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続・続・ツッコミ石

こちらこちらもどうぞ。この記事は3番目です。

アースシードライトはビーズでブレスレットになっている以外に、原石が出回っています。
岩石なので、その原石となると、たいていは割ったかけらのようなものになるはずです。

しかし、アースシードライトの原石は、かけらではなく小さな塊状のものなのです。

これはまるで、古い時代にできた岩が地殻変動で粉々になり、新しい時代の岩の中に取り込まれ、ごりごりとすりつぶされてきたための形ではないか……?
想像ですけれど、地面から掘り出されたそのままの、石が自らとったその形が気になる。

しつこく検索してみることにしました。
なぜ、アースシードの説明は、ことさらに「高温変成」といい、その鉱物の組み合わせを強調するのか。
これらは、売るために適当に説明をでっち上げて出てくる文言ではないでしょう。
説明全体では、これまでちまちま述べたように、マニハールでそんな石が出る仕組みがわからないわけですが、じゃあ、マニハールでなかったら?

そういえば、集めた情報の中には
◇インド南部には大陸創生期に生成された「超高温変成岩」が分布しています。
という説明もありました。

そういえばこの説明は、「それが北部のマニハールまで移動した」という内容にはつながっていなかった。
確かに、インドの南部は南極と接していたわけだし、インドと南極を分離させたその力は、地球の深くからあふれ出したマグマがプレートを動かしたから。大陸を移動させるのですから、大きな力で変成作用がおこっても不思議ではありません。

「インド 高温変成」で検索してみると……

おやあ?

「南インド・マドゥライ岩体北部における斜方輝石珪線石+石英共生の発見:超高温変成作用の証拠(清水)」
http://www.geol.tsukuba.ac.jp/web_news/web_news_v05.html
(赤太字はKURO)
とか

南インドのゴンドワナ剪断帯に産出する高圧~超高温変成岩の岩石学的・熱力学的解析
https://kaken.nii.ac.jp/ja/grant/KAKENHI-PROJECT-11J00311/

とかがヒットしてくるではありませんか。

二つ目のリンク先では「研究概要」として
(前略)南インドRajapalaiyam地域、北中国Tuguiwula地域、東南極Bunt島、Priestley Peak、Tonagh島に産出するサフィリン+石英共生を含む高圧~超高温変成岩の変成温度圧力履歴を見積もった。
サフィリン+石英共生は、超高温変成作用の最も特徴的な鉱物組み合わせとして知られている。しかし近年、Fe3+を多く含むサフィリンと石英の共生は、その安定領域が低温側にシフトすることがわかっている。
(中略)本研究の成果は本地域や周辺地域におけるテクトニクスを議論する上で重要である。
※KAKEN 科学研究費助成事業データベース 「南インドのゴンドワナ剪断帯に産出する高圧~超高温変成岩の岩石学的・熱力学的解析」のページの研究概要より引用、(略)はKUROによるもの


アースシードライトは、
◇サフィリン・コーディエライトinシリマナイト
サフィリンは「超高温変成岩」の中でも、等温、減圧という環境変化を受け斜方輝石が置換した石
◇サフィリンはコーディエライトとともに青緑色の層をなし、それが真珠色のシリマナイトと共生する、
◇約25~38億年前に現在の南極付近の地球深部で形成されたと考えられる変成岩
◇超高温高圧で生成し、様々な地殻変動を経たブルーのサフィリンが、コーディエライトとシリマナイトと共生する奇跡の鉱物。
◇シリマナイト、サフィリン、コーディエライト、マイカなどが層状に共生する変成岩

だそうですが
サフィリンは斜方輝石が置換してできた石、シリマナイトはずばり珪線石です。

アースシードライトって、このあたりの研究で述べられてる岩石じゃないのか。

さらにこちらのページでは
「南インドグラニュライト地塊は、原生代末期〜カンブリア紀初期のゴンドワナ大陸集積最末期の造山運動によって形成された高
度変成岩類によって構成されている。この地域は、サフィリン+石英、スピネル+石英、斜方輝石+珪線石+石英などの超高温変成作用によって形成された鉱物組み合わせの普遍的な出現によって特徴づけられている。」
(https://www.jstage.jst.go.jp/article/jakoka/2009/0/2009_0_90/_pdfより引用)
とあり、原生代といえば約25億年前〜約5億4,200万年前。
原生代末期だと約5億年前ですが、ここで「末期」をぼやかすと、アースシードライトの「約38億年前~25億年前」の説明にかすります。要するに、もともとの岩はそれくらい古くにできていて(当時のゴンドワナになっていた)、分裂する時の地殻変動で変成作用を受けてアースシードライトになった……ということ?

それにしてもここで出てくるマドゥライとかRajapalaiyam(←これだと地名としてヒットしないので、yの前の「iが余分かも)って、思いっきり南インドなんだよなあ……
madurai.jpg

ここではっきり言っておくと、私はここでリンクした論文の中身までは読んでいないし、理解できるだけの知識もありませんが、
「インド南部」
「高温変成」
「サフィリン」「シリマナイト」
ゴンドワナの古い岩石が、インド分裂の時の地殻変動で変成を受けた(たぶん)
……という、アースシードライトの説明に合致するキーワードが多数出てくることは注目に値すると思ってます。

もしかして、マドゥライとマニハールが間違われた……なんてことはないだろうな?

産地がマニハールと誤解されたことで、南極から北インドまで移動したとか、ヒマラヤが持ち上げられてエネルギーが……とか、余分な説明が加わったんじゃないか。

ここを取り除き、場所を南インドのままにすれば、岩石の研究という立派に客観的な裏付けで説明できそうな感じなんだけど……。
つまり、
2014年に北インドのマニハールで発見された
→マニハールが間違い。実は南部のマドゥライ?
サフィリン、コーディエライト、シリマナイトが混じっていて、超高温変成でできた珍しい石
→たしかに、インド南部で似たような(ほぼ同じかんじの)組み合わせの岩石が出ている
約38~25億年前の南極付近の地球深部でできたものが地殻変動で移動した。
→元の岩石ができたのは古いが、変成を受けたのはパンゲア分裂の一憶5000万年以降?
北上を続けるインド亜大陸がヒマラヤを天空へ押し上げたエネルギーを秘めている
→インドの岩石であれば、大きく見ればヒマラヤにかかわっているけれど、ヒマラヤの範疇であるマニハールではないとしたらヒマラヤと言えるかどうか微妙。

……ということ?

どうなんでしょうか、お店の方。






続・ツッコミ石

まずはこちらをどうぞ。この記事はその続きです。

さて、いよいよキモの鉱物的な説明です。

……と、意気込んでも、サフィリンとか、コーディエライトとか、鉱物そのものについては……まあ、いいでしょう。
そこらへんはさすがに鑑別したんだろうし、実際にそういう組み合わせは「ありえない!」というだけの材料もないし。
つっつきたい、というか、頭を整理したいのは、そのほかの部分です。

むしろ歴史とか地理の話かも。

記事を分割したので、あちこちから集めて書きだした情報をもう一度。

鉱物としての説明
◇サフィリン・コーディエライトinシリマナイト
◇鉱物名:サファリン・コーディエライト・イン・シリマナイト(←サフィリンの誤字?)
約38~25億年前の南極付近深部で生成されたと考えられる「超高音変成岩」の一種(←原文ママ。超高温変成岩の誤字?)
◇パンゲアからインドが分離、北上、ユーラシアにぶつかり大陸衝突帯変成地域を形成、
 今もヒマラヤ山脈を押し上げている、大陸の変遷を物語る学術的価値の高い岩石
◇サフィリンは「超高温変成岩」の中でも、等温、減圧という環境変化を受け斜方輝石が置換した石
◇サフィリンはコーディエライトとともに青緑色の層をなし、それが真珠色のシリマナイトと共生する、
 特殊な変成作用が重なって生まれた石。
約25~38億年前に現在の南極付近の地球深部で形成されたと考えられる変成岩
◇超高温高圧で生成し、様々な地殻変動を経たブルーのサフィリンが、コーディエライトとシリマナイトと共生する奇跡の鉱物。
◇シリマナイト、サフィリン、コーディエライト、マイカなどが層状に共生する変成岩
◇インド南部には大陸創生期に生成された「超高温変成岩」が分布しています。
◇世界的にも大変希少価値
◇現在の南極付近からインド北部(ヒマーチャルプラデーシュ州)まで大規模な大陸移動を経たとされている天然石
◇南極でクリスタル化(変成岩)した後、はるばるヒマラヤまで地殻変動により移動した。

石のパワー
※このほかにもチャクラがどうとかいろいろ説明はあるのですが、それはさておき関係のありそうな部分だけ列記します
◇地球創生のエネルギーと宇宙の光を宿す
◇鉱物誕生の由来から『アースシードライト(Earth-Seed-lite)』と命名。
北上を続けるインド亜大陸がヒマラヤの霊峰を天空へ向かわせる壮大なエネルギーを秘めている。
◇超大陸から離れ北上を続けるインド亜大陸がヒマラヤの霊峰を天空へと向かわせる壮大なエネルギーを秘めています
◇造山運動が地上へもたらした奇跡

たくさん書き出してごちゃごちゃしているので、まとめます。

あ、最初に言い訳しておきますが、私は鉱物や岩石などにそれほど詳しいわけではありません。
その詳しくない私が普通に……あるいは単純に考えて「あれ?」と思うことを指摘します。
つじつまが合わないように思えるのですが、それが私の理解不足によるものであれば、他の人も同じようにつまずく可能性もあるわけで、そこらへんがはっきりしたら、わかりやすい説明をお願いしたいです、お店の方

ごちゃごちゃをまとめると。
約38~25億年前の南極付近深部でできた超高温変成岩
◇特殊な変成作用でできたので、組み合わせが珍しい岩石
◇南極付近からインド北部まで移動してきた
◇パンゲア分裂でインドが北上し、ユーラシアにぶつかった事を物語る。それが名前の由来。

こんなかんじでしょうか。

一番最初に引っかかったのは、「パンゲア大陸」です。
たしかにインド亜大陸はパンゲアが分裂してできたもの。
ちょっと詳しくいうと、パンゲア大陸がローラシア大陸とゴンドワナ大陸に分裂して、そのときにインドも大陸から分離。
ちょうどゴンドワナから分かれる形で、北上してユーラシア(インドが北上している間にローラシアはユーラシアと北アメリカに分離)にぶつかり、ゴンドワナの方は南アメリカ、アフリカ、南極、オーストラリアに分裂しました。
分裂する前は、インドは南極やオーストラリアにくっついていました。

だから、一見「南極付近でできた深成岩で(その一部がくっついていて)インドにやってきた」と言われると、ふむふむそれで? と納得してしまいそうになるんですが……ちょっと待て。
パンゲア大陸ができたのは2億5000万年前、分裂し始めたのが2億年前
インドや南極大陸が分かれ始めたのは1憶5000万年前くらい。
言うまでもなく、約38~25億年前という説明よりもずっとずっとずっと後。

説明に合わないぞ!

じゃあ、約38~25億年前の大陸事情はどうなっていたのか……?
はっきり言ってあまりに古すぎてよくわかってないようです。

現在の大陸の中には、ずっとずっと昔から大陸の一部だった部分が残っています。
アフリカ大陸の南部の一部分とオーストラリア大陸西部の一部分は特に古く、ここを調査した結果、この2つのエリアが、30億年くらい前にくっついていた可能性があると考えられ、これをバールバラ大陸と呼ぶ……という仮説が近いかんじ。
アフリカとオーストラリアの一部なので、南極はないということになりませんか?
しかも、このバールバラ大陸が存在したとして、地球上のどのあたりにあったのか調べてもわかりませんでした。

それより新しい約20億年前には、ヌーナ大陸(ふつう、これが最初の超大陸と言われている)があったとされています。
その図では
nuna.jpg
インドや南極の一部となる部分がこのあたりと記されているのですが、この大陸は大部分が北半球にあり、(のちの)インドと(のちの)南極はくっついていません。

南極というのが南極大陸ではなく「南極付近」というなら、そこは海なので、そのころの岩が残っているとは考えにくくなります。
というのも、海底のプレートは陸のプレートよりずっと早く更新されるので、2億年より古いものは残らないからです。

……ということで、38億年前~25億年前に南極付近深部で変成岩ができるのか……できたとしてそれがどうやってインドに引っかかってくるのか、わからなくなってきました。

しかも、アースシードライトの名前の由来は「超大陸から離れ北上を続けるインド亜大陸が、ヒマラヤの霊峰を天空へ向かわせる壮大なエネルギーを秘めている」ことからきているそうなんですが、それは、どう考えてもパンゲア分裂以降(1億5000万年前以降)の話なので、38億年前~25億年前に南極付近深部でできたという説明に合いません。

ここで、(苦肉の柵ですが)38億年前~25億年前という説明が何かの間違いだとして、話をパンゲア分裂以降と考えてみたとしても、問題が残ります。

2億年以上前、パンゲアの時代にはインドと南極はくっついていました。
pangea2.jpg
ピンクの楕円のあたりの話です。
以後、インドは分裂して、テチス海を北上、ユーラシアに激突するのですが、後のインド、マニハールがある北部になるのは黄緑色の★のあたりなのです。

インド移動
インドは大体このように移動していきます。
インドが北上している間にも、他の部分は移動・変形しているので、この図はその点は全く正しくありませんが、後にインド北部あたりになる部分は、最初からおしまいまで南極には直接くっついていないのです。
これは
◇南極付近からインド北部まで移動してきた
という説明に合致しません。

ここで、インドの地質を見て見ます。
india-tisitu.jpg

大雑把にいうと、上図のピンク(インド盾状地)と水色(ヒンドスタン沖積地)をあわせたあたりがインド亜大陸。
これがユーラシア大陸に潜り込むようにぶつかりました

盾状地というのは、古くから大陸であった部分で、風化などでその古い地層が現れているところです。
ヒンドスタン沖積地というのは、インダスやガンジスなどの大きな川が流れていて、その堆積物が作った平地、おそらく元は楯状地の一部だったと思います。
この盾状地というのが、ゴンドワナの一部だったということになります。

デカン高原は、インドがゴンドワナからユーラシアまで移動する途中に、地殻深くからマグマがあふれ出す場所(ホットスポット)の上を通り過ぎた際にできたと言われています。

インドがユーラシアにぶつかる際、単純に正面衝突したわけではありません。
インドがユーラシアの下に潜り込むような形になり、その間にユーラシアとインドの衝突によって消えてしまったテチス海の堆積物も巻き込まれました。
ヒマラヤのあたりはさまざまな岩石が縞模様のようにいりまじったごちゃ混ぜ地帯なのです。

チベット高原はインドが下に潜り込んだことで持ち上げられたユーラシアの端っこです。

で、マニハールは、ゴンドワナだった楯状地ではなく、地質ごちゃまぜ地帯のヒマラヤにあります。

ここでパンゲアやゴンドワナ由来の古い岩石が出るのかなあ……?

もうちょっと詳しく見てみます。
india-tisitu2.jpg

見た目で、いろいろごちゃまぜ地帯だということがよくわかります。
何枚もの地図を重ねて変形させて作った図なので、厳密なものではありません。
この図でマニハールの印が「高ヒマラヤ」の色のところにあるから、ここは後期原生代の片麻岩類なんだ! ではなくて、実際はもっと複雑に入りまじっているはずです。
ということで、この図に見える地質とその年代を拾い出してみると。

新第三紀(2,303万年前~258万年前)~第四紀(258万8000年前~現在)、
中生代(約2億5217万年前~約6600万年前)~古生代(約5億4200万~約2億5100万年前)、
後期原生代(10億年前頃)
……という感じ?
とりあえず、移動してきたインド亜大陸がユーラシアにぶつかったことで生まれたごちゃ混ぜ地帯で変成作用もおきているだろうし、思ったより古い地層も出ているようですが、38億年~25億年には及びません。
しかもその変成作用はヒマラヤができた、けっこう新しい時代におこっているはずです。

南極付近の地球深部で超高温変成されてできた岩がここに出てくるとは思えません。
仮に、マニカランという場所で「出た」というならば、その仕組みをちゃんと説明しなければならないし、「超大陸から離れ北上を続けるインド亜大陸が、ヒマラヤの霊峰を天空へ向かわせる壮大なエネルギーを秘めている」ゆえにアースシードライトと名乗るなら、その仕組みだって重要でしょう。
アースシードライトの説明ではまったくそこには触れられていないのです。

ここで、「パワーストーンの説明なんて、結局いい加減なんだよね」とけなして終わりにするのはかんたんです。
でも、私にはひとつ、気になることがありました。

もういっちょ、続きます。

ツッコミ石

引越して以降、石の情報が遅くて悲しい限りです。
このたび、ネットで「アースシードライト」という石を知りました。

注目したのは何と言ってもこれがヒマラヤ産といわれていたこと。

複数のサイトから拾い集めた情報を内容別に列記してみると……(基本コピー&ペーストですが適宜リライト、太字はKUROの判断です)

発見された時期
◇発見されたのは2014

状況
◇鉱脈中1ポケットしか発見されていない
◇豪雨で行動が水没、採掘は難しい
◇今回200kgしか産出できず
◇※名前にはTM付

産地
◇インド北部で発見
◇インド北部、ヒマチャルプラデッシュ州、マニハール
◇パルバティ渓谷近郊
◇インド北部の宗教聖地「マニカラン」近郊、標高5200mのマニハールで発見され
◇マニカラン付近の標高500メーターのマニハールで発見された大変、希少な鉱石

鉱物としての説明
◇サフィリン・コーディエライトinシリマナイト
◇鉱物名:サフリン・コーディエライト・イン・シリマナイト(←サフィリンの誤字?)
約38~25億年前南極付近深部で生成されたと考えられる「超高音変成岩」の一種(←超高温変成岩の誤字?)
◇パンゲアからインドが分離、北上、ユーラシアにぶつかり大陸衝突帯変成地域を形成、今もヒマラヤ山脈を押し上げている、
 大陸の変遷を物語る学術的価値の高い岩石
◇サフィリンは「超高温変成岩」の中でも、等温、減圧という環境変化を受け斜方輝石が置換した石
◇サフィリンはコーディエライトとともに青緑色の層をなし、それが真珠色のシリマナイトと共生する、
 特殊な変成作用が重なって生まれた石。
約25~38億年前に現在の南極付近の地球深部で形成されたと考えられる変成岩
◇超高温高圧で生成し、様々な地殻変動を経たブルーのサフィリンが、コーディエライトとシリマナイトと共生する奇跡の鉱物。
◇シリマナイト、サフィリン、コーディエライト、マイカなどが層状に共生する変成岩
◇インド南部には大陸創生期に生成された「超高温変成岩」が分布しています。
◇世界的にも大変希少価値
◇現在の南極付近からインド北部(ヒマーチャルプラデーシュ州)まで大規模な大陸移動を経たとされている天然石
南極でクリスタル化(変成岩)した後、はるばるヒマラヤまで地殻変動により移動した。

石のパワー
※このほかにもチャクラがどうとかいろいろ説明はあるのですが、それはさておき関係のありそうな部分だけ列記します
◇地球創生のエネルギーと宇宙の光を宿す
◇鉱物誕生の由来から『アースシードライト(Earth-Seed-lite)』と命名。
北上を続けるインド亜大陸がヒマラヤの霊峰を天空へ向かわせる壮大なエネルギーを秘めている。
◇超大陸から離れ北上を続けるインド亜大陸がヒマラヤの霊峰を天空へと向かわせる壮大なエネルギーを秘めています
◇造山運動が地上へもたらした奇跡

しつこくこまごま書きだしたのは、石が出回り出してまだ時間も浅く、どこを見ても似通った説明……一つの説明の引用のようでいながらすでに内容にばらつきがあるからです。

はい、お察しの通り、ツッコミする気満々です。
何と言ってもヒマラヤだし
過去、
「世界三大パワースポットヒマラヤ」(←検索すると、「マチュピチュ、ユカタン半島、エジプト」か「ハワイ、セドナ、ルルド」でヒマラヤの名前は出てこない)
「世界最古の水晶ヒマラヤ水晶……」(←ヒマラヤ山脈は世界で最も新しい大山脈)
「マグマの熱により何億年も焼かれたヒマラヤ岩塩」(←テチス海が陸地化したのは陸地化したのは、5000万年前くらい。どうみても「~億年前」は海水じゃぶじゃぶだったはず。ヒマラヤ山脈の影も形もないころ、ヒマラヤ岩塩はどこで、マグマにこんがり焼かれていたのか)

……なんて、どうしてだかヒマラヤについては首をかしげる説明が多いので、ヒマラヤ水晶好きとしては、最初っから見る目が斜めになるのは否めません。

では、ツッコミ開始!……というより、ご存知でしたら教えてください!

まず、発見時期
これはどこを見ても2014年と一致しています。
2014年だったらまだ東京にいましたが、見かけたっけ……?
今頃見かけるとは、意外に遅いかんじ。
アイスクリスタル(マニカランの触像水晶)を2006年の6月の新宿ショーで買ったのに、「2006年のに発見された」と説明されてたのとは大違い。
結晶形のない石で、ビーズに加工されているから?

続いて状況
出ました、「限られた量しか採れなかった」説明。
過去、こういう説明がされた石はいくつかありますが、たいていはその後しれっと後続が出てきて、それなのに「続いてたくさん採れるようになりました」とは言われず、いつまでたっても「限られた量しか……」と言われ続けることが多いので、注意して見守りましょう。
いつまでたっても売られているようなら、限られた量しか採れなかったとか、もう採れないという情報を疑う必要ありです。(人気がなくて売れ残ってるという可能性もありますが)

ものすごく個人的に、ビーズで出回る時点で「本当に量が少ない」とは言えないような気がしてます。
少なくて貴重な石だったら、ビーズに削って無駄を出すだろうか。

困るのがTM付……トレードマーク、これは、商標登録ではなくて「これはうちのオリジナルネーミングだよ!」という意思表示みたいなものですが、いったいどこが名付けたのかわかりません
ヘブン&アース社ではないみたい。

もうひとつ「Earth-seed-lite」「Earthseedlite」で検索しても、海外サイトのヒットがないこと。
ここで説明してたよ! というサイトをご存じの方、情報お願いします!
これに関しては、調べ方が足りなかったのかもしれないので、後日もう一度やるつもりですが……もしかして国内でのネーミング?
TMをつけていながら、「これはうちのオリジナルネーミングです」と明記した説明がすぐにヒットしてこないのが不思議で不便。


産地。
インド北部のヒマチャルプラデッシュ州マニハールであることは一致しています。
おお、マニハール。きれいなルチル入り水晶の産地じゃないか。
manihar.jpg
↑このルチル入りアナテーズ付水晶の産地もマニハール。

ここでのチェックポイントは「インド北部」。後々重要なので覚えておいてください。

そしてすでにここで情報にばらつきとツッコミあり。
さて、マニハールとのことですが、いったい標高5200メートルなのか、500メートルなのか。ばらつきすぎでしょ。

そういえば、「マニカランの10キロのパルギ」と説明されていて、パルギの水晶を売っているインドの人に地図で教えてもらったら、なるほどマニカランのだったけど、後日地図で詳しく調べたら、パルギという地名がマニカランのに二カ所見つかったという謎の出来事があったなあ。

話を戻してマニハール
これは地図で場所がわかっています。
manihar-map.jpg

ほぼ真ん中にマニハールがあるのがわかりますか?
残念ながらマニハールそのものの標高は不明です。また、マニハールと言われてもマニハールの町で採れたのではなく、周囲の山々で採れた可能性もあります。
さて、マニハール、およびその周辺に標高500メートル、もしくは5200メートルの条件に合う場所はあるや否や。

……ない、かも……。

地図は左下ほど低く、右上へ行くほど高くなってる感じになります。色の変化は大雑把な高さの感じを表しています。
マニハールそのものの高さはわからなくても、マニハールより低い、さらに大きな川……つまり谷の底にあるであろうクルの標高が1219メートルです。標高500メートルだったら、谷底より何百メートルも低いことになってしまうので、違うでしょう。
では、5200メートルは?
これもなさそう。
ピンクのⅡみたいな印は道の峠です。マニハール近くの峠の高さは3440メートル。
位置からして、マニハールはそれより低くなるはずです。

マニハールの近くに5000メートル峰があるなら、参考にした地図にその山が記されていないはずがありません
マニカランのずっと北に6000メートル級の山が二つ記されています。その山麓の5000メートル付近という意味なら、マニハールよりマニカランの方が近いので、マニカラン産と言われるはずです。

ということで、採れた標高についての説明ははっきりとです。
マニハールという産地にも「?」をつけておいたほうがいいかも。

長くなるので分割します。
プロフィール

KURO@虚空座標

Author:KURO@虚空座標
水晶好き、ものづくり好き、石の写真好き。
石好きのきっかけはパワーストーンですが、現在は鉱物としても興味を持っている中間派。
石に関するあれこれいろいろ、気の向くままに書いてみます。

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