってる様子が撮れました。

産地はたぶんブラジル。確認し損ねたのでいちおう産地不明カテゴリに入れておきます。

こういう細くて金色でたっぷりの束状になった内包物は、「カコクセナイト」と言われることも多いんですが、鑑別ではゲーサイト判定が多いようす。

ただ、ブラジルではこういう石を「カコシッタ(カコクセナイトの意味)」と呼んでいるとか、宝石学の権威・近山 晶氏の「宝石宝飾大事典」にはアメジストやスモーキーにゲーサイトが入ったものをカコクセナイトと呼ぶ……みたいなことが書かれていて、鉱物でのカコクセナイトと宝石分野でのカコクセナイトは同じ名前でありながら示すものが違うんじゃないかと思っています。

つまり鉱物のカコクセナイトは、リン酸塩鉱物の一種で和名をカコクセン石というこういう石

宝石の「カコクセナイト」は中の金色内包物単独ではなくて、外側のアメジスト(もしくはスモーキー)を含めた「金色内包物入りアメジスト」のこと。

それが金色内包物=カコクセナイトと解釈されて混乱してるんじゃないか……と思ったりします。
でも、スーパーセブンの条件の一つにはカコクセナイトがあり、ゲーサイトもアメジストもスモーキーも挙げられているので、ややこしい。

要するにカコクセナイトがアメジストなどに内包される鉱物であるかどうか……ついでにそこそこ見かけるくらいたくさんあるものかどうかが問題なんですが、そこのところはよくわかりません。
カコクセナイトはかなり低い温度で結晶するので、水晶の中には入らないとも言われますが、そこはそれ何でもありの水晶のこと、特に玄武岩にできるアメジストの結晶温度は低いとも言われるので、本当にないかと言われたら……どうなんだろう。
(ただし、結晶形ではエレスチャルにもなることがあるっぽい「スーパーセブン」に(鉱物としての)カコクセナイトが入るかと言われたら、可能性は低いのでは……?)
とりあえず、カコクセナイト入りと書かれるものも多いし、鑑別ではゲーサイト入りだったというケースも多いという状況をメモしてお茶を濁しておきます。

この金色束状内包物がゲーサイトだというならば、ゲーサイトという鉱物は
strawberry-7.jpg
こんな風に赤く繊細にもなれば
※ストロベリー・クォーツの内包物のこの赤く細いものはレピドクロサイトと言われる場合もあり)

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黒っぽくメタリックな感じにもなり、

amethyst-p40.jpg
茶色っぽくぼそぼそした感じにもなり……ルチルに比べると地味な扱いなのに、見た目の多様さはルチルに迫るんじゃないでしょうか。

なぜこんなに見た目がいろいろなのか……見た目を分ける要因が知りたい。


さて、金色束状内包物入りのこの石、私は特別な名前で買ったわけではありませんが、どうもかのロバート・シモンズ氏によって名前が付けられたようす。
……というか氏が名前を付けた「パープル・アンジェリン」という石に似ています。

シモンズ氏は、石を紹介するにあたって、どこの石かという産地を詳しく語らないし、出す石がけっこう質がバラバラでスタンダードなのはどういうものかがわからないので、これが同じものと断言はしかねますが、この石にとてもよく似た石が「パープル・アンジェリン」の名前で呼ばれていました。

意味の説明はいいから、どういう石に名前を付けたのか、もうちょっと詳しく説明をお願いしたい。


ふと疑問

別館サイトの天珠コーナーをいじってます。

先だっての色水晶やヒマラヤ水晶のコーナーと違って、写真の追加・並べ替えではなくて、内容にも手を加えるので、なかなか進みません。

ちまちま検索していてふと疑問。

天珠について検索していると「偽物が多い」という説明をたくさん見かけます。

偽物のうちわけはいろいろで新しいものが偽物とか、瑪瑙以外で作られたものあるいは石以外の素材のものが偽物とか。

これまでにも何度も言ってきましたが、古いものが本物・新しいのが偽物というのは、古い・新しいの線引きをどこにするかの統一意見はない。骨董で扱われるような天珠でも瑪瑙以外のがあるにはあるらしいので、これも偽物判断は微妙。
では、石以外の天珠は?

ネットで見かける説明では骨とかガラスとか、樹脂・陶器などがあるとされています。

実際、私も骨製
dzi-90.jpg dzi-46.jpg
※左写真は本物っぽく見えるかもしれないけれど、手触りや重さが全然違うので触ればわかる

ガラス製


樹脂製


は持っています。
陶器のものは見かけてないので、あれば欲しいところ。(売ってるのを見かけたよという方、教えてください!)

ちなみにこれは陶器っぽい見かけですが、カルセドニーらしいです。
dzi-2_2013111700081953f.jpg

さてここで疑問。

私は、上記の骨やガラスや樹脂の天珠を「これがそうか!」とわかった上で買いました。
そういう偽物があるというなら、実際見てさわってみないと区別の仕方もわからないと思ったからです。

その時点で気づけよ、なんですけど、ふと思い返すとこうやって偽物と言われる天珠は手に入れているけど、見かける機会がほとんどないんです。

見かけたのはそれぞれの素材で1,2回だけ。
たとえば今、写真のガラス天珠が欲しいと思っても、売っているところが思い当たりません。
買った店ではすでに扱っていません。

天珠~といろんなところを覗いて回っているので、見る機会はほどほどにある方だと思うんですが、その私でこの頻度ということは、確かにガラスも樹脂もあるけれど、「偽物が多い、注意!」……というほど多くないんじゃないか?


うーん、これは、私個人の体験で決めつけるのは拙速だと思うので、天珠好きのみなさんに質問したい。
買ったら樹脂だったガラスだったという体験はありますか?
陶器製をお持ちの方は写真を見せていただけると嬉しいです!

おっと、補足で。
dzi-4-2.jpg
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みたいなのがときどきガラスだと言われていますが、私が複数個持っているものを確認したら石でした。
上にペンキみたいなので模様を描いただけ……という説もありますが、しっかり焼きこみされてないだけで、ちょっとは焼きこみで浸透してるようです。

信じなければダイジョーブ(必要ないし)

turquoise4.jpg

ずいぶん前に買ったターコイズのペンダントヘッドです。
ひそかにパイライトの入ったマトリックスがいいかんじ。

これに似合うチェーンが欲しいなあ。
普通売ってる細いチェーンでは、ちょっと合わないような気がするのです。

ところで、ネットで見かけたことがあるんですが、私の星座のアンラッキーストーンはターコイズなんだそうで。

なんじゃそりゃ。


よく石の相性を気にする人がいますが、そういう人は、買った石がアンラッキーストーンだった、どうしよう?
と気にするんでしょうか。


この場合のラッキーストーンはエメラルドなんだそうですが、星座の石とされているのはエメラルドだけじゃないんですよねえ。
そういうものなので、私の場合は心配する以前に「関係ないし」って感じです。

個人的に、相性が気になるなら、とことん気にして、買う前に解決しておけばいいのにと思います。
買った後にそれを知ったのなら、無視しちゃえ。
心配しなければならないものならば、買ってから知るまでに何かトラブルがあるでしょう。
なかったのなら心配するまでもないということだと思うのです。

ちなみに、私の場合、星座のアンラッキーストーンはターコイズですが、星座に対応する惑星の石の中にもターコイズがあります。いったいどうしろと。

それより私は、このターコイズの産地が知りたい。
シルバーアクセサリーを売ってるお店で買って、そこでは産地も分かりそうだったので聞いてみたのですが、あいにく店長さんが不在で分からないと言われてしまったのでした……残念。

"パワーストーン”と数珠はどうちがう?

「パワーストーンと数珠ってどこが違うんですか?」……という質問を見かけます。
この手の質問は言葉が示すものをはっきりさせないと、質問する方と答える方が食い違って混乱するので、情報整理してみます。

まず。

パワーストーンってなんだ?
これは他の質問でも言えることですが、パワーストーン=ブレスレットではありません。

ブレスレットが人気でたくさん売られているので「パワーストーン=ブレスレット」と思っている人もいますが、パワーストーンは「石に不思議な力がある」と考えて楽しむものなので、原石や丸玉、タンブル、ブレスレット以外にネックレスや指輪なども、持っている人がパワーストーンだと思えばそうなります。

パワーストーンとパワーストーンでない種類の石があるわけでもありません。
違いは持つ人がそれをパワーストーンと考えるか否かの違いです。
極端に言えば、パワーストーンに興味のない手芸好きの人が天然石ビーズでブレスレットを作って、それを友達にプレゼントした。もらった人はパワーストーンが好きだったので、パワーストーンとして扱い大切にした。
この場合、作った人にとってはパワーストーンではないけれど、もらった人にとってはパワーストーンであるということになります。


一方、数珠は法具です。(宗派によって玉の数や形、使い方が異なります)

数珠といったらたいていの人はお葬式などで使う数珠を思い浮かべます。
本来は、念仏の回数を数えるために用いたもので、108個の玉を連ねた形が本式のものです。
材質も、石の他に菩提樹の実や木が使われます。
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これを簡略化したのが、数珠と言って思い浮かべるあの数珠です。
片手数珠略式数珠とも呼ばれます。
108玉の数珠は長いので、それを半分、三分の一、四分の一にした数のものが見られます。
※宗派によって房の形など、いろいろな形式があるものもあります。
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これをさらに簡略化し、中の糸をゴムにして手首に着けられるようにしたものが腕輪念珠です。
これはお葬式などには使えません。
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このように「パワーストーンと数珠の違いは?」という質問を文字通り解釈すると、片方は原石もありの「石」のこと、もう片方は仏教の法具……と比べるまでもなく全然別物です。

ただ、パワーストーンブレスレットと「腕輪念珠」の形がそっくりなので、「どうちがう?」ということになるわけです。


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ずばり言うと呼び方の違いです。
お寺や数珠店ではなく普通のショップで売っている場合は、売る側がどちらの名前を選んだか、あるいは店の人が最初にどちらの名前で覚えていたかで数珠なのかパワーストーンなのかが違っていると思います。

数珠と呼ばれているものとパワーストーン(ブレスレット)と呼ばれているもののビーズが違う方法で作られているとか、そういうことではないでしょう。


ただ、数珠と呼ぶかパワーストーンと呼ぶかで若干の違いはあるかもしれません。
パワーストーンの場合、石そのものの意味や効果が注目されます。
数珠ならば、仏様への祈りのために使う大切なもの→だからお守りにもなる……だとしてもそれは石の力ではなくて、仏様のご加護ということになるでしょう。
だから、ゴムに天然石のビーズを通したブレスレットであることは同じでも、作る目的、持つ人の意識の違いはありかもしれません。

個人的に、数珠と呼びながら石の意味や効果や浄化、相性を気にするのは違和感があります。

とりあえず、話の中で「数珠」が出てきたら、自分の数珠のイメージと、相手のイメージが一緒かどうか確認したほうが安心です。


「パワーストーンブレスレットなんて数珠みたいでダサい」という意見もあります。
ダサいかどうかは主観で、見る人の好みが影響するので、その判定はともかく、たいていは丸いビーズを連ねた……数珠つなぎのブレスレットですから、似てると言われるのも無理はないかもしれません。

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しかし、ブレスレットの自作派から言わせてもらうと、天然石ブレスレットをひとまとめで数珠みたいというのは大雑把すぎ。

ワイヤーや編みブレスだってパワーストーンのブレスレットだし。
ゴムブレスに限ったところで、さざれなど、丸やラウンドカット以外の形を使ったり混ぜたりした場合は、どうでしょう?

こういうさざれや、丸以外のビーズを使うと、数珠には似ても似つきません。
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ほとんどが丸ビーズでも一つ大きいパーツを入れると、数珠度・減。
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色とりどりだったらどうでしょう?
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種類は少なくても、色や透明度がはっきり違うものを組み合わせると?
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一粒違うビーズを入れると数珠っぽくても
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それが金属パーツだったら?
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……これは、パーツが見えないと数珠っぽいかも。



パワーストーンブレスレットを作る際、「数珠っぽくなってしまって」……と思案するケースを見ますが、要するに自分が思い描く「数珠」のイメージをはっきりさせ、それとは反対の要素を加えれば(色や形、パーツなど)、数珠っぽさを緩和できるというわけです。

ハレルヤ!

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去年の池袋で買った石。

実は3階の第2会場できれいなオーストラリア産スモーキー(セプター)を見つけたけれど、超強気値段に敗退。
第1会場に戻ってきたところで、この石を見つけたのでした。

私好みのお値段で、こっちだってきれいなスモーキー。
何となくファントムになってる感じがよろしいです。

複数本買った中の一つで一番小さいものなんですが……中に何か入ってる?

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アップで。

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不明瞭だけれどファントムのてっぺんに乗っかっている感じです。

角度によって形が違うので、まりも水晶のようなまん丸ではなさそう。
同じ産地の水晶を検索してみたら、雲母がくっついているのがあったので、雲母かもしれません。

この産地はこういう素直な結晶の他にも、エレスチャルっぽいのやスモーキーアメジストも出るようす。

場所はこのあたり。
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ちょうど、カリフォルニアとネバダの境あたりのようです。


逆三角形整列

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淡いめのスモーキークォーツです。
先端はやや欠けたようになっているし、錐面はなんだか傷だらけっぽい。柱面も妙にでこぼこしています。
すばり見た目はあんまりよろしくない……けれどここで慌てちゃいけません。

こいつは、溶け水晶なのです。

しかもトライゴーニック。

錐面の下の辺にやや大きめの窪みが一列に並んだようになっているのが見えるでしょうか。
これが逆三角形。ルーペでなくても何とかわかるサイズです。

もちろんこれはトライゴーニックとして売られていたものではありません。
いろいろまとめて均一価格で売られている中に入っていました。

かつてはトライゴーニックという珍しい水晶があるんだって!
見たいなー。
欲しいなー。
と指をくわえて憧れた時期がありました。

ところが、思い切ってトライゴーニックとして売られている石を買って間もなく、インド・マニカランのアイスクリスタル(トライゴーニック連打、当時はアイスクリスタル名義ではなく「ヒマラヤ水晶」だった)を見つけ、そこから溶け水晶にはまるとともに、自分でトライゴーニックを見つける機会が増えました。

私が見つけられなかっただけなのか、トライゴーニックが実は意外に採れるようになっていて、ひそかに(そうと知られずに)出回るようになったのか。
それとも我が家の溶け水晶たちが同類ウェルカム!と同じ溶け水晶であるトライゴーニックを招いているのか。

玉石混交の石をごそごそ探索するのが好きなので、こうして掘り出し物石が増えていくのです……。
お探しのみなさん。一見きれいじゃない石は、実は見逃してはならない穴場ですよー。

カルールセプターエレスチャル、その2

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なーんか見覚えあるかもしれませんが別の石です。
見比べてください。違うでしょ?

ただし、産地も同じカルール産、並んでいたのも同じ棚。
絞りきれなくて二つ買っちゃった石です。

セプターというのは、芯になる結晶の先端にかぶさるように新たな結晶が成長する「キノコ型」のイメージですが、これは先端にも成長しているけれど、柱面にもスモーキーがちょこちょこ成長して複雑な形になっています。

こういう結晶は、

(1)芯となる結晶が成長する
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(2)その結晶の表面が不純物で覆われる(ところどころ覆われずに水晶の一部が露出している)
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芯の部分を見ると、表面が一ミリほど白濁しています。これも不純物が関係しているのかもしれません。

(3)結晶面が不純物でぴっちりコーティングされてしまうと水晶の成分はその上にくっつけなくて、うまく成長できません。露出した部分にはくっつけるのでそこから成長を続けます。
この時まわりの熱水が入れ替わり(?)スモーキーとして成長したのでしょう。
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(4)芯の結晶の柱面で成長を始めたスモーキーも柱面で芯とくっついているのでDT(両錐)として成長し、それがそのまま成長するとDTが固まった複雑な形になります。
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……これがこういう水晶のメカニズムだとか。

色なし水晶→不純物コーティング→スモーキー……とさまざまな環境の変化を乗り越えて結晶してきたということでもあります。

背景の色を変えて同じ石をもう一度。
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天珠の偽物って?

以前にも加工してあるのが前提の天珠の偽物って?……という雑記を書きましたが、それに似たお話です。

石もですけれど「偽物が多いと聞いて心配で」という話をちょくちょく聞きます。
天珠ももちろん「偽物が多いと聞いて心配で」。

石と天珠では心配のしどころがちょっと違います。
石なら、加工してあったら偽物!という人がいますが、加工してある(人工的に模様を焼き付けているのだから立派に加工)ことが前提の天珠にそれを言ったら、天珠=偽物になってしまいます。古いものを含めて。

古いものが本物と言ってもどれくらい古いのか基準がないし、歴史すら明らかではない。

メノウ(正確にはカルセドニーのはず)以外は偽物!→骨董的に古い天珠でも瑪瑙(カルセドニー)以外の石で作られたものがあるらしい。
最近は水晶で作った透明な天珠もあって人気らしいのに、こっちで「偽物!」と文句を言っているのを聞かない不思議。

透けるのは偽物!→パワーストーン以外のアンティークや骨董として売られているものには透けるのもある

……といった具合に例外だらけ。

本物が何かという基準が決まってないから、偽物もまた定められないのです。
これは大切なことです。

というのは、「偽物が多いと聞いて心配で」の多くで、本物はどういうものかを考える前に偽物を気にしているからです。
本物が何であるかわからずに先に偽物を気にしても、わかるはずないじゃないですか。

中には「樹脂やガラス製などが多いと聞いて」という人もいます。
これについてはあんまり心配する必要もないんじゃないかと思ってます。

なぜならば。

ガラス製は、似てません。
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色が全然違うし。
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白黒でも模様がぐにゃぐにゃしてるし。そりゃそうですよね。トンボ玉の要領で模様を描いたらこうなります。
実は過去にヨーロッパの方で作られたガラス製天珠があるそうで、それはとても出来がいいんだそうですが、短期間で作られなくなったので逆にレアな存在なんだとか。(骨董的には高値だそうです)

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こういうのがガラスだ……ガラスに塗料で描いただけという話も聞きましたが、これを表面カットしたものを見たことがあって、それでも模様が消えずについていました。
ということは、上に書いただけでなくある程度染み込んでいる……ガラスでは無理なのでやっぱりカルセドニーでは……と思っています。
不安ならこういうタイプを避ければいいわけです。

樹脂製は、意外に石製天珠にそっくりで、フェイクとしては大健闘しています。
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でも、手触りまでは真似できていません。
樹脂の他に骨製もあるようですが、触れば石でないことは一発で分かります。

初心者だからわからなーい!……と、最初から逃げないで!
同じように透明だったとしてもガラスコップとプラスチックコップを触って分からないということはないでしょう。

いちおう見た目は似ているので、「偽物!」と思うかもしれませんが、実は私はここに疑問符をつけています。
……というのも、これは偽物として……石製じゃないのに石製の天珠だよ、と思わせるために作られたのでしょうか。
古い天珠は石製で、だから天珠は石で作られているものと考えられているけれど、そもそも天珠の多くはなぜ瑪瑙(正確にはカルセドニー)で作られたのか。

私はこのように考えます。(以下、KUROの大胆推理。注意。)

天珠は、突如チベットで生まれ、作られたものではない。
おそらく、エジプトやメソポタミアの方から「目(魔除けの目)」の文化や瑪瑙(縞瑪瑙)をお守りとする文化がもたらされ、それがインダス文明のエッチドカーネリアン(石に人工的に模様を描く)と一緒になって、チベット……それも西部、ひょっとしたらパキスタンやアフガニスタンのあたりで天珠が生まれたのではないか。

エッチドカーネリアンが赤に白い線の模様なのに、天珠が白黒なのは、白黒で目を際立させるため。

天珠に瑪瑙……瑪瑙と言われますが、瑪瑙とは、はっきりとした模様があるもの。下地に模様が入っていたらきれいに模様が描けないので、天珠に使われたのは模様がないカルセドニーのはず……が用いられたのは、現地で手に入り、模様を焼きこむことができ、かつ、耐久性のある硬さを備えていたからだと思います。
仮に水晶に模様が描けたならば、水晶が使われていたのかもしれません。(水晶には染料を染み込ませることができない)
カルセドニーが手に入らないところでは、何とか加工できる他の石が使われたでしょう。

加工するなら木でもよかったのでは?……私が天珠のふるさとと目したチベット西部、アフガニスタン・パキスタンの北部は、写真で見ると木が少ないようです。
あったとしても、すぐに擦り切れたりして壊れたり、模様が薄れてしまうようでは、魔除けの護符にはならないでしょう。
はっきりとした「目」がいつまでもくっきりと浮かび出て、魔をにらみつける。
薄れない模様が、消えないパワーを表したのではないかと想像します。

古代中国において、淡い半透明な色合いで磨くとしっとりとした艶を持つという外見の石が(鉱物としての種類に関係なく)「玉(ぎょく)」と呼ばれたように、天珠は鉱物としてのカルセドニー製であることに意味があるといより、丈夫で長持ちする模様……「消えない力を宿したもの」であることに意味があったのではないか。

天珠の第一の意味は模様にあり、その模様をはっきりと際立させ、いつまでもその力を保たせる(消えない)ための材料が選ばれた。
それが石の天珠だと思うのです。












宇宙型?

いたりあんべーた

イタリア産の水晶です。

えーと……そろばん型です。

そろばん型というのは、

こういう錐面だけが上下にくっついたような「そろばんの珠みたいな形」ということ。

こういう形は時々ベータクォーツと呼ばれたりしますが、ベータクォーツとは、高温型水晶のこと。
普通の水晶は537度以下で結晶していますが、それ以上の温度……573℃から870℃の間で結晶した水晶を高温型(ベータクォーツ)といいます。(普通の水晶は、高温型に対して低温型/アルファクォーツといいます)
温度のために、低温型水晶とは結晶のしかたが違い柱面がなく、上下の錐面のみがくっついたソロバン玉のような形になると言われています。
ただし、結晶したときの温度は高くても、その後温度が下がり、内部は低温型になっているそうです。

ところがそろばん型水晶の例に出した石は、ロシア産で、高温型ではなくて低温型。(結晶した温度も低温型)
そろばん型=高温型ではないのでややこしいのです。

今回の石も、低温型。
なので、ベータクォーツとは言わずに、そろばん型と言っておきます。

……そもそもそろばん型に見えないかもしれませんが。

この石、下半分にひとつ、上半分に二つのそろばん型水晶が合体したような形をしていて、さらに小さなそろばん型水晶がちょこちょこ表面にくっついているという、複合型・そろばん。

まるでSFにでてくる宇宙基地のような形をしています。
おまけに内部はうっすら黒(内包物による色っぽい)。

何年か前に某研究所の即売会で買ったもの。
初日でなくて2日目か3日目に買いました。
「こんなの買ったよー」
と友人に見せたところ、
「あ。これ、一度選んで戻した石だ。KUROさんが買ったのか!」
さすが類友。
好みの石がかぶります。

ちくちくファーデン

しつこくファーデン。
……というか、出すならこのタイミングでしょう。

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ファーデンです。
よーく見てください、大きめ結晶の真ん中に白いラインあり。
実物をじっくり見ると、ほとんどの結晶がファーデン。

しかも薄い母岩の両側がちくちくとファーデンに覆われています。
肉眼で見るとハーキマー・ダイヤモンドもかくやというキラキラです。

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これも、母岩にひびが入り、それがじわじわ広がっていくその空間で割れて繋いでを繰り返してファーデンが成長したのでしょうか。
ファーデンにしては小さいところを見ると、亀裂が広がるスピードが速くて、早期に亀裂の隙間をつなぎきれなくなったのかもしれません。

これだけファーデンが出るのですから、母岩に挟まれた状態のファーデンが出てきてもいいのに。
ファーデンが母岩からはがれやすいとか、母岩ごと掘り出すのが困難……などの理由があるのでしょうか。


困ったことに、今回のファーデンの成り立ちを知ってから、ファーデンが納豆の糸のイメージになっちゃって、パワーストーン的意味として言われている「再生(板状に成長し他ものが割れて再結晶したという説明から)」という意味合いより、「あきらめない(粘る)」とか「根性」とかいいたくなります。

タビュラー(板状の結晶)には「人と人をつなぐ」なんて意味があるようですが、ファーデンの方が文字通り母岩と母岩を必死につないでいたわけで、奇しくもその意味に近い。

面白いものです。


続・ファーデン水晶で想像

実は、ファーデンはパキスタンだけでなくネパールやインド、モロッコ、ブラジル、アルプスでも出ます。
しかし、それらの産地は「まれに見かける」程度で、その数はパキスタン産には遠く及びません。
流通事情(ファーデンが出る産地で水晶を採って売る体制が整っているとか)を考えても、パキスタンでファーデンというのは以前から有名なので、ダントツで数が多いんだと思います。

どうしてだろう?

今日はここから始めます。

パキスタンでファーデンが多い理由は?
水晶ですから、他にはないパキスタンでだけ産出する成分のためだとは言えないでしょう。
水晶ならばあちこちで採れるので、成分には不自由しません。
むしろ母岩が割れて、ひびがじわじわと……水晶が結晶するのと絶妙にシンクロしたスピードで広がり続けたというその点が重要なのではないだろうか。

バキッとひびが入って一気に広がるような地殻変動ならば、ファーデンができる余裕がありません。
割れて広がったところに、普通の水晶が成長するでしょう。

パキスタンのワジリスタン地域にそういう環境があったのなら、同じヒマラヤ山脈の脇という関係にある四川省でもたくさんファーデンが出てもおかしくないはずなのに、見かけないのはどうしてか。
小粒のハーキマータイプの水晶とかエピドート付とか共通点を持つ石が双方でたくさん出ているのに。
(いや、中国のことですから、今後たくさんと出てきてもおかしくないですが)

ここで、先日の地図をもう一度眺めてみます。

スライマン・横断山脈

うーん、ヒマラヤの脇といっても様子が違うようです。横断山脈は山脈が平行に連なった「しわ」みたいな感じ。
一方、ファーデンの産地のワジリスタンがあるスライマン山脈は、しわっぽくはありません。

ただ、ここには面白い地形があります。
拡大します。

スライマン大褶曲

淡いピンクで塗ったのがワジリスタン(北ワジリスタンと南ワジリスタンがあります)。
そのすぐ南に、ぐにゃっと垂れ下がる……というか、山脈が南に大きく張り出した部分があります。
衛星写真などで見ると、ここでは山脈がぐにゃっと曲がったようになっている、特徴的な形になっていて、「スライマン大褶曲」と呼ばれています。

四川省ではしわしわ状山脈で、こっちはぐにゃっと。
こんな地形の違いがあるのだから、大地にかかった力の具合も違うのだろう。

ひょっとして、この「ぐにゃっ」がファーデンを生み出した源ではないか。

では、この「ぐにゃっ」はどうしたものか。

一番上の地図をしげしげと眺めていて、ふと思いました。

※以下はKUROの想像です。ご注意ください。

インドがユーラシアにぶつかり、ヒマラヤができた。
……もしかして、ぶつかっただけでなく、最後にちょっとひねりが入ったんじゃないだろうか。


こんなふうに。

くいっ

赤枠線のようにぶつかったインドが、パミール高原あたりを支点に東側をくいっと跳ね上げるように動いたのでは?
すると、西端はそこが支点となってやや逆時計回りに動くことになり、その動きがスライマン山脈をたわめて、スライマン大褶曲を生み出した。
一方、東端はくいっと動いた分さらにユーラシア深くめり込んで、しわしわの横断山脈を生み出した。

……と考えると、この地形がとても納得できるように思うのです。

そして大褶曲作り出した大地の動きが、ファーデンを生んだ。
ワジリスタンにあって、四川省にはない大地の力。

そういうことなんじゃないかと……。

スライマン山脈でいろいろ検索しても、あんまり資料が出てこないので、地図をにらんで想像してみました。

私には、パワーストーン的意味より、こっちの方がずっとおもしろい。

ファーデン水晶で想像。

内部に白いラインが入った……というよりそのラインを芯に成長したように思われるファーデン水晶。

このユニークな水晶がどのように成長したのかについて、いろいろな説があります。

ざっくりまとめると……

(1)板状に成長した水晶が地殻変動で割れ、割れ目が再結晶してファーデン・ラインになった。

(2)最初にラインの部分ができて、そこから結晶が両側に成長した。

(3)水晶が成長した晶洞に新しい熱水が流れ込むなどの刺激でライン部分と結晶が同時に成長した。


とりあえず(1)については、絶対こんなふうに割れるのは無理!というラインの入り方をしたファーデンがたくさんあるので、自信を持って(?)違うといいましょう。

 
こんな細い水晶が縦割りに割れるとは思えません。

これまで、私は(3)説を推していました。
(2)と(3)はよく似ているんですが、(2)は、詳しく言うと「岩と岩の間に、はじめに筋の部分が育ち、そこから水晶の結晶が徐々に育った」と説明されていて、「晶洞だって岩の間ではあるわけで、どうやって筋の部分が先にできるのか」という点がわからなくて、それだったら(3)の方があり得るんじゃないかと思っていたのです。

ところがこのたび「筋の部分が先に成長」の詳しい説明を発見!

こんなことみたいです。

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1)石英の粒を含む岩石があったとします。

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2)そこに地殻変動などでひびが入り、ちょっと広がったところに熱水が入り込みます。
  ひびの部分に石英の粒があって、それが真っ二つに割れてしまうこともあるでしょう。

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3)※ここからはわかりやすいようにアップで。
熱水には石英の成分が溶け込んでます。石英/水晶は割れた断面の方が結晶しやすいので、さっそく割れたところに二酸化珪素がくっついて小さな小さな結晶ができ始めます。

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4)小さな結晶はどんどん成長し、隙間をつなぐ感じになります。

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5)ところがひびを広げた大地の力はまだ止まっていなかったので、せっかくひびの隙間をつなぐように結晶した水晶は再び割れてしまいます。

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6)断面が小さな結晶がら再結晶開始。

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7)再び連結。

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8)これを繰り返していくと……普通の水晶でも根元が白くなっているのが多いですが、これは土台となった岩にくっついて成長を始めた小さな結晶の名残だと言われています。
ファーデンの場合はそれが何層も重なってファーデンラインになったということ。
広がる隙間を埋めるように結晶すると同時に横にも成長していってファーデンの結晶ができたのだ……というのです。

確かに、ファーデンラインは

ではなく、よく見るとこういう構造です。


この石ではそれがよくわかります。


今回の説明では、この構造になる理由が説明できます。

なるほどこれなら芯(筋)が先に結晶したとも言えるわけで……。
ってことは(2)説が本命!?

ここまできて、さらに別のことも考えました。

実は、ファーデンはパキスタンだけでなくネパールやインド、モロッコ、ブラジル、アルプスでも出ます。
しかし、それらの産地は「まれに見かける」程度で、その数はパキスタン産には遠く及びません。
流通事情(ファーデンが出る産地で水晶を採って売る体制が整っているとか)を考えても、パキスタンでファーデンというのは以前から有名なので、ダントツで数が多いんだと思います。

どうしてだろう?

長くなるので、続きは明日。

ヒマラヤの両脇。

昨日、別館サイトのヒマラヤ水晶コーナーを整理しました。
リニューアルというほど文章に手を加えていないし、写真の追加や移動が中心なので「整理」。
特にパキスタンのファーデンや同じような産地のファーデン以外の水晶のページを大増量しています。

ファーデンが産出するスライマーン山脈の水晶は厳密にはヒマラヤ水晶とは言えないのに……。

しかし、ヒマラヤ山脈の成り立ちを考えると、無関係とは言えません。
ユーラシアにインドがぶつかり、それを正面から受け止めて盛り上がったのがヒマラヤ山脈ならば、側面で激しくこすられてできたのがスライマーン山脈だからです。

成り立ちが違うため、ヒマラヤ水晶とスライマン山脈の水晶を比べると、内包物などに大きな違いがあります。
それを比べてみるのも面白い。

そして……スライマン山脈がヒマラヤの「側面」ならば、「側面」はもう一つ……東側にもあります。

スライマン・横断山脈

横断山脈といいます。

こういう地図にすると、ヒマラヤを天高く持ち上げた大地の力がいかに大きかった……もとい、現在進行形なのでいかに大きいかがわかります。

ここでスライマン山脈と横断山脈を検索してみます。

スライマン山脈
「スライマンさんみゃく【スライマン山脈】
〔Sulaiman Range〕 パキスタン,インダス川西部を南北に走る新期褶曲山脈。北部にカイバル峠がある。長さ約450キロメートル。
http://kotobank.jp/word/%E3%82%B9%E3%83%A9%E3%82%A4%E3%83%9E%E3%83%B3%E5%B1%B1%E8%84%88

横断山脈
「中華人民共和国南西部の山脈。チベット高原(青蔵高原)の南東に位置し、四川省西部、雲南省西部、チベット自治区東部の交わるあたりを南北方向に走っている山脈の総称」
「この地域は褶曲山脈が多数並行しており、山が高く谷は深い。四川盆地からチベットへ向けて東西方向に走る道を阻むように山脈や峡谷が南北方向へ横断していることから「横断山脈」と名づけられた。」
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%A8%AA%E6%96%AD%E5%B1%B1%E8%84%88

見ると、「褶曲山脈」という言葉が共通しています。

続いて、産出する水晶を比べてみると……
●パキスタン産
 
ハーキマータイプともダイヤモンドクォーツとも呼ばれる水晶が出ます(左)。内部にタールとか石墨入りとされる黒い内包物入りもあります(右)。

●中国(四川省産)
しちゅあんDT しちゅあんDT2
四川省産とされる水晶にそっくりです。
残念ながらこれらの小粒両錐水晶が四川省のどこから出るのか詳しい産地がいまいちわからないんですが、似たような水晶を見ていくと楽山(Leshan)のあたりのように思われます。
※詳しい産地の情報募集中!


●パキスタン産
 
エピドートと一緒になったり内包したりする水晶

●中国(四川省産)
四川エピドート付2 四川エピドート付1
四川省Meigu産とされるこれらの水晶もエピドートがくっついたり内包されたり。

パキスタン産のエピドートがらみは、多分角閃石のふわふわした内包物を伴うことがあります。
●パキスタン産


そっくりというわけでもありませんが、これに対応するのは、Meigu産の色とりどり内包物入りではあるまいか。
●中国(四川省産)



Meiguおよびその近くのXichangにはプレナイト付が出ます。
四川プレナイト付

持っていませんが、パキスタンのスライマン山脈のあたりでプレナイトが出ているようです。

こんなに共通点があるのは、やっぱり似たようなでき方をした山脈だからではないでしょうか。

……ということは、今後四川省あたりからファーデンとか、スケルタルとか魅力的な角閃石入り水晶が出てくる可能性がある……かも?

ヒマラヤ水晶コーナー整理!

別館サイトの水晶の色のコーナーに続いて、ヒマラヤ水晶のコーナーも整理し増した。
リニューアルというほど変わってませんが、地図や写真を変更したり、新しい写真が増えました。
これまでもちょこちょこ写真を追加してたんですが、そのためにどういう基準でページを分けているかが不明確になっていたので、今回はそのあたりを整理。

従来より4ページ増えました。

ホームページにもないヒマラヤ水晶コーナーのもくじをここに。(直接ページにジャンプします)

■ガネーシュヒマール説明
■ガネーシュ・ヒマール(写真)ずんぐりタイプ
■ガネーシュ・ヒマール(写真)とんがりレーザータイプ
■ガネーシュ・ヒマール(写真)角閃石・アクチノライト入り
■ガネーシュ・ヒマール(写真)ヘマタイト付・ファントム・その他内包物・付着物
■ガネーシュ・ヒマール(写真)エレスチャル ・ タビュラー ・インターフェレンス
■ガネーシュ・ヒマール(写真)溶け水晶(触像)・曲がり水晶
■ガネーシュ・ヒマール(写真)黒クローライト、天然コーティング、多分レア
■ガネーシュ・ヒマール(写真)変な形、その他
■ティプリング・ゴルカ産
■カンチェンジュンガ
■ガウリシャンカール
■エベレスト
■アンナプルナ
■ジャジャルコット
■ジュゴールヒマール・ラスワ
■カンジロバ・ヒマール
■ダウラギリ
■マカルー・サンクワサバ
■サイパル
■マナスル
■インド クル・マナリ説明
■クル・マナリ(写真)産地がはっきりしているもの、クリアタイプ単晶・クラスター、ピンククラスター
■クル・マナリ(写真)内包物入り
■クル・マナリ(写真)個性的な結晶
■ナイニタール
■ラダック
■アイスクリスタル
■ダーラ
■パルギ
■ブータン、クーラ・カンリ
■チベット、カイラス
■パキスタン説明
■パキスタン(写真)緑泥入り、ちょっと変わった緑泥色、アクアマリン色、透明・スモーキー・溶け
■パキスタン(写真)内包物、他鉱物との共生、個性的な形
■パキスタン(写真)ファーデン水晶
■パキスタン(写真)スライマン山脈
■ヒマラヤ地図
■ヒマラヤの主な山々(標高など)

たぶんカルール

たぶんかるーる

インド産です。
白濁した……あるいは表面が白い先細り水晶の上に絡みつくようにスモーキーが結晶したエレスチャルです。

買った店は違いますが、おそらくこちらのスモーキーセプターと同じ産地、つまりはカルール産じゃないかと思っています。

共通点は、芯となる水晶が白濁 or 表面が白い水晶であること、エレスチャルであること、今回の写真の先端部分がセプター水晶に似ていること。
きっとこの水晶のスモーキ部分が、エレスチャル的な成長(成長しやすい部分からどんどん成長)すれば、あのエレスチャルでセプターみたいな石になるでしょう。

これがエレスチャルでなく、普通の水晶のように結晶したのなら、今回の写真のように、途中で芯の水晶の一部を覗かせたりせずに、全体的にスモーキーが覆ってきれいな形のまま成長すると思われます。

エレスチャルは「水晶の長老」と言われたりすることがありますが、わたしにとっては熱い大地のスープ(水晶の材料たっぷりの熱水)のなかで、にょきにょき元気よく奔放に成長した、元気水晶です。

どうです、この写真を見ていると、老成した静かな石というより、勝手気ままに大きくなろうとしているように見えてきませんか?

反論してみたり

「石は、産出した土地の記憶を持っている」……という説明をみかけます。
石は、はぐくんだ土地の地質、たとえばペグマタイトだとかスカルンだとか変成地帯だとかとの影響を受けるんだから、それを記憶というのならば、石の形や内包物は、石が生まれた土地の様子を物語る、なるほどなるほど……と思ったんですか、ちょっと様子が違うようです。

この説明が意図する「記憶」とは、もっと新しい……たとえばその土地で内戦があったとか核実験が行われたとか、そういうものが多いようです。
内戦や核実験が行われた土地の石はその記憶を持っているから、良くないとか、浄化しなければならないとか、そんな話になっています。

まあ、知ってしまうと気持ちの良いものではないかもしれませんが、はっきり言って知らないと気にならないものです。
良くないというからには知っていてもいなくても、影響がある。それくらいの問題になるんじゃないでしょうか。
だったら、すべての石に産地が表示されていてしかるべきだし、問題があるならそういう土地の石は売られていないはず。

「水晶はそういう記憶を吸い込みやすい」というような説明も見かけましたが、水晶がというならば、私はこの石を持ちだして聞いてみたい。

ロシアンレムリアンは大丈夫なんでしょうか?……と。

別館サイトで超・長文で書きましたが、この石の産地と思われるチェリャビンスク州のオジョルスクという街には旧ソ連時代にマヤークという核施設がつくられ、1957年に核事故が起こっています。
当時は放射能に対する危険度の認識が低く、廃液等が流された川や湖が汚染され、被害が出る事態になっています。

ロシアンレムリアンの産地の場所は、詳しくはわかりませんが、同じ州であることは確かなようす。
とはいえ、チェリャビンスク州は北海道よりも大きいので、ロシアンレムリアンの産地が直接放射能の影響を受けているとは思いません。
しかし、この石には、

■ウラル山脈の女神が宿っている。女神は、ロシアンレムリアンを持つ全ての人々を教え導き、愛と栄誉を与える。
■ロシアンレムリアンは、互いに密接に結びつきながらグリッドを形成し、世界中に愛と平和のメッセージを送っている。
という説明がくっついています。(注:私が調べた当時。今はどうかは知りません)
ロシレムのリーディングが語るウラルの女神は、山々とそこで働く人々の守護者であり、山で働く人、ウラルの峠を越える人々は、彼女に捧げものをして祈るのだと言いますから、直接放射能が及ぶ距離でないとしても、ロシアンレムリアンはそこに生きる人や生き物に被害を与えた事故を覚えているはずでしょう。

だけど、ロシアンレムリアンがすごいパワーを持っているという話は聞いても、しっかり浄化しないといけないとか、採れた土地が問題だから良くないとか、そんな話はロシアンレムリアンの人気が高かった当時も聞いたことがありません。

記憶を持っているんだったら、リーディングしたヒーラーが気が付くだろうし、わかっていて書かなかったとしても、「資格のある人だけが持てる」とまで言われた石だから、そんな石を持つ資格のある人だったら言われなくても気が付くんじゃないだろか。

確かに、私が核事故の話を書いたところ、ロシレムから悲しみのようなものを感じていた、それはこのことだったのか……という感想を持たれた人が何人かいらっしゃいました。
でも、石が土地のことを記憶していたとしても、持っているのは核事故という痛ましい事故にかかわる、マイナスなものではなく「悲しみ」だった……。
持つことをためらわせる、持ったら害になるようなものではなかったのです。

気分の問題なので、そういう土地の石、悲しみを秘めた石は嫌だと考えるのは自由です。
でも、気分の問題を「そういう土地の石は良くない」という言い方にしてしまうのは、どうだろう。

「~だから、私はこの土地の石がいいとは思えない」という意見があるならば、私は同じように「今回書いたような理由で、悪いとは思えない」という意見を述べてみます。





覚書き

パキスタン産のモルガナイト~アクアマリンのバイカラーの産地
Baha, Baltistan, Braldu Valley, Northern Areas, Pakistanかも
http://www.marinmineral.com/mixed301.html?cur=usd

オイル入り水晶の産地として
Zhob Baluchistan, Pakistan
http://www.crystalcircle.com/s_present.php?sid=QUARTZ41&mode=single&color=black

※オイル入りについてはWadhも見た。

スライマーン・ドリーム

パキ・ペールグリーン

パキスタン産水晶です。
スライマーンとタイトルに書いておきながら、実は詳しい産地を聞き損ねています。
池袋で確認しなくちゃ。

でも、この角閃石系の色合いはスライマン山脈沿いの、ザギ水晶に連なる水晶の特徴のように思われます。

実は……もっと似ている水晶があります。
それは。

 
コロンビアのドリームクォーツ。

ふんわりした色合いといい、繊維状のものが取れた痕といい、そっくり!

このドリームクォーツは、角閃石入りともアクチノライト入りとも言われます。いまいち何がふわふわしているのかわからないんですが、エピドートが絡みます。


※右下の方にちょこちょこ緑に見えているのがエピドート。

そして今回の水晶の産地だと思われるスライマン山脈の水晶にもエピドートがからみ、しかもふわふわした内包物と一緒になります。
たとえばこちらは、白いふわふわの中に刺さった黒い棒状の物がエピドート。こちらもエピドートとふわふわした内包物が一緒です。

これらの石もスライマン山脈産。

……ということで、今回の石も同じような産地である可能性が大。


プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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