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石のパワーには全く鈍いKURO@管理人が、
写真を撮ったり、調べてみたり、日々、石を相手に奮闘しながら、
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行って来た、名古屋ショー!

先週の土曜日、名古屋ミネラルショーへ行ってきました。
”モーニング”文化圏に引っ越してきて初、8か月ぶりのミネラルイベントです。

久しぶりに、石! (歓喜!)

だってこっち、石屋さん少ないんだもん。
あってもパワーストーンでブレスレット。
てくてく石屋めぐりをしていたら、私のヒマラヤ地図を無断で使ってるところを見てしまい、石成分不足中につきご機嫌斜めだったせいもあり、その場でクレームつけちゃいましたよ。
地図にべったり「VOID MARK」の文字を敷いているのに、しれっと使うってどうよ。

さて、名古屋ショー

これまで東京とその周辺しか行ってなかったので、名古屋は初めてです。
印象は…ミネラル・ザ・ワールドからインド系、中国系を抜いて、ビーズ系、パワーストーン系減らし、その分国産を増やした感じ?
国産石が多いと聞いていたけど、なるほどです。
インド系の石がないのは残念だな。沸石やいろいろあれこれ掘るのが楽しいのに。
あ、そうすると、アフリカ系の石も出会いが少なそう……。
広さはミネラル・ザ・ワールドより若干狭め……いやほぼ同じ? 今年から広くなったとのことです。

なので、買った石も国産多め。
また、まりも水晶(複数)買っちゃったぞ。
ビーズや、ワイヤーラップ用の石も買おうと思っていたけど、そういうものが少なくて残念。
アフガニスタン・パキスタンの石は、以前を思うと高くなったなあ……と、遠い目をしてしまう・超・強気。

東京の石仲間から噂を聞いていた内モンゴルの赤やピンクの水晶をやっと手にしました。
東京は、やたらと石イベントが増えているようで、何回かをこっちに回してほしいです。
石屋も少なく、きっとこっちの石好きさんは石に飢えてます。
ご検討ください、主催者の方!

でも、久しぶりに石友達に会えたし(重要)、東京でお世話になっていた石屋さんに「引っ越したんです―」とごあいさつで来てよかった。

ショーも終わってさあ、写真……と思ったら天気悪し。
何とか取れた写真はこちら。

zhejiang-fluo.jpg

中国は浙江省のフローライトです。

もこもこした面白い形、中国産フローライトの印象を裏切る鮮やかな緑。
完全ブラインドテストされたら、油断すると「南アフリカ(オレンジリバー)?」とか大ボケをかましそうです。

お店の方が「浙江省だけど、それ以降の産地を忘れちゃった」とのことなので、浙江省以外不明。
検索すると、似た感じのフローライトで
「Suichang Co., Lishui Prefecture, Zhejiang Province, China」
のラベルがあったけど、ここ?



"門の石”

zagi-gate.jpg

ザギ水晶です。
美味しそうなキャラメル色です。溶けたわけでもなさそうなのに、滑らかで丸っこい部分と、そこにちょこちょこくっついた水晶らしいとんがりの名残の対比が面白い。
たぶん内包物の角閃石系の何かが多すぎて、水晶らしい形に成長できなかったんじゃないか……と考えています。

この、内包物の色合いが魅力の水晶との最初の出会いは「ザギマウンテンクォーツ」名義でした。
聖地ザギで採れるとか言われるわりに、そのザギがどこだかわからなくて調べた結果、パワーストーン系以外の鉱物標本のラベルでザギを発見、その記述を頼りに見てみると、そこは意外に低い場所だったので、個人的に「マウンテン」とは呼ばないことにしました。

「ザギのみで採れる」みたいなことを言われるけれど、たいていの石はピンポイントでそこだけ、というのはまずありません。
ザギ水晶も広い範囲で見てみれば、ザギ山が位置するスレイマン山脈のエリアからは、似た雰囲気の角閃石入りやエピドート入りの水晶が出ています。
green-p50.jpg blue-p36.jpg
green-p58.jpg epid.jpg

ザギ水晶を扱っている業者さん(パキスタン人)から、ザギ山だけでなくてもうちょっと広い範囲が産地と聞いたこともあるし、ザギ水晶にそっくりでアフガニスタン産と言われた石を持っているので、ザギを含めて角閃石入り系の水晶を産出する山脈の名前で「スライマン・クォーツ」の方がいいんじゃないかと思っていました。

かの「ソロモン王」のことであるスライマン、かっこいいじゃないですか。

しかしながら、まだ引っかかっていることがあります。
それは、スライマン山脈からは、角閃石入りの魅力的な水晶が出るけど、やはりクエッタなど南部の水晶と比べると、ザギ水晶は、金色系や黒針系の内包物に特徴があるということ。
もうひとつ、「聖地ザギ」……それはいったい何の聖地か、ということ。
鉱物として見れば、聖地云々は関係ない話ですが、ザギ水晶という名前で呼ぶなら、自動的に聖地が……というお話がくっついてくるので、ある程度ははっきりさせておかないと、居心地が悪いのです。
私、石頭なので「聖地です」だけでは納得できません。

こういう場合、まずは情報整理。
とりあえず、調べた限りでは石の説明で何の聖地かについて言及しているところはないようです。(だから困るのよ!)
「ザギ・聖地」で調べてもヒット無し。
「パキスタンの聖地ザギマウンテン」……という記述もあるので、いちおう「パキスタン 聖地」で検索……なし。

つまりは、たとえばルルドとかメッカみたいな、石に興味がなくても知っている、その名前と聖地という言葉を聞いて、「うん、そうだね」というほどメジャーなポイントではないようです。

このあたりはかつてガンダーラと呼ばれたあたりなので、なにか遺跡があって、ゆえに「聖地」という形容になったのかと思って調べてみましたが、違うみたい。
そのうえ、最初は「ザギマウンテン」とか言っていたのに、いつの間にか「ザギ鉱山で採れた」とかいう説明も出てきているし。
山が聖地というならまだわかるけど、鉱山って……聖地に鉱山?
それに、ザギが鉱山の名前だとしたら、最初に「ザギマウンテン」の名前がつくだろうか。「ザギ・マイン」とかいうんじゃないか?

インドのサチャロカクォーツも最初は「サチャロカという僧院の周辺」だったのが「サチャロカ山脈で採れた(サチャロカという山脈はないと思う)」に変わっていたし、気を付けてないと石の出自を示す情報がしれっと変更されています。

ブレスレットの石を意味や効果で選ばないように、原石の場合も「聖地で採れた」とか「カルマが云々」いう説明は、私の中での優先順位は高くありません。
たとえば、ヒマラヤ水晶は、まず、その形や内包物が好き。
ただし「パワースポット」とか「パワーが強い」は優先順位は低いけど、あの大山脈ヒマラヤで採れたというイメージは大きい割合を占めています。
なぜならヒマラヤをあのような大山脈にした、その大地の力が、あの石を作り上げたと思うから。
ついでに、あれほど大地の力が現れているのだから「パワースポット」という言い方にもなるほどなあと思うわけです。

ただ、ヒマラヤは山脈です。
ザギ水晶が最初から「スライマン水晶」とか、ある程度の広さを持った産地の名前を持っていたら、それで納得していたかもしれませんが、あいにく「聖地」で「マウンテン(一つの山)」で最近は「鉱山」です。
ピンポイントで「ここ!」「ここであることに意味がある」……と強調する理由が気になります。

しかも、「聖地」というからには人がかかわります。
もともとが自然が作り出した場所(地形)だとしても、人がそこを「聖地」と言わなければ聖地にはならないのですから。

まあ、ローカルな聖地、日本でいえば町の観光パンフにちょこっと乗る「鎮守の神様」みたいな場所だという可能性もありますが、それにしたってあれほど「ザギ」「聖地」というんだから、それなりの理由というか、なるほどという「お話」が欲しいところです。

というわけで、前置きが長くなりましたが、KURO流ザギのお話さがし、はじまりはじまりィ~。

もう一度ザギの位置をおさらいです。
最初にザギを探したとき、パワーストーン系以外の鉱物標本のラベルでザギを見つけました。
曰く
「ペシャワールの近く。ワルサックダムの南東5.5キロ」
だそうで。

もう一つ、ザギ水晶を扱っているサイトさんで、「ここで掘りました」という写真とグーグルマップ上の位置を出しているところを発見。

……あれえ?
私が探した「ワルサックダム南東5.5キロ」と場所が違うぞ。

もう一度、詳しい地図をおこしてみます。

zagi3_20150811170433ab5.jpgzagi3_20150811170433ab5.jpg

画面真ん中やや左上の赤丸がワルサック(Warsak)ダム。そこから南東に5.5キロを見ると、5キロのあたりと5キロ過ぎのあたりにやや盛り上がったところがあります。
私がザギと目したのはここ。(候補地1と2)
標高を見ると400メートル以上、600メートル以下。東京の高尾山が599メートルなので、ここだとすると高尾山より低いです。

「ここで掘りました」のサイトさん情報を重ねたのが候補地3です。

候補3は、とにもかくにも実際石を仕入れているお店情報です。
……でも高い山のすそ野の一角という感じで「ザギ山」とか名前がつきそうにない「斜面」っぽい場所。
候補1と2は、低いけど、いちおう盛り上がっていて無理すれば「マウンテン」……と名前が付けられそうな感じ。

さらに調べていくと、こちらには、175メートルと書かれていました。
そうなると、地図には現れない「丘」な感じの場所かもしれませんが……ますます「マウンテン」とは呼べません。
いや、待て待てワルサックダム南東5.5キロあたりは、地図を見る限り、標高300メートルはある。そこで175メートルといったら、マウンテンどころか凹んでることにならないか? 標高じゃなくて地表から175メートルってこと?
(Zagi Mountain covers an area of approximately 3 x 5 km, with an elevation of approximately 175 m above its surroundings.)

「ワルサッダムの南東5.5キロ」以外の手掛かりがないか探してみます。
すると、「Zagi Mountain, Mulla Ghori, Khyber Agency, FATA, Pakistan」のラベルが出てきました。
ふむ。「 Mulla Ghori」。新しい地名登場ですが、ザギの標高は175メートルとしているのと同じページに「 Mulla Ghoriに位置していない(it is not situated in Mulla Ghori (FATA).)」と書かれているのでこれは手掛かりにならないっぽい。

もう一つは、同じ「標高175メートル」のページにある
「Zagi Mountain, Hameed Abad Kafoor Dheri, Peshawar, Khyber Pakhtunkhwa, Pakistan」

今度の地名は Hameed Abad Kafoor Dheri……ですが、検索しても調べられず、「Hameed」だけならばペシャワール(ペシャーワル)から100キロ近く東の地点……スライマン山脈からは遠ざかります。

やっぱり、パキスタンの地名を地図上で探すのはしんどい……。
ぶつくさ言いながらラベルをにらんでいたら、ふとある地名が目に留まりました。

Zagi Mountain, Mulla Ghori, Khyber Agency, FATA, Pakistan
Zagi Mountain, Hameed Abad Kafoor Dheri, Peshawar, Khyber Pakhtunkhwa, Pakistan

Khyber。カイバル
峠の名前です。

khyber-pass.jpg


ここから、事態は奇妙に動きます。
結論から言うと、結局「聖地」であることの明確な理由はわかりませんでした。でも、「ここ」と場所を限定する意味……というか、個人的に「ここだ」だという説明に「なるほど」納得できるイメージが固まったのです。

カイバルに目を止めた時、私はザギのラベル探しと同時に聖地について調べていました。「パキスタン、聖地」「ペシャワール、聖地」「ガンダーラ、聖地」と「○○(地名)、聖地」で検索を繰り返していたのです。
なので、ダメもとで「カイバル・聖地」でも検索しました。

すると……。
「アフガニスタンからパキスタンに抜けるカイバル峠という地名がヒッピーの間で聖地のように言われていた頃」
という一節がヒットしてきました。

思わず「げ」と呻きましたねー。

普通、聖地といったら、宗教的に有名な場所とか、誰か(宗教的に)有名な人ゆかりの地……と考えますよね。でもこれって……いわゆる「オタクの聖地・秋葉原」みたいなことなんじゃないの?
ヒッピーといえば、「伝統・制度などの既成の価値観に縛られた人間生活を否定することを信条とし、また、文明以前の野生生活への回帰を提唱する人々の総称。(Wikipedia)」。意味がいろいろ広がっていて詳しく言うとまとまらなくなるので 、ものすごくおおざっぱに言うと、ヒッピーというのは、ニューエイジムーブメントとつながり、それはパワーストーン……ブレスレットで「○○石はこういうパワーがあります」のパワーストーンじゃなくて、スーパーセブンとかレムリアンシードのような海外のヒーラーが注目して紹介されるようなクリスタルヒーリング系のパワーストーンにつながっています。

「オタクの聖地」系の「聖地」が、よくわからないままにそのまま紹介されて「聖地で採れた石」になってたりしないだろうな?
そんなことだったら、がっくりです。

思わず、カイバルの文字をにらみつつ、言葉を変えて検索を続けていくと……どうもヒッピーの聖地と言えばネパールのカトマンズ、インドのゴア、アフガニスタンのカブールの方が有名みたい。(ヒッピーの三大聖地)

1960年代から70年代にかけて、ヒッピーと呼ばれる若者たちは陸路、ヨーロッパからアジアやインドへ旅をしていました。
バックパッカーの先駆けとも言うべきこの旅の主なルートは、ロンドンやアムステルダム(アメリカからの場合は飛行機でルクセンブルク)から イスタンブール、テヘラン、ヘラート、カブール(カーブル)、ペシャワール(ペシャーワル)、ラホール、デリー、ベナレス(ワーラーナシー)を経てゴアやカトマンズを目指すもので、その旅はヒッピー・トレイル、ルートはヒッピー・ロードと呼ばれたりしていました。

おや……ヘラート、カブール、ペシャワール。これらの地名は覚えがあるぞ。
そう、ヒッピーロードは、かつてのシルクロードと重なっているのです。

hippie.jpg

それは不思議でもなんでもありません。
今のように飛行機旅は一般的ではなく、若者の一種の冒険旅なので、ヒッピーたちは、なるべく安く旅をするべく、鉄道や路線バスを乗り継ぎ、あるいはヒッチハイクでちまちま陸路をたどったのです。
となると、道があるところ、旅をするのに食事や宿、情報を得られるところをたどることになり、それは、険しい山を避け、人がいる町(オアシス)を結び、そういう自然の条件を選んで伸びていったシルクロードのルートと重なるわけです。

そして、カブール(カーブル)とペシャワール(ペシャーワル)の間に、カイバル峠があります。
khyber.jpg

カイバル峠について調べてみると、ここは古い歴史を持っていました。
かつて、アーリア人がインドに侵入した場所であり(紀元前1500年ごろ)、アレキサンダー大王がインドに侵攻(紀元前326~323年ごろ)する際に通った場所であり、玄奘三蔵が通ったところ(7世紀ごろ)。

地図を眺めてみると、ここ以外は標高4000メートル級の高所で、西からインドに入ろうとすると、ここを通るしかないという唯一のルートであることが見えてきます。

ここは、その昔アレキサンダー大王がインドに侵攻した際、西のヘレニズム文化と東の仏教が出会ってガンダーラ美術が生まれたように、自然によって隔てられた文化が出会う場所ではなかったでしょうか。

平地で接していたのならば、「こちらとあちら」の境はあいまいで、異なる文化が交わって生まれたものも「これは新しい」とはっきりわかるものにはならないでしょう。
「唯一ここだけ」というルートだからこそ、「こちらとあちら」がはっきり意識される場所になったのだと思います。

ザギ水晶が採れる場所とカイバル峠が近い……カイバル峠が、西と東(インド)を結ぶ一本道であり、文化の出会う場所であり、ヒッピーたちがここを通った。
そこにもう一つの情報が加わることで、私なりのザギのイメージが見えてきました。

その情報とは「シャーマン」

私は、ザギ水晶のように欧米のヒーラーが注目したことで日本でも紹介される石については、とりあえず海外サイトまでさかのぼってみることにしています。
国内では、不思議なくらい同じような説明文ばかりのうえ、これまでの経験上、いろんな情報がそぎ落とされている場合が多いからです。

とはいえ、英語は大の苦手なので、「調べる」より「眺める」になってしまうんですが。

さて、海外サイトでザギ水晶はどう紹介されているか。
これが不思議な結果でした。
最初に調べた時「Sacred Shaman Zagi Mountain 」とか「Shaman's Path,」とか、「Golden Shaman Zagi Mountain Quartz」「GARDEN SHAMANIC QUARTZ CRYSTAL」とか、「Shaman」という単語とセットでヒットしてくるものが多かったのです。
国内ではたいてい「ザギマウンテン」で、たまに「別名セイクリッドシャーマン」とか言われている程度。
説明文本文にもシャーマンの単語は見かけないような。

さて、シャーマンというとどういう人物を思い浮かべますか?
巫女さん? 祈祷師?
ここで意味するところをはっきりさせておきます。
「シャーマンとはトランス状態に入って超自然的存在(霊、神霊、精霊、死霊など)と交信する現象を起こすとされる職能・人物のこと(Wikipedia)」
そもそもはツングース族の呪術師の一種のことだったそうですが、今では全世界的に神がかりしてお告げを下すような立場の人を「シャーマン」と呼び、学術用語でもあるようです。

そして……ザギ以外にもシャーマンとセットで紹介されている石がいくつかあります。
水晶の錐面が軽く溶けて凹状の三角形が現れた「トライゴーニック」。ヒーラーの(故)ジェーン・アン・ドゥ氏はこの石について「持ち主をシャーマンの旅の入り口に導く」と言っています。
内包物の様子が風景のように見えるガーデンクォーツが「シャーマニック・ドリーム」と呼ばれていたりします。

これを説明するとむちゃくちゃ長くなるので、トライゴーニックについてはこちら、シャーマニックドリームについてはこちらをお読みいただくとして……私は、トライゴーニックやシャーマニックドリームについてまとめたことを踏まえて、パワーストーンにおける「シャーマン」というのは、石の模様や内部の様子に「この世でない世界(異世界)」をイメージして、持つ人とそれ(異世界)を結び付ける役目や力がある石のことであると考えました。

もしかして、ザギの場合は内包物のようすが異世界なのではなくて、採れた場所が「シャーマン(的)」なのではないか?
インド側から見れば、見知らぬ人(文化・時に侵略者)がやってくる場所。ヨーロッパ側から見れば、仏教などエキゾチックで見知らぬ文化の国に至る道。
カイバルという峠は、狭間を挟んで「ここから見散らぬものがやってくる」「この向こうに見知らぬ世界が広がっている」、二つの異なる世界が接する場所。

石におけるシャーマンの意味合いに合致しているとは言えないでしょうか?

もちろん、世界的・歴史的に見たら、こういう異なる文化が狭い範囲で接する場所は他にもあるでしょう。
でも、私はアーリア人の侵入やアレキサンダー大王の侵攻といった歴史的な出来事のほかに、ここをヒッピーたちがこぞって訪れたことになるほどと思いました。

最初は「げ」とか言っていましたが、何と言ってもヒッピーとパワーストーンは、その考え方に於いて奥底で確かにつながっているのです。

その考えとは。

最初ヒッピーとは何かについて引用した説明には
「伝統・制度などの既成の価値観に縛られた人間生活を否定することを信条とし」
とありました。
その後続くニューエイジ・ムーブメントも、簡単に言えば
「やがて来る新しい時代(21世紀)をより良いものにするには、今までの価値観や考え方ではだめだ、もっと別の新しい考えが必要だ。それで心を変えていかなければ」
というもの。
そしてその21世紀になってしまった今でも、パワーストーンの考えには、
「科学とか、これまでの考えとは違うところに何か(すごいことが)あるんじゃないか」
という意識があるように思われます。

ヒッピーの時代には、既製の価値観とはつまり、キリスト教的な考えや価値観。彼らが求めたのはそれ以外のもの。「現代社会」ではないもの。物質主義でなく精神主義、戦争ではなくて愛と平和と調和。
仏教の考えやインドやネパールは、彼らにとって新しくエキゾチックでその(欧米から見て)素朴な文化は「今まで(彼らの常識である欧米の文化)とは違う」と思えたことでしょう。

ニューエイジでも同じように、仏教やヨガ、あるいは麻薬……その幻覚の向こうに何か新しいものがあると考えたのでしょう……が注目され、クリスタルヒーリングでも、チャクラ、浄化(ネイティブアメリカンの儀式に由来する)やあるいはレムリアンやアトランティスといった伝説に至るまで「これまでとは違う何か新しいもの」が常に注目されています。

パワーストーンでも、ブームになって以来、風水やチャクラや誕生石やいろいろあれこれ考え方の系統もごちゃまぜですが、共通するところは「新しい」そして「科学など今までの考えとは違う(精神的な)もの」ではないでしょうか。

そういう「今まで知らない新しいところ(考え)に何かある」……ヨーロッパから見知らぬところを旅して、カイバル峠に立ち、ペシャワールへ伸びる細い道を見、はるかにインドを望むその風景を見た時、「この向こうに」と強く感じたはずです。

そういうことならば、「この場所の石」「ここだけ」という説明も、ある程度うなずけるんじゃないか。

いろいろ芋づる式に出てきた情報を頭の中でぐつぐつ煮詰めて、私はこんなことを考えました。

ザギは「門の石」

(どちらがどちらかではなく)外と内の境の石
インドとユーラシアの境の石
かつて異なる文化が出会った場所の石

厳密に言うと、石が掘られた(であろう)場所とカイバルとはやや離れていますが、それでも大きく見れば似た場所で、カイバルはその一本の道だけでなく、地元の人だけが通る細々とした道もカイバルと呼ばれることがあるそうですし、そもそも私個人はザギというピンポイントでしか採れない石とは見ていないので、この石をカイバルの石と見てみたいと思います。

最後に……「カイバル」が「門」という意味だったら素敵だなーと思っていたんですが、どうやらブライ語で「砦」「城」「宮殿」という意味の様子。

ペシャワール(ペシャーワル)も「高地の砦」みたいな意味だそうですから、やはり交通の要衝としてふさわしい名前で呼ばれていたのでしょう。

そういう意味では「門番の石」……というイメージもあるかもしれない。

zagi-gate2.jpg

zagi-gate3.jpg



石の気配

先日雑記を描いたぐるり天珠のブレスレット。

round-dzi-2.jpg

思い立ってリメイク。

round-dzi-3.jpg

さあ、どこを変えたでしょう!?

まあ、写真で見ればわかると思いますが、三カ所の金属パーツをガーネットに変えました。
写真では普通に写っていますが、実物を見ると、メッキがはげたのか、錆びたのか、金属パーツの艶は消え、金属パーツに合わせてパーツを挟む金属ビーズも真鍮色にしていたので、その部分がくすんでみすぼらしく見えていました。(天珠と天珠の間の金属ビーズは金色)

もともと、ぐるり天珠の圧迫感を軽減するため、見た目の隙間を作る目的で入れたものでした。
天珠は(個人的に)石でできているのに、石ビーズが合わせにくくて、いろいろ試してやっとオパールを合わせたのでした。
このオパ―ルは小さいサイズがなかったし、なるべくシンプルに仕上げたかったので、物理的な重さはあるけど石を邪魔しない金属パーツにしたのです。

それをこのたびガーネットに。ガーネットなら、光に透かさなければ黒っぽい色だし……どうだろう?
念のためにもとの金属パーツと同じ大きさをチョイス。両脇の金属ビーズを金色に変更。

この変更は、ちょっと遠目から見たら全く分からないレベル。
よって気にするのは……気が付いて気にするのは私だけ。

うーん。
何だか軽くなったような気がする。

物理的な重さじゃなくて、全体的な雰囲気が。
通夜の消えた金属パーツが赤くなり、金色ビーズが増えた分、華やかになったと思う。
でも、ただそれだけで天珠の色合いが明るく見え、そのことで一粒オパールの存在感が薄くなり、全体的に軽やかな雰囲気になったのは、単に見た目の問題だけなのだろうか?

もともと、天珠としては柔らかい雰囲気ではあったけれど、さらにカジュアル化した……と言おうか。
それがいいのか悪いのか、にわかには判断をつけかねる。

何日か様子を見よう。

結果、元に戻すかもしれず、同じ形の新しいパーツに変えるかもしれない。

こういうとき、私はリメイクしたばかりなのに……とは考えない。
「やっぱダメ」と思えば、ゴムを結んだ直後でも作り変える。

意味や効果を重視しないので、考えるのは、自分の印象だけ。
石の考えやパワーを感じますか? と言われたら、元気いっぱい「そんなのわかりません♪」と答えるけれど、分からないなりに石の気配を感じるつもりにはなってみる。



ここ数日はコレ

私は、ブレスレットの石は好みだけで選ぶ。もちろん並べ方も、ルールは好みに合うかどうか。
意味や効果という要素を注目ポイントから外してしまったので、注目すべき点は「自分がどう思うか」しかない。

ブレスレット単体で眺めた時にどうか。
肌の上に置いたときにどうか。

そういう基準をクリアしたのに、意外に着けないブレスレットもある。

このブレスレットもその一つ。

round-dzi-2.jpg



一度、ぐるり天珠ブレスを作りたかった。
だけど普通サイズの天珠でそれは無理。
小型のは細すぎる。至純と呼ばれている白黒タイプはぐるり一周使うには色味がきつすぎる。
……と思っているところにこの天珠。

小さいけどほどほどにボリュームがあり、色は白黒ではなくて茶色で柔らかいかんじ。
模様も私の好きな古典柄。これで観音や龍だったら手を出さなかった。
しかも表面にカットが入っていて、天珠の目立つけど地味な感じを和らげてくれる。

そこで、天珠と天珠の間にゴムが覗くの防止と見た目の軽さのために金属パーツを挟み、一粒だけオパールを入れてブレスレット。

いいのができたじゃないか!
……と思っていたけど、意外に着ける機会が少なかった。

機会というより、気分が少なかったというべきか。
着けたいと思えばゴツかったり、目立つブレスでも着けてしまうので、着けなかったのは単に気分。

ところが、その気分が一変し、ここ数日ずっと愛用中。

代わりにかなり長期間着けていた、天珠と糸魚川翡翠のブレスレットがお休み中。
今はこのブレスレットに気分が乗らない。
はめてもすぐに外してしまう。

もちろん、こんな時に私は「これはどういう意味」などと考えない。
「そんなこともあるさ」
と思う。

不透明モード

ブレスレットばかりですが、原石成分が大不足中で、その反動なのですトホホホホ。

しばらく淡い色や透明ビーズをいじっていましたが、その反動で不透明に振り返りました。
透明で質の高い石ビーズというのは、きれいはきれいなんですが、不透明で、粒ごとに模様や色合いが違う石ビーズは、ザ・石という感じがして、原石好きとしては外せないものがあります。

てことで不透明石ベースで。

purpule-b2_20150806172149dbe.jpg

「不透明」「一粒ごとに色が違う」「模様が違う」……ザ・石な条件を備えたレッドピクチャージャスパーをベースに、そこに含まれる赤紫っぽい色つながりでレピドライトを合わせました。
レピドライトも8ミリ赤紫と、6ミリ紫系の2種類を使って天然石らしい「ゆらぎ」……既製品のようにかっちり「この石はこの色」と決まってない、天然ならではの色むらを強調。

ここで真鍮色のパーツを使うと重い印象になるので、使う金属パーツは銀。
多めにスペーサーを挟んで、不透明石ならではの見た目の重さと地味さの軽減を図ります。
一粒だけ透明なローズクォーツを使って、「ヌケ」をつくっています。

不透明石ブレス夏バージョン……になったかな?

空気感

暑い、バテる、溶ける、焦げる!

てことで淡い石。
視覚だけでも涼しげに。

昨日のブレスレットに使ったフローライトと同じビーズで作りました。

yuragi3.jpg

ほとんどがフローライトで、数粒水晶……天然クラック水晶とも言うべきアイスクリスタルのビーズを混ぜています。

普通、フローライトのビーズは濃淡や色味がバラバラ状態で連になっています。
最初、連のままで手首に巻いてみたら、意外にいい感じだったので、そのままブレスレットにしようと、何気なしに連からビーズを外してばらばらにしてしまいました。
いざ、ブレスレット用に並べようとすると、最初のように自然な感じのバラバラにできません。
かくなるうえは、中途半端にバラバラ並びにするよりは、とことん意図的にならべてしまえ!……ということでグラデーションに並べてみました。

うん、最初より透明感が強調されたような気がするぞ。

昨日のブレスレットとの重ねづけもいけそうです。
yuragi2_20150805165256198.jpg

暑さのあまり淡い石

暑いぞ、焦げるぞ、バテるぞ。
普段は黒い石が多くて暑苦しいブレスレットを作っていますが、こうも暑いと自然と淡い石に手が伸びます。

awai-2.jpg

半透明レモンクォーツをメインに、オリーブジェイドの名前で買った白と淡い緑の混ざった石(サーペンティン?)をベースに。
ところどころにラウンドカットのフローライトをちりばめ画面向こう側に固まって写っているさざれはプレナイトです。

全体をほぼ同じ色あいに見える白~淡い緑でまとめました。
「ゆらぎ」とといいたいわずかな色味の差を重ねた繊細さがこのブレスレットのキモ。
それをところどころの金属パーツで引き締めました。
色味のために、フローライトビーズをいくつも転がして、プレナイトやオリーブジェイドと色合わせしました。
意外に青みを帯びた緑だったりするのです。

この青。

去年あたりから、デュモルチェライトの針状結晶入り水晶が出回ってます。

それとは別に、もっと以前からデュモルチェライト入り水晶と言われる石があるのも聞いていました。
……と言っても自結晶の水晶の中に入っているのではなく、石英またはクォーツァイトの中に交じっているもののようでした。

かと思うとよく似た見かけの青いタンブルが「染め」表示だったり。

そんな中で思い出したのがこの石。

blue_20150802224059e23.jpg

若干灰色がかった石英もしくはクォーツァイトを花の形に削ったビースです。

かなり前、浅草橋のビーズショップの外のテーブルに、練りのターコイズとかチェリークォーツなどと一緒に売られていて、確か練りのターコイズのルースと一緒に買ったのでした。
たぶんその時の気分は「染めの見本にひとつ」。

でも今見てみると、これは染めじゃない。

blue-2.jpg

クラックが染料で染まっているのではなくて、青い鉱物が内包されているようです。
いったいこれは何だろう?

これもデュモルチェライトとか?

ビーズなので産地も不明。
ビーズはこういう時にかなり不利。



プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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